14.麻美の秘密


「わたしの本当の両親は、もうずっと前に死んでしまったのよ。わたしが二つの時のことよ。父さんが会社の部下の女性と浮気して、毎晩帰りが遅く

なったり、朝帰りが多くなったのがきっかけで、母さんにもそれが分かってしまったのね。それで母さんがある日、相手の女の人の所に乗り込んでい

って、別れてくれるようにって頼んだの。そしたらその人、別れないと言っただけでなく、母さんが悪いって罵ったそうよ。それで母さんかっときて、そ

の女の人とつかみあいになったの。ちょうどそのさいちゅうに父さんがやってきたのね。それで母さん、父さんにも、この女の人と別れてくれって、う

ちには小さい娘もいるんだから別れてくれって、畳に頭をこすりつけて頼んだのよ。そしたら、父さんとその女の人とで二人して、母さんのこと馬鹿に

したそうよ。その上、何度も何度もすがりついて、二人に頼んでいる母さんを二人で足げにしたり、なぐったりして追い出そうとしたの。母さん夢中で

抵抗したのよ。頭ん中には娘のことしかなかったそうよ。

 そうして気がついたら、父さんとその女の人とが血まみれになって床に倒れていたの。母さんの手には、血のしたたる包丁が握られていたの。そし

て部屋の中は火の海。あらそっているうちに、ストーブをひっくりかえしてしまったのね。

 母さんは急いでそこから逃れようとしたのだけど、自分もお腹を刺されたらしくて血が止まらず、そのまま火の中に倒れて意識を失ってしまったの。

そうして母さんも焼け死んでしまったの。父さんもその女の人もよ。

だから、今の父も母も本当の両親ではないのよ。」

 麻美の話しは、聞くのも辛い内容だった。うつむいて話している麻美に、何をいったら良いのかわからなかった。それほど、僕の頭の中はパニック

になっていた。

「わたしはね、その事、なんにも知らなかったらしいの。二つですものね。ただ覚えているのは、母さんが出かけたっきり帰ってこないってこと。玄関

のドアには鍵がかかっていて、自分では開けられないし、窓も高くて開けられない。そのうちお腹もすいてくるし、一人でわあわあ泣いていたの。そし

たら誰かが助けてくれたの。大きな力強い手でだっこされて、御飯を食べさせてくれたの。そのうちにわたし眠くなってきて、そのままその人に抱か

れて眠ってしまったのね。それだけは、今でも覚えているわ。それが誰なのかは、よく覚えていないのだけど。きっと今の母さんだわ。母さんの腕は

すっごく太くて、男の人みたいだから。」

 麻美の話しを聞いているうちに、涙が出て止まらなくなってしまった。麻美はそのままうつむいたまま、小さいがはっきりした声で話しを続けていた。

もう涙はとまり、泣いてはいない。

「この話しね。一人っきりで、部屋にとじこめられて泣いていたっていう話し。小さい時から、よく夢に見たのよ。その太い力強い腕に抱かれた所で、

目が醒めてしまうの。よく母さん、もちろん今の母よ。母さんに聞いたわ。どうして、一人っきりで泣いていたのってね。母さんはただの夢よって言って

ギュッと抱きしめてくれるの。何んにも言わないで。

 でもこれは、夢ではなかったのね。今の母は、わたしの家の隣に住んでいたの。今住んでいる部屋よ。つまり私は、あの左隣の部屋にいたってこ

と。」

 麻美は顔をあげて、アパートの方を指差した。二階の角から二つ目の部屋。そこは明かりがついていた。隣の麻美の家はまだ真っ暗だ。まだ結婚

式から帰ってないのだろうか。時計をちらっと見ると、もう十二時半を過ぎている。

「今の母は、となりの部屋の女の人が夜になっても帰らず、ずっと女の子の泣き声が聞こえ、夜中に近くなってもそのままなので、管理人さんに頼ん

で鍵をあけてもらい、私を連れ出したそうよ。そうして御飯を作って食べさせたの。私は御飯の途中で泣き疲れたのか、そのまま母の膝の上で寝て

しまったの。それで母は、私を自分の布団に寝かしつけて、自分は添い寝したの。そうして寝ていたら、その明け方のことよ。警察の人が来たのは。

ドンドンと隣のドアをたたく人がいるので、母が起きていってみると、警察の人だったのね。この部屋に、小さい女の子がいるはずだがって言うの。そ

れでうちで預かっているっていうと、すぐその子を連れて、病院まで来てくれって頼まれたのね。事情がよくわからなかったのだけど、母は私をつれて

病院に急いだの。警察の人の車でね。

 病院にいったら、全身包帯につつまれた人がベッドに横たわっていて、よく見たら隣の女の人だったの。つまり、わたしの本当の母なの。母さんが

手を握って、おくさんってよんだら目を開けたの。でも、ほとんど見えなくなっていたのね。母さんの手を握って、麻美はどこっ麻美はどこって、何度も

つぶやくの。麻美ちゃんはここよって言って、手を握らせたら、手を握りながら、見えない目を母のほうにむけて、麻美をお願いしますっていったの。

それが最後の言葉だったそうよ。」

 言葉を切った麻美が、じっと僕をみつめていた。大きな黒い瞳が涙でぬれていた。何か僕に言ってもらいたい、そんな目だった。でも僕は何を言っ

てよいのかわからなかった。ようやく口をついて出た言葉は、ピンボケもいいところだった。

「知らなかったな。麻美の母さんが、人を殺したなんて・・・・。」

 麻美の目が一瞬きらっと光って、僕の目を射すくめたが、それは一瞬で、もういつもの麻美の目に戻っていた。

「翔は知らなかったの?。みんな、知ってることなのに。」

「えっ。みんな知ってることって?。」

「にぶいわね。翔は。みんなわたしのことを、人殺しの娘ってよぶじゃないの。そうやって、みんなしていじめたり、無視したりしたじゃないの。」

「そういえば、そうだけど。それって、ただの冗談だと思ってたけど。」

「ええ、わたしもそう思っていたの。ただ、わたしを馬鹿にした言葉だって。でも、なんか気になったのね。それでわたしいつか、そういってわたしを馬

鹿にした一人を捕まえて、そいつを問い詰めたのよ。そしたら、お前知らないのか、お前の両親はずっと前に死んでいて、しかも母親が父親を殺して

死んだってことをって言われたの。ガーンと、頭をぶちわられたようなショックを受けたわ。今の両親が本当の両親でなくて、本当の両親は別にいた

なんて。しかも、その本当の母が父を殺して自分も死んだなんて。信じられなかった。」

「なんで、みんなは知っていて、麻美は知らなかったんだよ。」

 心の中では、何か麻美を慰めてやろうと思っているのに、口をついて出てくる言葉は、麻美に質問ばかりして、どんどん話しをほじくり出して、麻美

の心の傷をえぐっていくばかりだった。

「有名な話しなんだって。新聞にものったし、テレビのワイドショーでも毎日やったそうよ。だから、御近所みんな知っているというわけ。みんなは、親

や近所の人から聞いたのね。それで、わたしも新聞を調べたの。図書館にいって、わたしのちいさい頃の新聞を、毎日読んでみたの。そうしたら出

ていたわ。そんな記事が。でも名字が違ったのよ。わたしは千秋麻美。なのに新聞に載っていたのは白川って名前なの。でもこの町の事件だった

し、残された女の子の名前は、わたしと同じ麻美。それでね、新聞社に電話しちゃった。この記事を書いた人いないかって。」

「それでいたのか。」

「もう、定年退職しちゃったそうだけど、その人をよく知っている記者の人がいて、事情を話したら、その人に連絡をとって会わせてくれたのよ。そして

確かめたの。」

「それが、麻美の本当の父さんと母さんの話しだったのか。」

「そうよ。その記者さんは、隣に住んでいた人に詳しく話しを聞いたそうよ。その人の名前は、今でもよく覚えているそうよ。とっても体格がよくて腕も

男の人みたいに太い女の人。千秋って名字だったって。そしてね、その残された女の子はどうなったのかって聞いたら、千秋さんの養女になったっ

て聞いているなって。これで、わかったでしょ。今の両親が、わたしの本当の親じゃないってこと。」

 麻美は泣いていなかった。上体をすくっと伸ばして、僕を見つめていた。僕は、なんとか麻美を慰めようとおもうんだけど、出てくる言葉はいつも正

反対だった。

「でも、今の話し、やけにリアルだぜ。まるで、麻美がそこにいたみたいな話し方だったぜ。それに、その女の人の話し。ああ、麻美の本当の母さん

が、病院で、今の母さんに麻美を頼みますって言った話し、母さんにでも聞いたのか?。」

 自分で言っていて、自分がいやになった。これじゃ、麻美の心の中にづかづか入りこんで、古い傷を荒しまわっているだけじゃないか。

「聞けるわけないでしょ。翔って、本当に鈍いのね。新聞社の人に聞いたの。その人、母さん、もちろん今の母さんよ、母さんにも直接取材したし、病

院で母さん、これはわたしの本当の母のほうだけど、重傷を負った母を尋問した警察官にも直接聞いた話しだって。母は、母は、麻美、麻美って呼

んでいたって。全身火傷とお腹の傷で死にそうになっていても、うわごとで麻美って呼ぶのよ。そして少し意識がもどってくると、事情を警察官に説明

しながら、麻美に会いたい、麻美に会いたいって言うの。それで家を見つけて、あたしを病院につれていったのね。

 それなのにあたし、何もしてあげられなかったのね。何んにも覚えてさえいないんだから。母の顔さえ覚えていないのよ。一生懸命思い出そうって

するんだけど、出てくるのは今の母の顔だけ。本当の母に会わせてって心の中で叫ぶと、違う人、もっと細くてすらっとした若い女の人が見えて来る

んだけど、顔がはっきりしないの。そこだけ見えないの。母は辛かったでしょうね。死にたくなかったでしょうね。でも自分の手で、相手の女の人だけ

じゃなくって父まで殺してしまったの。生きていたって、あたしと一緒にはいられなかったでしょうね。いえ、生きているのが不思議なくらいだって、お医

者さんが言っていたそうよ。もう気力だけ、娘に一目でも会いたいっていう気力だけで生きていたの。でももう目がみえなくって、あたしに会っても見

えなかったのよ。あたしのことだけを思って、母は死んでいったのよ。母は・・・・・」

 麻美が自分のことをあたしって言う時は、感情が高ぶっていて、爆発寸前の時だ。

 いきなり、麻美が僕の胸に飛び込んできた。僕の胸に顔を埋めて泣いている。肩がブルブル震え、身体全体でわなないている。僕の身体にむしゃ

ぶりついているので、僕の身体までガタガタ揺さぶられている。

 右手をそっと麻美の腰にあてて身体を支え、左手で麻美の背中をそっとなでてやった。あんまり勢いよく麻美が飛び込んできたので、そのはずみ

でブランコが大きく揺れ、僕らはそのまましばらくユラユラゆれていた。

 麻美の身体のふるえが止まったので、麻美の両頬を両手で抱いて、顔を上向かせてみた。麻美の顔は涙でグチャグチャで、まぶたは赤くなってい

たが、目をとじて、口を少し開けたその顔は、とってもきれいだった。顔を近づけて、僕の唇が麻美の唇にふれんとしたその時、

「何すんのよ。ばか!。」

 いきなり、頬をおもいっきりひっぱたかれてしまった。

「まったく。男って、すぐこれなんだから。いやあね。翔、何考えてんの。」

 麻美はブランコから降りて、僕のまえに仁王立ちになり、両手を腰にあてて、僕を見下ろしていた。

「い、いや。そ、そんなつもりじゃなかったんだけど・・・・・。」

「そんなつもりって、なんなのよ。ちょっと弱みを見せるといい気になって、すぐこれだ。もう帰るわ。あたし。」

 麻美はくるっと背をむけて、アパートの方へ歩きだした。

「お、おい。待てよ。」

 僕はあわてて、麻美の後を追った。とたんに足が何かにひっかかって、ドタンと、地面に顔からたたきつけられてしまった。

「うっ。痛っ!。」

 目から火花が出た。ブランコの鉄の柵に、頭をぶつけてしまったらしい。

「どうしたの?。だいじょうぶ?。翔。けがはないの?。どこが痛いの?!。」

 麻美があわてて戻ってきて、僕を抱き起こしてくれた。

「いやーっ。頭を少し、強くうっただけみたいだけど・・・・・。」

 その時だった。麻美の家に、明かりがともったのは。僕を抱き起こしてくれている麻美の肩ごしに、その明かりが見えた。

「あっ、おじさんやおばさんが、帰ってきたらしいよ。麻美、いかなくちゃ。心配しているよ、みんな。僕はだいじょうぶだから。」

 時計を見た。なんと一時をすぎていた。

「けがはないの?。でもわたし、行きたくないな。」

「だいじょうぶだって。僕、どこもけがしてないものさ。ほら、一人で歩けるさ。」

 麻美の手をはらって、自分の足で立ってみた。まだすこし頭がクラクラするけど、なんとか歩けそうだった。

「あらっ、よかった。翔の頭って頑丈ね。鉄パイプにおもいっきりぶつかったのに、どこもけがしないなんて。」

「いや、頭の中味がグチャグチャなぶんだけ、外側は鉄みたいに頑丈にできてるってわけさ。」

「それだけ冗談が言えれば、だいじょうぶ。でも、あたし、帰りたくないんだ。あの人たちと、顔をあわせたくないのよ。」

「何いってんだ。もう一時すぎだよ。心配しているよ。きっと。」

「翔こそ、何いってんの。こんな時間まで、あたしのこと一人でほっぽっといて。やっぱり、本当の親子じゃないからできるのね。いやだわ。顔もあわ

せたくない。」

「麻美。よく考えてみろよ。落ち着いて。結婚式ったって東京だろ。電車で三十分ぐらいのとこだろ。こんなに遅くなるわけないじゃないか。」

「だから、へんだって言ってるのよ。子供を置き去りにする親が、どこにいるの?。」

「話しは最後まできけ。だ・か・ら、君の家族は、もっと前に帰ってきたんだよ。だ・け・ど、家に麻美がいないし、どこに行ったかもわからないから、み

んなで捜しにいったんじゃないのか。ちょうど、今夜は月がなくて暗いから、途中で行き違いになったんだよ。き・っ・と。」

「そうかしら。こんなにすぐ目の前にいて、わからないはずないわ。」

「あれっ。麻美って、自分ちのこと分かってないんだな。この公園からは、麻美の家はよく見えるさ。だけど、公園は明かりがなくって真っ暗だから、

麻美の家からは何も見えないんだよ。道からもちょっとはずれているから、通っただけじゃわからないさ。ほら、見てみろよ。部屋の中に誰がいて、

何をしてるかだってよくわかる。ほら。おばさんの姿が見えるぞ。あれっ。どっかに電話してるぞ。いけない!。警察にでも電話されたらおおごとだ

ぞ。ほら麻美、聞こえるか。麻美を呼ぶ声が。麻美の兄さんの声だぞ。姉さんの声も聞こえるぞ。あっちのほう。坂を下った所からだ。そら、こっちに

近づいてくるぞ。みんな心配してんだよ。」

「でも・・・・。本当の親子じゃない。」

「麻美。頭を冷やせ。本当の親子じゃないからって、十四才の女の子が夜中の一時を過ぎても帰ってこないからって、心配しない人間がいるとおもう

か?。まして、二つの時から一緒にいるんだろ。家族と同じじゃないか。母さんといったら、麻美だって、今の母さんの顔しか思いだせないじゃない

か。父さんだってそうだろ。麻美。考えすぎだよ。悪いほうに考えすぎている。」

「でも、わたしのこと、哀れんでいるのよ。憐れみなんて、親子の愛情じゃないわよ。」

「どうして、哀れんでいるってわかるのさ。聞いてみたわけじゃないだろ。」

「そう感じるのよ。わたしが。」

「それは思い過ごし。麻美のほうが。血がつながった家族じゃない、赤の他人だって思うから、そう感じるだけなんだよ。だから、心配していったことも

哀れんでいるように聞こえるのさ。麻美。自分で言ったろ。さっき僕にさ。」

「えっ。何を。わたし言ったの?。」

「人のことを自分がいやだと思っているから、相手も自分のことをいやだと思っているように感じて、どんどん態度が悪くなっていっちゃうって。僕が母

さんを許す気持ちになってきて、母さんに優しくできるようになってきたから、母さんも僕に優しくできるようになったんだって、さっき麻美は言った

ろ。」

「ええ、そういえば、そうね。」

「そうだよ。麻美。自分で言っておいて、自分の事はわからないんだから。麻美の思い過ごしだよ。おじさんもおばさんも、兄さんも姉さんも、みんな

麻美のこと愛しているよ。もう十二年も一緒に暮らしてきたんだよ。本当の両親のことを麻美が知ってから、麻美のほうでおじさんやおばさんから遠

ざかったんだよ。赤の他人に育てられたってことで、麻美の心のほうが卑屈になったんだよ。自分で自分のこと責めちゃだめだ。本当のお母さんに

麻美が、何をしてあげられたと思う?。二才だよ麻美は。しかたがないじゃないか。本当のお母さんは、麻美のことを守りたかったんだよ。でもそれ

が結果的には、反対になってしまった。それが、とっても悔しかったんだね。だから、隣の人が麻美を病院に連れてきた時、麻美を頼みますって言っ

たのさ。それでね、おばさんは、麻美のお母さんの思いを引き継いで、麻美を今日まで育ててきたんだよ。だから、あの夢のこと、麻美が一人で部屋

に閉じ込められて泣いていたって夢の事を話した時、ただの夢よって言って麻美を抱きしめたんだ。おばさんは、麻美の本当のお母さんになろうとし

てきたんだよ。あの時のさみしい気持ちを、思いださせちゃいけないって思ってきたんだよ。だから、麻美を置き去りにしたのが本当のお母さんだっ

て言わなかったし、麻美を救ったのが自分だって言わなかったんだよ。ずっと昔、はじめから自分が母親だって思わせておきたかったんだね。麻美

の心の傷を、一番深く感じていたのはおばさんだとおもうよ。今だって、心の底から心配してるよ。」

 うっという泣き声がして、僕たちのすぐそばで、女の人が泣き崩れていた。麻美のお母さんだ。僕たちが大きな声で話しているのを聞きつけてきた

んだ。

「あっ、お母さん。」

 麻美は、おばさんの所に駆け寄って、おばさんを抱き起こした。

「麻美。ごめんね。麻美。麻美は全部知ってしまったのね。ごめんね。何も知らなくてごめんね。苦しかっただろうね。麻美。」

 おばさんは、いきなり麻美を抱きしめた。そしておばさんの胸で泣いている麻美の背中をさすりながら、おばさんも泣いていた。


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