表計算/Excel入門編

Excelの概要

Excel(エクセル)とは、windowsでおなじみの米国microsoft社が開発したアプリケーションソフトです。一般に表計算ソフトと呼ばれ、データを入力していろいろな方法で集計させたり、数式を入力して計算させたりするソフトです。
Excelは、単純な計算から関数計算まで優れた計算機能を持っています。またデータからグラフを作成したりすることもできます。更に上級者になれば、マクロ言語を使ってプログラムを作成することもできます。

事務の効率化という面から、職場ではごく普通に使われているExcelですが、日常生活でもさまざまな利用が可能です。私たち視覚障がい者もExcelを身に付けることにより、金銭の管理や家計簿の記載、住所録や予定表の作成など幅広い分野で利用することができます。






---目次---
1.Excelの画面(ワークシートとメニュー項目)
2.データの入力と修正
3.計算と数式の入力
4.ファイルの保存と開き方

1.Excelの画面(ワークシートとメニュー項目)


Excelを開くと、データを入力したり数式を入力するシート(正しくはワークシート)画面が表示されます。またシートの上部画面には、タイトルバー メニューバー ツールバーなどが表示されており、マウスを使っての操作はここで行います。

1-1シートの構成


シートは碁盤のように区切られており、碁盤の目一つ一つを「セル」と呼びます。シートの上部には列番号、左端には行番号が表示されています。

列番号は左から右方向に、abcd xyz zのつぎはaa azのつぎはba の順にivまでの256列があります。

行番号は上から下に65536行があります。

セルの位置は列番号と行番号で表されます。左上隅a列の1行目が「a1」、f列の25行目であれば「f25」となります。

1-2メニュー項目


Excelのメニュー項目には、ファイル(F) 編集(E) 表示(V) 挿入(I) 書式(O) ツール(T) データ(D) ウインドウ(W)があります。

これらのメニューには、下位のメニューやコマンドが存在します。下位のメニューで目的のコマンドを選択して、Excelにその仕事を実行させる訳です。

コマンドとは、パソコンに仕事を実行させる命令のことです。

ファイル(F)メニューの下位には、ファイルを開く ファイルの保存 ページ設定 印刷、などのメニューやコマンドがあります。

編集(E)メニューの下位には、切り取り コピー 貼り付け 削除 クリア、などのメニューやコマンドがあります。

表示(V)メニューの下位には、画面表示の項目や画面制御のコマンドがあります。

挿入(I)メニューの下位には、行 列 シート 記号と特殊文字 関数 コメント 図、などのメニューやコマンドがあります。

書式(O)メニューの下位には、セル 行 列 シート、などのメニューやコマンドがあります。

ツール(T)メニューの下位には、保護 マクロ ユーザー設定 オプション、などのメニューやコマンドがあります。

データ(D)メニューの下位には、フィルタ 集計 並べ替え、などのメニューやコマンドがあります。

ウインドウ(W)メニューの下位には、新しいウインドウを開く 分割 ウインドウ枠の固定、などのメニューやコマンドがあります。

メニューのコマンドを実行するには、「ALT」キーでメニューを開き、左右矢印キーで編集 表示 挿入などのメニュー項目に移動し、上下矢印キーで下位のメニューやコマンドを選択します。そこで「」ENTER キーを押せば実行することができます。

Excel入門/目次に戻る



2.データの入力と修正

2-1データの入力


データを入力するばあいは、矢印キーで入力したいセルを選択し、そこに数字や文字を入力します。選択したセルを「アクティブセル」と呼び、画面では太い枠で表示されます。

矢印キーで移動するたびに、「a1」 「c3」などと、セルの位置を音声で読み上げてくれます。つまり「c3」と読み上げたとき、「アクティブセル」は「c3にあり、入力待ちの状態になります。

既にデータがセル内にある場合は、そのデータ(数字や文字)を読み上げます。

数字を入力するときは、半角英数字モードで入力します。

入力後「ENTER」キーで確定すると、数字の場合はセル内に「右詰め」で表示されます。アクティブセルは自動的に同じ列の次の行に移動します。なお、この動きは設定変更することができます。

また、「ENTER」のところで、「TAB」キーを使うとアクティブセルは、同じ行の1つ右の列に移動します。

文字を入力するときも全く同じです。日本語を入力するときは、「半角/全角」キーで日本語入力システムを「ON」にして入力します。

Excelでは書式配置の標準が、数字が右詰め、文字が左詰めになっていますが、これも設定変更することができます。

2-2入力データの修正


データを修正するセルを選択し、そのまま数字や文字を入力します。いま入力したデータに入れ替わります。

データの一部を修正するときは、セルを選択後ファンクションキー「F2」でデータの中に入り、左右矢印キーでカーソルを移動しながら、文字を削除したり追加したりして修正します。修正後「ENTER」キーで確定すると修正後のデータが表示されます。

Excel入門/目次に戻る



3.計算と数式の入力


表計算ソフトと呼ばれているExcelは、作表と計算機能が中心になっています。ここでは計算と数式の基本について説明します。

3-1数式入力と計算方法のルール


数字や数式の入力は、必ず半角英数字モードで入力します。全角文字で入力すると、数字または数式と認識されません。

数式の先頭には、必ず「=」(イコール)を入力します。「=」(イコール)を入力した時点で、Excelは入力されるデータが数式であることを認識します。

四則計算の算術演算子は次の記号を使います。

加算:+(プラス記号)、減算:-(マイナス記号)、乗算:*(アスタリスク記号)、除算:/(スラッシュ記号)

数式内の計算順序は、電卓と同じように左から右の順序で計算します。また乗算と除算は加算及び減算より優先します。

計算を優先させる場合は()カッコで囲みます。

3-2セルに直接数式を入力する例


例-1 セル「b2」に =100+200+300 と数式を入力し「ENTER」すると
b2のセルには計算結果の600が表示されます。「F2」を押し左右矢印キーでセル内の数式を確認できます。

例-2 セル「c3」に =50+20*40/2 と数式を入力し「ENTER」すると
c3のセルには計算結果の450が表示されます。「F2」を押し左右矢印キーでセル内の数式を確認できます。

例-3 セル「f5」に =(50+20)*40/2 と数式を入力し「ENTER」すると
f5のセルには計算結果の1400が表示されます。「F2」を押し左右矢印キーでセル内の数式を確認できます。

3-3セル参照で数式を入力する例


例-1 セル「a1」に300 「b1」に500 「c1」に700を入力し、「d1」に =a1+b1+c1 と数式を入力し「ENTER」すると
d1のセルには計算結果の1500が表示されます。「F2」を押し左右矢印キーでセル内の数式を確認できます。

ここで、a1、b1、c1の入力値を入れ替えると、自動的にd1の計算結果も変わります。

例-2 セル「a1」に300 「a2」に150 「a3」に400を入力し、「a4」に =a1+a2+a3 と数式を入力し「ENTER」すると
a4のセルには計算結果の850が表示されます。「F2」を押し左右矢印キーでセル内の数式を確認できます。

ここで、a1、a2、a3の入力値を入れ替えると、自動的にa4の計算結果も変わります。

3-4合計値を求める「SUM関数」の紹介


入門編では、Excel関数の使い方については省略しますが、最も身近で代表的な「SUM関数」は覚えておくと便利です。

SUM関数は、何処から何処までのデータを合計しなさいと命令する関数です。列や行ごとに合計を計算させる場合などは非常に便利です。

例-1 =sum(a1:j1) とSUM関数を使った数式を入力すると
入力したセルに、a1からj1までの合計値が表示されます。とっても簡単ですね。

Excel入門/目次に戻る



4.ファイルの保存と開き方


ファイルの保存と開き方については、パソコン入門編の「8.入力データの保存と開き方」を参照してください。

ファイルを保存しないでExcelを終了しようとすると、「保存しますか?」とメッセージが表示されます。ここで「はい」を選択すると「book1」という名前でマイドキュメントに保存されます。Excelではファイルのことをbookと呼びます。

Excel入門/目次に戻る



トップページに戻る