7.肺の診察

肺の診察によって得られる情報もきわめて多大です。

呼吸の状態の把握はバイタルサインのページで、 また肺の視診・触診・打診によって取るべき情報は前のページで復習しました。 ここでは、肺の聴診について、その仕方と異常所見の考え方について考察します。

a.話しかけの言葉

肺の聴診を始める前に話しかけます。
  • 「ゆっくりと深呼吸を始めて下さい。はい、大きく吸って。はいて」
  • 「そのまま続けて下さい」

b.肺の聴診

肺の聴診では、まず呼吸音に注目します。次いで、異常な副雑音の有無に注意し、 もしこれが聴取されるときには声音振盪について聴診します。

呼吸音と副雑音
  • 正常呼吸音
    • 肺胞呼吸音
    • 気管支肺胞呼吸音
    • 気管呼吸音

  • 副雑音
    • 断続性…crackles
    • 連続性…wheezes、rhonchi、喘鳴

正常呼吸音のうち、とくに肺胞呼吸音の聴診所見の特徴と聴診部位とを良く知っておく必要があります。 機会があるたびに友人の肺の聴診を丁寧に行っておいて下さい。

副雑音では、crackles(断続性のパチパチ音)とwheezesの特徴を把握しておきます。 また、これらの発生機序と、聴取時の病態評価についても復習します。

聴診は、必要に応じて声音の聴診も行います。なお、ごくまれにではありますが、 肺の聴診のときに胸膜摩擦音が聴かれることがあります。 これは一度聴いたら忘れられないほどの特徴的な雑音なので、 録音物などで聴いておくと良いと思います。

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以上、肺の聴診の重要事項の復習が終了したら、
次の8.腹部へ進んで下さい。


Again, information?

Oh yes! Take this.
Printing out is recommended.