|
最後尾を行くab・Tヶ崎コンビはどうなっているだろう。二人艇だから長さがあり小回りが効きかない。おまけにTヶ崎君は初心者。さらに悪いことにabッチが釣師に絡みながら下るものだから摩擦係数がいっそう高くなる。最後尾というのも良くない。一艇また一艇と過ぎてゆき、邪魔しやがってという気持ちが釣師の中にムクムクと沸き上がっているところに「また来やがった!」という感じで入ってくるものだから、なおさら良くない。
ab・Tヶ崎艇と独り舵で行くM田さんと僕との差がかなり開いてしまったので大きな川原に上陸して待つことに。
ここは流れも大きく川原も広いので釣師も比較的間隔を空けてそれぞれ竿を振っている。心なしか人心も穏やかだ。すぐそばで竿を振っている人と話をする。埼玉から来た人だ。結構関東からも人が来ている。いや、むしろ関東圏からのほうが多いらしい。どうりで川原に駐めてある車も埼玉・群馬等のナンバーが目立つわけだ。そのオジサンはハト派の釣師だ。
「お互いレジャーなんだから譲り合わないとね」
と言ってくれる。まぁ違いがあるとすれば釣師は遊漁券を1日2100円@で買っていること、オトリのアユもお金を払っているなど出費がある分態度がデカくなるのじゃないかとも。殺気立っている人は
「奥さんに今日〜匹釣って帰るから、なんて約束してるからじゃないかい?」
と。
おお、釣師も家族には負い目を感じながらこの川原に集っているのか。ならば同志じゃないか、とM田さんと思わず笑ってしまう。なら、なおさらこちらの気持ちも分かってもらって譲り合いの精神でやってもらいたものだ。
昼も回っているのでここで昼食にすることに。準備をしようと思ったが、食料・ガスコンロ・水・その他諸々は全て容量のある二人艇の中であった。しかたなくM田さんと2人でのんびりとab・Tヶ崎艇の到着を待つことに。
蛇行している川のカーブの先に二人の姿が見えた。彼らも艇を曳いて「ポチの散歩」状態。距離にしてまだ数百メートル先だ。川原の陽炎の中をトボトボと二人がさまよっている。
またabッチが釣師に絡んでいる。Tヶ崎君は騒動に関わりたくないのだが艇を2人で曳いている手前その場を離れるわけにもいかず所在なげに立ちつくしている。 M田さんと僕は
「いいから、早くメシ持って来いよぉ〜」
と既に第三者的立場で見学させてもらっている。
ようやくヨロヨロとやってきた2人はもう憮然とした様子。最後の釣師とのやり取りは
|

いつも勇ましい(^^;)abっち(右) |
「ジジィって言ったことに腹立ててんっすから、やんなっちゃうよ、まったく!」
ということらしい。もうabッチにかかれば邪魔モノはなんであれ全て敵と言った感じで友好ムードなどこれっぽちもない。
またabッチは、初心者は駄目だ、意志疎通が上手く行かない、と釣師以外にTヶ崎君にも散々八つ当たりをしながら下って来たようだ。Tヶ崎君はなんだか精も魂も尽き果てたといった様子で呆然としている。
川原でソーメンを作って昼食とする。先程六日町の坂戸橋を越えたから全体の4割は来ただろうか。それにしてもほとんど歩いたM田・ab・Tヶ崎はカヌーじゃ普通日焼けしない足まで真っ赤にして川原歩きツーリングと言った様相を呈している。それでも先程のオジサンの、ここから先は支流が何本か流れ込んでくるので川幅も水量も増えるだろう、という言葉に励まされ午後からのツーリングを再開する。
Tヶ崎君があまりに憔悴しているので僕がメンドウ見ることに。カンシャク玉abッチとこれ以上一緒にいさせると、彼のせっかくの初ツーリングが台無しになってしましそうだ。abッチにはプレイボートに乗ってもらうことにする。
|