Round 11 A Chicken Dude

2001.07.13

 

尾田にP-LAPというサーキット用のラップ・タイム自動計測器があることを教えてもらった。これは計測器と磁気センサーを四輪や二輪に取り付け、サーキットのゴール・ライン上にある磁気信号をひろい、ラップ・タイムを1/1,000秒台で自動的に計測し、99ラップ分までメモリーしてくれるというもの。走行中に周回毎のタイムが見れる優れものだ。レースの日を除き、主なサーキットでフリー走行時に磁気信号を発信してくれる。FISCOはP-LAPへの対応が遅く、今年の3月からP-LAP対応となった。今年のFISCOのP-LAP対応といい、オーバー40の存在といい、おらはこの歳になってからサーキットを走る運命にあったのかも。おらはさっそくP-LAPを買った。でも二輪への取り付け方がわからない。で、色男本田氏に電話して聞いてみたら彼もP-LAPのこと知ってて、取り付け方と取り付け場所を教えてくれた。簡単に取り付けられたけど、教えてもらわなかったらできなかったな。

 

6月24日(日)、TTでの2回目のFISCOだ。今回はP-LAPがあるから、初めて一人でFISCOに行った。東京から須走IC手前の篭坂トンネルに入るまでは晴天だったのに、篭坂トンネル抜けた途端に小雨と霧。FISCOは当日ずっとそんな天気だったが、帰るときもこのトンネルを境に東京方面は晴天だった。同じ中央道の笹子トンネルも甲府方面にトンネル抜けると途端に天気が変わることがよくある。

 

自走で来てるライダーは、おら以外に二人組みの2台だけ。TTをその二人組みの隣に置いて話してみたら、おらと同じくサーキット・ビギナーらしい。小雨と霧のせいで走行台数少なく、全時間が混走だった。

 

路面コンディションはセミ・ウェット。 だから多少は怖いのは分かるが、それだけでは理由がつかないほどの異常なまでの怖さ。今後、無茶しないように努力するつもりだったのが、無茶したくても全然攻められない。TTでの初めてのFISCOであんなに走れたのが嘘みたい。なんでこんなに怖いのか?P-LAPはうまく作動しており、走りながらラップ・タイムが遅いのがわかる。前回の214に対して、今回は9ラップしてファステストが229だった。おらどうしちまったんだろう?ライディングも日によって調子の善し悪し、恐怖感のあるなしってあるんだろうか。これじゃあ、とてもタイム短縮どころか、自己ベストも二度と出せそうにない気がしてきた。恐がる原因としてセミ・ウェットの他に考えられるのは、一人で来たことによる、いざというときの不安感だ。最終コーナー旋廻してるとき、ここで転倒したら一人でどう始末つけようかなー、なんてこと考えちゃうのだ。

 

セミ・ウェットだから、ストレートでの最高速度230Km/hは仕方ない。前回240Km/h出したときは6速で11,000 rpmぐらいだったから、12,750rpmがパワー・ピークのTTはドライなら250Km/hぐらいはでるかも。FISCOのホーム・ストレートには危険な誘惑がある。最高速度を知りたくて、どうしてもスピード・メーターを見続けてしまうことだ。これは、ブレーキング・ポイントの遅れにつながる。

 

最終コーナーはコーナー終わりの方で140Km/hがやっとだったが、本間氏の言ってた150Km/h-170Km/hはドライなら出せそうだ。ただ最終コーナーは長いから、どのあたりで出すべき速度かにもよる。

 

リア・ブレーキは一切使わなかったのに、前ほどではないが後輪のチャタリングがたまに出た。どうもおら、エンブレに頼りたがるのか、シフト・ダウンのタイミングが早すぎて、エンジン回転数を上げ過ぎるようだ。

 

怖がりのこの日のおらに、セミ・ウェットと1コーナーが霧で見えないのが手伝って、1コーナー手前でのブレーキングは200m手前どころか、その表示が見えるときまでさえ待てなかった。それにしても、おらここで150m手前のブレーキングしたなんて、今思うとアホとしか言いようがない。

 

1コーナー手前を除き全てのブレーキング・ポイントを100m手前から始め、最後の方は全て90m手前にした。でも90mはどのコーナーでもブレーキングが早過ぎる。ブレーキングを遅らせるのが怖くて、コーナーの随分手前で失速し、再度スロットル開けてブレーキングし直しという最悪の走りを繰り返した。本間氏から教えてもらった徐々に開放するブレーキングが全然できない。各コーナーのブレーキング・ポイントを覚えるのはおらの記憶力ではつらい。おら、こういう記憶力はからっきしダメで、日本史か世界史を受験科目にする文系は鼻から諦めてた。見てる余裕ないと思うが、各ブレーキング・ポイントをメモに書いてTTに貼ろうかしら。WGPライダーはシーズン16ケ所ものサーキットを走る際に、全部頭に入れてるんだろうか?

 

走行中に2回もニュートラルに入れてしまった。今回はスピード遅いからか、1速に入れようとしたんだろう。それに相変わらず、何速で走ってるのか分からないおら。

 

この日おらは、二輪人生で最も恐ろしい目にあった。5ラップ目ぐらいだったと思う。1コーナー手前のブレーキングを開始してからすぐのことだ。おらセミ・ウェットだからブレーキングを強くしてるつもりはなかったが、フロントがズ、ズッとニ回、右側に転倒しそうな感触で一瞬グリップを失った!すぐにグリップは回復したが、まだ200Km/hほどは出てたろうから、転倒して頭打ちつけて死ぬ場面が頭をよぎった。今回は転倒こそしなかったが、前回1コーナーでグラヴェルに突っ込んだときの比じゃなく怖かった。おらこの恐怖の体験をしてから、その日のブレーキングは全て一本がけに変えた。おらこれから少しでも路面が濡れてるなら絶対二本がけはしない。9ラップして一度パドック・インしたら、その後、霧により走行中止となった。

 

この日おらは、二輪人生で最も惨めな目にあった。ほとんどの二輪には燃料計はなく、昔の二輪はガス欠かなーと思ったら、フューエル・コック回して、リザーブ・タンクのガソリンを使い、ガソリン・スタンドが見つかるまでしばらく走るというものだった。ところが、今の二輪はフューエル・コックを走りながら回すのは危険という理由から、フューエル・コックなし。ガソリン残量が少なくなったら、燃料インジケータが点灯するという方式になっている。TTもそうだ。おらそれを知ったとき、やな予感はしてた。「もし、電気系統に問題出たり、燃料インジケータの点灯を見逃したらどうなるんだ」とね。FISCOを出て、中央道走ってたら燃料インジケータが点灯したので、おらいつものようにトリップ・メーターをリセットした。TTの今までの経験から、高速道路ならそこから60Kmは走れるはずだ。ところがなんと30Kmあたり、上野原IC手前1.5KmでTTが止まった!ガス欠の症状だったが、信じられん。燃料インジケータの点灯を見落としてたのか?トラのロード・アシスタンス・サービスに電話し、待つことに。携帯電話が普及しててよかったよ。近くに非常電話は見当たらなかった。待ってる間に、ワン・ボックスに乗った若くて、ハンサムで、知的な青年が、クルマ止めておらんとこにやって来た。彼も「二輪乗ってて、高速道路で何回かガス欠やったことある」そうだ。何かすごく良い青年で、「サービスマン待ってるから大丈夫」とおらが言っても、おらを心配してくれて、いっこうに去ろうとしない。クルマ止めてて警察に捕まったら悪いから、丁重にお礼を言って帰ってもらった。「何もできなくてゴメンナサイ。心寂しいでしょうが、頑張って下さい」と言って去っていった彼。おら彼にまた会えないことの方が寂しいよ。いかに図々しいおらでも、彼の連絡先聞くのはためらったのだ。世の中まだ捨てたもんじゃないね。ライダーにはこういう人間がきっと多いんだな。なのに一部のバカ共のせいで、真面目なライダーまで白い目で見られるのは許せん。1時間程して、レッカー車がやってきた。ガソリン入れたらすぐ始動した。でもオイル・インジケータは点灯したままだ。\20,000の出費となってしまったが、7月中旬までは何としても違反できないおらとしては、1時間ガス欠で二輪止めてたのに警察に捕まらなかったし、FISCOで転倒しなかっただけでもめっけもの。それにしても高速道路でガス欠やっちゃうと、どうしようもない。

 

その足でスナップリングに行った。オイル・インジケータは、まだ点灯したままなので、後日見てもらうことに。で、スナップリングでダベッた後、帰ろうとしたら、いっしょにダベッてた若者が、ポジション・ランプが点灯してるTTのテール・ランプを見て、「電球二つのうち一つが点灯してない」って。本田氏同様、故障を一瞬で見つけるやつってこの世界には結構いるんだなー。おらテール・ランプに電球が二つあることさえ知らんかった。原因は接触不良。店長にその場で直してもらった。で、店長がもしやと思ってオイル・インジケータ見たら、消灯してた。二つの配線がどこかで繋がってるんだろう。この前のF4戦闘機乱射事件の原因みたいなもんだ。で、家に帰ってブレーキ・ランプのテストしてみたら、ブレーキング時には片方の電球が点灯しないことがわかった。TTのストップ・ランプ異常は、これで3回目。いったいどうなってんの?ひょっとして、この故障は燃料インジケータとも関連あるかも。二つのことが、同時に起こってるから当然疑いたくなる。で、店長に配線図見てもらったが、関連ないと。おら30Kmもの間、燃料インジケータの点灯見落とすなんて考えられんがなー。いずれにしても、こういった部分は電気式より機械式のフューエル・コックの方が確実だ。でもサーキットではフューエル・コック回してる余裕はないから、燃料インジケータの方が具合が良い。

 

その日はスナップリングでトラの試乗会やってたから、スピード・トリプルを試乗した。M:i-2でトム・クルーズが乗ってたカッコいいネイキッドの3気筒1リッターだ。トルク・ピークを低回転に振ってあるネイキッド、かつ3気筒だから、高回転での伸びは600ccのTTに比べても随分おとなしめだが、低速トルクがあるのがいい。タコ・メーターはSRV250と同じ11,000 rpmまでの表示。足つき性いいし、Uターンもし易いから、公道用ならTTより絶対こっちだ。ただ、ピンク色はいただけない。買うなら黒。

 

マン島TTレースが口蹄疫問題で中止になった。歴史あるレースらしいが、今となっては時代遅れの危険な公道レースということで、これを機にレースに終止符が打たれる可能性があるらしい。1ラップ60Kmの公道コースで、転倒がすぐ死に至る恐ろしいレースのようだ。ウィンブルドンと同じ時期だから、いつか行ってみたかったが残念だ。「いつか」なんて言ってると、何事もいつまでたっても実行できないものだ。でも、ウィンブルドンと同じ時期にWGP@イギリスがある。「いつか」行こう。

 

今話題の扶桑社の“新しい歴史教科書”を買った。おらが、教科書を自費で買うような人間になるなんて信じられん。この教科書に関する話題の焦点である、韓国、中国からの批判、その他の問題については本書では触れない。知り合いのアメリカ人に、「日本の教科書には真珠湾攻撃のことが書かれてないってホントか?」と去年聞かれて、「おら勉強しなかったから覚えてないけど、ハル・ノートが事実上の宣戦布告じゃないのか?」と言ったら、そいつはハル・ノートの存在を知らなかった。扶桑社の教科書には「奇襲攻撃」とは書かれていないものの、写真付きで真珠湾攻撃のことは載ってた。真珠湾攻撃が是か非かはさておき、あの攻撃は戦術としてはいいできだったが、太平洋戦争を通しての戦略としては失敗だとおらは思う。戦艦数隻を沈めただけで、空母を一隻も沈めてない、補給施設も攻撃していない、また何より上陸部隊を南方に割かなければならないという理由で、海軍の上陸作戦案を、陸軍が蹴ったのだ。真珠湾攻撃は、大局的な戦果としては、結局米国の反日感情をあおっただけにすぎなかった。それにしても、他のアメリカ人一人もハル・ノートの存在を知らなかったのには驚いた。ハル・ノートは当時の米国の親日派や対日反戦派に知られぬ様、極秘狸に日本に提示され、終戦まで米国内ではその存在が秘されていたそうだ。また、ハル・ノートの作成に深く関わった米国政府の要人がロシアのスパイであった事実が最近判明している。むしろ米国の教科書にハル・ノートの存在が書かれてないんじゃないか?これ以上は米国政府が恐いからやめとく。それにしても、あの時代にゴルゴが存在し、日本政府が彼を有効利用していたら、勝てないまでも、太平洋戦争はあんな悲惨な終わり方にはならなかったのではないかと思うと悔やまれる。

 

おらアカ系新聞に対抗するアピールとしか思えないアヲハタ・ジャムの広告がいつも一面にある産経新聞と日経産業新聞を読んでるが、新聞購読の勧誘に悩まされている方もいるだろう。新聞ほど作る人間と売る人間の質の差が大きいものはないそうだ。で、おらの読売新聞と朝日新聞の勧誘員への断り方を伝授しよう。これでまた本書の出版は遠のくだろう。

対読売 「アンチ巨人のおらが、何でやつらの年俸払わなかんのだ!」

対朝日 「アカの新聞は、金もらっても読ません!」

名古屋弁が出た!出そうと思ってもなかなか出ないのだけど。

 

ちょっと前の産経新聞のスポーツ覧におもろいことが書かれてた。

「向かうところ敵なしの日本球界の“代”魔人、ロッテのストッパー小林雅を打ち込めるのは、いまや奥さんだけだ」

まるで本書のような語り口だ。スポーツ新聞でない一般誌でこの表現が通るとは、編集長はえらい!それにしても、小林雅がホントに恐妻家かどうかは知らんが、多くの日本の夫婦が、

かみさん >> だんな

の図式になってて、おら情けなくてしょうがない。そういうおらんとこも、かみさんに泣き付かれて結婚したわりには、

かみさん << だんな

まではいかず、

かみさん < だんな

くらいだ。かみさんに「ダンナサマ」と呼べといっても言うこときかず、せめて「ドナ・サマー」と呼べと情けないこと言ってる。ちなみにおらが結婚した本当の理由は、誰かと結婚しとけば、結婚言い寄ってくる女をあしらう面倒がなくなると考えた為だ。ことのついでだ。本書の読者はみな亭主関白だと信じたいが、おらが普段から周りの人間に訴えてることを、日本男子の将来の為にここに記そう。この際、女性読者への配慮なしだ。おらも40になったし、そろそろ世間様に一言申してもバチはあたるまい。いや、この40年間でおらには既に相当バチが当たってる。

 

なんで日本の男はこんなに弱っちくなったんだ?そんな父親みて育つガキがおかしくなってるのが、今の日本の現状じゃないのか?わがままし放題のガキをろくに叱りもしない母親も悪いかも知れんが、父親が普段から叱っとけばいいことだ。それに「かみさんがうるさいから」とか言って、自分のやりたいことやれんようなやつが目に付くが、一刀両断にしたくなる。おらは、いい社会人になるだの、いい夫になるだのと、つまらんことは考えん。ただ、男らしく(と自立した女性に言うと、男という言葉に引っかかるようだ)ありたい、と思って行動する。つまりいつもわがままし放題。でも善良な人様には、迷惑かけないようにしてるつもりだ。また、おらが特に不思議でしょうがないのは、何で日本ではほとんどの家庭で、財布の紐をかみさんが握ってるのかってことだ。「めんどくさいから」、というやつが結構いるが、そういうやつに限って、「あれ買いたいけどかみさんが許してくれない」なんて愚痴をこぼす。おめーらそれでも日本男児か!おらは、毎月の給料日にかみさんに、生活費を現金で渡してる。おら当たり前と思ってこうしてきたが、ダンナとしての威厳が崩壊しつつあるおらの場合、一瞬のことだが、これでだいぶ違う。

 

検索エンジンGoogleでTT600に関する日本語サイトを検索したら、ヒット数多くてびっくり。でも、全てヤマハTT600というオフロード・バイクに関するものだった。そんなバイクがあったのね。

 

前におらホンダ嫌いみたいなこと書いたが、好きか嫌いかは別として、ホンダはえらい!別にホンダに買収された訳じゃない。おらはHonda Motorcycle School (HMS)の中級スクール受けたときに、「TEC-Rクラブ」という会員になっておいた。年会費\1,000でスクールが一回\2,000割引になるというものだ。記憶力の良い読者なら、おらがその会員になったことに疑問を抱かれるだろう。あれだけ嫌ってたHMSのスクールなのになんで?と。HMSは商売上手くて、昼までに申し込めば当日会員証を受け取れるというので、午前中まではなかなか良さそうだと思ってたスクールだったから、おら会員になったのだ。スクール一日終わってから後悔したけど。そのTEC-Rクラブ会員に、「HMSクラブふれあいミーティング」と称す、もてぎで丸一日ヴァラエティー走行やれるという無料イヴェントの案内が来て、おらはTTでもてぎまで行ってきた。そのイヴェントは内容が充実していただけでなく、もてぎへの入場無料、\1,000分の弁当等の買物券、飲みもの無料券、Tシャツ、もてぎ内資料館の入場無料、そして二輪も無料で借りられるという、信じられないサービスぶりで、おら、とても充実した一日を送れた。

 

7月7日(土)、おらはTTでもてぎに行った。もてぎとはパシフィックGPの行われる、まだ完成して数年のホンダ最新のサーキット、「ツインリンクもてぎ」のことだ。茨城県と栃木県の県境にある水戸方面に位置し、常磐道の水戸ICから二輪で30分ぐらいのところだ。おらの自宅からだと、片道2.5時間くらい。ちと遠いが、日帰りできない距離じゃない。

 

まずはもてぎの印象に関して書かしてけろ。さすが、WGPの会場になるだけのことはある。ゲート付近が高級ゴルフ上の趣であったことは想像できたが、入場ゲートの人間が、おらの知ってるFISCOや筑波の人間とは全く異なる人種だった。NHKの“ちゅらさん”の配役を使って表現すると、筑波が“おばあ”、FISCOが“管理人さん”、もてぎが“えりい”だ!おら、配役で表現してるんであって、役者名で表現してないからね。思わずナンパしたくなる、もてぎのゲート。

 

ゲート内に入ってまたビックリ。綺麗で、迷っちゃうほど広い。徒歩で回るのはきついな。貸し自転車があるくらいだ。そういや本田氏も、もてぎにWGP観に行くなら自転車持ってった方がいいと言ってた。20年ぶりにおらのロードレーサーZUNOWを走れるようにしてみようかなー。

 

日本語ではツインリンだが、何故か英語ではTwin Ringと称する。まあどっちの意味でも大差ないが、ようはメインのサーキットが二つあるのだ。ロード・コースとスーパー・スピードウェイの二つ。スーパー・スピードウェイは、オーヴァル・コース。楕円のコースだ。今回ロード・コースは走れなかったが、とにかく気に入った。フリー走行が予約なしでできるのなら、おらのホーム・サーキットにしたくなる。

 

もてぎに入場してからしばらくは、ロード・コースでやってたヴィッツ・ワンメーク・レースに見取れてた。おらの好きなグラヴェルの面積も広く、砂質もよさそうだ。おらぐらいのレヴェルになると、プロ・ゴルファーがバンカーの砂質に気を使うように、グラヴェルの砂質にも気を使う。

 

当日は雨の予報だったが、東京は曇りでも、もてぎは晴天。例によって黒つなぎ着てったおらは、暑いのナンのって日だった。夏用にメッシュのつなぎか、転倒しても擦過傷になりにくい、セパレートの化学繊維のウェアほしいなー。SRV250で転倒してからというもの、ちょい乗り時のウェアにも気を使う。

 

参加者は、総勢100人くらいか。ホンダの二輪で来た連中が多かったのは当然として、ヤマハよりカワサキが多かったのは以外だった。ホンダとヤマハは合い入れないものなのか。参加できるイヴェントは、

スラローム(スクール)

P(パイロン)スラローム(初級)

Pスラローム(中級)

ワインディング

トレッキング(初級)

トレッキング(中級)

トレッキング(上級)

バランス

の中から四つ選べるのと、

スーパー・スピードウェイ体験走行

トライカーナ

ちびっこバイク

スリックカート

は、やり放題。おらが選んだのは、Pスラローム(初級、中級)、ワインディング、トレッキング(初級)だ。各イヴェントは全て30分間で、スラローム(スクール)以外、全てフリー走行、または先導者付きで走るというもの。でもインストラクターに質問したら、ちゃんと教えてくれる。

 

Pスラローム(初級、中級)

本田氏の言葉以来、ジムカーナ(Pスラローム)もやりたかったのだ。トレッキング以外のイヴェントでのレンタル車両は、CB750かCB400。いずれも新品同様だ。TTでPスラロームやるのはちときついし、Pスラロームは転倒覚悟で攻めたいから、CB750を借りた。初級は狭め、中級は広めのコースで、おらが中級やったときは6人一緒だった。本田氏のアドヴァイスでハンドル切ること意識して望んだのが効いたのか、たまたま一緒のやつらが遅かったのか、おらその中で断突で速かった!でも一人だけ、おらより周回するとちょっと遅いけど、それはおらが直線の加速とブレーキングと高速旋廻でまさってるからで、スラロームのスピードではおらより速いやつがいた。やっぱりおらは小ターンは苦手なんだな。後でインストラクターに聞いたら、「後輪ブレーキを有効に使うと良い」って。「フロントに比べてリアは低速でのコントロールがし易い」んだと。サーキット野郎になったおらは、リア・ブレーキは一切使ってない。小ターンではブレーキング後のスロットル・オン時にはトルクのない低回転になってるから、スロットル開けて、半クラで繋ぐ方が速くないかとインストラクターに聞いたら、クラッチは使わないと言われた。最高だったのはコースに半径5mくらいの円を半回転する定常円旋回があったことだ。おら定常円旋回を初めてやったが、ハングオフしても、前みたいにダメって言われることなかったから、膝擦り思いっきり楽しめた。おらにはこれがたまらん。定常円旋廻を延々やれる場所が自宅の近くにないかなー。これやると、ステップ擦ったり膝擦りしながら旋廻することに対する恐怖感に慣れることができるし、微妙なスロットル開閉の練習にもなる。民家から離れた、スーパー・マーケットかなんかの駐車場が良さそうだけど、夜中には入れんだろうなー。

 

ワインディング

ワインディングは、でっかい駐車場をオンロード・コースに見立てたものだから、おらにとっては一番のお楽しみだ。何人か並んだ中からおらがTTでいの一番に飛び出して、4ラップくらいできたかな。追い越し禁止だから、前がつっかえないように相当間隔あけてスタートしないとつまらない。左膝を初めて擦った。本間氏から教わったブレーキングが今回はできたぞ。この方が絶対安全且つ速いと感じた。ブレーキングは徐々に緩めていくのか。おら、今まで逆やってた。ライテク本ちゃんと読みたいのだけど、本書の執筆を優先してるのと、しばらくテニスの試合も続いたから、このところライテク本全然読んでないだけでなく、前に読んだ内容も忘れてる。Pスラロームのときもそうだったが、一本がけでのハード・ブレーキングはちとつらい。ヴィアッジのように使い分けるしかなさそうだ。

 

トレッキング(初級)

トレッキングを選んだのは、スナップリングのお二人がトライアル好きで、一度どんなものか試したかったから。70ccの三輪車みたいにちっこい子供用のモトクロッサーを借りた。クラッチなしで、下からニュートラル、1速、2速、3速というみょうちくりんな二輪だ。おら絶対こういったバランスものは不向きと思って自信なかったが、真っ先にインストラクターについてったら、おらについてこれるやついなかったな。結構面白かったから、中級や上級もやりたかったよ。

 

次は、やり放題の中で選んだイヴェント。

スーパー・スピードウェイ体験走行

オーヴァル・コースの走りってえのは、ロード・コースとは全然違う、絶えずFISCOのホーム・ストレートとFISCO最終コーナーにかなりの角度のバンクをつけたようなところを、延々周回するものだ。久々に競輪場のバンクを思い出した。競輪場のバンクはおっとろしいほど急なバンクで、自転車で上に登って下見ると、まっさかさまってな感じなんだ。ここはそれほどじゃない。初級、中級、上級に分かれて先導車付きで3ラップづつ走らせてくれたが、おら中級と上級で走った。上級でさえ先導車は170Km/hまでの、ブレーキングの必要ない速さまでしかスピード出してくれなくて、つまらないから一回でやめたが、フリー走行したら結構面白いかも。FISCOのホーム・ストレート程は長くない直線だが、コーナーにバンクがあるから、直線で最高速近くまで出せると思う。でもあんなとこでコーナリング・スピードの限界を試したら命がいくつあってもたりない。オーヴァルでの転倒だけはゴメンだ。グラヴェルも何もないもの。日本のサーキットは時計回りが多いらしい。FISCOも筑波もそうだ。だからタイヤは右側が特に傷む。ところがこの日の、ワインディングとスーパー・スピードウェイは、反時計回りだったからよかった。

 

スリックカート

スリックというから相当なスピード出す、ホントのカートかと思ったら、水まいてあるところでの子供用の遊びみたいなもの。

 

パイロン四つのスラロームのタイム計ってくれるトライカーナもやりたかったが、時間がなかった。09:00-16:30のスケジュールだったが、ヴィッツ・ワンメーク・レースに見取れてたおらは、締め切り時間ぎりぎりの10:00に受付したことに加え、暑くてイヴェント終わるごとに水分補給したり、HMSで知り合ったうちの二人が来てて、ダベッたりしてたから、かなり忙しかったのだ。

 

バランスを遠目に観たが、大型免許取得の際に10秒以上で通過しなければならない一本橋を、何秒かけて渡れるか競ってた。彼らは、一本橋の幅を目いっぱい使って、ハンドルを左右に振りまくって、ほとんど止まってるような速度で通過してる。HMSで知り合ったバランスおたくの彼に聞いたら、37秒だって!?で、40秒ってのが壁だそうだ。Uターンの練習ならやってもいいが、おらには無縁の世界。

 

 

MLBオール・スターで、プロ野球との決定的な違いを象徴するプレーがあった。マリナーズのキャメロンが打った二塁打だ。レフト前の平凡なヒットを、彼は一塁まで全力で走り、外野手の一瞬の隙をついて、二塁打にしてしまった。あんなプレーがMLBにはあるから、ちんたら走塁するプロ野球は見る気がしなくなる。MLBの投手が、ピッチャー・ゴロを利き手で取りに行くのはよく見る光景だ。プロ野球で外国人投手がそれやると、日本のコーチは注意するらしいが、彼らのプレーにかける真剣味がプロ野球とは全然違うから、本能的に素手がでるんだろう。なぜMLBとプロ野球では、選手の真剣味がこうも違うのか、おらには不思議でしょうがない。

 

そのMLBオール・スターの試合開始前に、カナダ国歌を女性ジャズ・ヴォーカリストのダイアナ・クラールが歌ってた。彼女がカナダ人だったとは知らなかった。去年の今頃は彼女の音楽にはまってたおら。アルバムWhen I look in your eyesは絶対のお勧め。そうそう、長野五輪でのおらの超人的予知能力を思い出した。長野五輪という大舞台で世界に通用する日本人歌手は森山良子、ポップな線でいくと杏里だろうと、おら五輪の随分前からかみさんに予言してたが、ホントにその二人が歌いだしておらたまげた。

 

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