テルミーよもやま話



テルミーよもやま話(2008年10月号)

山響(ヤマキョウ)

皆さん、山形交響楽団のコンサートに行ったことがありますか。以前から、山形はクラシックなどのコンサートが、割合多く開催されているなぁと感じていました。
これも、地域の文化かな?私が山響の演奏を初めて聞いたのは、小学生の頃。学校に来て演奏をしてくれるスクールコンサートの時です。
ホルンやチェロなどの大きな楽器を抱えた七三分けの男性、黒い長いドレスで、シャナリシャナリと歩く育ちのよさそうな女性達を初めて見て、町立小学校の皆はヨーロッパの貴族を見たかのように、うわー!と大興奮。
しかし、更にみなが注目したのは、天然パーマ風の髪が肩まで伸び、なで肩でニコニコと目じりを下げ微笑みながら体育館に入ってくる、当時の指揮者村川千秋さんでした。
大変失礼なのですが、当時は志村ケンに似てた様な気がしたのです。 これに反応した皆は、ヒソヒソと志村ケンがきたっ!アイーン!とこぞって騒ぎ出し、先生達が後ろから、怖い顔で注意をしたり、頭をゴツンとしたりと音楽どころではありません。
私は、先生達も楽団の人も似てると思ってんだろうな。と思いながらも、火の粉をかぶるまいと、村川千秋さんの話や演奏を聞こうと必死でした。これが、山響との思い出です。

山形交響楽団は、1972年1月 東北初のプロオーケストラとして発足。現在は、「イイモリ ノリチカ」さんが音楽監督に就任し、オーケストラの活動発展と水準の向上に成果を挙げ、評価も高いようです。
話題の映画、おくりびとにも山形交響楽団のベートーベン「第九」の演奏シーンがあるようですよ。
定期演奏会が11月22日(土) 11月23日(日) 12月20日(土)、酒田公演が12月19日(金)にあるそうです。時間があったら、音楽の秋を楽しんではいかがですか。
なお余談ですが、村川千秋さんの弟は、村山市出身の映画監督の村川透さんです。松田ユウサクさん出演映画、野獣 死すべし の監督もされ、村川千秋さんもこの映画の指揮者役で出演されたようですよ。



テルミーよもやま話(2008年8月号)

「ヒロス」の山形よもやま話、時々、地方

そろそろ私もペンネームを考えようかな、と思いまして、今回から取りあえず「ヒロス」にしました。
何故に、ヒロス?
今回のテーマはたまに地方の話題も面白いのではないかと思い、勝手ながら「茨城弁」にしてみました。

僕の母親は茨城出身で、僕が小学校の夏休みの時には恒例行事のごとく、40日間丸まる茨城に滞在していました(地元の夏休みは40日なのです)。
茨城の方言は汚いと評判で、例えば、語尾には「だっぺ」が付き、「さしすせそ」が、「さしすすす」又は、「さすすすす」で、「あいうえお」は「あえういお」になります。
僕の名前は「ヒロシ」なので茨城弁でいうと「ヒロス」になり、寿司は「スス」、「イロエンピツ」は「エロインピツ」になり、「いばらき」は「えばらき」になります。

単語も独特のものがあります。例えばトマトは「アカナス」、「鼻の穴」は「鼻メド」、「嘘つき」は「チクヌギ」。
山形弁と共通する方言もあるんですよ。「こんばんは」は「おばんです」と言いますし、子供や卵を産む意味で「なす」と言います。

最近では、単語の語尾に上がり口調のイントネーションを使う以外、殆ど方言を使う人は居なくなってしまったように感じます。
僕が子供の頃、暑い夏の時に見た茶畑とタバコ畑と田園風景にマッチした、あの方言が無くなるのは寂しい。 自然や環境が変わっても、山形の方言はずっと守っていってもらいたいと「ヒロス」は強く思います。



テルミーよもやま話(2008年6月号)

ゴールデンウィーク特集号で、山形のイベントを紹介しましたが、みなさんはどのような休日をお過ごしになりましたか?
私は、5月5日に小国町で開かれた、クマ祭りに行ってきました。10時30分から行われる、またぎの模擬実演を見たいと思っていたのですが、当日はやはり渋滞に合い、間に合いませんでした。
かなりがっかりしましたが、次に目指すはクマ汁です。クマ汁一杯1000円、ヤンバイな値段するクマ汁の味はといいますと、けもののあぶらが強く、独特の味。とんと昔に給食で食べた、いるか汁と呼ばれるクジラの味噌汁に近い気がしました。
また、熊の毛皮があたる、大抽選会の抽選券を、ほんとにあたったら、困るべなーと思いながら購入しました。今回は、10万円の旅行券も当たるそうで期待していましたが、かすりもしませんでした。
熊祭りは、もともと、またぎが山に感謝するお祭りで300年前から行われており、山の神様は女性で、嫉妬深く、その山の神を鎮めるため顔が醜いオコゼを奉納するのだそうです。毛皮になった熊3匹を祀っている広場では、午後から、山の神様と、熊の供養が始まりました。
私の、隣のとなりに背の高い男性が立っていて、気になって、顔を見ると、そのかたは、芸能人の辰巳拓郎さんなのです。あとで判明しましたが、東北で放送される情熱エンジンという番組の取材に来ていたようです。
山形で見かける有名人といえば、大泉いつろうさんですから、点点点。これはあとで写真撮らせてもらおうなどと考えていたら、離れたところにいたおば様も、気付いたようで目を輝かせて近寄り、腕をつついて一言、アラ、大鶴さんですよね?と。それに対して、辰巳さんは、ほほえみながら違います。とひとこと。大鶴ギタンさんと間違ったようです。
私は笑いを我慢しながら、今日はホントに来て良かったな。と思った一日でした。以上、山形の魅力満載のクマ祭り報告でした。



テルミーよもやま話(2008年4月号)

先日、あるラーメン屋さんに行った時のことです。代金を渡し、お釣りをもらおうと手を出すと、そのお姉さんは…元気良く「お釣りは500円になりましたぁー!!」と言ってひんやりとした硬貨をくれました。
お釣りを渡すとき「○○円になりましたぁ」って言うのは、おそらく山形だけ?他県の人にとっては不思議じゃないでしょうか。素直に「お釣りは○○円です。」って言えばいいのに、あえて過去形にするところが山形であり、山形七不思議のひとつです。

実を言いますと、私は、山形出身ではありません。来県当初、しばらく山形弁を理解するのが難しく、わからない時は、無理やり笑顔をつくり、その場をしのいでおり、このまま暮らしていけるか、なじめるか。自信がなくなったときがありました。
しかし、ある日、小さな自転車屋さんの前をとおったとき、手書きで「空気詰め一回10円」と書かれた看板をみつけ、「えっ!」 と衝9撃が走りました。空気をつめる。入れるのではなく、詰める。そう表現した山形県民。大事に、愛情をもって、新妻がお弁当を詰めるかのように、自転車のタイヤに空気を入れる情景が、頭の中に浮かんだのです。
山形人の物を大事にする心というのでしょうか。入れるのでは物足りなく、パンパンに詰めたがったのでしょうか。まぁ、そんなところに 愛着をもち、「山形弁をつかってやる。ものにしてみせる!」と思ったのです。おかげ様で、今では「んだず」も使いこなしております。

山形に住んでいると、共通語と比べて不思議な言い回しがありますよね。例えば、@を「イチマル」って読むこととか。もっとあるように思うのですが、すぐには思い出せません。「なして、山形ではこういう言い回しするんだべぇ」って気になったことをこれから、「テルミーよもやまばなし」に載せていきたいと思います。



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