■ 企画段階 ■
今回は、初のオフ会主催ということで企画段階についても書こうと思います。この手のゲーム会をやる肩への参考になればと思います。
● 突然の企画開始 (8/25)
第17回関東いたストオフの閉会式で、アナログゲームオフを 10/12 か 10/13 にやりたいという話が、いたストオフ副幹事のねーぽんさんからありました。その場には、アナログゲームに詳しい方は私の他には風船さんしかいなかったのですが、その日は都合が悪いという話をしていました。
アナログゲームオフはどうせ参加するつもりでしたし、企画にも手を出そうと思っていたので本当に行きがかり上といった感じで企画をやることを表明しました。
今回は、ねーぽんさんも直前まで忙しいという話を聞いていたので、全部の企画を自力でやることになるのは承知の上で、オフの企画を受けたのでした。
オフ会から帰ったあとは、依頼していた品物をチェックしたりしていたので企画を考えるどころではありませんでした。
● 始動は早めに (8/26)
ゲームを決める上で、早めに人数を確定したかったのと、そのためには日程も早く決める必要があったので、オフ会の翌日に開催要項を出しました。これだけ早く出せば、印象に残りますからね。それと同時に、提供できるゲームのリストもまとめたりしていました。
オフ会が明けてすぐに、よくここまで動けたと後で振り返ってみてちょっとびっくりしています。私の場合は、一度決めてしまうと、大きな障害に当たらない限りはそのまま突き進んでいきますからね。
● チャットでの出来事 (8/30)
いたストオフ明けで、アナログゲームオフの表明をしたばかりということで、金曜夜のチャットにはいろいろな方が参加されました。今回のオフの運営では、チャットでの話もかなり影響を受けています。
まずは、いたストオフ関係のイベントに初参加の koba さんといろいろと話をしていました。この時点では参加されるという話はなかったですからね。
つぎに、私のアナログゲーム歴に大きな影響を与えた方とお話をしているうちに、風船さん、ねーぽんさんあたりが入ってきました。この時点では、風船さんは参加されないと思っていましたからね。
このときのお話は、前回のオフのときの流れや、できそうなゲーム、やってみたいゲームなどをいろいろと聞いていました。最後の方で、ねーぽんさんにページ上で告知を依頼したり、ゲーム数(12ゲーム)の予想を立てたりと多少進んだ感じです。
● 出席簿作成 (9/1)
結局オフ開けの週は、いたストオフのレポートを書いたり、オフで受け取った戦利品でとろけていたりしていたので、アナログゲームオフの具体的なアイデアはほとんど進んでいませんでした。
週末に時間が取れたので、いたストオフの出席簿のもととなる CGI を持ってきて、アナログゲームオフの出席簿を作っていました。その他にも、ねーぽんさんのところからいろいろと調べてコーナーも作っていました。
もとから決めていたことなのですが、アナログゲームオフの告知はいたストオフのメンバーには 9/1 の時点で、私のサイトから直接来ている方には 1週遅れの 9/7 の時点で公開しました。
このあたりは、いたストオフの付属イベントなので、いたストオフの雰囲気とはかけ離れたオフ会にはしたくないという考えがあったからです。いたストからアナログゲームへ、もしくはその逆の架け橋になればという考えがあったので公開を遅らせたり、いたストに興味のある方という条件をつけたりしたのでした。
● 思い浮かんだ全体企画 (9/4)
せっかくのオフなので、全員でできる企画がほしいと思っていました。最初は「フラッシュ」を全員でやろうと思っていたのですが、3月のいたストオフ(G2)で既出だったので、もう一ひねりほしいと思っていました。考えただけで出さなかった「フラッシュ」のバリアントを軽く紹介します。まあ、らくがきみたいなものですね。
普通の「フラッシュ」と同じように 1分の制限時間で 8つ解答を書いてもらいますが、2つだけ特別な欄があります。1つは、そこだけ得点が 2倍の「スーパーひとし君(仮)」です。これを入れると、いろいろと駆け引きが見られるでしょう。
もう 1つは、ちょうど 2人になる答えを書いたときだけ得点が入る Just 2 です。10人の場合は 10点を想定していました。これも、誰を狙うかとかにつながるので、ある意味駆け引きが必要でしょう。でも、どちらかといえばメンバーの性格が分かってからのほうが面白いかな? と思ったり。
それとは別に「エウロパ」の戦争をもっと多人数にできないかというものがありました。これが「メルティングポット」のおおもとのネタです。100 から 3ラウンドに分けて分配するとか、最後に余った分はそのまま得点になるとかといった要素は、けっこう昔から考えていましたね。
元ネタと同じように、ラウンドごとにすべての結果をオープンしてもゲームにはなるのですが、「エウロパ」ではゲームの一部なのに対して、こちらはメインの要素になるので、分かりすぎても面白くないと思ったのです。
で、「いっそのこと誰がどれだけ投票したかを分からなくしてやれ」と思って、プレイヤーに情報の一部を隠したらどうなるかと考えてみたのです。
いちばん最初に考えたのが、投票数だけ分かっていて、誰がどのくらい投票したかが分からないというものでした。これだと、どのくらい投票したかは分かるのですが、個人は特定できないので、個人攻撃は不可能です。投票するまで、勝負は見えない、投票しても誰が得したかが見えないと、かなり怪しげなものに仕上がりました。
「よく分からない混沌とした状況は、けっこうわくわくするものがあるのでは? ゲームとして成り立ちそうだ」と思い、いろいろなものがドロドロと混ざっている「るつぼ」から「メルティングポット」というタイトルをつけました。
それだけでは「本当にゲーム?」というものが、少しずついじっていくうちにだんだんゲームになっていくのは、だんだんゲームとしての魂が入ってくる感じがしますね。これだから、オリジナルゲームを作るのは楽しいのです。
● チャットでの出来事 2 (9/6, 9/7)
チャットでは、「メルティングポット」の反応を聞いていたりしました。昔のテレビ番組のコーナーに似ているとかそういった話も聞かれましたね。作ったときには意識していませんでしたが、いわれてみると確かにそうだと思いました。こんな偶然もオリジナルを作っているとありますからね。
全体的に反応はよかったので、オフで必ずプレイしようと思ったのでした。
● ルール改変 (9/8)
OKAZUさんから「メルティングポット」のルールなどで意見をもらったので、さっそく改変してみました。今回公開したのは改変後のバージョンでした。順位だけ分かると、計算すればかなりのところまで分かりますね。投票数だけが分かるよりも、別の意味で混沌としてきます。
● チャットでの出来事 3 (9/13)
このときのチャットでは、開催日が正式に決まって会場の手配をお願いしたりしていました。参加者も 8〜12人のあいだに収まりそうということで種目の話も多少しましたね。あと、ここで決まった重要なことは、競技形式ではなく MVP 投票にするということです。
競技形式はメンバーが固定して、プレイするゲームが同じで始めて成り立つのですが、今回はいろいろなゲームを体験してもらうという意図が強かったので「競技形式にするの?」という考えはずっとあったのですが、ねーぽんさんからのこのひとことで方針が固まりました。
「いたストオフで、いつも思うんですが、1試合1試合を大切にして欲しくって、
総合成績にかかわる皮算用は、個人的にあまり好みじゃないもんで。」
これについては、同感だったりします。多くはいいませんが、特にアナログゲームの場合は総合成績まで考えるとゲーム自体を変えてしまうことにもなりますからね。
持論ですが、「同じメンバーで同じゲームをやったとしても、同じ展開のゲームは 2度と現れない。だからこそ 1回のゲームを大事にする必要がある。」と思うわけです。
● 全レスをつけてみたり (9/14)
出席簿も、出した当初はなかなかメンバーが集まらなかったのですが、2週間で 10人まで集めることができました。どんどんメンバーが集まるのは、企画する方としてもうれしいですね。
参加表明をしてくださった方への感謝の意をこめて、全員に 3行程度のあいさつを、掲示板に全レスという形で残しました。やはり、参加表明してくれるのはありがたいですからね。今後もこういう企画をするときは、どこかで全員にレスを返してあげたいですね。
9/15 は、参加者の OKAZU さんとお会いしていろいろと話をしていました。ゲームの提供もできるということで、かなり安心しましたね。どんなゲームが頼めるかということもありましたが。
● 1回目の案内メール (9/22)
この週は、メンバーがなかなか安定しないということもあって、8〜12人の全部のケースで大まかな企画を作っていたりもしました。午前中は、メンバーに依存しないようにということで「6ニムト!」、「ブラフ」、「あずまんがコート」で、午後の最初も「メルティングポット」でいこうと決めました。
実は、時間しだいで「6ニムト!」はつぶれると思っていたのですが、メンバーの都合で「コート」ができなくなるとは思いませんでした。
1回目の案内メールでは、ゲームの経験とゲーム歴を聞くことにしました。どんなゲームがやったことがないかとか、どれを持ってくれば受けるかというのを知りたかったので、このときは MVP のタイブレークに使おうとは思っていませんでした。
● チャットでの出来事 3 (9/27, 9/28)
この週は、前半は体調を崩していてほとんど進みませんでしたね。チャットではゲームの最終調整ということで、プレイするゲームを挙げたら、こういうのを入れた方がいいのではというアドバイスをもらいました。「砂漠を越えて」と「ドラゴンランド」はアドバイスがなかったら入っていなかったことでしょう。
● 2回目の案内メール (10/4)
この週は、人数を 10〜12人に絞って日程を作っていました。OKAZUさんから提供できるゲームのリストをもらったので、時間帯を調整しながら決めたのでした。企画を決めてから、最終的な案内メールと、持ち込みゲームの依頼のメールも作っていました。
参加者が 12人に達したので前の週あたりに参加を締め切ったのですが、風船さんが急遽参加できるという話になったので、メンバーを確認したら、はかせさんがさんかできなくなっていました。メンバー的には 12人で問題なかったので、そのまま飛び入りということにしました。
● 最終調整 (10/5 〜 10/11)
小道具ということで、スコアシートを作ったり、表彰状を作ったりというのを最後の週末にやっていました。こういったものがあると、あとが楽ですからね。ゲームを決めたので、荷物の積み込みもかなり早いうちにやっていました。
すでに案内メールも出したので、緊急連絡はメールか電話で来るだろうと思っていたら、出席簿にいきなりエントリーがあったり、当日欠席するかもしれないという連絡が入ったりと前々日あたりからかなり雲行きが怪しくなってきました。
前日と当日をあわせて、携帯電話への連絡はなかったのですが、メンバーが増減するという連絡があったので、どう運営していくかは本当に当日次第になりましたね。
● 当日 (10/12)
詳しい様子はレポートにあるので省略しますが、開催直前までに分かっていた状況は、1人欠席が確定し、1人追加エントリーがあり、1人遅れるか来られないかもしれないということでした。当日フタを空けると、1人欠席、1人飛び入り追加でした。
結果として 12人の予定が 9人まで減ったわけですから、結果として、なんとか企画していたゲームはほとんどできたものの、日程はすべて崩すことになりました。仮に、競技形式にしていたら、間違いなく破綻していたはずです。
● 次回の企画へ
企画をやってみて一番大変だったのは、参加者数が安定しなかったことですね。一応、前回のオフでは、キャンセルや飛び入りがなかったという話を聞いて、ある程度しっかりと企画を立てたほうがやりやすいかと思っていたのですが、逆にゲームを決めて、適当に埋めるという形式のほうが楽だったような気がしました。
次回企画するときは、参加者を募集して、リクエストをとって、目玉ゲームを決めて、あとは人数にあわせて柔軟にという方式がいいでしょうね。
ゲームを選ぶ側からの本音をいうと、遠い会場にゲームを持ち運ぶことや、他の方に連絡をして持ち寄ってほしいゲームを依頼することを考えると、少なくとも 1週間前にはゲームを確定させたいのです。となると、参加表明は 2週間から 10日前には締めきりたいのです。
当たり前の話ですが、アナログゲームはコンピュータの代打ちができません。参加者が 12人のときに 1人誤差が出ると、ゲームの組み合わせを半分変える必要がありますし、2人誤差が出ると全部組み直しになります。
このあたりは、企画をしていないと見えてこないことなので、あえてここで書くことにします。今後の活動の参考になればと思います。
実際にやってみると、なるようになるもので、どちらかといえば普通のゲーム会と同じような感覚で、ゲームを選ぶことになりましたね。日程的に大きく穴が開かなかったので、企画はうまくいったと思います。
以上が、準備段階が中心のレポートでした。企画サイドからの話ということで、その当時に考えていたことをなるべく書くようにしましたが、いかがでしたでしょうか。
まあ、アナログゲームの場合は特にいっしょにプレイすることがメインになりますから、楽しくプレイできればそれが何よりだと思います。企画段階でアイデアを出してくださった方々に感謝します。助言がなければ、ここまで企画がまとまりませんでしたから。