Maintenance Note No.39
2001年3月3日 SilkoleneとMILITECで喝を入れる
春も間近ということでR6のオイル交換だ
オイルはSilkolene Pro4,さらにMILITECの添加で万全を期す

 日中の気温が10℃を超える日が多くなってきて,いよいよ春間近という感じになってきた。YZF-R6は前回のオイル交換からちょうど4000kmを走行し,既に交換時期を迎えている。真冬の寒い時期に交換してもオイルが劣化するだけ損だが,そろそろ替えてもよい頃合いだろう。
土壇場でSilkoleneをチョイス
 今回はMOTULの300Vを入れるつもりだった。非常に高価だが,Rシリーズのユーザーには評価が高い。1万5500rpmまで回る超高回転型のエンジンには,なによりも質の高いオイルが必要だ。
 ところが,いざオイルを買いに行った店頭でボクが手に取ったのはSilkoleneのPro4だった。選んだ理由はイギリス製だからUK仕様のR6にも合うと思った,というのは冗談だが,実際にCBRに使っている人が「とてもいいよ」と言っていたからだ。一応,ショップでもお勧め品になっている。
 ウソかホントか知らないが,コンコルドのエンジンにも使われている高性能オイルだという。なるほど,ボトルのラベルにはコンコルドのシルエットが描かれている。粘度は15W-50のワイドレンジだが100%化学合成ではなく部分合成油だ。英語のラベルしかないので直輸入品なのだろうか。高回転エンジンやターボ車向きというが,バイク専用オイルではないようだ。価格は1リッターで2700円(店頭)で,3200円の300Vよりは安いものの高価なオイルであることには変わりない。
これはグレープジュース?
 R6のエンジンに関しては,わずかな走行距離で壊れるといった恐ろしい話も耳に入ってくる。自分は全開走行を続けるような使い方をしているわけではないが,それでもちょっと不安になってくる。そこで,オイル添加剤のMILITEC 1を注入することにした。MILITEC 1は過去にFZ400と車に使用して,よい結果を得ている。今まで使ったほかの添加剤で体感できるほどの変化があったものはなかったが,MILITEC 1は回転がスムースになったと感じられる程度の効果があったのだ。
 Silkolene Pro4を入れようとして,その色には驚かされた。まるでグレープジュースのような紫色なのだ。基油の色なのか添加剤のせいなのか分からないが,こんな色のオイルは初めて見た。それはともかく,オイルとオイルフィルターを交換して試運転に出る。
 1時間余り走ると,トルクの細い低回転域でのスムースさを感じる。MILITEC 1の金属表面処理が終わるまでは全開にできないので高回転でのフィーリングは分からないが,たぶん体感できるほどは変わらないだろう。高回転では,そんなことを考えている余裕がないからだ。MILITEC 1はエンジンを保護するための保険のようなものだから,これでOKだろう。オイルや添加剤の効果については,距離を走ってから改めてレポートするつもりだ。
 さて,R6のオイルが落ちきるのを待つ間にSRXのプラグを交換した。今度も前回と同じくデンソーの「イリジウムパワー」だ。NGKが発売した「IRIDIUM IX」にしようと思ったのだが,店頭でプラグ担当の店員が「NGKのイリジウムは,電極が融けるといった話を聞くのであまりお勧めできません」と言う。真偽のほどは確かめようがないが,そう言われてしまっては買う勇気がない。そんなわけで,結局イリジウムパワーに落ち着いたわけだ。フィーリング? ええ,いつもとおんなじ。外したプラグを見ると,4000km走行後でもまだ使えそうだった…。

こんなところにコンコルド。でも飛行停止中
こんなところにコンコルド。でも飛行停止中


フィルターはVesrahのリプレイス品を使用
フィルターはVesrahのリプレイス品を使用