コンサルティング事例  メール編



メールでご相談を受け付けるのは非常にイレギュラーなケースですが、生命保険コンサルティングという観点から、ぜひ皆さんにご覧いただきたい事例のご相談をメールでいただきましたので、ご承諾をいただいた上で(もちろん、十分にプライバシーには配慮をさせていただくというお約束で)、私どもと相談者のメールのやりとりを、WEB公開させていただきます。
例えば、NPOを名乗っているから、会費を払ったから、相談料を払ったから、という理由で信頼をしたとしても、十分なコンサルティングが受けられていない実体があるということをご紹介できればと思います(
「こんなFPは×だ」で、ご紹介した通りの事例といえるような内容です)。
ぜひ、生命保険をご検討する際のご参考にしてください(相談者の方も、それを願っています)。

なお、ご相談者は最終的に、私どものアドバイスを元に、半年ほどかけて、生命保険プランの見直しを行い、私どもも見直しのお手伝いをすることができました。
残すものは残し、不要なものは取り外し、不足しているものはプラスして、見直しを行いました。
私どもは、ご検討の途中で、様々な試算などや具体的な商品についてのアドバイスを行いました。
が、その部分(ご相談の後半部分)のメールは、ご相談者のプライバシーの問題もあり、あるいは具体的な商品や試算に言及していることから、ここでは割愛させていただきます。
ご了承ください。

下記のようなやりとりを、毎週
「生命保険コンサルティング」で行っています。
もちろん一度のコンサルティングで、ここまで踏み込んだコンサルティングが可能かどうか、お約束はできませんが、生命保険でお悩みの方へ解決の糸口を提供できればと考えております。

 原則として、実際にやりとりをしたメールをそのまま掲載しておりますので、多少煩雑な文章になっているかと思いますが、お許しください。また、読み返して文意が通りにくい点や、プライバシーに配慮が必要な箇所は、当方の判断で訂正や削除を行っています。予めお断りしておきます。

<1−受信>

はじめまして。HPを拝見しメールさせていただきました。
今年に保険の見直しをして、新規で契約したのですが、果たしてこれでいいのだろうかと思っています。
直接相談に行きたいところなのですが、何分にも遠いので出向く事が出来ません。
是非、ご意見を聞きたく思います。
メールでの相談はできますでしょうか?
お返事お待ちしています。


<1−返信>

ご相談のメール、拝見いたしました。
お役に立ちたいのはやまやまですが、メールでのやりとりは、回答に費やす時間が非常にかかるため、原則は受け付けておりません。
したがって、具体的なプランの内容についての分析などは、メールでは対応できないとお考えいただけますでしょうか。
HP上には、必要で十分な情報が掲載されておりますので、ご自分なりに取捨選択して、ご活用ください。
ただし、HP上の内容で疑問などがありましたら、それにつきましては、ご理解いただけるようにご説明はいたします。
ちなみに、ご年齢と性別、会社員か自営業か主婦か、持ち家かどうか、どこの会社の何という保険プランで、月いくら払っているのか(あとは、払込満了の年齢、保険期間、更新があるかどうか、保険料の払込後に別払いの保険料が必要かどうかなども)、それをお聞かせいただければ、私どもがそもそも保険プランと考えるものなのかどうか(簡単に言えば、好きか嫌いかですが)、簡単明瞭(つまり、○か×か)にお答えはします。

最後に、保険プランにうまい話はありません。
安くて良い保険というのは、幻想です。
今役に立つ保険プランより、保険料を払込終わった後(もちろん、保険料の総額も把握しておかなければいけません)に役に立つプランかどうか、そこを重視しないと、結果として、せっかく苦労して払った保険料が、ようやく保険が役に立つようになった老後に、さっぱり役に立たないと言うことになってしまいます。
保障は欲張るのではなく、困らないレベルで十分です。
ご注意ください。


<2−受信>

さっそくのお返事ありがとうございます。
具体的なプランが無理であるのは、とても残念です。
が、HPを参考にしながら自分なりに勉強し、他にもある選択肢を考えていきたいと思いますので、アドバイス宜しくお願いします。

夫:40歳代 会社員
妻:40歳代 専業主婦(夫より4歳年下)
子:10歳代 大学生
の3人家族です。
家は、持ち家です。

保険会社は、3人とも外資系Z生命です。今年、契約しました。

<契約内容>
夫:変額終身保険(保険金額500万円) 一時払い保険料(約)150万円
  家族収入保険(65歳満了、喫煙リスク区分型)
   保険期間20年
   払込期間20年
   保険料(約)6,800円(更新なし)
  総合医療保険(360日型)
   死亡給付金100万円
   日額10,000円
   保険期間終身
   払込年齢65歳
   保険料(約)19,000円(更新なし)
妻:総合医療保険(360日型)
   死亡給付金100万円
   日額10,000円
   保険期間終身
   払込年齢65歳
   保険料(約)15,000円(更新なし)
子:総合医療保険(360日型)
   死亡給付金100万円
   日額10,000円
   保険期間終身
   払込年齢55歳
   保険料(約)8,700円(更新なし)

以上です。ご判断よろしくお願いします。

それと気になる事なのですが、この医療保険は貯蓄型という事で夫の場合でいきますと、65歳の払込了時で払込総額(約)470万円で解約返戻金=死亡保険金が(約)340万円となっています。
払った保険料の(約)70%は戻ってくるというものですが、保険料負担が大きいようにおもいます。
実質掛けた分が少なくても結局そのお金は死んでからでないと使えないというのは本末転倒のように思えてなりません。

入院日数も、年老いて長くなる可能性が高くなるということで360日型にしましたが果たして果たしてそんな長くいるものだろうか?
「安くて良いものはない」というのはその通りだと思うのですが、医療保険でこの額は高すぎるようにおもうのです。

子の医療保険も大学生で私たちと同じ内容のものですが、日額10,000円多すぎるのでは?
今後37年も掛け続けるのでは、もう少し小さいものでもいいのでは・・・と思ったりもしています。

加入し直したばかりなのに、とても気になり悩んでいます。
やはり我が家にとって最適なプランで掛け続けられる保険をと願いますので、ご意見宜しくお願いします。


<2−返信>

拝見しました内容を一言で言えば、私どもが「困らないレベルの保障を確保するため」のプランとは、考えが全く違うプランである、と言うことです。
ようは、おばちゃん生保から、外資系生保に替えれば、良いことがある、そのレベルで、担当者を信じてしまったんですね。
でも、ご加入されたプランは、外資系Z生命の典型的な、金太郎飴的なプランでしかないように見えます。
つまり、おそらくはライフプランニングとかで、さんざんニーズを聞かれたと思いますが、そんなこととは関係なく、売りたいプランを売りつけられてしまいましたね、そんな印象です。
外資系Z生命の担当者の場合、よくある傾向として、セールスを始めたばかりの人も、5年もやっている人も、全くおなじ理屈でプランを、金太郎飴的に設計することが上げられます。
相談者さんが勧められたプランは、まさにそのものズバリという気がします。

その理由ですが。
まず、家族を一網打尽にしている点。
働いて収入のない人の保険プランは、共済で十分だと考えます。
生命保険プランは、一家の大黒柱にこそ必要で、主婦やお子さんには、大きな保険料を払うくらいなら、共済と貯金をお勧めします。
お子さんは、自分で働くようになってから、自分で保険料を払うべきで、親御さんがやるべきことは、第一に貯金です。
共済は終身でない、という考え方でなく、65歳(あるいは60歳)までは安い掛け金で、それ以降は貯金から医療費を払うつもりで、お考えになった方が、お金は有効に使えると思います。

変額終身保険を、それも一時払いにしている点。
私どもが終身保険(無配当と変額を除く)をお勧めするのは、老後になったとき、死ななくても(生きているうちに使える)確定した(固定ではありません)現金の価値が確保できるからです。
ところが、変額終身は、死亡保障(お葬式代)は安く確保できますが、老後の現金は確定できません(元本割れの恐れがあり、老後の生活資金として、あてにできません)。
解約返戻金が必ず増えると勘違いしたくなるようなトークと、提案書の想定(高率な予定利率は、確定でも固定でもありませんし、約束されたものでもありません)の解約返戻金で信用したくなる気持ちは分かりますが、老後の生活資金の土台にするのなら、変額終身は、単なる「うまい話に見せかけた」商品でしかありません。
また、一時金で払うと負担が軽くなる(月々の負担と保険料の累計額)と言う点でお得感があるようにお勧めされたと思いますが、私どもに言わせれば、その一時払い保険料を貯金という形で手元に置いておけば、医療保険にあんなに保険料を使う必要はないと、思いませんか。

現金なら家族の誰が病気になっても使えますが、医療保険は被保険者しか使えない(つまり3人別々に加入しなければいけない)うえに、病気ではなく入院しないと現金にならないのです。
しかも、医療保険は死ぬまでに、1日でも入院(または手術)しなければ1円にもなりせん。
解約返戻金が出ようとも、死ななければ使えない返戻金では、意味がありません(返戻金の活用は、生きているうちに使えるからこそ有効なのです)。
また、計算すると分かりますが、たとえ解約返戻金が戻ったとしても、差額の(約)130万円は入院・手術でしか取り戻せません。
それも3人別々に保険料を負担した上でです。
さらにいえば、インフレによっては、1万円の入院など、あっという間に陳腐化します(ちなみに、変額しかインフレに対応できないというのも、一種の思いこみです)。
お子さんが老後を迎えた時を考えると、いかに今お子さんのプランを、親御さんが保険料を負担してまで準備するのが、頼りない内容かお分かりいただけると思います。

であるなら、そもそも医療保険は
・1入院の上限は120日型
・日額5000円
からお考えになり、その保険料の差額は貯金した方が、役に立つと思いませんか?
この医療保険は、高いから良いものといった形で勧められたと思いますが、医療保険に払う保険料があるのなら、医療保険の内容は「(差額ベッド代で)困らないように」のレベル(これだって、保障額があればあるほど良いと思いがちですが、ようは生きているうちに使えるお金がいくらなのか、その価値がどうなのか、生保のいい加減なライフプランニングではなく、自分で設定すべきです)に設定し、浮いたお金は、変額終身でない終身保険(何が良いのかは、
HPを参考にしてください。外資系Z生命の積立利率変動型も、担当者が言うほどお得ではないことが分かるでしょう)か、貯金に回した方が、私どもは役に立つと思います。

悪口ばかりみたいでお許しください。
家族収入も、満期が20年というのに、疑問を感じます。
といいますのも、私どもは、掛け捨ての死亡保障は一番小さいお子さんが25歳になるまで確保されていれば十分と考えています。
お子さんの年齢から考えると、夫が60歳代半ばになるまで掛け捨てで死亡保障を確保する意味はないと思います。
死亡保険金額の記載がないので、死亡保障については言及できませんが、満期について言えば、お子さんがお一人で大学生とすれば、夫が55歳までで十分と言うことになるでしょう。

さて、生命保険会社の場合、加入後1年または2年経過しない契約については、解約されるとセールスにペナルティーが発生することがありますので、減額や解約を伴う手直しを申し出ても、いい顔をされないかもしれません。
場合によっては、全く逆に、また別の商品に加入させられてしまう、なんて可能性もあります(この辺は外資系といえども、生保のおばちゃんと大差ない方もいます)。
そんなことで、思い通りになかなかプランの手直しができないかもしれませんが、ご自分お金のことです。
頑張ってください。
ご連絡をいただけましたら、今回のレベルくらいのフォローは可能ですので、何かありましたら、またどうぞ。
また、当方の勝手な勘違い、決めつけなどもあるかと思いますが、何かを誹謗中傷したい訳ではありませんので、ご諒承ください。


<3−受信>

お返事有難うございます。
詳しい説明でとてもよくわかりました。
もっと早くに当HPにたどり着いていたら良かったのにと悔やまれてなりません。
これは余談になりますが聞いてください。

実は元々は国内大手生保A社の「定期付夫婦連生終身保険」に入っていまして、平成17年に更新が来るという事で見直しを思い2年以上前から考えていました。
夫婦連生保険である事、国内大手生保A社自体の格付け等を考え解約か、終身部分を払い済みにするかでかなり悩みました。
今から考えれば終身部分が870万円あり、有配当であったので他に見直し方があったのかなと思います(今さら言っても仕方ないのですが)。
でまずは定期部分の保障を減額し、保険料を下げて他の生保の商品も検討しようと思いました。
ところがあまりにも沢山ありすぎる、本当の情報を知りたい、家族に合った物を絶対見つけたいという思いからインターネットで探すようになりましたが、いったい何が本当の事なのか、沢山のFPがHPを開いている中で何を信じたら良いのかわからなくなってしまいました。

そんな時「NPO 生○○○××協会」なるものに目が留まり、消費者の立場に立って独自の分析で格付けをしている、それも保険業界ではない人間が・・・ということでかなり迷いましたが入会しました。
そこで家族構成等を伝えたうえで提案されたのが外資系Z生命のプランでした。
それで「NPO 生○○○××協会」が推奨する保険代理店の方が来て色々話をし、決めたわけなのですが、本来見直しを考えた時には、主人の年を考えると保険料は安くはないだろうけど必要最小限のもので後は貯蓄でと思っていたのに最初の思いとは違うものになってしまいました。

今は何を指針に決めたらよいのか(どの生保のどんな商品が合うのか等)わからなくなっています。
今からでも遅くはないでしょうか? 
やはりお金は生きてる内に使えるものであって欲しいし、お金をお金として持っていたいので。
我が家の為に頑張ります。
長くなりましたが、そんな思いでおりますので、契約しなおしたばかりですが、それでも我が家に最適なプラン慌てず見つけたいと思っていますので、これからもアドバイス宜しくお願いします。

質問なのですが
今回手直しを考えるにあたって、
  1. 変額終身保険は契約時に、お葬式費用その他諸々という事で解約はしない前提で一時払いしたので(当センターのHPを見て死んでからでないと使えないのは不便だしもったいないなと思いましたが)これはもう触りようがないのでこのまま置いておこうと思いますが、どう思われますか?
  2. 家族収入は現在の契約は、月額15万円で期間は20年なので保障額は3,600万円になります。
    子供は大学生の子一人なので、保障が大きすぎるかなと思ったのですが、月額15万円から税金が引かれるし、非リスク喫煙割引の適用といったことからという事で、いらなくなれば解約すればという事で契約したのですが、これの手直しは先程のメールのお話にあったように、保険期間を短くするだけでよいでしょうか?
    今の保険会社のままでいいでしょうか?
  3. 医療保険は主人のは今現在の生命保険会社でよいでしょうか?
    360日型を120日型にし、日額10,000円を5,000円に変えてもやはり貯蓄型なので貯まっているお金は死んでから出でないと使えない。
    かといって掛け捨てにしてしまうと一生掛け続けなければならない。それは負担になるし。何かいい案はないでしょうか?
    それと子と私の分は共済で十分ということでしたが、息子はこれから先生活環境も変わっていく中で今は共済で十分だと思うのですが、私の場合は、昨今終身医療保険が良いと叫ばれる中で、65歳までは保障はあってもその後の一番病気にかかる可能性のある時期の保障が気になります(貯蓄をして蓄えていれば良いというのはわかるのですが)。
    HPでも医療保険は今よりも老後の時期に対応したものでないと・・・と書かれていたように思うのですが。

とにかくは65歳までの保障を押さえておいて、その後はまだ20年以上もさきの事だし社会情勢も変わるだろうからしっかり貯蓄をして、そのときに又考えればよいということでしょうか?

今回の相談で具体的なプランや合う商品がありましたら参考の為に教えてください。
又そちらの方には行けませんが、関西で支部等の相談できる所はないでしょうか?
こくみん共済と県民共済では少しずつの違いはあるようですがどちらの方が使いやすいものなのでしょうか?

一度にたくさんの質問になりましたが、宜しくお願いします。
 


<3−返信>

なかなかすぐにお返事できませんで、申し訳ありません。
また、前回は勝手にあれこれ申し上げて、失礼いたしました。
ただ、私どもがメールでできることは、相談者さんが生命保険を考えるうえで、現在の保険プランを選択された考え方と、もう一つ別の考え方もあるのではないか、ということをご提示することぐらいしかありません(これがセカンド・オピニオンということだと、考えています)。
どちらかが良いとか、どちらかが正しいではなく、自分にとって、どちらが納得がいくか、あるいは、どちらが老後になってから失敗したと後悔する可能性が少ないか、を考えていただくきっかけになれればと考えています。

前書きが長くなって、申し訳ありません。
それでは、いただいたメールについて、私の感想を書いてみます。
あくまでも感想ですので、どうしなければいけない、なんてことはありません(いろいろな生保のHPがありますが、この辺のところの違いを感じていただけると、うれしいのですが)。
だからこそ、私が好きな考え方なのか、嫌いな考え方なのか、それをベースに、あれこれ感想を述べてみます。
だから、あまり深刻にならないでくださいね(でも、真剣には考えてください)。
(以下 引用文)
実は元々は国内大手生保A社の定期付夫婦連生終身保険)に入っていまして、平成17年に更新が来るという事で見直しを思い2年以上前から考えていました。
連生保険である事、国内大手生保A社自体の格付け等を考え解約か、終身部分を払い済みにするかでかなり悩みました。
今から考えれば終身部分が870万円あり、有配当であったので他に見直し方があったのかなと思います。(今さら言っても仕方ないのですが)
でまずは定期部分の保障を減額し、保険料を下げて他の生保の商品も検討しようと思いました。

私どものHPをご覧いただいたうえなら(それ以前にも気づいていたのかも知れませんが)そうお感じになるでしょうし、私も終身保険部分のみを残せることが可能であれば、残していただきたかったと思います。
そもそも、連生保険自体が、これまた皆さんの誤解のうえに成り立っているいい加減なプランですから、そのデメリットなら、それこそいくらでも見つけることができます。
だからこそ、おそらく残すべき部分(唯一のメリット)まで、解約したのは残念でした。
外資系Z生命の担当者にしてみれば、終身保険を残して、新規プランの支払可能保険料が少なくなるよりは、当然、すべて解約してもらった方がスッキリしますから、解約をお勧めしたでしょうが。

(以下 引用文)
そんな時「NPO 生○○○××協会」なるものに目が留まり、消費者の立場に立って独自の分析で格付けをしている、それも保険業界ではない人間が・・・ということでかなり迷いましたが入会しました。
そこで家族構成等を伝えたうえで提案されたのが外資系Z生命のプランでした。

私どものHPも十分いかがわしいでしょうが、ご指摘のHPについては、外資系Z生命の持ち上げ方が異常なくらいに感じていましたので、おそらくは自分のところの関係者が取り扱える生保会社を、客観的に見せかけたうえで、勧めているんだと思っていましたが、やはりその通りなのですね(もちろん、私の感想でしかありませんし、断定はできません)。
ある意味、生保に詳しい人間なら、ピンとくるレベルだと思うのですが、消費者の立場に立って、なんて言われたら、信用したくなりますよね。
名前も「NPO 生○○○××協会」なんて、一見公的な機関みたいですし。
でも実際は、FPの資格があってもレベルに大きな差があるように、NPOも政府のお墨付きがある訳でもありませんし、公的な団体な訳でもありません。

この辺のことは、
http://www4.plala.or.jp/anshin/konna_fp.html
http://www4.plala.or.jp/anshin/soudan_jirei.html
http://www4.plala.or.jp/anshin/keikou.html
結構しつこいくらいに、HPにも取り上げているのですが。

(以下 引用文)
それで「NPO 生○○○××協会」が推奨する保険代理店の方が来て色々話をし、決めたわけなのですが、本来見直しを考えた時には、夫の年を考えると保険料は安くはないだろうけど必要最小限のもので後は貯蓄でと思っていたのに最初の思いとは違うものになってしまいました。
今は何を指針に決めたらよいのか(どの生保のどんな商品が合うのか等)わからなくなっています。
今からでも遅くはないでしょうか? 
やはりお金は生きてる内に使えるものであって欲しいし、お金をお金として持っていたいので。 我が家の為に頑張ります。
長くなりましたが、そんな思いでおりますので、契約しなおしたばかりですが、それでも我が家に最適なプラン慌てず見つけたいと思っていますので、これからもアドバイス宜しくお願いします。

一番の勘違いは、保険がないといけない、と思いこまされたしまったことです。
保険はあった方が良いものですが、老後に保険がないとしても、ある程度まとまった現金があれば、実は病気になっても「困らない」レベルのことは可能です(と、思います)。
でも、生保の人間は、基本的には、貯金なんてするよりも、お金をすべて保険料にしてほしいと考えていますから、貯金よりお得に思えるように、生保の優位性を話してくれるはずです。
でも、医療保険で考えれば、入院を最低何百日してようやく元が取れる、なんてことは一切話してくれなかったでしょう。
貯金なら、入院しなくても、ただ病気をして家で寝込んでいても、現金として使えますが、医療保険は入院しない限り、保険証券という紙切れでしかありません。

したがって、私どもは
●保険料と貯金を分ける
ということを、まずお考えいただきたいと思います。
ただし、
●保障と貯金を分ける
というマネー雑誌的な考えとは、全く違うことにご注意ください。

「保険料」ではなく「保障」にしてしまうと、保障は掛け捨ての保障(つまり、長生きして確定した現金として使えるものでない保障)で十分と言うことになってしまい、終身保険(変額でない)を選択する可能性は、全くなくなってしまいます。
で、貯金も「投資」の方に誘導されてしまいかねません。

ところで、ベストなプランというのは聞こえは良いのですが、実際は無理です(株のもうけ方と同じで、言うは易く行うは難しです。ちなみに株は、一番安いときに買って、一番高いときに売れば必ず儲かります。でも、誰もその通りにはできません)。

私どもは、保険料がいかに外れのないように使えるか、といったポイントで保険プランを考えるのが、長生きして良かったといえる可能性が一番高いのではないかと、考えています。
それと保険を考える場合、慌てる必要はありませんが、急ぐ必要はあります。
なぜなら、生命保険のことは、恐ろしく優先順位が低いからなのです。
すぐにでも、生命保険より大事なことが出てくるはずです。
だからこそ、1ヵ月とか、期間を決めて結論を出しようにしましょう。
その結論は、「保険を続ける」でも良いのです。
自分が出した結論で、老後後悔しても、それは自己責任でしかありませんから。
生保の担当者にうまいことを言われて、老後に後悔するよりは、よほどましです。
だからこそ、頑張って考えてください。

(以下 引用文)
変額終身保険は契約時に、お葬式費用その他諸々という事で解約はしない前提で一時払いしたので(当センターのHPを見て死んでからでないと使えないのは不便だしもったいないなと思いましたが)これはもう触りようがないのでこのまま置いておこうと思いますが、どう思われますか?

お葬式代と割り切るなら、それはそれで良い思います。
ただし、変額でなく、老後に確定して現金として活用ができるような終身保険を、65歳までに払込が終わるように、今からでも確保できると良いのですが。
その原資は、医療保険の手直しして捻出する等かと思います。

(以下 引用文)
家族収入は現在の契約は、月額15万円で期間は20年なので保障額は3,600万円になります。
子供は大学生の子一人なので、保障が大きすぎるかなと思ったのですが、月額15万円から税金が引かれるし、非リスク喫煙割引は月額15万円からという事でいらなくなれば解約すればという事で契約したのですが、これの手直しは先程のメールのお話にあったように、保険期間を短くするだけでよいでしょうか?
外資系Z生命のままでいいでしょうか?

掛け捨ての保障額も、保険料も、多いかと思います。
15万円の設定も、やはり生保のトークが原因だったのですね。
月額15万円に拘ったとしても、保険期間は短くしても良いのではないでしょうか。
私どもは、お子さんが25歳になるまでで十分だと思います。
保障額で言えば、お子さんが生まれたばかりで、お一人で3000万円の死亡保障と考えていますので、その半分でも十分でしょう。
外資系Z生命のままかどうか。
外資系Z生命の方に、いろいろと考えを相談して、それに対してきちんと受け答えをしてくれると思われるのであれば、その方で良いのではないでしょうか。
でも、うまく丸め込まれそうなら、担当者を介在しないで、外資系Z生命のお客様相談センターなどでやりとりする方法もあるでしょう。
他の生保が良いかどうかは、分かりません。
どのこの生保ではなく、誰が担当するかでしかありませんので。
他の生保にしても、また一からうまい話を聞かされてもしょうがないでしょうし。
また、ここでご説明している考え方は、先ほどの貯金の話から考えていただいてもお分かりいただけるように、生保の担当者からはまず聞けない話です。
言い方を変えると、生保の担当者にすれば非常識な考え方です。
その考え方を相談者さんが訴えても、それよりもっとうまい話がある、と言うように話を誘導される可能性が高いとも考えられます。
不安を煽って済みません。

(以下 引用文)
医療保険は夫のは今現在の外資系Z生命でよいでしょうか?
360日型を120日型にし、日額10,000円を5,000円に変えても、やはり貯蓄型なので貯まっているお金は死んでから出でないと使えない。
かといって掛け捨てにしてしまうと一生掛け続けなければならない。それは負担になるし。
何かいい案はないでしょうか?   

医療保険はいずれにしても掛け捨てです。
120日型にして、日額も5000円にして、できれば解約返戻金に拘らずに、シンプルな医療保険を捜してみてください。
この条件なら、商品はあります(保険料の総額も、150万円前後と思います)。
ただ、シンプルでないもの(仕組みの多い商品)の方が、なぜかよく見えるので、注意してください(仕組みが多い商品の方が、その条件通りに・思い通りに活用できるとを想像してしまって、お得な商品に感じるようです)。
できるなら、浮いたお金は、終身保険や貯金にしてください。

(以下 引用文)
それと子と私の分は共済で十分ということでしたが、子はこれから先生活環境も変わっていく中で今は共済で十分だと思うのですが、私の場合は、昨今終身医療保険が良いと叫ばれる中で、65歳までは保障はあってもその後の一番病気にかかる可能性のある時期の保障が気になります(貯蓄をして蓄えていれば良いというのはわかるのですが)
HPでも医療保険は今よりも老後の時期に対応したものでないと・・・と書かれていたように思うのですが。
とにかくは65歳までの保障を押さえておいて、その後はまだ20年以上もさきの事だし社会情勢も変わるだろうからしっかり貯蓄をして、そのときに又考えればよいということでしょうか?

老後は必ず来ます。
が、すぐにはやってきません。
何年後にやってくるかは、分かります。
だからこそ、それを目標に貯金をしてください。
でも、貯金を始めても、すぐに貯まりません。
その間に入院したときに「差額ベッド代で困らない」ように、共済などで65歳までの保障はあった方が良いと思います。
終身の医療保険が良いものという訳ではありません(あるいは、1泊2日から給付とか)。
良いと勘違いさせられているのです。

「終身=一生涯」ということで、一生入院し続けても、日額○○○○円受け取れる、と勘違いさせられているのです(そんな訳はありませんが、TV−CMをみると、そう信じてしまいますよね)。
でも、実際は、
・1入院の上限
・通算日数
の制限があるため、一生入院し続けて給付金がもらえる訳ではありません(この辺は、外資系Z生命の加入時のセールス・トークから、ご理解いただけていると思います)。
新商品は、安くなったうえに良くなっているはずだ、そう思いこまされているだけです。
終身の医療保険がなくても、公的な健康保険があれば、病気には立ち向かえます。
ただ、あれば、差額ベッド代の足しにはなりますし、払ったなりくらいには、おそらく役に立つでしょう。
だからこそ、老後が不安なら、生きているうちに現金で使えるものを、まず優先してください。
もちろん、医療保険に加入するなら、特に女性の方なら、終身で老後にこそ役に立つようにしなければいけません(払込も、終身払いではなく、60歳には終わった方が良いでしょう。できれば夫の年齢に合わせて、夫の定年後に保険料払い込みが残らないようにしてください)。
でも、その前に、医療保険を選択すべきかどうか、十分お考えください。
ちなみに、社会情勢がどうなるか分からないから、ということ言って商品を勧めるトークは、更新型の商品を勧める、生保のおばちゃんがよく使います。
だから、そんな陳腐なトークで、丸め込もうとは思いません。

(以下 引用文)
今回の相談で具体的なプランや合う商品がありましたら参考の為に教えてください。
又そちらの方には行けませんが、関西で支部等の相談できる所はないでしょうか?
こくみん共済と県民共済では少しずつの違いはあるようですがどちらの方が使いやすいものなのでしょうか?
直接お会いしない場合、具体的な商品名については、お許しください。

このHP自体が、どこかの商品をお勧めするものではありませんし、一度お勧めをしてしまうと、そういったHPと見なされてしまいかねません。
例の「NPO 生○○○××協会」とは違う、その点はきちんとしておきたいものですから。
かといって、非常に小さな組織ですので、関西でご相談に与ることもできませんし。
もったいぶっているようで申し訳ありませんが、あとは相談者さんの自己責任で、お考えください(妙な言い方をしますと、相談者さんがどんな方かも分かりませんので、その方にメールでやりとりするのは、私どもにしても非常にリスクがある行為なのです。
もちろん、相談者さんが、悪意を持ってHPの揚げ足取りをしようとしている訳ではないことは承知しているからこそ、メールでお答えしている訳ですが)。
こくみん共済と県民共済についても、パンフレットをご覧になって、ご検討ください。
その上で、ご不明な点がありましたら、お問い合わせください(できるだけ具体的に)。
乗りかかった船ですから、お待ちしております。


<4−受信>

昨日は、お返事有難うございます。
沢山の質問にも関わらず、一つ一つ丁寧に、真剣に考えてくださり大変嬉しく思います(共感する事沢山ありました)。
先日来、寝ても覚めても保険のことで頭が一杯の私にとっては、とてもありがたい事です(焦ってはいけませんよね)。
お互いの事がよくわからないメール上でのやりとりだけに昨日のメールでおっしゃたこと、よくわかります。

ただ私どもは、純粋に我が家の保険をもう一度納得のいくものに、見直したいという思いで一杯の人間であるという事だけはわかって頂きたいです(だからこそ、先日来詳しいアドバイスして頂いてると思いますが。重複してすみません)。
それと生命保険相談サービスセンターの事どのような組織であるのか、もう少し詳しく教えて下さい。HP上ではあまり詳しく載っていなかったもので。
今回の相談は一人の方が担当して下さっているのでしょうか?
以上、色々私の気持ち書かせていただきましたが、これからもアドバイス頂ければ大変有りがたく思います。

それと先日のメールで慌てず見直していきたいと書いたのには訳があります。
実は、家族収入と3人分の医療保険は、これからずっと掛けていくし、少しでも割引があるならと年払いしました。
このような事態になっては、とってももったいないことをしたと思っています。
契約後、代理店に「入院日数120型に変更」の事で聞きたくて連絡入れ、外資系Z生命に聞いてもらった所、変更は来年の契約日前の1ヶ月間に、という事でした。
なので、まだかなりの期間はあるのですが、どうしょうという方針は持っておきたい、という思いで相談させて頂いた次第です。


<4−返信>

ご連絡が遅くなり、申し訳ありません。
相談者さんが、真剣に生命保険プランにお悩みのことは、十分に分かりました。
とはいえ、お住まいが遠方であることと、相談もメールのやりとりに限定されるため、私どもがお役に立てる範囲は、かなり限定されてしまいます。
ただ、変更ができるようになるまでに、お時間が大分あるということですから、焦らずにご検討頂ければと思います。
遡って考えれば、現在のプランの際をお決めになるとき、今思えば、焦っていらっしゃったのかもしれません。
健康状態さえ担保できれば、十分にご検討頂けると思います。
でも、夏休みの宿題と同じですから、時間があると思って油断はしないでください。
(以下 引用文)
それと生命保険相談サービスセンターの事どのような組織であるのか、もう少し詳しく教えて下さい。
HP上ではあまり詳しく載っていなかったもので。
今回の相談は一人の方が担当して下さっているのでしょうか?

相談者さんが自己紹介をしてくださったにもかかわらず、心苦しいのですが、私どもFPの自己紹介は、直接お会いしてコンサルティングをお受け頂く場合以外には、行っていません。
というのは、生保業界には少なからず関わっている人間の集まりなものですから、このようなWEBサイトやコンサルティングが、FP自身に迷惑が直接的・間接的に及ぶ恐れがあるからなのです。
毎回、相談者さんのご相談に与っている私の自己紹介も、同様にお許しください。
ただし、相談者さんのご相談は、今後とも私が担当していくようにしますので、プライバシーや守秘義務に関することで、ご迷惑をお掛けすることはありませんので、ご安心ください。
また、特定の会社の特定の商品に誘導しようなんてことも、考えておりませんので、その点もお約束いたします。
「タダより高いものはない」ということで、無料コンサルティングを胡散臭く見られることがあるのですが、相談者さんはすでに「お金を払ってコンサルティングを受けても、商売の種に利用される」ということは、ご実感されていると思いますので、下記のページの内容もご共感頂けると思います。

http://www4.plala.or.jp/anshin/konna_fp.html

今後は、私どものWEBサイトをご覧いただいて、ご不明な点がありましたら、またお問い合わせいただければと思います。
クイックレスポンスとはいきませんが、私たちなりの考えをご披露させて頂ければと思います。


<5−受信>

先日は、有難うございました。
そしてこれからもアドバイス宜しくお願いします。

見直しについてなのですが、変額終身は一時払いしてしまったのでこれは生きてるうちには使えないけれど500万円は確定なので死亡したときにとこのまま置いておいたほうがいいかなと思っています。
後は見直しをして余裕があれば老後の為の終身として考えたいと思います。
家族収入は以前メールに書いた通りなのですが、保障が3600万円なのですが、大学生の子供が一人なので目安でいくらぐらいと考えたらよいでしょうか?
保障期間は夫が65歳迄の20年なのですが、以前のアドバイスで子供が25歳迄の10年間でいいのではというお話でした。
確かにおおきい保障は子供が成人するまででいいと思うのですが、その後の事が心配になります。

今回の契約の時にも今は老齢年金が65歳支給だけれど、この先70歳になるかもしれないと言われ、それなら65歳までの保障期間にしようと、なりました。
そういう事で、子供が25歳以降に万円が一の事があった場合、遺族年金が支給されてもそれだけでは不安ではないでしょうか?
実際に夫が65歳で万円が一の事があった場合、その時私は60歳代前半ですので、年金支給が将来70歳になっていた場合9年もあるので大丈夫かなと思います(まだそうなってはいないのですが・・・)

それと一つ疑問に思う事があるのですが、家族収入は年々保障額が減っていって、今の契約では夫が65歳には保障額360万
になってしまいます。
その分保険料も安くなっているとは思うのですが、果たしてそういう考え方の基で保障として捉えていいのでしょうか?
子供ので成長に伴って保障額が減っていくのは合理的だと思いますが。
定期保険のように一定期間ずっと同じ額が保障されるほうが安心なのかなという気もしています。
考えれば考えるほど、いろんな思いが交差します。
当センターのお考え聞かせてください。


<5−返信>

あくまでも私の感想だと思ってお読みください。

相談者さんの保険見直しの経緯を拝見していると、
・保険でしかできないこと(なければいけない保険)

・保険でもできること(あっても良い保険)
 ← 貯金で準備した方が「外れ」が少ない(私どもは「不要な保険料」だと思う部分)

を、きちんと分けて検討されていないように思います。
つまり「お子さんが25歳」超の期間も掛け捨てで死亡保障があった方が安心、と言う設計は、夫がお亡くなりにならないと役に立たない訳(掛け捨て保険料の上乗せ)で、結果としてお亡くなりにならなかったときに、老齢年金の代替はできません。
また、夫がお亡くなりになった場合、夫が60歳を超えていても、夫が老齢年金を受給した後でも、遺族厚生年金が支給されることはご存じでしょうか。
という点から考えても、お子さんが25歳を超えた後、掛け捨ての死亡保障を、掛け捨てのリスクのある保険料を払ってまで確保する意味は、大きくないと思います。
つまり、70歳まで老齢年金の支給が繰り下げられようとも、掛け捨ての死亡保障の満期とは関係ないことになります(その理屈は、私どもは整合性がないと思います)。
むしろ、そのために、数千円でも貯金をするという発想ではダメなのでしょうか。
(以下 引用文)
それと一つ疑問に思う事があるのですが、家族収入は年々保障額が減っていって、今の契約では夫が65歳には保障額360万円になってしまいます。
その分保険料も安くなっているとは思うのですが、果たしてそういう考え方の基で保障として捉えていいのでしょうか?
子供ので成長に伴って保障額が減っていくのは合理的だと思いますが。
定期保険のように一定期間ずっと同じ額が保障されるほうが安心なのかなという気もしています。

だからこそ、貯金をしてください。
死亡保障額が減ることに不安が(疑問ではなく、不安があるのでしょうが)あるのなら、ぜひ貯金をしてください。
減額分に見合う貯金は無理ですが、少なくとも、(約)20年間、毎月(約)6000円を貯金すれば、65歳時には140万円貯めることができます。
そうすれば、
変額終身360万円(死なないと使えないお金=お葬式代)+貯金140万円(何にでも使えるお金)=500万円
を土台とすることができます。
その資金は、不要な保険料を充当することになるでしょう。

あるいは、不要な保険料を、変額でない終身保険(それも無配当でなく、解約返戻率が保険料の払込終了年齢時に100%以上に必ず確定でなるもの)に充当してください。
土台を厚くすることで、不安を解消できるケースもあるでしょう(だから終身保険870万円は、もったいなかったといえるのですが)。

ちなみに、私どもが考える終身保険(変額でも、無配当でもない)のイメージの一例としては、下記のような選択は可能です(参考までに)。
・保険期間  :終身
・保険料の払込期間:65歳
・保険金額  :(約)190万円
・月払い保険料:(約)6,300円
・保険料の総額:(約)143万円
・解約返戻金 :(約)150万円
・解約返戻率 :(約)105%

この例では、
変額終身保険360万円(死なないと使えないお金=お葬式代)+終身保険190万円(65歳以降は約150万円の現金として使えるお金)=550万円
を死亡保障の土台にできます。
あるいは、家族収入的な保障にも様々なタイプがありますので、減額の度合いを緩やかにする方法もあります。

最後に、私どもは、合理的という話で煙に巻くのは、きらいです。
「合理的」と言う言葉を生保の人間が使う場合は、「合理的」という言葉以上に、納得のいく理由(根拠)がないときだからです。
その意味で、相談者さんが、掛け捨ての死亡保障を70歳まで設定したのも、わざわざ終身保険870万円を、一時払いの変額終身360万円に代えたのも、「合理的」と勧められた形で納得されたからではないでしょうか。
私どもは、そんな気がします(勝手に決めつけて、申し訳ありません)。
その際の小道具は、パソコンによるライフプランニングで、それが「合理的」の唯一の根拠となっているケースが、よく見られます。
でも、このライフプランニングも、相談者のニーズを操作すること(つまり、不安を煽って、しかも公的な健康保険制度や年金制度を十分に説明しないまま、「保険でもできること」までニーズに誘導してしまう手法)で、簡単にセールスの思うとおりの形に仕上げることが可能なのです。
その意味でも、ご自分にとって「保険でしかできないこと」が何なのか、お考えいただければと思います(これを他人任せにすると、ライフプランニングの盲信につながる恐れがあります)。

以上、不安の解消につながるかどうか分かりませんが、私の感想でした。


<5−受信> 04.10.01追加

いつも有難うございます。
毎回毎回読む度に、納得する事ばかりです。
いかに相談する相手を選ぶ事が大切で、難しい事かなと痛感していますメールの中で保険でしか出来ない事のお話ありましたが、その通りだと思いました。
私の中では、混同していたところ多分にあります。
これから先あるかないかわからない事なのに(死は必ずきますが)、もしもの時に困ったり不安になるのがいやだから、余分に付けとこうとか、多めに有れば安心だろうとか、と欲が出てしまうのです(いやな欲ですよね)。
もう一度よく考えたいと思います。

今回の見直しでは、外資系Z生命の担当者に対して色々質問、話をしたのにも関わらず、公的年金や健康保険制度等(今回教えて頂いた肝心な事)は、何一つ教えてもらう事はなかったなと思いました。
自己責任で契約した事はよくわかっていますが、とても腹立たしい気持ちで一杯です。
保険って本当に難しいです。
そしてあまりにも沢山の会社や商品がありすぎて・・・
2年前見直しを考えてから、少しずつ本を読んだり、自分なりにですが勉強をして少しでも知識を得ようと頑張ってきたのに、その結果がこれだとはなんだか情けないです。とても悔しいです。
しかしもう元には戻りません。
まだまだこれから先の人生の為にもう一度頑張ろうと思っています。なのでどうか宜しくお願いします。

なんだか、愚痴っぽいお話になってすみません。
率直にお聞きしますが、今回の見直し総合的に見てどのようにすれば無駄のないようにできるでしょうか?
お考え聞かせてください。
現在のは変額終身、家族収入、医療保険それぞれ別々に加入していますが、どれか一つを見直したからいいというのではなく、やはり3つとも繋がってくると思うので是非ご意見お聞きしたいです。


<5−返信>

なかなか具体的なアドバイスができず、申し訳ありません。
(以下 引用文)
これから先あるかないかわからない事なのに(死は必ずきますが)、もしもの時に困ったり不安になるのがいやだから、余分に付けとこうとか、多めに有れば
安心だろうとか、と欲が出てしまうのです(いやな欲ですよね)。
もう一度よく考えたいと思います。

せっかく保険に加入するんだから、ということで欲張ってしまうのは、仕方がないことだと思います。
ただ、欲張りすぎて、貯金ができなかったり、保険料が継続して払い続けられなくなったり、早死にしたり・たくさん入院しないと保険料の元が取れない、そのような欲張り方は、そもそも最初から無理があるのではないでしょうか。
言葉を換えれば、加入時は素晴らしい(合理的で納得できる)プランだと思えて(結局そう見えただけで)も、2〜3年経ってしまうと、無理だった点が見え(厚化粧が剥がれ)てくる、そんなプランは欲張りすぎだと思いますし、長生きして良かったといえる可能性が低くなってしまうと考えます。
貯金(現金の積み立て)を継続することで、できることまで生命保険の加入で安心してしまいたい、気持ちは分かりますが、それで無駄が生じることになるのではないでしょうか。
保障額をお考えになる場合、その現金としての価値、それも数十年後の価値までお考えください。
もっとも、そこまで考えたうえで、変額保険しかないと、FPやマネー雑誌、生保本に思いこまされてしまう結果になってしまう場合もありますが、本来は、インフレによって価値が陳腐化するであろう医療保険の入院日額が心配なら、継続的な貯金(あるいは、老後に保険料の総額より確定して多い現金にできる保険)がまず優先されるべきです(ちなみに、変額保険は投資ですから、元本割れのリスクが必ずあります)。

(以下 引用文)
今回の見直しでは、外資系Z生命の担当者に対して色々質問、話をしたのにも関わらず年金や健康保険制度等(今回教えて頂いた肝心な事)は、何一つ教えてもらう事はなかったなと思いました。
自己責任で契約した事はよくわかっていますが、とても腹立たしい気持ちで一杯です。
保険って本当に難しいです。そしてあまりにも沢山の会社や商品がありすぎて・・・
2年前見直しを考えてから、少しずつ本を読んだり、自分なりにですが勉強をして少しでも知識を得ようと頑張ってきたのに、その結果がこれだとはなんだか情けないです。とても悔しいです。

将来に対して不安のない方はいませんので、それを人質に取られてしまうと、FPやマネー雑誌、生保本の言いなりになってしまうことは、ある意味しかたないことかもしれません。
その意味で、私どもはコンサルティングの後に、「これから頑張って生命保険を勉強します」といわれて、がっかりすることがあります。
その勉強自体が、もっと生命保険で欲張りたい、もっとうまい話(生命保険プラン)を探したい、に直結していく場合があるからなのです。
できるなら、その勉強が、生命保険で確保しなければいけないこと、生命保険でなくても確保できることを、自分なりに選択することにつながることを願っているのですが。

だからこそ、皆さんは「餅は餅屋」とお考えになって、専門家(どんなにそれっぽい資格があろうとも、独立系のFPだろうが、有名評論家だろうが、肩書きは関係ありません。まったく玉石混淆です。逆に、生保会社のセールスでも、きちんと生命保険の話ができる人もいます)と思われる方を選んで、コンサルティングをお受けになるのでしょうが、これは何の商品でも同じですが、専門家が勧めるからと言って自分にとって必ず有益な情報とはいえないのです。
とくに、買ったときには満足しても、そのあと数年してから後悔するような、短期間の満足だけをアピールした方が、これまたどんな商品でも、商品選択の際はよく見えるものです。
ところが、生命保険は、長期の満足を持続できてこそ、本来の役割を果たしてくれる商品ですから、加入時の満足のみで終わってしまっては、そもそも生命保険を選択する意味がなかったと言うことになってしまいます。
なかなか、自分の60歳、65歳以後をイメージするのは難しいのですが、そのことも十分にお考えください。

どんどん禅問答みたいになってしまって、申し訳ありません。
・「保険のない老後」よりも「現金のない老後」の方が、はるかに惨めな老後である
・「老後までに確保できた現金」で、老後の生活レベル決まる
・現在の楽を優先して、老後にまで保険料の負担(ツケ)を絶対に回さない
最低限、以上のことを念頭に置いて、ご自分なりに生命保険プランをお考えください。

生命保険の場合、一つの条件で給付されるものは
・死んだら
・入院したら
の2つしかありません(がん保険を見ても「がんになったら」と言えるものは、上皮内がんの場合でも同額保障で、老後も保障が変わらないものでなければ、「がんになったら」の条件以外の条件が付いているということになります)。

私は、「今のものを取っ替えれば良くなる」的な、ご加入中の生保のセールスのような考え方は、あまり好きではありません(前回の見直しは、まさにその発想でプランニングされたように感じます)。
したがって、解約すればそれで良しとは思いません。
が、相談者さんの場合、年齢的に考えますと、まだ見直しは可能ですし(ただし、これが最後のチャンスだとも思います)、「老後の現金(にできるもの)」を優先するという考えからすると、今のままのプランは、やはり無理があると思います。
場合によっては、一から見直すという手段もありかと思います。
時間はあります(ただ、健康状態が担保できるかどうかは分かりません)ので、次は具体的に生命保険会社や商品、プランの自分なりの方針ができましたら、お教えください。
それについて、またあれこれ、やりとりができればと思います。




HOME

生命保険のコンサルティング あんしん配達通信


あんしん配達通信 Blog版

 
heroknight0126をフォローしましょう



レンタルCGI