Maintenance Note No.30
2000年12月2日 1000円でもグリップ交換の満足度は高し
大掛かりな作業は取りあえず先送りにしてグリップを交換した
安価なパーツで交換も簡単なのでいろいろ試せるのがよいところだ

パターンが消えるほど摩耗したグリップ
パターンが消えるほど摩耗したグリップ

残った接着剤はきれいに掃除
残った接着剤はきれいに掃除

わずかに樽型。背景に怪しい影が…
わずかに樽型。背景に怪しい人影が…

アクセル側は2カ所でワイヤリング
アクセル側は2カ所でワイヤリング
 冬のメンテ&モディファイ計画の第一弾はSRXのグリップ交換だ。本当はブレーキ周りから手をつけるべきなのだが,これはパーツショップの年末セール待ち。ここはぐっと我慢して,取りあえず安価&お手軽なグリップ交換から始めることにした。

グリップの長さが…
 そもそも,ボクにはハンドルのグリップを交換するという発想がなかった。最近,バイク誌を見ていて,「あっ,そうかグリップは単体で替えられるんだ」と気が付いた。そう思って我がSRXのグリップを見てみると,4万2500kmを走る間にゴムは摩耗して,ディンプルが消えかけている。それどころか,よく見るとすり減って細くなっているではないか。手に伝わる振動も多くなっているだろう。すり切れたグリップというのも,これはこれで味わいがあるものではあるが…。
 さっそくショップで探すと,結構いろいろな商品がある。気に入ったデザインのものを買って帰り,しばらく後にいざ交換しようとすると…,なんと長さが合わない! ロクに調べもせずに,どうせ一般的な120mmだろうと思って購入したのだが,実はSRXのグリップは115mmと半端な長さだった。
 仕方ないのでもう一度店で探すが,115mmのグリップは品揃えが非常に少ない。だが,その中でちょっと面白いものを見つけた。キジマの「オーバルディンプル・グリップ」は,文字どおり大きな楕円の深いディンプルが付いた樽型のグリップだ。樽型と言っても,SRなどでよく見かける極端なものではなく,よく見れば真ん中が膨らんでいるという程度。むしろ,内側が少し絞り込んであると言った方がよいかもしれない(BMWみたいだ)。お値段は店頭で1000円と安かった。

交換作業は基本的には簡単
 交換作業は難しくない。左のハンドルは5〜6分で交換完了。しかし,右側はノーマルグリップがなかなか外れない。そこで,まずマイナスドライバーをグリップとハンドルの間にこじ入れてグリグリと回し,接着剤を引きはがす。次に潤滑剤を吹き込んでやれば,グリップは外れる。そのままでは新しいグリップが滑ってしまうので,ハンドルをパーツクリーナーでしっかり脱脂してからグリップを差し込む。
 新しいグリップに接着剤は使わない。接着剤をつけなくてもグリップが回ってしまう心配はほとんどない。ただ,念のため細いワイヤーを巻いて固定した。リプレイス品のグリップには,ワイヤリング用の溝が切ってあるものが多いので,この方法はお勧めだ。接着剤を付けないから脱着が楽なのだ。
 試運転で近所を走った感触はなかなか良かった。人指し指が掛かるあたりに滑り止めがあるので操作しやすく(ちなみにR6のグリップも同じ),樽型のグリップは手のひらにしっくりなじむ。
 ラバーが新品になっただけで,ハンドル回りがシャキッとした印象もある。1000円でこれだけの効果があるのだから,まだ交換したことのない人はトライしてみてはいかがだろうか。