身体の観察は、まず全身の状態の把握から始めていきます。これによって、 現在の身体の状態(すなわち現症)の概略をすばやく把握することが出来ます |
これから身体所見の観察を始めるわけですから、話しかけの言葉が必要です。 |
身体所見の観察に移るときに話しかけます。
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全身所見は、まず全身の概観について、次いで精神状態について観察します。 |
全身の概観について観察する項目
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精神状態の観察事項
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顔貌がきわめて特有なために、特定の疾患の存在が強く示唆される場合があります。この顔貌の特徴像と 疾患の関係を良く知っておくことは、 これ以降の身体所見の観察や、観察終了後の考察に有用となります。 |
顔貌の特徴から存在が示唆できる代表的疾患
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意識障害は、覚醒障害と認識障害に大別されます。 覚醒障害の程度、すなわち意識レベルの程度は、まったく異常のない「清明」から完全な意識消失の 「昏睡」まで何段階かに分類されます。 この覚醒度の程度を、刺激に対する反応度の強さで分類したのがJapan Coma Scale (JCS)です。また、 開眼(E)・運動(M)・言語(V)のレベルを総合評価する方法がGlasgow Coma Scale (GCS)で、 その評価点をEMV scoreで表すものです。なお、それぞれの内容は教科書で確認しておいて下さい。 ここでは、意識障害のときに脳の障害部位を推定する代表的方法、すなわち、姿勢と推定病変部位、および 瞳孔の所見と推定病変部位との関連を記述します。 |
意識障害のときの姿勢と推定病変部位
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意識障害のときの瞳孔の所見と推定病変部位
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以上、現症の概略を全身所見から把握する方法が理解できたら、 次の3.バイタルサインへ進んで下さい。 |
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