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Cell_雀 不定期コラム 第七弾! |
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八十年代といえば一気に情報家電が増えていった時代でもありました♪ その前は一体どんなだったかというと…。私の幼少時代、一般家庭での情報家電といえば、テレビ、ラジオ、ステレオ…と、ふむ…こんなものでしたね。え、こんだけ!? はい! マジでこんだけです(笑)! しかもテレビは白黒でチャンネルつまんでガチャガチャ回すやつ(リモコンなんて便利なものは、ないです)映りの悪いブラウン管にジワーッと画面が滲み出てくるのを、ただひたすら待っていたものです。 もちろん電話は黒電話、エアコンは暖房機能がなくてクーラーって呼んでましたね。なっつかしーなあー! 私が中学生になった頃、革命的な出来事がありました。それは、ビデオデッキの登場です! それまでは、一度観た番組をもう一度観るためには、運良く再放送されるのを気長に待つしかありません。映画なら、忍耐強く何度も映画館に足を運ぶしかありません。 しかし、これでもう観たい番組を何度でも、イヤになるまで観られるじゃん! まるで夢のようじゃん! と心底感動したのをよーく憶えています。 (ちなみに最初に録画したのは、たまたまオンエアされてた「二〇〇一年宇宙の旅」だったと思います) それからしばらくして私が高校生になった頃、もうひとつの革命的な出来事が起きました。 そう! そうです! なんとコンピュータが一般家庭に入り始めたのです! 当時、私にとってコンピュータといえば、マジンガーZに出てくるようなオープンリールのテープがグールグル回り、意味不明な紙テープをゲーゲー吐き出してくるというイメージでした。 (あれは、「吐き出す」ものではなく「読み込ませる」のが正しいですね) 一般の人にしてもコンピュータはほとんど縁の無い存在で、家にコンピュータ(当時はマイコンと呼んでましたね)をもってるというだけで珍しがられたり、ちょっと触らせてとおねだりされたりする、なーんて時代でした。 私が初めてコンピュータに触れたのがちょうどこの頃で、当時はインターネットもWindowsもありません(フロッピィすらなかった時代ですから)。 BASICを使って自分でガリガリプログラミングするか、マシン語で開発するか、ソフトを買ってきて利用するか…、やれることといえばそのくらいしか無かったと思います。 当時、売られていたソフトのほとんどはゲームソフトでした。たしかにワープロすらなかったこの時代に、個人が家庭で使うソフトといえばゲームソフトくらいしかなかった、というのが正直なところだったと思います。 この頃のゲームといえば、シューティング、アドベンチャー、パズルの御三家がそのほとんどを占め、クオリティはお世辞にも高いものではありませんでした。 この頃に買った、とあるゲーム雑誌で米Apple社のAppleコンピュータのゲーム特集をやっていたことがあります。そこで、私は数々のApple専用のゲームソフトの存在を知るのですが…、その時の雷で打たれたような衝撃を今でも鮮明に憶えています。 まず驚かされたのがゲーム種類の豊富さと完成度の高さでした。当時、日本には概念すらなかったRPG(ロールプレイングゲーム)やリアルタイムシュミレーション・ゲームがこの時代にすでに存在していたのですから…。 その中でも圧倒的な人気で王者に君臨していたのが「Wizardry(ウィザードリィ)」と呼ばれるダンジョン探検型のRPGゲームです(ご存知の方、多いですよね)。 私を釘付けにしたのは、そのゲームシステムの斬新さと独創性でした。プレイヤーがパーティを組んで3Dの地下迷宮をウロウロし、モンスターを倒してお金をGET!、武器屋で武器買ったりホテルに泊まって体力回復したり…。しかもキャラクター達は職業や性格があって成長していき、オマケに歳までとる! 今ではすっかり当たり前になってしまったRPGの要素、その全てがこれでもか! と、てんこ盛りされていました。しかもゲームには続編があり、前回作成したキャラクターのデータをコンバートして続編でも楽しめる! (ちなみにCell_雀も、ver1.50からデータのコンバート機能が搭載されてます! (^。^)/ ) 当時、米ではウィザードリィのファンサークルがあって、会員同士がゲーム情報の交換をしたり、キャラクターデータを交換したりして親睦を高めあっていたという話でしたから、米の子供達がマジ羨ましかったものです(笑)。真剣にこのゲームの為だけにAppleを買おうと思ったくらいですから! しかし、林檎は高かった…。(しょぼーん…) 当時で百万円もする林檎は、高校生の自分にとって高嶺の花。 「いつの日か、しっかり金を稼いで…。死ぬまでにいっぺんでいいからウィザードリィ! プレイしてやる!」 と、固く心に誓ったのを今でもよーく憶えています。 ちなみにその後、ウィザードリィはファミコンに移植され…わずかな金額でこの夢はあっさりかなってしまいましたが。(笑) あの頃、緑色ワイヤーフレームの輝く光点の中に、私たちは希望と憧憬を探し求めていました。それは、びっくりするくらいワクワクして、素敵なくらい心躍る体験でした。 今の最新型ハードウェアは、その何万倍ものスペックをもち、信じられない処理速度で画像をグリグリとレンダリングしていきます。 でもあの時、味わった興奮には遠く及ばない…そう思えてしまうのはなぜでしょうか? テクノロジーの進歩の代わりに、何か大切なものを置き忘れてきてしまったような…。 コンピュータゲームの行く末が気になります…。 次回も、まだまだ続くぞ! 八十年代シリーズ! です。 |
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