Maintenance Note No.35
2001年1月8日 R6のチェーン交換&カーボンプロテクター
R6のチェーン交換にあたり,減速比変更も考えたが結局はノーマルのまま
傷が付きやすいトップブリッジにはカーボンプロテクターを付けた

 SRXと同時に,YZF-R6のチェーン交換時期もやって来た。走行距離はまだ8000kmだが,ノーマルチェーンはいくら手入れをしてもすぐに錆びてカッコ悪いのが気に入らない。それはともかく,最近は走っているとドライブスプロケあたりから共振しているような金属音が聞こえていたので,チェーンを替えたら直るのではないかという期待もある。さらにファイナルの変更も考えているので,早めに交換することにした。
532サイズのチェーンは厄介
 チェーン交換と同時に2次減速比の変更も考えた。というのも,R6は普通のワインディングなら2速のオートマ状態で,箱根の某高速コースでも,最後の直線でようやく4速に入るという有り様。ヘアピンでは2速だと回転が落ちすぎるので1速を使いたいところだが,怖いし使いにくい。要するにもっとローギヤードの方が,公道では走りやすいと思ったわけだ。普通に考えればドリブンスプロケを2Tほど増やすところだが,R6のドリブンはなぜか48Tと非常に大きい。ただでさえ大きなスプロケを50Tにするのは気が引ける。では,ドライブを16Tから15Tにすればどうか。減速比はノーマルの3に対して3.2となり,いい感じだ。270km/hの最高速が250km/hになったところで何ら問題はない。
 ところが,R6のチェーンは532という珍しいサイズで,対応する社外品のスプロケ自体が少なく,R6に使える15Tのドライブスプロケはなかなか見つからない。そこで近所のYSP浦安へ出向いて,相談することにした。
 店長は,突然やって来た初めての客にも丁寧に対応してくれた。いろいろ話した結果,いくつか問題がありそうという結論になった。
・ドライブが小さくなると,チェーンとスイングアームとの干渉がひどくなる恐れがある(特に上側)
・チェーンを1コマ詰めないとリアアクスルを引ききれないかもしれない
 (詰めるとノーマルに戻すためにはチェーン交換となる)
・純正品では17Tは用意されているが,15Tはラインナップされていない
 もちろん,530にコンバートすることも考えたが,アルミのドリブンは耐久性で劣りコスト高になると説得されて,結局はノーマルのままで交換することになった。よくよく考えてみれば,コーナーの立ち上がりで2速1万rpm以上も回したら,私の技量ではハイサイドでも食らってひどい目に遭うのがおちだ。
 さて,チェーンはどうするか。これはもうほとんど選択の余地がなかった。信頼しているRKエキセルの製品で,532というサイズでは最上級のGYシリーズしかラインナップがないのだ。というわけで,チェーンはRKの「GY 532GSV」というWXリング採用のゴールドチェーンとなった。WXリンクはフリクションが少なく,耐久性が高い。強度も最高クラスだ。だが,定価で3万3000円と,目が飛び出るほど高価だ。う〜,これなら高いアルミスプロケを買っても530にコンバートした方が安く上がったかも…。作業はそのままYSP浦安に依頼。その際に特工を見せてもらったが,プロが使うものは市販品よりずっとゴツくて頑丈そうだった。
 ゴールドチェーンになったR6はさらに引き締まって見える。走ってみると,気になっていたスプロケ周りからの金属音は消えたようだ。あとは,最低でも1万2000kmはもってくれないと怒るよ!


オフ車のように大きなR6のドリブンスプロケ
オフ車のように大きなドリブンスプロケ
532サイズのチェーンはサンダーエース
なども採用している。パーツの流用か?
プロテクターは両面テープで固定する
プロテクターは両面テープで固定する
カーボントップブリッジ?
 チェーンとは関係ないが,パーツショップでR6用のトップブリッジプロテクターを見つけたので,ついつい買ってしまった。周知のとおりトップブリッジはキーホルダーなどで傷が付きやすい。特にU字ロックなどの鍵を一緒に付けていると,あっと言う間に傷だらけになる。R6のトップブリッジはブラック仕上げなので,なおさら傷が目立つのだ。
 対策として,透明のプロテクトシール(4輪用)やカーボン柄のシールを切り貼りしていたが,見た目がどうにも美しくない。その点,このプロテクターはカーボン製なのでルックスはバッチリ。トップブリッジ全体をカバーするので違和感もないだろう。
 ただし,そうなるとトップブリッジ上の音叉マークまで隠れてしまう。生粋のヤマハファンとしてこれは許せない。そこで,純正部品として売られている小さな音叉マークを一緒に購入。カーボンプレート上の音叉マークというのもカッコイイではないか。
 この製品は英ART社製で,NPROJECTという会社が輸入販売しているらしい。少なくとも私が購入した製品については,質感は良くなかった。プレートの表面に多数の,しかもかなり深い傷が入っていた。これがほかの外装パーツだったら即返品しているところだ。どうせすぐにキーで傷が付くわけだから,今回は気にしないことにしたが…。さらに,取り付けようとすると,わずかだがハンドルバーに干渉して付けられない。仕方ないので少しだけヤスリで削った。同社の製品を買う時は気をつけた方がいいかもしれない。
 トップブリッジは走っていてもよく目に入るのでカーボンになってちょっとうれしいが,強くブレーキをかけると,プロテクターからカキンという音がする。なんでかな〜?