呉海軍工廠制作日記 No.2(2001/7月〜)
2002/08/29
  • 「ドイツ戦車」が終わったあと、山積みになっていた仕事がなかなか片付けられずに今日まで手を付けられませんでした。来月(9月)から、建造中大和甲板上の作業小屋や配線などを制作する予定です。

2001/12/03
  • 仕上がりに心残りの部分が多々ありますが、呉軍港をなんとかまとめましたので近日には編プロさんに提出して訂正指示を待ちます。いよいよ戦車の再構築にスイッチします。

2001/11/30
  • 呉軍港の制作リミット迫る。
    鎮守府区域・海兵団区域軍需部〜港務部区域新宮工場江田島区域が残りましたが、すべて簡易建物の部分なのでたいした日数はかかりません。12/2(日)深夜まで不休です。

2001/11/27
  • 呉軍港の道路や鉄道などの画像マップに使うパスをイラストレーターからインポートするも、Photoshopに持ってきたらなぜか「同じパスが多重」になってしまい、Photoshopが異常終了する事態に陥る.........。メモリ負荷を少なくするために、一旦白紙の画像にイラストレーターからパスをインポートして、ちまちまと余計なパスを削除してパスの多重現象を回避し、その後アタリ用レンダリング画像をペースト。
  • メドをたてるまで無駄な日数を浪費(涙)。Photoshopでの画像マッピング作業をG3Macで行うもレイヤーを増やすたびに劇的に悪化したので、G3Macから800MhzWinに移行→比較的良いです。
  • 係船掘区域を仮レンダリング。200t固定式クレーンと昭和埠頭移動式クレーン、それに横5120画素の地形画像マップの相乗効果でレンダリングパフォーマンスが悪化........。不休の月末です。

2001/11/19
  • 移動式200t(現20t?)クレーンと昭和埠頭ハンマヘッドクレーンとは大きさが違う事が判明。良く似ているので流用して作りました。固定式百噸起重機も着手(高さは約38メートルとのことで結構大きい機械です)。これが終わると建物群になりますが、詳細までは分からないので写真からシンプルな形を作っていく予定です。
  • 呉軍港は今月末には必ず終わらせるように頑張っています。そうすればShadeで作っている方々(大和建造委員会)の大和本体とほぼ同時期に上がるでしょう。あと13日.......、ドイツ軍戦車再構築計画と同時進行なので不休の突貫工事です。

2001/11/02
  • ぶちゃ猫さんからのクレーンブーム基部円形台の直下にあるW字形の筋かいが木材の件は『ワタクシの早トチリ』で断面が角形という意味でした。申し訳ありませんでした。おかげさまで係船掘固定式200tクレーンは、ほぼ完成になりました。次は移動式200t(現20t?)クレーンに着手です。

2001/10/30
  • ぶちゃ猫さんから、係船掘固定式200tクレーンの新しい情報がありました。クレーン台座上部のW字形の筋かいが木材であったとのこと。ありがとうございます。しかし、吊上げ能力200tのクレーンの補強材に木材を使っていたとは予想外でした。5本足となにか関連があるのか興味があります。

2001/10/24
  • ぶちゃ猫さんから、係船掘固定式200tクレーンと、移動式200t(現20t?)クレーンの資料を送っていただきました。
    係船掘固定式200tクレーンの台座にはトラス構造の5本目の脚があること、斜め筋かいとメインの4本の柱との接合部分が若干絞られていたことを確認しました。
    移動式200t(現20t?)クレーンの資料の場所は、第3または第4ドックと思われます。入渠した戦艦に足場が組まれているもので、いずれも大変貴重な資料でした。その書籍名は呉海軍工廠情報収拾室出版物集に追加しました。ありがとうございます!

2001/10/17
  • 出版社(編集プロダクション)さんで、呉造船所で作られた筑波に関連する写真を拝見。第1〜3船台附近をはじめとした呉海軍工廠の風景に驚愕!!!の連続でした。手配していただいた国本さんと編集プロダクションさんに感謝いたします。


2001/10/15
  • 呉軍港全景のモデリング再作成を終了。係船掘にあった固定式200tハンマーヘッドクレーンの詳細バージョンを作り始めました。写真が少ないので、細部は推定で作っています。(基部の柱が5本なのかナゾ)

2001/10/08
  • ちょっとした悶絶......。呉軍港全景の再作成にともなって、
    (1)国土地理院昭和27年10月31日発行『呉』1/2.5万
    (2)水路軍機第232号『呉港』1/7278
    (3)国土地理院平成7年3月1日発行『呉』1/5万及び
    (4)海上保安庁昭和62年3月11日発行『呉湾?』海図
    以上を再点検したら、(1)と(3)(4)に差異があることを発見。再確認のため三子島と大麗女島の距離を測定したけど一致しません。
    また、ゼンリツ住宅地図1/500・1/1000の住宅地図との整合性も確認する必要があるので、制作前に今一度の調査が数日程度かかります。
  • 最終的には近年の国土地理院の地図の精度が高いものと考え、埋め立てなどによる地形の変化を加味しながら補正して、1940年(昭和15年)の港湾地形を類推・再現する予定です。

2001/10/07
  • 造船ドックを出版社(編集プロダクション)さんに1回目の提出を終わりました。若干の放心状態でしたが、訂正の指示が来るまでは呉軍港全景の再作成に入ります。


2001/9/30
  • 『マシンの能力ギリギリで制作すると→「機械まかせは運任せ」』に近付いてきました。アレコレ突っ込んでいる造船ドックのシェイプ登録総数は、500を優に超えているようです。メモリスワップの荒波にもまれながらもなんとかレンダリングできています。
  • 早いもので明日から10月。随分予定が遅れましたが、上旬から呉軍港全景の再作成に入れそう。雑誌発売が来年なのはちと辛いけど、訂正があるかもしれないので、結果としてちょうど良いのかもしれませんね(苦笑)。


2001/9/22
  • しんきろうさんが3DCGで制作された戦艦大和がメインで掲載されているムックが発売されたので購入。超精密な3DCGや戦闘シーンを堪能しました。
    東京の池袋の大形書店では平積みされており、星の数ほど出版される新刊のなかでも良い扱い方をされていました。
    双葉社スーパームック『戦艦大和』 価格は本体1886円+税で買いやすいお値段がうれしいですね。
    詳細はこちらへ→AI MARKING's Home Page


2001/9/17
  • TOPページのCGにあるとおり、港に付き物の接写用バージョンの錨用鎖をテストで作りました。ただし多用することになるので、STRATAのシェイプ機能を活用します。ベジェで作るとパフォーマンスが悪化するのでポリゴンで作っています。よほど接写しないかぎりポリゴンであることは分からないでしょう。ただし、現在の造船ドック詳細バージョンがかなり太っているので、レンダリングパフォーマンスが実用範囲を逸脱するなら簡易バージョンに変更するかもしれません。マシンの能力ギリギリで制作すると→『機械まかせは運任せ』に陥ります。手描きの世界とは違って冷酷な制限がコンピュータグラフィックの世界にあります。


2001/9/14
  • 昨日は鉄工所を経営していた親戚に、天井走行型クレーンについて色々と教えていただきました。そのなかで、基本的な指摘を受けて愕然.......。
  • 桁(吊上げ部方向)は長いほど両翼のズレの歪みは大きな問題にはならないので、吊上げ能力が大きくなっても桁(進行方向)の幅はあまり大きくならないとのこと。(ちなみに造船ドックの10tクレーンの場合、各桁の進行方向の幅は1.0m〜1.5m位かなとのことですから、合計幅は2.5〜3メートル強?やっぱり修正が必要?;涙)。
    10tクレーンと100tクレーンの進行方向の幅も極端に変わらないそうで、吊上げ能力の10tと100tの大きな違いは桁の高さにあるそうです。
    桁と台車(走行部分)との接合はボルト留め。両翼のズレの歪みを吸収できるように留めているそうです。
    走行レールを走る車輪はリブが両側に付いているのが一般的で、走行レールが結構歪んでいた!にしても、脱線&落下の危険性は考えられないとのこと。但し走行中に起こる両翼のズレが起こった場合はかなりの抵抗が発生するそうですが、走行レールの終点にぶっつけて歪みを補正する方法(2001/8/18)は、結果として補正できるけどあまり考えられないとのこと。........歪みが出てもそのまま自然治癒?.......(苦笑)。
    天井走行型クレーンの柱の基礎部分の高さは横浜や川崎の造船所の場合0.5〜1メートル位で、吊上げた部材を柱にはぶっつけた跡があったそうな。作例のように基礎が低いと、そのような時に柱が歪む可能性があるとのこと。
  • 当時の鉄骨のL字断面についてもおおよその大きさを教えていただきました。厚みは約6・9・12・16ミリが一般的で(結構薄い...)、断面の大きさは等辺で約65・75・90・125ミリとのこと。L字断面と平板を鋲で接合してトラスを構成するそうな.........。
  • もっと早く聞いておけば良かったなぁ〜。(苦笑&涙)。

2001/9/11
  • 呉造船ドックを本番想定のテストで横8958画素×3394画素の大きさでレンダリングしました(350dpi相当)。画像ファイル容量は92.4MBです。レンダリング条件は前回同様でアンチエイリアスON、オーバーサンプリング3倍として所要時間は約9時間半でした。仕上がりについては鉄骨や手すりなど微細な部材の再現性に多少の難があったので、400dpi以上(?)が望ましいのかなと思いました。


2001/8/31
  • テストで横6000画素×2624画素の大きさでレンダリングしました。ファイル容量は画像マップ込みで25.6MBなので結構小さいです。レンダリング条件はアンチエイリアスON、オーバーサンプリング3倍として所要時間は約5時間半でした。


2001/8/26
  • 海側の天井走行型100tクレーンを作りました。ナゾの多いシロモノでしたがドッコイショで完了させました。これで造船ドック区域の主要な構造物がほぼ終了しました。但し、作った物をいくつか訂正するので、呉海軍工廠全景(但し鳥瞰図用の粗いバージョン)に取り掛かるのはもう少し後です。
  • テストで横5000画素×2064画素の大きさでレンダリングしました。ファイル容量は画像マップ込みで25.6MBなので結構小さいです。レンダリング条件はアンチエイリアスON、オーバーサンプリング2倍として所要時間は約4時間でした。メモリスワップが激しかったけど、途中で処理を放棄しなかったので一安心です。(本番では4倍程度のオーバーサンプリングを予定)

2001/8/23
  • ぶちゃ猫さんから『戦艦大和建造秘録;出版元不明』の情報を頂きました。ありがとうございます。
  • 大屋根の不具合を訂正して完了しました。(STRATAのシェイプに登録した大屋根の共通部材は108種類でした)
  • 地面と海面などの本番仕様の画像マッピングをテストしました。
  • 扉船とその周辺を修正・増補しました。

2001/8/18
  • 天井走行型10tクレーンのモデリングは一応完成としました
  • 山側天井走行型100tクレーンに取り掛かっています。現存していないので書籍などの写真と、10tクレーンのトラス構造の組み方などから推定して作っています。
  • お約束ではすべてを今月中に形にするコトなので.....ヤバイ(汗)と思ったら、なんか9月末迄に延びそうなのは、滞っている商用HPの進行を考えるとラッキーといえるのかどうか..........複雑な心境。
  • ちょっと横道ですが長野県で機械工をしている兄貴から聞いた話:天井クレーンを使っていると左右にズレが生じてきてガギャァァ......「おぉぉぉうっとストップ!ストップ!」。大きな音がするそうです(最悪、脱線して落っこちる!)。左右の速度を揃えるための連結がされていないので、補正するために時々走行レールの終点に何回かぶっつけて揃えるそうです(冷汗!)..................。(全国の鉄工所の皆さん、そんな恐ろしいことしてるんですか?............。   呉海軍工廠でもやっていたのか小さなナゾ) そういえば走行レールの終点を作ってなかった.....(笑)。

2001/8/17
  • 天井走行型10tクレーンの試作に入りました。少ない写真から推定しながら作っているので意外に時間がかかっています。

2001/8/07
  • 大屋根は鉄骨がほぼ完成。天井クレーンの走行桁?!の試作に入りました。いづれも写真の撮影枚数が少ないので形と大きさの特定が苦しいです。
    関連して、現在の大屋根の山側壁の左右に出っ張りがあるのは、天井クレーンの走行桁と壁が干渉するのを避けるためと推定します。
  • 走行桁?!が完成した後は、実物を見てしまったがゆえの難物、天井走行10tクレーンの製作に取り掛かる予定です。

2001/7/30
  • オープニングページのワイヤーフレーム画面のように大屋根の新規制作に取り掛かっています。急ぎ足のIHI見学会だったとはいえ、もっと写真を撮っておけばよかったと大いに後悔しています。
  • 大屋根の鉄骨は軽量化が徹底されており、溶接技術が確立されていなかったであろう時代なので、鋲打ちトラス構造による細太各種入り乱れた梁が多用されていました。(CG再現上、大変泣かせる構造です........)
  • 天井走行型10tクレーンは現存しており、その写真も撮影できました。柱と走行レールについては大屋根の範囲内で保存されいました。(秘)未公開写真ではGL方向に対して末広がりの構造でしたが、現存する柱は末広がりではなく平行して地面に立っていました。戦中の爆撃等あるいは、戦後に改修されたのかどうか........まったくの謎です。

2001/7/26
  • 現像が上がった写真を検討していき、制作済みの大屋根について寸法が、ほぼ予想通りであったのはウレシイ限り。しかし、大屋根の側面の柱の鉄骨などは細部に渡って軽量化のための複雑なトラス構造を取りいれているので、作り直すことにしました。モデリングについては再現可能ですが、造船ドックなど他の部分もあるのでメモリにゆとりがなくなりそうで........一抹の不安が残ります。


2001/7/23
  • 呉取材が無事に終了しました。お世話になったPolygon Modelの原田さん、海事博物館準備室の皆様、ぶちゃ猫の部屋のぶちゃ猫さん、要塞地帯”呉”の昔と今のすばるさん、IHI呉事業所総務部さんに感謝申し上げます。
  • 大屋根の高さ49.5m×幅63.5m長さ11.8m(←聞き違いで118m?)、大和を建造した造船ドックの寸法は長さ313.94m×幅43.95m×深さ11.33mで、という数値をIHIさんからいただきました。但し造船ドックの数値については、どこの部分から計測したのか不明だそうです。
  • 順次写真(累計288枚)は選別してUPしていきます。


2001/7/13
  • 呉市に7/19〜21の間取材に行くことにしました。取材後には撮影した写真を公開する予定です。