はじめに 平家琵琶の報酬金額の歴史 平家琵琶は、かつて江戸幕府の保護下にあった「当道座」の盲人によって伝えられ、 その結果、「1回あたりの語り」などに対する報酬に定めがありません。 盲人でも位の高い者は、大名に召抱えられており、 おそらくは年俸制で、求めに応じて平家を語っていたものと思われます。 私の場合 先人や先輩方が特に報酬設定をしていないので、 「語り」については無償でもかまわない、というスタンスで活動をしています。 東京都内の中学や高校の授業等に、本当に無償で伺った例もあります。 しかし慈善事業や趣味での活動ではありませんし、経費は少なからずかかります。 特に、中長距離の移動や宿泊を伴う出張の場合は、 交通費・楽器運搬費・宿泊費分をお願いしております。 以下に算出根拠等を記しますので、ご考慮いただけますと助かります。 営利目的の活動ではありませんので、ご予算については遠慮なくご相談ください。 経費 旅費:交通費、宿泊費等 旅費は是非お願いします。 東京からの往復交通費と、楽器運搬費の実費 ・ 東京在住ですので、東京からの往復交通費実費をお願いします。 ・ 楽器の運搬費用として、特急や新幹線はグリーン車代を、 飛行機は楽器の機内持ち込み料金(片道・一便あたり1万円)を、お願いします。 楽器や声のコンディションを保つため、飛行機よりも列車移動を優先します。 なお楽器の陸送は、楽器の形状・保険料の観点から、かなり割高になるようです。 宿泊費、食費 ・ 必要な場合、ビジネスホテル1泊2食代相当額。 官公庁では9,800円(大都市は10,900円)と算出するそうです。 ※ 列車の指定席やホテルは、基本的に自分で予約します。 消耗品費:平家琵琶の絃代 なるべくお願いします。 平家琵琶の絃代 ・ 第四絃は月1本ほど、第一絃は年2本ほど消耗。4本1セット6000円。 同時期の講演頻度にもよりますが、1講演あたり1500円前後です。 講演料 ご予算・ご相談に応じます。 講演料(講義、内容の解説、「語り」に対するもの) ・ 生涯学習講座では規定通りとして下さい。 ・ 土地の風習なども参考になさって下さい。 ・ 特に規定が無い場合は、次の例を参考になさって下さい。 PTA教養講座 10000〜12000円 生涯学習講座(連続) 1回あたり20000円〜 生涯学習講座(単発) 1回あたり30000〜50000円 官公庁では、一般講演1回あたり35,000円、講義は1時間あたり8,800円と算出するそうです。 ・ 規定との照会が必要な場合は、次の状況を鑑みてお決めください。 相伝(免許皆伝)者としての活動実績。(1982年入門、1998年相伝。) 大学の公開講座や生涯学習講座等の実績。 講義・内容の解説・語り、すべて私一人で対応。 修士。教職免許あり。中学生、高校生、大学生への教育指導経験。 著書1冊(入門書、講談社、2004年)、共著1冊(研究書、大河書房、2007年)。 その他 経費を考える上での覚え書きです。 講演料に含まれるものや減価償却分の覚え書きとして。 ・ 事前準備 打合せ、連絡、企画構成、稽古、資料作成、告知、荷作り、体調管理等 ・ 当日の経費 当日の移動や準備、手土産(著書など)、燈明料(必要な場合)等 ・ 減価償却分 楽器、衣装、OA機器(プレゼン用プロジェクターやPC等)、文具等の減価償却分 Copyright:鈴木まどか 初版:2007年8月25日、第二版:2010年1月21日 |
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