Live History #03 1978
MONKEY
【コラム】 ガンダーラ伝説


 まず、このライブでは、前奏がミッキーのキーボードで演奏されている。 これはこの年の”24時間テレビ”でも同じアレンジである。 歌は全編英語詞。 おそらくまだ日本語詞が当てられていなかった時期であろう。 バックはほとんどミッキーのキーボード主体で、聴きなれた浅野氏のギターアルペジオはまだ加えられていない。 サビの部分のコーラスはほぼオリジナルに近いが“They say it was in India”の高音パートがまだ弱い。 エンディングでも、ギターの旋律は聞かれないが、ベースが高音域でメロディーっぽいフレーズを弾いているのが耳をひく。 また、ローズがアタックを切った状態でギターで言うところのヴァイオリン奏法のような引っぱるような音を奏でているのが面白い。

 同年MusicFair(TV)に出演した際も、まだ英語詞で歌っているが、この頃には、前奏がギターによる往年のライブバージョンになっている。 またタケの歌い方もずいぶんこなれてきている。 間奏が静かにエレピが奏でられていたのが、シンセの味付けが加わるのもこの頃。

 やがてレコードが発売され(10月1日)、年末のライブでは、日本語バージョンも披露されていることが確認されている。 “どうしたら行けるのだろう”のあたり、ドラムのオカズが入るのもこの頃。 サビ前にもドッドドッドドッドとトミーのドラムが曲を盛り立てる。

 ‘79年に入り、演奏はほぼ聞きなれたアレンジパターンが確立されてくる。 この頃はさすがに弾き飽きてきたのか、間奏を省略するパターンなどが’79年のライヴでは披露されている(すっかりメディア慣れしていた時期でもあるし、番組の放送時間の都合もあったとも思われる)。 また演奏も走る傾向が強くなり、アップテンポとなってゆく。

 ‘80年以降の演奏は、なんといってもスティーブの低音パートが聞かれないことが大きな違いである。 しかし、’79年の後半から強調されてきたサビでの高音パートのコーラスがきれいに決まっている。 5月のライブ演奏(NHKホール)では、会場の“パン・パパン”という拍手が確認される。 また間奏にフルートがフィーチャーされるようになり、これはファイナルライブまで続く。 「ガンダーラ」の間奏といえばフルート、といイメージを定着させている。 “どうしたら行けるのだろう”の部分や、間奏にラインベルの音が挿入されているのも分かる。

 ‘81年のDenon Liveでも、ほぼ同様の演奏が確認できる。

 ‘85年のファイナルでは、前奏はギターとシンセの融合パターン。 演奏もギターアルペジオよりミッキーのキーボードが目立つ。 1番のサビの前にも効果音が入っている。 逆にコーラスワークは弱く、トミーのドラムのオカズも減ってしまっている。

 そして、1999年再結成では、キーを落としたソフトに歌うバージョンも登場することになる。 同年は他にも、NHKのHi-Vision放送に出演した時には、アコースティックアレンジによる5人のスタジオ演奏が披露された。

 このように年を追って様々な演奏の変遷が楽しめる「Gandhara」。 以降のライブでも、この“ガンダーラ伝説”にも、注目しながら聞いてみたい。




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