パソコンの仕組みと周辺機器

パソコンの仕組み

パソコンは、いくつかのハードウェアで構成されています。パソコンの仕組みをハードウェアで大別すると、「制御装置」、「演算装置」、「記憶装置」、「入力装置」、「出力装置」に分類されます。


1.制御装置及び演算装置

制御装置と演算装置を合わせて「CPU」と言います。このCPUの性能が、そのままパソコンの処理速度にストレートに反映される、パソコンの心臓部です。

1-1CPU(Central Processing Unit)の機能

CPU(セントラル プロセシング ユニット)は、中央演算処理装置と呼ばれています。人間に例えれば頭脳に当たる重要な装置です。
CPUは各種演算処理を行う演算装置と、各装置をコントロールする制御装置としての機能があります。

CPUが実際にプログラムを実行する場合は、次のように行います。

1.ハードディスクなどの補助記憶装置から、プログラムを主記憶装置(メインメモリ)に読み込ませる。

2.主記憶装置に読み込まれた、プログラムの先頭の命令を読み出す。

3.読み込んだ命令を解読する。

4.解読した命令を実行する。

5.処理結果を主記憶装置に書き込む。

CPUは上記の順序でプログラムを実行します。1つの命令を処理すると、次の命令を取り出し、上記の実行を繰返します。


1-2CPUの性能や種類について

CPUは、1回の命令で同時に処理できる情報量によって分類されます。
例えば、32ビットCPUでは1回の命令で、内部演算処理を32ビット単位で実行することができます。当然のことですが、8ビットや16ビットのCPUに比べ、高速で扱えるメモリ容量もはるかに高い性能のCPUということになります。

2003年には64ビットのCPUも登場しましたが、OS(オペレーティングシステム:基本ソフト)の制限もあり、現在の主流は32ビットのCPUです。
代表的なCPUとして、米国intel社の「pentium」、「celeron」、米国AMD社の「athlon」などが有名です。


2.記憶装置

記憶装置とは、コンピュータ内でプログラムやデータなどを記憶する装置で、主記憶装置(メインメモリ)と、ハードディスクなどの補助記憶装置に大別されます。

メモリとハードディスクの働きの違いを説明する時に、次のような例えが良く使われます。

事務室の机をメモリ、本棚や引き出しをハードディスクと思ってください。
本棚から必要なファイルを取り出し、机の上に並べて作業を行い、作業が終わればファイルを元の本棚に戻し、机の上には何もなくなる光景を思い浮かべてください。
つまりメモリはコンピュータが作業を行う領域で、ハードディスクはそのデータを記憶して置く場所と言えます。


2-1メインメモリ(主記憶装置)

メインメモリとは、パソコン内部でデータなどを一時的に記憶するもので、主記憶装置とも呼ばれます。
一般にメモリと言う場合には、CPUが直接読み書きができる半導体メモリを指します。
パソコンを起動すると、まず必要なファイルやデータがハードディスクからメモリに呼び出されます。このデータをCPUが演算処理し、その結果をメモリに書き込みます。
メモリに記憶されたデータは、電源が切れると消えてしまいます。(一時的に記憶する揮発性)

メモリの大きさは、「256mb」、「512mb」、「1gb」など記憶容量で表されます。記憶容量とは、メモリがどれだけのデータを一度に記憶できるかを示す値です。

再びメモリを事務室の机に例えるならば、一度にどれだけの書類や参考書を、机の上に広げられるかと言うことです。
作業スペースが狭い小さな机では一度に書類を広げられないため、その都度本棚に書類を取りに行かなければなりません。逆に作業スペースが広いと、そういう無駄な時間が省け事務処理が速くなります。

パソコンの処理速度は、前述したCPUの性能とともに、メモリの記憶容量も大きく影響します。
パソコン上で、アプリケーションソフトを同時に沢山開くと、当然のことながらメモリを多く消費します。パソコンはメモリが足りなくなると、ハードディスクの一部を代替メモリとして使い、メモリ容量を増やします。
この代替メモリは低速のため、全体の処理速度が遅くなります。もしパソコンの操作が極端に重くなったりする場合は、「メモリの増設」を考えましょう。


2-2ハードディスク(補助記憶装置)

メインメモリは、電源を切ると記憶したデータが消えてしまいます。そのため、電源を切ってもデータが消えないように保存して置く必要があります。その記憶装置がハードディスクです。
一般にハードディスクと呼んでいますが、「hard disc drive」を略して、hddとも呼びます。

ハードディスクは、パソコン本体に格納されており、円盤状の磁気ディスクが何枚も重なったような構造で、高速に回転しながらデータの読み書きを行います。


2-3ハードディスク以外の補助記憶装置

ハードディスク以外の記憶装置として、次のようなものがあります。ここでは、それらの記憶装置についてごく簡単に説明します。

◆fd(floppy disc)

プラスティックケースに直径3.5インチの磁気ディスクが入っており、このディスクにデータを書き込みます。
記憶容量が1.44mbと小さいため、最近のパソコンには、フロッピーディスクドライブが装着されていません。必要な場合はドライブを外付けする方法があります。


◆cd-rom、cd-r、cd-rw

cd(compact disc)は、レーザー光でデータを読み書きする光ディスクの1つです。記憶容量は、650mbまたは700mbと、フロッピーディスクをはるかに上回ります。

cd-romは読み取り専用のディスクで、書き込みはできません。そのため、アプリケーションソフトなどの配布目的で多く使われます。

cd-rは、データを書き込むことができます。また追記することもできますが、一度書き込んだデータを消去して、書き換えることはできません。

cd-rwは、一度書き込んだデータを消去し、書き換えることができます。


◆dvd-rom、dvd-r、dvd-rw、dvd-ram

dvdの語源はいろいろあるようですが、一般的には「digital video disc」の略がdvdと言われています。
dvdもレーザー光で読み書きする光ディスクですが、画像や音楽などの大きなデータを記憶することができます。
記憶容量は、4.7gbとcdに比べはるかに大きなデータを記録することができます。

dvd-romは読み取り専用、dvd-rは書き込みと追記が可能、dvd-rwとdvd-ramは、書き込みと書き換えが可能で、ほぼcdと似通っています。


◆usbメモリ

従来使われてきたフロッピーディスクに代わり、現在はusbメモリが主流になっています。usbメモリは、パソコンのusbポートに接続するだけで、データを保存することができ、フロッピーディスクと同じようにデータの持ち運びに便利です。
また記憶容量も1gbタイプなど、大量のデータを保存することができます。

usbメモリには、sdメモリカード、コンパクトフラッシュ、メモリスティックなどの種類があります。名前や形が違っても、これらはすべてフラッシュメモリを使っています。
フラッシュメモリは、何回でも書き換えができるメモリで、メインメモリのように電源を切ってもデータは消えません。


3.入力装置

入力装置とは、主記憶装置にプログラムやデータを取り込む装置です。マウスやキーボード、また画像などのイメージデータを入力する、スキャナやデジタルカメラも、入力装置に分類されます。


4.出力装置

出力装置とは、人間がコンピュータのデータを認識できるようにするための装置です。ディスプレイ、プリンタ、スピーカーなどがこれに当たります。




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