コンサルティング 無料か?有料か?

−タダより高いものはない?−


最近よく、「なぜ無料でコンサルティングをしているのですか」と、質問を受けます。
で、“無料にしている理由”というよりも、私たちが、“あえて有料にしていない理由”を、以下にまとめてみました。


■無料コンサルティングの落とし穴
一般的に、「タダより高いものはない」といわれますが、それは非常に的を得ています。
コンサルティングだって同じです。
タダで「うまい話」が聞けるわけがありません。
本当に役に立つ情報なら、それに見合った報酬を支払いたいと思われるかもしれませんが、そもそも生命保険のコンサルティングでは、報酬を払おうと払うまいと「うまい話」は聞けません(あるいは、本当に「うまい話」を聞けるとしたら、1万円そこらのコンサルティング料で聞ける訳がありません)。
当たり前の話しか聞けません。
うまくいって、「払ったなりに役に立つ」、その程度のアドバイスしか聞けません。
なぜなら、思った通りに人生を送れないからこそ生命保険に加入しようとしているのに、加入した生命保険が思い通りに使えるわけがないからです。
必ず儲かる生命保険プランは、保険詐欺を前提としない方にとって、あり得ません。
だからこそ、無料コンサルティングに過大な期待は無用です。
私たちのコンサルティングでも、決して「うまい話」は聞けません。

それはそれとして。
無料のコンサルティングの場合
・自分の個人情報を勝手に使われたり
・無理に、プランを勧めらたり
そういったリスクがあるのではないか、と勘ぐっていませんか。
でも、それっておかしな話と思いませんか。
なぜなら、あなたは「うまい話」を聞きたくて、あるいはおばちゃん的なセールスでない生命保険の話を聞きたくて、コンサルティングに出かけようとしている訳ですから、そこで一切、生命保険プランの話がなかったら、むしろ拍子抜けしてしまうのではないでしょうか(人間とは、基本的に自分勝手なものですが)。

例えば、きちんとした代理店やFPの有資格者ならば、様々な法律やFP憲章などを無視してまで、おばちゃん的な押しつけがましいセールスを行うことはありません。
あるいは、あなたが押しつけがましと感じたら、そういえばそれ以上のお勧めはないでしょう。

むしろ、その押しつけがましさは、生保の話(お勧め)を
・友人
・親戚
・知り合い
・生保業界に転職した元同僚や元上司
・ご近所のおばちゃん
・勤務先に出入りしているおばちゃん
から聞いてしまったからではないでしょうか。
そのために、「羮に懲りて膾を吹く」ようなトラウマが、皆さんにあるのではないでしょうか。
ただ、その経験は、無料のコンサルティングが胡散臭い理由とはなり得ません。
むしろ、その経験から学ぶべきは、知り合いからは生命保険を勧められないようにする、ということなのではないでしょうか。

さて、おばちゃんで思い起こすことといえば、保険商品とは直接関係のないプレゼント攻勢です。
生命保険のコンサルティングに行こうと考える皆さんは、これも胡散臭さかったのではないでしょうか。
なのに、「タダ」には慎重な割りに、なぜか駅前のビルに事務所を構えて、常時、数人のFPを張り付けている、そんな経費が多大にかかっている代理店が、本当に相談者のためだけの提案をしてくれると思うのは、どうしてなのでしょう。
そのうえお茶が出たり、抽選や先着でプレゼントがあったり、それこそ胡散臭くはないでしょうか(そのようなサービス自体が悪い、と言うことではありませんので、誤解のありませんように)。
あるいは、「タダ」でライフプランニングを立ててくれる、なんてサービス(これも一種のプレゼントです)もありますが、これが本当にサービスだと思いますか。
うがった見方ですが、例えば、ライフプランニングをつくるために提供した皆さんの個人情報が、実際は、負担できる保険料の上限設定の材料にされているとしたら、どう思いますか。
そのうえで、負担できる保険料の上限設定に基づいて、予めお勧めしたい保険プランを作り上げておき、皆さんからニーズを聞き出し(誘導し)、あるいは不安を煽り、皆さんが自分でプランを作り上げたかのように勘違いさせて、最初に設定した保険料に近づけようとしていたら。
「タダより高いものはない」というのは、まさにこのようなことではないでしょうか。

というわけで、無料コンサルティングといっても、玉石混淆な訳です。
だからこそ、一つのコンサルティング結果を頭から信じる必要はありません。
いろいろなコンサルティングに行って、自分が共感できるコンサルティングを見つけることが肝心です。
その判断材料としては、例えばHPを見れば、共感できるかどうか、ある程度分かるのではないでしょうか。
ただし、繰り返しになりますが、「うまい話」は聞けません。
「うまい話」をするコンサルティングは、「うまい話」をするためにやっているコンサルティングでしかありません。
で、それを見分けるには、まず自分のニーズをしっかり把握してください。
コンサルティングに行ってニーズを見つけてもらおうなんて考えは、「うまい話」に引っかかりに行くようなものです。

私どもでのコンサルティングでは、そんな冷やかしを防ぐため、交通費は自腹で払ってもらっています。
その他のサービスは、ありません。
「うまい話」も聞けません。
ライフプランニングも立てません(ご希望があれば、立てられますが)。
必要保障額は、自分(ご夫婦)で考えるよう、アドバイスします(ご希望があれば、一緒に考えますが)。
その代わり、不安を煽るようなこともいたしません(そもそも、不安や悩みがあってコンサルティングに来る訳ですから、相談者の不安を煽ることなんて簡単なことですが、客観的なリスクを統計的にきちんとした数値で確認すれば、皆さんは単に煽られていることには気づけるはずです)。
というわけで、コンサルティングは、何かを見つけに行くのではなく、確認しにいくものです。
で、できれば私どもの無料コンサルティングには、いろいろなコンサルティング巡りをして、結論が出なかったときにこそ、お出でください。
そんな気持ちで、無料コンサルティングを行っています。


■有料コンサルティングの落とし穴

一方、「タダより高いものはない」という気持ちに、一見、応えているように見えるのが、有料コンサルティングです。
一口に有料コンサルティングといっても、コンサルティング毎の料金と、会員制度のものがありますが、いずれにしても「タダ」ではありません。

有料と言うことで、相談者は、以下のことを期待するはずです。
  1. 丁寧にコンサルティングしてくれるはず
  2. 一方的な押し付けセールスではないはず
  3. 公正・中立・客観的なコンサルティングが受けられるはず
  4. 相談者のニーズに合致した、良いとこ取りのプランを提案してくれるはず
  5. 「うまい話」を教えてもらえるはず
  6. 有効な情報には、対価が必要なはず

でも、本当に、その期待に有料コンサルティングが、応えてくれているでしょうか。

  1. 丁寧に(個人情報を丸裸にされると言うことも意味します)ライフプランニングをしてもらったうえに(年収などから、いくらまでなら保険料を払えそうか、推測されている場合も)、結果、不安を煽られた挙げ句、ニーズを誘導される可能性も
  2. そもそも、そのお勧めを聞きにコンサルティングに行くのではないのですか
  3. 公正・中立・客観的なコンサルティングは、ありません
    コンサルティングという行為自体が、FP個人の考えに基づくものだからです
    あるいは、保険プランには、絶対の正解もなければ、絶対こうしなければいけない、というものもありません
  4. 駅前のビルに事務所を構えて、FPを張り付ける経費を考えたら(有名なFPや経済評論家の事務所などは、先生がコンサルティングしてくれるわけではありませんし、有名な先生が生命保険に詳しいわけではない訳で)、良いとこ取りしているのは相談者ではなく、間違いなくコンサルティングをしている方でしょう
    ちなみに、良いとこ取りとは、たくさんの生保の中から選べば、自分のニーズに最適な、ニーズ毎の商品の組み合わせができるはず、という相談者の思いこみのことですが、コンサルティングからすれば、自分が得られる手数料や紹介料の一番高い商品を選択するよう、相談者のニーズを誘導すればいいだけのことです
    これでは、相談者のメリットは、二の次になりかねないのではないでしょうか
  5. 生命保険(あるいは金融商品)には、「うまい話」はありません
    あるかのように誘導するコンサルティングはそれ自体が、そのコンサルティングが信用できないことを暴露しているようなものです
  6. 逆に、コンサルティングに対価を払ったせいで、そのコンサルティング結果の通りにしないと、コンサルティング料がもったいないような気がして、その結果の言いなりになってしまうことが起こります
    つまり、一方的な押し付けセールスをしてもらいに、対価を払うことになってしまうのです
    そもそも、ニーズ自体が売りたい商品を勧めるために誘導されたものであるにもかかわらず、です
    「絶対に儲かる話」がお金では買えないように、「絶対正解な保険プラン」もお金では買えません
    繰り返しになりますが、コンサルティングは、何かを見つけに行くのではなく、確認しにいくものです
    FPを拘束する時間に対してコストを払うこと自体はありですが、FPに聞いたからといって、マネー雑誌や保険本を買えば読める程度の話であることが大半(そうでない話を聞くためには、いろいろなコンサルティングに出かけるしかありません)ですから、それに対価を払うのではいかがなものでしょうか

というわけで、有料コンサルティングに行くとしても、まず無料コンサルティングから初めてみたらいかがでしょうか。

最近目に付いた広告に、「○月○日までは、通常5,000円のコンサルティング料が無料」なんていうものがありましたが、これって、有料なのでしょうか無料なのでしょうか。
いずれにしても、このパターンこそが最も「タダより高いものはない」といえるのではないでしょうか(何かを勧めるき満々な気がするのは、私だけでしょうか)。
ご注意ください(いつまでたっても、期間限定で無料だったりして。まるで「閉店セール」を1年中やっている宝石店のように)。

以下は、有料コンサルティングで痛い目にあった事例です。
何かの参考になりましたら。
http://www4.plala.or.jp/anshin/soudan_jirei_mail.html



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