■ オフ会当日のレポート ■
ここでは、オフ会当日 2002年10月12日の様子をレポートします。競技の結果や、合間にプレイされていたゲームなどを中心に紹介しようと思います。
- 開始前 -
今回は、参加者を出迎えるということもあってちょっと早めに出かけていたら、移動中の電車の中で偶然にも kei さんと一緒になっていました。メビウスの説明書に目を通しているのを確認したので、関係者だと言うことは想像がついたのですが。
会場に来るのが始めての kei さん、koba さん、OKAZU さんと合流し、会場入りしました。すでにねーぽんさんとたけさんが来られていて、さっそく何か始めることになりました。
● ハイパーロボット (提供:OKAZUさん)
最初に飛び出したのが、OKAZU さん提供の「ハイパーロボット」でした。指定された色のロボットを指定された地点に移動させる最短の手数を考える、パズル的な要素の強いゲームです。
ルールも簡単で、すぐにやめられることや、基本的に何人でもプレイできることから、今回のようなゲーム会のメンバーがそろうまでの時間つぶしにピッタリです。
初プレイの方がけっこう多かったのですが、得意な中距離(5〜10手)の問題が多かったもので、私がどんどん正解を重ねてそのまま逃げ切ってしまいました。好き嫌いの分かれるゲームですが、けっこうウケはよかったと思います。
そんなに難しいゲームではありませんし、ちょっとした時間あわせにはピッタリのゲームです。サークルなど、人が集まってゲームする機会の多いところでは、ひとつ持っていても損はないでしょう。
● ヘキサゴン (提供、クイズ作成:ねーぽんさん)
アナログゲームオフの総指揮者ねーぽんさんが、得意のクイズネタを持ってきていました。TV でも放映されている「ヘキサゴン」というクイズ番組から、独自に問題をつくってきていました。
私は、こないだ JAGA でプレイしてきたのですが、今回はいたストオフ仕様ということで問題ジャンルがそれらしくなっていました。
ルールを簡単に説明すると、プレイヤーひとりが親になり、ジャンルと難易度を選んで、その問題を読み上げます。親以外のプレイヤーは問題の解答を書きます。
親は、間違っていると思うプレイヤーを指名します。予想通り不正解だった場合は、そのプレイヤーにダメージを与え、さらに指名することができます。正解された場合は、親がダメージを受けてラウンド終了です。
全員が正解だと思ったら「セーブ」をコールすることもできます。予想通り全員正解の場合は好きなプレイヤー 1人にダメージを与えることができますが、失敗すると親がダメージを受けてラウンド終了になります。
簡単な問題でも、セーブを防ぐためにわざと外すということもありえます。そのあたりの読みが楽しいクイズです。正解すればいいというものでもありませんが、正解を知っていればちゃんと有利になるのがいいですね。
結果ですが、最終的に OKAZU さんが生き残りました。中盤は全員残り 1ダメージで脱落という状態になって、かなり緊迫しましたね。
- 朝の部 -
● Section 1 (10:30 〜 11:00) : ブラフ (提供:ねーぽんさん)
時間になったので、参加者を確認したところ私を含めて 9人。参加者は 12人で、都合などで 2人少なくなるのは分かっていたのですが、1人増えて 11人のはずなのに 9人しかいませんでした。予定よりも 3人も少ないということで、当然そのままの競技ではプレイできません。
セクション 1 は、朝のうちにやっておこうと思った「ブラフ」です。このページでも何回か紹介されているゲームで、ご存じの方も多いでしょう。これは、もともとプレイする予定だったので、詳しい説明は要綱の方をご覧ください。
9人ということで 4人と 5人の 2テーブルに分けてプレイしました。ルールを知っている方も多かったので、完全にランダムにテーブルを決めました。
[テーブル A]
テーブル A は、たけさん、ねーぽんさん、keiさん、Hammer、OKAZUさんの 5人でした(プレイ順もこの通りです)。いたストオフ常連組とアナログゲーム経験が長い方々との対決になりました。
最初は大きなダメージもなく進んでいたのですが、たけさんがジワジワと削られて脱落してしまいました。残りサイコロが 15個ほどになったところで、kei さんが★4個のビッドのところで、私がブラフをコールしました。フタを開けると、他のプレイヤーは★をぜんぜん振っておらず、3ダメージが入りました。
その直後も、もう一度★3個のビッドに対して 3ダメージでkeiさんが脱落しました。私は、ジワジワとサイコロを削られ、最後にちょうどのビッドにブラフをかけてしまい脱落。この時点でサイコロの数は、ねーぽんさん 3個とOKAZUさん 1個でした。
OKAZUさんが 1ダメージを与えるものの、反撃はここまで。サイコロの差をそのまま活かしてねーぽんさんが逃げ切りました。今回はプレイ順を公開したので、誰がどんな感じでプレイしたのかがある程度分かるかと思います。結果は以下の通りでした。
プレイヤー |
順位 |
初挑戦 |
たけ |
5 |
No |
ねーぽん |
1 |
No |
kei |
4 |
No |
Hammer |
3 |
No |
OKAZU |
2 |
No |
[テーブル B]
テーブル B は、風船さん、つかCさん、kobaさん、近場の鈴木さんの 4人です。ルールの説明は風船さんに協力していただきました。こちらのテーブルは、振り直しなしの基本ルールでプレイしたそうです。
隣のテーブルから聞こえた話から想像すると、近場の鈴木さんのビッドがかなりさえていたみたいです。結果は以下の通りでした。
プレイヤー |
順位 |
初挑戦 |
風船 |
4 |
No |
つかC |
2 |
No |
koba |
3 |
Yes |
近場の鈴木さん |
1 |
No |
● Section 2 (11:00 〜 12:00) : メルティングポット
本来なら「あずまんがコート」をプレイする予定だったのですが、9人では 4人卓ができてしまうということで断念。昼休みあけの企画だった、オリジナルゲームの「メルティングポット」をプレイすることになりました。
オリジナルゲームを外に出すことはあったのですが、いたストオフでオリジナルを公開するのは初めてでした。10人クラスの多人数ゲーム自体、作るのは初めてだったのでうまくいくかどうか不安でした。
プレイ時間ではなかなか見えてこなかった、今回のプレイを解説を交えてお知らせします。今回のレポートのメインコーナーになりますね。
[1ラウンド目]
私も含めて全員初プレイということで、1回目の敵の兵力は 15 × 8 = 120 でした。この値は、結構前から決めていましたね。1ラウンド目はなにも情報がないので、すぐに投票がすんだので開票してみました。開票結果はこんな感じでした。
|
R1 |
順位 |
得点 |
OKAZU |
2 |
30 |
kei |
7 |
0 |
koba |
8 |
0 |
たけ |
1 |
30 |
近場の鈴木さん |
3 |
30 |
つかC |
5 |
0 |
ねーぽん |
6 |
0 |
風船 |
4 |
15 |
合計 (平均) |
164 (20.5) |
敵兵力 (強さ) |
120 (15) |
はじめは何も分からないからとりあえず勝つように投票するのだろうと思っていたのですが、やはりその通りでした。みんな、自分の責任分(15兵力)以上を投入していましたね。勝敗は計算するまでもなく分かりました。敵兵力 120 に対して 164 と圧勝です。
得点者は、1位のたけさん(+30点)、2位の OKAZU さん(+30点)、3位の近場の鈴木さん(+30点)、平均に一番近かった 4位の風船さん(+15点)でした。
ちなみに、司会側もできるだけ早く結果を知らせるという義務がありますから、誰がどんな考えでその数字を書いたかまで、その場で解析している暇はなかったりします。微妙な差だったりしても、以外と気づかずにそのまま流していました。
[2ラウンド目]
2ラウンド目の兵力も、かなり前から 25 × 8 = 200 に決めていました。このラウンドからは、前のラウンドからの結果が分かるので、情報戦になってきます。他のプレイヤーの順位を質問されたりしました。このあたりは公開情報なので、1ラウンド目の開票結果の票をそのままプレイヤーに見せています。
自分の投票数と、順位を見て相手がどのくらい投票したかの目安が分かります。多少考えたプレイヤーもいたのですが、「今回は負けそうだ」といっているプレイヤーが何人かいました。
今回の開票ですが、なぜか他のプレイヤーと同じ兵力になっているのをよく見かけました。読みあいの結果なのでしょうか? 途中まで開票していて、微妙な結果になりそうだとは思ったのですが、最後に計算機を叩いてみてびっくりしました。結果はこちらです。
|
R1 |
R2 |
小計 |
順位 |
得点 |
順位 |
得点 |
OKAZU |
2 |
30 |
2 |
12 |
42 |
kei |
7 |
0 |
6 |
-50 |
-50 |
koba |
8 |
0 |
2 |
12 |
12 |
たけ |
1 |
30 |
4 |
12 |
42 |
近場の鈴木さん |
3 |
30 |
4 |
12 |
42 |
つかC |
5 |
0 |
7 |
-50 |
-50 |
ねーぽん |
6 |
0 |
8 |
-50 |
-50 |
風船 |
4 |
15 |
1 |
25 |
40 |
合計 (平均) |
164 (20.5) |
197 (24.6) |
|
敵兵力 (強さ) |
120 (15) |
200 (25) |
|
表にあるとおり、敵兵力 200 に対して 197 とぎりぎりの敗北です。私は、みんながそこそこ兵力を投入していたので、ぎりぎりで勝つだろうと思っていたのでびっくりしました。2回検算したくらいですから。
しかも、今回は同順位がかなりありました。得点者は、1位の風船さん(+25点/40点)、2位タイのOKAZUさん(+12点/32点)とkobaさん(+12点)、平均値に最も近かった 4位タイのたけさん(+12点/42点)、近場の鈴木さん(+12点/42点)でした。
今回は敗北なので、下位 3名にペナルティがあります。keiさん、ねーぽんさん、つかCさんがそれぞれ-50点です。よく見ると、全員に得点の変動がありました。プレイ中は珍しいことがあったと思っていたら、じつはプレイ開始前にルールをミスしていたのです。これについては、ゲーム終了後の解説で書きます。
[3ラウンド目]
さて、最終ラウンドの 3ラウンド目になりました。2ラウンド目は敗北になったので、大量のマイナス得点を受けたプレイヤーはここで大きく稼ぐ必要があります。現在トップは OKAZU さん、近場の鈴木さん、たけさんの 3人で 42点、風船さんが 40点です。
ここまで投入した兵力は 361、残りは 439 です。最終ラウンドは、残りの兵力の 9割を越える敵は出ないようなルールなので、ここで限界を計算すると合計が 395、強さを 5の倍数にあわせたかったので、敵の兵力は 45 × 8 = 360 に設定しました。全体の 82% ほどですから、まあまあといったところでしょうか。
勝利した場合、強さの 2倍の 90点が入りますが、最下位から追いつくためにはこれだけでは届きません。2 以上の兵力を残さないと 42点に到達しないのです。このあたりは、前の 2ラウンドでどれだけ兵力を残したかにかかっています。
3ラウンド目は見えている情報が多いので、長考に入っているプレイヤーが何人かいました。計算すれば出てくる部分と、どうしようもない部分が混在しているのが「メルティングポット」です。特に、兵力を残す必要のあるプレイヤーは、どのくらい残すかが重要になってくることでしょう。
最後にひとり大きな決断をして、全員の投票が終了しました。これで、運命が決まりました。今回の開票ですが、全体的に多めに投入しているプレイヤーが多かったです。マイナスを抱えているプレイヤーも、そうでないプレイヤーもほぼ同じ数を投入していたような気がしました。最終ラウンドの運命は下のようになりました。
|
R1 |
R2 |
R3 |
小計 |
順位 |
得点 |
順位 |
得点 |
順位 |
得点 |
OKAZU |
2 |
30 |
2 |
12 |
6 |
-45 |
-3 |
kei |
7 |
0 |
6 |
-50 |
4 |
0 |
-50 |
koba |
8 |
0 |
2 |
12 |
7 |
-90 |
-78 |
たけ |
1 |
30 |
4 |
12 |
8 |
-90 |
-48 |
近場の鈴木さん |
3 |
30 |
4 |
12 |
1 |
45 |
87 |
つかC |
5 |
0 |
7 |
-50 |
3 |
0 |
-50 |
ねーぽん |
6 |
0 |
8 |
-50 |
1 |
45 |
-5 |
風船 |
4 |
15 |
1 |
25 |
5 |
0 |
40 |
合計 (平均) |
164 (20.5) |
197 (24.6) |
338 (42.3) |
|
敵兵力 (強さ) |
120 (15) |
200 (25) |
360 (45) |
|
結論から先にいうと敵兵力 360 に対し、プレイヤー側の兵力が 338 と 22 の不足でプレイヤー側の敗北になりました。開票の途中で今回の敗北はほぼ分かっていました。
今回の得点者は、トップタイのねーぽんさん(+45点/-5点)、近場の鈴木さん(+45点/-5点)、平均に一番近かった6位の OKAZU さん(+45点/87点)です。敗北のペナルティーは、6位の OKAZU さん(-90点/-2点)、7位の koba さん(-90点/-78点)、8位のたけさん(-90点/-48点)でした。
続いて、集計時にすでに分かっていた、残兵力と総合成績を発表しました。最終結果はこちらです。
|
R1 |
R2 |
R3 |
小計 |
残兵力 |
合計 |
順位 |
順位 |
得点 |
順位 |
得点 |
順位 |
得点 |
OKAZU |
2 |
30 |
2 |
12 |
6 |
-45 |
-3 |
2 |
-1 |
5 |
kei |
7 |
0 |
6 |
-50 |
4 |
0 |
-50 |
10 |
-40 |
7 |
koba |
8 |
0 |
2 |
12 |
7 |
-90 |
-78 |
15 |
-63 |
8 |
たけ |
1 |
30 |
4 |
12 |
8 |
-90 |
-48 |
50 |
2 |
4 |
近場の鈴木さん |
3 |
30 |
4 |
12 |
1 |
45 |
87 |
0 |
87 |
1 |
つかC |
5 |
0 |
7 |
-50 |
3 |
0 |
-50 |
12 |
-38 |
6 |
ねーぽん |
6 |
0 |
8 |
-50 |
1 |
45 |
-5 |
12 |
7 |
3 |
風船 |
4 |
15 |
1 |
25 |
5 |
0 |
40 |
0 |
40 |
2 |
合計 (平均) |
164 (20.5) |
197 (24.6) |
338 (42.3) |
|
敵兵力 (強さ) |
120 (15) |
200 (25) |
360 (45) |
|
残兵力は最後の敵を強く設定したせいか、そんなに残す余裕はなかったみたいです。ただ、たけさんだけ 50点を稼いでいます。何があったのかは、注意していれば分かるかと思います。
総合成績は、3ラウンドとも得点をした近場の鈴木さんが 87点と圧勝しました。トップボーナス 1回 + 平均値ボーナス 1回 + 残兵力が優勝ラインだと想定していたので、かなり得点を稼いだことになります。
優勝した近場の鈴木さんには Savior of the Land (救世主) の称号が与えられます。戦況こそ 2連敗と思わしくないものの、全ラウンドをとおして共同者を信じ多くの兵力をつぎこんだので、今回の戦いにもっとも貢献したといえるでしょう。
ここでは、プレイヤー側から見た経過と結果をお知らせしました。「メルティングポット」のもうひとつの楽しみはすべてが分かったあとのポストモーテム(postmotem, 検証)です。これについては、おまけのコーナーで書きたいと思います。
- 昼休み -
● ウィーケストリンク (提供、クイズ作成:ねーぽんさん)
昼休みの時間に、ねーぽんさんのもうひとつのクイズネタ「ウィーケストリンク」をプレイしました。こちらはけっこういい時間にテレビで放映されているので、詳しい説明は省略ということで。
ノート PC と「ウィーケストリンク」専用のソフトを使ってやっていました。あのソフトは本当に雰囲気があっていいですね。正解と、不正解を入れると終了時にストロンゲストリンクと次点、ウィーケストリンクが分かる仕組みになっています。
序盤から難度の高い問題が出題されていたせいか、賞金は 850000 と少なかったのですが、風船さんが最後の 1人になりました。
- 昼の部 -
● Section 3 (13:00 〜 14:45) : メディチ (提供:OKAZUさん)、カタン
参加者は 9人、もともと「カタン」はプレイする予定だったので、その他のゲームをどうするかが問題になりました。企画段階で人数が少ないときは、5〜6人ゲームと併走するように考えていたので、ここで最後に使う予定だった「メディチ」を入れてみました。
[テーブル A (メディチ)]
テーブル A は、シビアな競りゲーム「メディチ」です。詳しい説明は要綱の方をご覧ください。いまはすっかり入手困難になってしまったこのゲームですが、OKAZU さんの協力で英語版の方をプレイすることができました。
ドイツ語版を知っている方のために、英語版の違いを書きます。英語版は、同じ種類の品物を集めたときのボーナスゾーンが延長されています。20点と 10点はもともとあったのですが、10点の下に 5点が追加されています。これによって、同じ種類の品物を集めることの重要性が、若干ですが上がりました。
メンバーはつかCさん、OKAZUさん、ねーぽんさん、近場の鈴木さん、風船さんの 5人です。このメンバーの中ではプレイ経験があるのは OKAZU さんだけでした。全体だと Hammer と kei さんがプレイ経験ありです。今回の結果は以下の通りです。
プレイヤー |
得点 |
順位 |
初挑戦 |
つかC |
81 |
2 |
Yes |
OKAZU |
110 |
1 |
No |
ねーぽん |
70 |
3 |
Yes |
近場の鈴木さん |
40 |
5 |
Yes |
風船 |
66 |
4 |
Yes |
プレイ経験のある OKAZU さんが大差で勝利しました。110点はなかなか出ないものです。このゲームの場合は、けっこうビッドのテクニックが要求されるので、やはり経験者が有利なのでしょうね。
経験者向けのゲームですが、一発勝負のビッドの感覚はかなりいい物があります。競りゲームが好きな方にはぜひプレイしてほしいゲームですね。プレイ時間は 1時間弱と思ったよりかかりませんし。
[テーブル B (カタン)]
テーブル B は今回の目玉、「カタン」の 1回目です。メンバーは kobaさん、Hammer、たけさん、keiさんの 4人です(紹介した順序がそのままプレイ順です)。全員経験ありということで、ルール説明の必要もなく準備を進めていました。
「今日のために戦術論を読んできました」といわれて、うれしいようなプレッシャーをかけられたようなそんな感じの中でゲームが始まりました。
今回のマップは土が 10,2,12 とかなり薄くどう集めるかが問題になりそうです。あとは麦、鉄も多少固まっているので、プレイヤーによっては入手しにくいと思います。
序盤は泥棒が土10に置かれたことと、鉄ばかりが出たこと、カードを引いたプレイヤーが多かったことからかなりまったりとした展開になってしまいました。私が最初の開拓地を建てて 3点にしたころには、すでにカードが 3枚くらい引かれていました。その割に騎士カードが登場しないので、かなり怪しい展開でした。
中盤にさしかかる前に kei さんが最大騎士力をとり、他のプレイヤーも発見(収穫)のカードで足りない材料をとり足並みがそろってきました。ここで、keiさんは開拓地を建てるために道を延ばして最長交易路まで入手しました。
この時点で他のプレイヤーは 4点程度に対して、kei さんが建物 3点、最大騎士力、最長交易路、裏向きの怪しげな発展カード 1枚と、かなり危ない状況になりました。私の予想では、すでに 8点あると考えていましたから。ここで、交渉が入り keiさんがもう 1点伸ばしていよいよ危険な状況に。
さすがに、私が「ここで交渉をするとゲームが終わるので、交渉はありません」貿易封鎖をかけていたこともあって、マークが入るようになりました。少なくとも最長交易路を取り返さなければならないのですが、道の延びやすさから、役割はどうやら私のところに来ていたみたいです。
ぎりぎりまでだましだまし点を伸ばしていき、5点になったところで暫定的に最長交易路を奪いました。ただ、これから鉄の麦の生産がほぼない状態で、10点まで伸ばすのは至難の業です。しかも、最長交易路までも奪われてしまいます。
道がのばせなかったせいで、停滞していたたけさんも要所を都市にしてスパートをかけ始め、序盤からちょこちょことカードを引いてきた kobaさんが、最後の方で騎士カードの数を kei さんと並ぶところまで持ち込みました。私もようやく都市を建設し、これからという場面になりました。
ところが材料がたくさん入ったところで、kei さんのターンになり、1点分の建設をして 1点カードが開きゲームセットになりました。いつ 1点カードを引いてゲームが終了してもおかしくないような展開でしたね。今回の結果は以下の通りです。
プレイヤー |
得点 |
順位 |
初挑戦 |
koba |
5 |
4 |
No |
Hammer |
6 |
2 |
No |
たけ |
6 |
2 |
No |
kei |
10 |
1 |
No |
● Section 4 (15:00 〜 16:45) : バケツくずし + アンダーカバー2 (提供:OKAZUさん)、カタン
このセクションの開始前から、Lindwurm さんが会場に駆けつけてきてくださいました。ゲームがたくさんあるのに見学のみということにはもちろんせずに、ゲームに参加していただくことにしました。
「カタン」の 2戦目をプレイするとなると、6人ゲームが必要になるわけですが、私の持ってきたゲームではほとんど 6人ゲームがなかったので OKAZU さんの協力で、ゲームを提供していただくことにしました。「ババンク」は、切り札としてとっておきたかったのです。
プレイ時間の都合上 2ゲームくらい必要だということで、6人ゲームの中から「バケツくずし」と「アンダーカバー2」を選びました。
[テーブル A (バケツくずし)]
「バケツくずし」は予定になかったゲームなので、ここで軽く紹介します。5色、3個ずつのバケツを 1-2-3-4-5 とピラミッド上に組み、このバケツを崩されないように守っていくカードゲームです。バケツの色に対応した 5色のカードを使って、次のプレイヤーに攻撃をします。
攻撃されたプレイヤーは、同じ色でより強い攻撃を隣のプレイヤーにするか、組んだバケツの山から、攻撃されたのと同じ色のバケツをくずすかを選ばなければなりません。土台を失ったバケツは、連鎖的にくずれてしまいます。攻撃には 3枚までカードを使うことができますが、補充は 1枚しかできません。
バケツを全部くずられたプレイヤーはゲームから脱落します。一定数のプレイヤーが脱落した時点で一番多くバケツを残したプレイヤーの勝ちになります。ルールもそれほど難しくないゲームですが、攻撃に移るか防御に回るかのバランスが面白いゲームです。
序盤は様子を見ながらの攻撃が続きましたが、土台が失われて大量にバケツがくずれてしまうプレイヤーもいました。中盤以降は、バケツの多いプレイヤーへ攻撃が集中し、いつの間にか拮抗した展開になっていました。
バケツ 1個でずっと粘っていた kei さんが、手札にない色で攻撃をされて脱落。バケツの数では kobaさん、風船さん、Hammer が有利でした。終盤は大きな攻撃もあったのですが、うまく回避されたりしてバケツの数はなかなか差がつきません。
最終的に、バケツが減っていたたけさんに持っていない色の攻撃が来てゲームが終了しました。結果は以下の通りです。
プレイヤー |
得点 |
順位 |
初挑戦 |
koba |
6 |
1 |
Yes |
たけ |
0 |
5 |
Yes |
Hammer |
6 |
1 |
No |
風船 |
6 |
1 |
Yes |
近場の鈴木さん |
3 |
4 |
Yes |
kei |
0 |
6 |
No |
なんと 3人がバケツを 6個残しトップタイになってしまいました。このゲームの場合、タイブレーカーは特にないので、こういうことも起こるものですね。
[テーブル A (アンダーカバー2)]
「バケツくずし」はそんなに時間のかからないゲームですし、隣のテーブルの「カタン」はルール説明からやっていたので、まだトップが 4点という状況でした。そこで、2ゲーム目がとして「アンダーカバー2」がプレイされました。
このゲームは、私もプレイしたことがなかったのですが、経験者の keiさんにルール説明をしていただきました。これも、予定していなかったゲームなので簡単な紹介を。
ゲーム開始時に、自分のスパイが誰であるかのカードが配られます。自分のスパイになるべく得点が入るように、コマを移動させるのが目的になります。自分のターンになったら、サイコロを振って出た目の数だけ移動力が与えられます。その移動力をそれぞれのスパイに割り振り、コマを動かしていきます。
誰かが金庫のあるマスに止まった時点で、得点計算が起こります。コマのいるマスに応じて -3, 0〜10 点が与えられます。誰が何を担当しているかは分からないのですが、あまりに露骨な動きをしていると、すぐにばれてしまい妨害を受けてしまうのです。
そんなに難しいゲームではないので、多少ゲームをプレイしたことがあればすぐになじめると思います。今回は、中盤を過ぎたあたりで、どれが誰のスパイかを当てるというバリエーションを入れました。ゲーム終了時に答え合わせをし、当たると得点になります。このバリアントはかなりいい感じで働いていると思います。
ゲームの展開ですが、序盤は腹のさぐり合いという感じでスパイが集団行動をしていましたが、それぞれの思惑から、だんだん仲間からはぐれたり、得点を落とされたりということが起こってきます。プレイヤーはコマの動かし方を見て、誰がどれを受け持っているのかを予測していくのです。
中盤になると、出る杭は打たれるという状態が続いていましたが、1つだけ明らかに得点が少ないコマがありました。6人プレイの場合は、誰のものでもないダミーのスパイが 1人入っているので、おそらくダミーではないかという雰囲気が漂っています。
中盤が終わり、予想タイムが始まりました。これまで、ブラフを使いながらコマを動かしていたのに、一気に静まりかえって予想するのは、なかなかメリハリがあっていいですね。遅れているコマはダミーか? とか、kobaさんのスパイがどれだか分からないという、声がよく聞こえました。
終盤にはいると、もうコマがばれてしまってもいいので、自分の欲望に忠実に走っていきます。予想後 1回目の決算は私のスパイがトップタイの状態でおこし、もうひとりのプレイヤーに最後の決算をさせるように金庫を移動させました。
問題のプレイヤーのターンで、思った通り決算が起こりゲームが終了しました。勝負は最後の答え合わせです。結局、序盤から遅れていたコマはダミーでした。今回は全問正解は出なかったのですが、Hammer と近場の鈴木さんが 4問正解で 20点を獲得しました。最終的な結果はこちらです。
プレイヤー |
得点 |
順位 |
初挑戦 |
Hammer |
65 |
1 |
Yes |
風船 |
39 |
5 |
Yes |
近場の鈴木さん |
61 |
2 |
Yes |
kei |
35 |
6 |
No |
koba |
52 |
3 |
Yes |
たけ |
43 |
4 |
Yes |
今回は、私の予想がかなりさえていたので、総合スコア 2位から予想のボーナスで逆転しました。今回はダミーを含めて 4問正解までは間違いないと思っていたので、思いきった戦法をとったわけです。
いかに相手にばれないようにするかの他に、ちょっとしたコマの動きから予想を立てるといった要素も加わってかなり楽しいゲームでした。これは、個人兵器の候補として考えようかと思います。
[テーブル B (カタン)]
テーブル B のメンバーはつかCさん、Lindwurmさん、ねーぽんさん、OKAZUさんの 4人でした。こちらのテーブルには、今回一番「カタン」をプレイしてもらいたかったねーぽんさんが入っています。このテーブルのルール説明は OKAZU さんにお願いしました。
私は他のテーブルにいなかったので、詳しい動向は分からないのですが、ボードの写真があるので、誰がどのコマを担当しているか分からないのですが、初期配置もだいたい見当がつくような気がしますね。全体の結果は以下の通りでした。
プレイヤー |
得点 |
順位 |
初挑戦 |
つかC |
5 |
3 |
No |
Lindwurm |
5 |
3 |
Yes |
ねーぽん |
8 |
2 |
Yes |
OKAZU |
10 |
1 |
No |
なんだかんだいって OKAZU さんが勝っていますね。このあたりでしっかり勝利するあたりがらしいところだと思うのですが。いたストオフの常連からは「じぱんぐ島」というタイトルもちょこちょこと聞かれました。アレもいわくつきのゲームですからね。
- 夜の部 -
● Section 5 (17:00 〜 18:15) : ババンク、ドラゴンズランド (提供:OKAZUさん)
kobaさんは、17:00 までの参加ということでこの時点で帰られました。残りのメンバー 9人で夜の部が始まります。ここでは、元々やる予定でいた 5人ゲームと 4人ゲームを 1つずつ出すことにしました。ある意味目玉かもしれません。
[テーブル A (ババンク)]
テーブル A は、たけさん、近場の鈴木さん、kei さん、つかCさん、ねーぽんさんと、何かが起こりそうなメンバーで「ババンク」がプレイされました。「ババンク」はいたストオフでもプレイされていたのですが、たけさん、つかCさんが初挑戦でした。アナログゲームの経験が豊富な kei さんも初挑戦です。
私は参加していなかったので、隣のテーブルから聞こえた状況だけなのですが、やはりこのゲームは 3ラウンド目と 4ラウンド目が盛り上がりますね。結果は以下の通りです。
プレイヤー |
得点 |
順位 |
初挑戦 |
たけ |
1,015,000 |
1 |
Yes |
近場の鈴木さん |
450,000 |
3 |
No |
kei |
460,000 |
2 |
Yes |
つかC |
355,000 |
4 |
Yes |
ねーぽん |
170,000 |
5 |
No |
スコアシートのメモ(ねーぽんさん記入)によると、最終ラウンドにたけさんがねーぽんさんから大量に奪って、ダントツの勝利だったようです。100万を超えるのは珍しいと思います。また、4ラウンド目にチキンプレイが見られたということもありました。
持ち運びもそんなに大変ではありませんし、いたストオフの合間にはちょうどいいゲームだと思います。これは、いたストオフでも今後のアナログゲームオフでも登場の機会は多いでしょう。
[テーブル B (ドラゴンズランド)]
テーブル B は、OKAZU さん、風船さん、Hammer、Lindwurm さんの 4人で、OKAZU さん提供の「ドラゴンズランド」をプレイしました。所有者の OKAZU さんも初プレイということで、ルール説明は私がやりました。
このゲームは、ダイスの塔と、宝石といった用具がなかなかきれいなのと、クニツィーアらしい「もう1ターン欲しくなる」という要素から選びました。
展開ですが、序盤から特殊タイルをどんどん使って、ほしいものを集めるというかなり早い展開になりました。中盤からは、まったりとした展開になったのですが、宝石が固まっていたせいかなかなか得点を取れずに苦戦する展開みたいでした。最終的な結果は次の通りです。
プレイヤー |
得点 |
順位 |
初挑戦 |
OKAZU |
41 |
2 |
Yes |
風船 |
42 |
1 |
Yes |
Hammer |
36 |
3 |
No |
Lindwurm |
33 |
4 |
Yes |
フタを開けると 40点台がトップとけっこう微妙な展開でした。4人でプレイするとけっこうボードが狭く感じられますが、3人プレイでも楽しめるゲームです。「サムライ」「チグリスユーフラテス」あたりのと同じく微妙な得点計算のゲームですが、このゲームが一番簡単ですね。
● Section 6 (18:30 〜 19:50) : ヴィラパレッティ + カスケード (提供:OKAZUさん)、砂漠を越えて
最終セクションは、一時 Lindwurm さんが抜けたりして 8人でプレイしました。60分程度で終わるゲームということで、OKAZU さんが当日に手に入れたばかりの「ヴィラパレッティ」と、私が持ち込んだ「砂漠を越えて」をプレイしました。
[テーブル A (ヴィラパレッティ)]
テーブル A は OKAZUさん、風船さん、たけさん、ねーぽんさんの 4人でした。2002年のドイツゲーム大賞のゲーム「ヴィラパレッティ」を開封してプレイしてました。ゲーム大賞では「プエルトリコ」がかなり優勢だと思ったのですが、いきなり別のゲームになってびっくりしたものです。
簡単にいうと、積み木をくずさないように積み上げていくバランスゲームですが、かなり面白そうにプレイされていました。「これなら大賞なのもうなづける」という意見がきかれたので、機会があったらぜひプレイしたいゲームですね。結果は以下の通りです。
プレイヤー |
得点 |
順位 |
初挑戦 |
OKAZU |
4勝 |
1 |
Yes |
風船 |
4勝 |
1 |
Yes |
たけ |
0勝 |
4 |
Yes |
ねーぽん |
4勝 |
1 |
Yes |
下の写真は、ぎりぎりまで積み上がったところでした。このあと、大崩壊が起こったのはいうまでもないでしょう。こんな写真が撮れるのはバランスゲームならではですね。
[テーブル A (カスケード)]
「ヴィラパレッティ」が案外早く終わるゲームだったので、もうひとつ「カスケード」という積み木系のゲームがプレイされました。これも、開封してすぐにプレイという感じで全員初挑戦でした。
断面の丸い鉛筆のような木の棒を、くずさないように積み替えていくゲームです。くずれると失点になってしまいます。滑りやすいところでやると難易度が上がる、まさにアナログなゲームです。結果は以下の通りでした。
プレイヤー |
得点 |
順位 |
初挑戦 |
たけ |
-4 |
1 |
Yes |
OKAZU |
-6 |
2 |
Yes |
Lindwurm |
-11 |
4 |
Yes |
風船 |
-8 |
3 |
Yes |
[テーブル B (砂漠を越えて)]
テーブル B のメンバーは、つかCさん、kei さん、Hammer、近場の鈴木さんでした。こちらは私の用意したゲームから、いたストオフではなかなかプレイされないであろう「砂漠を越えて」をやりました。
序盤からつかCさんが大量の領土を確定させ、なおかつオアシスまで確保する荒れた展開になりました。中盤以降は、各色のラクダのトップがほぼ固まってしまい、進みの早い展開になってしまいました。最終的な結果はこちらです。
プレイヤー |
得点 |
順位 |
初挑戦 |
つかC |
96 |
1 |
Yes |
kei |
66 |
2 |
No |
Hammer |
60 |
3 |
No |
近場の鈴木さん |
50 |
4 |
Yes |
つかCさんが 1色のラクダで 30点以上を荒稼ぎしたのが響きましたね。このゲームは、つぶし合いをしていたのではまず勝てないというのがよく分かります。適度なマークと、うまく得点をとる計画性が必要です。
● MVP 投票、閉会式
今回のオフでは、各ゲームでポイントを競うかわりに、いちばん「うまい」と思ったプレイヤーを投票してもらう MVP 投票をやりました。kobaさんにも帰る前に投票してもらって、合計 10票が有効投票数でした。
開票の結果、近場の鈴木さんが 2票、Hammerが2票、OKAZUさんが 3票、たけさんが 3票でした。同点の場合は、事前にアンケートで答えていただいた「ゲーム経験値」の低い方が優先ということで、今回の MVP はたけさんに決定しました。
MVP の理由は、ヴィラパレッティの崩壊の瞬間を見事に写真に撮られたことと、ババンクで大きく勝利したことでしょうか。出入りの激しい打ち回しで、盛り上げたのが印象に残ったものと思います。
- 総評 -
今回のアナログゲームオフは、8月25日のいたストオフの閉会式で急遽決まり、企画全般を担当させていただきました。最初のうちは、なかなか参加者が集まらなかったり、参加者数がぎりぎりまで増減したりと企画をする上で、大変なことは多かったのですが、なんとか無事に終了させることができました。
オフにあわせて作ったオリジナルゲーム「メルティングポット」がちゃんとできたのと、最後まであぶれるプレイヤーを出さずにゲームを進めることができたので、オフ会としては成功したと思います。
普段は「いたスト」がメインのいたストオフですが、今回のようにアナログゲームをいろいろとプレイするのも、ゲームの幅を広める上でも、対人戦の楽しさを知る上でもいいことだと思います。
会場の予約などをしてくださったつかCさんや、オフ会に欠かせない小道具を用意してくださったねーぽんさん、私よりもはるかに大きな荷物をもってきてくださった OKAZU さん、ルール説明の協力をしてくださった、風船さん、kei さんをはじめ、いっしょにゲームをしてくださったみなさまに感謝いたします。
特に、アナログゲームではいっしょに対戦してくれるプレイヤーがいないとゲーム自体が成り立ちません。これからも、機会があればアナログゲームの企画を立てていこうと思いますので、そのときはまたよろしくお願いします。