”解約返戻金(払戻金)”を比較する際の注意ポイント



「早死にしなくても損をしないプラン」の土台は、保険料の払込が終わった後の終身保険の”解約返戻金”の額の大きさです。
ただし、本当の「”解約返戻金”の額の大きさ」を比較しないと、正確な比較となりません。
生保によっては、この”解約返戻金”の額の「大きさ」や「将来の価値」「確実さ」を、わざと勘違いするような設計(提案)書の内容になっている場合もありますので、以下の点で十分な注意が必要です。


●主契約のみの解約返戻金で比較する
会社によっては、解約返戻金の金額に、特約保険料の解約返戻金を含めている場合があります(「定期付終身保険」といったセット商品によく見られます)。
当然主契約のみの解約返戻金より多くなってしまい、正確な比較をすることができません。
比較する際は、必ず主契約(終身保険)のみの解約返戻金を、確認することが必要です。
・主契約(終身保険):解約返戻金は増え続けます(ただし、「変額」については、減少することがあり、解約返戻金の金額も確定していません)。
・特約:解約返戻金は、一定の年齢を経過すると、減少に転じます(満期になると「0(ゼロ)」になります)。
ちなみに、入院特約は解約してしまうと、その後の保障がなくなってしまいます。
その意味からも、注意が必要です。

●保険料の総額も比較する

解約返戻金が多くても、そのために支払う保険料まで多くては困ります。
したがいまして、解約返戻率(=主契約の解約返戻金(保険料の払込が終わった時点の解約返戻金の金額)/主契約の保険料の総額)も、きちんと比較する必要があります。
また、解約返戻金は、必ず「保険料の払込が終わった時点の解約返戻金の金額」で比較します。
途中で保険料がアップする場合(ステップ払い)は、注意が必要です。
もちろん、解約編率が高い方が、解約返戻金として有効ということになります。

●金額が確定している解約返戻金で比較する

確定していない解約返戻金は、比較しても「絵に描いた餅」でしかありません。
したがって、変額終身保険の解約返戻金(大きく減少する可能性がある)は、確定している解約返戻金(加入年数に応じて、解約返戻金の金額が確定している終身保険)と比較の対象となりません。
また、積立利率変動型の終身保険の場合も、運用がうまくいったときの解約返戻金ではなく、最低保証されている解約返戻金の金額で比較します。
同じく、配当付の終身保険も、配当がないものとして、確定している解約返戻金の金額のみで比較します。
つまり「うまくいったら」という不確定(不確実)の要素を比較の対象にしても、それは正確な比較にはならないということです。
比較する際には、「確実さ」が担保されている解約返戻金の金額のみで比較する必要があります。
逆に、「うまくいったら」という要素を加味し始めたら、何でもありとなり、まったく比較にはなりません(一見、比較したようには見えても、それは「比較」したことにはなりません)。

●「無配当」の商品でないもの

一般的に、終身保険の保険料は、下記のような順番で、負担が重くなります(ただし、商品によっては、順番は変わる場合があります)。

 (重い) 三利源配当付 > 利差配当付・積立利率変動型 > 利差配当付低解約返戻金型 > 無配当 > 変額 (軽い)

解約返戻金の金額が確定していない「変額」の負担が軽いのは当然ですが、つい、次に負担の軽い「無配当」を選択したくなりませんか。
もちろん、解約返戻率で比較した場合でも、「無配当」の方が有利です。
ただし、現在の金融環境(金利が底の局面)では、絶対に無配当はお勧めできません。
なぜなら、今後、金利が情報を始めたときに、その上昇にあわせて、解約返戻金の価値が陳腐化してしまうからです。
つまり、「無配当」の場合、「インフレに対する安全弁」が一切ないということになるのです。
終身保険は運用期間が長くなる商品ですから、現時点での金額では有利に見える「無配当」より、将来の価値がある程度確定できる「無配当以外」を選択すべきでしょう(
詳しくはこちらから)。

●格付けの高い会社を選ぶ

当たり前の話ですが、数十年後のも約束通りの解約返戻金でなくては困ります。
その指標は、やはり格付けです。
できるなら、S&Pの格付けが「AA−」以上の生保から選択した方がいいでしょう(「BBB−」以下や格付けのない生保から選ぶ必然性は、あるでしょうか)。
もっとも、格付けは高くても、いったん破綻して外資が買い取った生保の場合、その生保を本当に信じて良いものかどうか、お客の立場から考えると疑問はありますが。




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