EPISODE 10.
暴れん坊坂東太郎の下半身!
第2章 水上峡の試練  



 いよいよ水上峡。まずしょっぱなの瀬。まーこ・YAJ艇で瀬をクリアしてすぐ脇のエディで待機する。ササヘーがクロスファイヤーで軽快に瀬を越えて行った。

 続いてはポリ艇に乗り続けるマッツン。

 ここの瀬は渓谷の大岩にぶち当たった流れが左90度に屈曲している。ダッキーに乗った我々は岩にボヨヨ〜ンと当たりながらクリアして来たが、ポリ艇に乗ったマッツンは岩にモロに突っ込んで行った。

 流れに押され艇が張り付くように岩にぶち当たり、


一瞬にして艇と大岩の間にマッツンは消えていった。


この後、姿を消すマッツン

(YAJの視点) (まーこの視点) (マッツンの視点)
さぁ、マッツン、うまく切り返せるかなぁ?

 おっ、案の定、撃沈だ!

大丈夫かなぁ・・・


キャー、どうしよう、どうしよう!
(ドカン!ズボボボボ!)


艇は岩に張り付いてるし、こりゃ難儀だぞ〜


え〜、どうなっちゃうの〜!!
あれ、あれ?! スプレースカート、どうやって外すんだっけ???


とりあえず息継ぎ!

お、手が出た、脱出か!?


ダメだぁ〜
(ゴボガボゴボゴボ・・・)

あ、ダメだまた沈んだ!

なんとかしないと、YAJさん!

笑うしかあるまい、ここは!
「アッハハハハ−!」



やだ、この人、笑ってる!




あれ? もがいているうちに外れた!?
誰か助けてくれたのかなぁ?

「プハーッ!」(浮上)


 この間、10秒くらいだろうか。 待っている身にも結構長く感じる時間だったが、水面下のマッツンにとっては、もっと長かったに違いない。しかしさすが水泳で鍛えただけあって水中でも落ち着いて対処したようだ。水に慣れているマッツンのことを信頼しての傍観だったのだよ、まーこちゃん。
隊長たるもの、隊員の特性はちゃんと把握しているのだ、ハッハッハハハハー!





 
 続くアッサーも一人乗りダッキーで撃沈。彼女はここで精も魂も尽き果ててギブアップ状態。

 ここから先はYAJ救護艇に乗ってゴールを目指すことに。まーこ嬢は救護艇上でのしばしの休憩で復活し再びダッキーに乗って水上峡に挑むことになった。


(← YAJ救護艇に救助されたアッサーの図)


 利根川前半のヤマ場水上峡は水上温泉街を縫って流れる渓谷である(というか渓谷に沿って温泉街が出来たと言うのが本当は正しい)。頭上はるか高みには十数階建てのホテルが林立し、渓谷の深さを一層際立たせているようである。渓谷だけにエスケープはままならず、なにより沈した時に最悪なのはホテルの泊まり客から丸見え状態で流されて行かねばならない、とってもハズカシイ地点なのである。

 ダッキー救護ボートで行くアッサー・YAJ艇も渓谷に掛かる水上橋の上からの観光客らしき人達のカメラのフラッシュを意識しながら、(沈したくねーなー・・・)と慎重にパドリングし、この難所をクリアしていった。グロッキーのアッサーを一刻も早く陸揚げするためYAJ救護艇は後続のケアをカータ、ミャータ、ササヘーに任せてとっとと水上峡を抜けてゴールして行った。


奮闘するササヘー艇

颯爽とニシキゴイを操るミャータ

 その後、この水上峡で繰り広げられたマッツンの悲劇は筆舌に尽くしがたく、カータを始めとするサポート部隊も大変だったそうだ。艇が岩に張り付いてのブローチング、パドルもカヌーも離れ離れ一家離散轟沈などなど、“ミス起き上がり小法師”@をして


「もう、このポリ艇には乗らない!」

 と言わしめた、大試練の水上峡であった。

 こうして、ほうほうの体でゴール地点ミナカミ親水公園に到着した我々は夕暮れ迫る中、手分けして幕営設定に取りかかるのであった。

マッツンの試練は続く

 


ミス起き上がり小法師・・・

初心者にして多摩川御岳をノー沈でクリアしたその身体的能力からそう呼ばれている。 絶妙のボディバランスの持ち主マッツンなのである。

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