Round 18 TT600 2号機

2001.10.28

 

おらはここんとこ寝床につくと、いつもFISCOでの走りをイメージするが、残念ながら1ラップでさえ走りきった試しがない。転倒するからじゃない。完璧なライン、ブレーキング、シフト・チェンジができるまで、おらは何度も繰り返しイメージするから、最終コーナーにたどり着くまでには寝てしまうのだ。

 

 

10月12日(金)、おらは中古でTT600 2号機を手に入れた。これはTT600日本2号機でもある。


5378 TT600 2号機とおら。

 

 

誤解があるようだから言っておく。中古とはいえ、TT600 2号機を手に入れたおらが金持ちだと思ったら大間違いだ。おらにはガキはいないし、賃貸マンション住まいでローンに追われることはないし、将来家を買うつもりもない。一時ゴルフに熱中して会員権欲しいと思ったこともあるが、足の故障が直りテニスに復帰してからはゴルフへの興味はなくなり、もう何年もクラブを握ってない。四輪も今のビーマーに少なくとも15年は乗るつもりだ。それに美男薄命で老後のないおらは、蓄えの心配もない。加えて酒も博打も女もやらんから、なんとかなっちゃうのだ。おらもともと酒飲みではない。パチンコはメッカの名古屋で高校時代にやったきり。宝くじなど数学好きのおらとしては期待値を考えただけで買う気がしないし、麻雀は人並みにやってたが数年前から時間が惜しくてやらなくなった。株は自社株さえ買ったことない。そもそも月給収入得るのに費やす時間でさえ長すぎると思ってるから、残りの貴重な時間を費やしてまで、他の収入を得る気がない。そして悟りを開いてからは、男のフェロモンを封印し、女を寄せ付けない様にしてる。

 

10月20日(土)の半日と21日(日)の丸一日、おらはテニスもやらずに店長に教えてもらったり手伝ってもらいながら、スナップリングでTT600 1号機と2号機の性転換手術を行った。

 

TT600 1号機: 青、レース・タイヤ、エンジンなし

TT600 2号機: 黄、スポーツ・タイヤ、新品同様

 

1号機と2号機を並べてから、まずはカウル、フェンダー、タンク等の青色塗装部分と黄色塗装部分をとっかえた。タンクを外すときに前方から持ち上げるとだめ。タンクの後ろをちょっと持ち上げ、ガソリン・ホースをタンクとの接続部品から外しておかないと接続部品を壊す。おら壊したが、さっそく1号機の部品を使った。わざわざ新品同様の黄色車体からキズだらけの青色車体に何故替えたか?おらは青の方が好きだし、どうせまた転倒するからだ。

 


5410 左が1号機、右が2号機

 

次はタイヤ交換。買っておいたリア・スタンドを初めて使った。スナップリングのリア・スタンドも借りて2台とも後輪浮かせ、リア・タイヤを交換したが、極太のリア・タイヤだからホイールを持ち上げるのはホント重い。でも一人で交換するコツを店長に教えてもらって、何とかできたぞ。後輪は足の先をタイヤの下に潜らせて持ち上げるんだ。

 

ついでにスプロケットを交換した。純正SUN STARの14T-42TをJack Lilleyで買ったAFAMの15T-42Tに。これで最高速が伸びるか?チェーンもノーマル525からDIDの520に替えた。これは純正スプロケットとTT用AFAMスプロケットの幅の違いによるもの。

 

少し専門的になるが、スプロケット交換によるファイナル(ギアの2次減速比のこと)の変更についての説明をする。純正のTTをFISCOで走らせた場合、どんなにがんばっても、ホーム・ストレートではヤマハの純正R6に20Km/h近くも劣る。FISCO以外のコースなら、最終コーナーの脱出スピードによってホーム・ストレートでの最高速度は変わるが、少なくともスーパースポーツ600未満の性能であればFISCOのホーム・ストレートにそれは当てはまらない。FISCOのホーム・ストレートは1.5Kmと、日本一長いストレートだから、最終コーナーの脱出速度に関わらず、純正TTのファイナルではホーム・ストレートの途中で必ず最高速度に達っしてしまうからだ。純正TTをFISCOドライで無風時に走らせれば、最高速は素人でもプロでも240Km/h。しかしTTの馬力、重量はR6と同じ110PS、170Kgだから、ファイナルをもっとロングにすればR6と同様のスピードが出るはずだ。店長からフロントを1丁増やすかリアを3丁減らすよう薦められた。フロント・スプロケットの歯数を一つ多くするのは、リア・スプロケットの歯数三つ減らすのに相当するらしい。こりゃ、ケッタのギアと同じ理屈だ。

 

フロント・スプロケットはJack Lilleyで扱ってるTT用の14T、15T、16Tの3枚全て、任意の丁数を選べるリア・スプロケットは40T、42T、44Tの3枚を買っておいた。これらのスプロケットを使って、FISCOのホーム・ストレートで一番スピードの出る組み合わせを決める。TTの場合、幸いスプロケットからでなく、フロント・ホイールから速度を検知してるから、スプロケット交換による、スピード・メーターへの支障はない。そこはR6より便利な部分だ。

 

最高速度を上げるためにスプロケットのセッティングによりファイナルをロングにすると、同じ回転数で走っても、以前よりスピードは速くなるが、これは6速に限らず全てのギアでそうなる。そこで心配になるのはコーナーでもストレートでも多用する2速だ。特にコーナー進入時、パーシャル、コーナー脱出時の2速での回転数が低めになるのは気になるかもしれない。でも、今までの回転数が適切だったかというと怪しいもんだし、レース・タイヤに替えたことによるコーナリング・スピードの増加とで相殺されるんでないかな。いざとなれば使ってない1速もある。だいたい2速を使う各コーナーのRは全て違うから、どっちみちこれが一番適切という2速用のギア・レシオを選ぶのはどだい無理な話だ。タイムに最も影響するコーナーでの2速の回転数でファイナルを決めるって方法もあるのかもしれんが、江場ちゃんの言うとおりFISCOではホーム・ストレートの最高速度を優先すべきだろう。

 

江場ちゃんに教えてもらい、前後スプロケットの組み合わせを選ぶ際に便利な表を作った。

Rear Front F/R Km/h Front F/R Km/h Front F/R Km/h
40 14 0.35   15 0.38 ? 16 0.40  
42 14 0.33 240 15 0.36   16 0.38  
44 14 0.32   15 0.34   16 0.36  

 

Jack Lilleyでの買い物はポンド建になる。現在 1ポンド = \180程度。わかりにくいから、英国もユーロ通貨を導入してほしい。ロンドン外国為替市場は、時差の関係で市場がオープンしてる時間が長いことから、意外にもニューヨーク市場よりも取引高は多く、世界一の規模だそうな。日本市場は3位。

 


5411 リア・スプロケットは、ホイールさえ外せば簡単に替えられた


5415 フロント・スプロケットは電動工具で店長に替えてもらった

 

前輪はスナップリングのスタンドが合わなくて、2台とも店長にジャッキで浮かせてもらった。エンジンなしの1号機は、フレームに木板あてて持ち上げ、2号機はマフラーから持ち上げ、サイド・スタンドを支点にして前輪を浮かせた。軽量マフラーでこれやると凹むからだめだって。前輪は軽いから交換しやすい。

 

最後は、バック・ステップの取り付けだ。バック・ステップは江場ちゃんの勧めで、交換部品も含めて買っておいた。このバック・ステップはJack Lilley製。純正のステップは\8,000もしたが、このステップは\2,000もしないから一石二鳥。Jack Lilleyからはそれ以外にTT600純正ワークショップ・マニュアルも購入しておいた。店長に教えてもらってバック・ステップ取り付けてみたが、なぜかニュートラルに入らない。なんか変だなーと思って店長に聞いたら、逆シフトになってた。こりゃ面白い。いとも簡単に正・逆シフトが切り替えられる。おら、頭がこんがらがりそうな逆シフトにはしなかった。ノーマル・ステップの位置と随分違うが、公道をちょっと走った限りでは、バック・ステップの違和感はなし。


5453 リア・ブレーキ側のバック・ステップ


5455 シフト・ペダル側のバック・ステップ

 

1号機のエンジン部品は念のため部屋に保管しておくことにした。でもそんなスペースが部屋にあるかなー。思い切っていろんなもの捨ててみるかな。ここ数年スキーはカーヴィング・スキーのレンタルにしてるから、古いスキー板を捨てることにした。

 

 

10月26日(金)、平日だがこれを逃したらまた当分走れる日がないので、休暇とってFISCOに行った。この日の二輪フリー走行は11:00-12:00と1時間だけなので、これなら転倒しないで走リきれるかもしれない。走行時間が短い方がおらにはいいかも。

 

今回の目標は、

・どこで何速にシフト・チェンジしてるかちゃんと覚える

・ブレーキング開始地点を以下のようにする

1コーナー:200m

サントリー・コーナー:90m

ヘアピン:80m

MCコーナー:70m

ダンロップ・コーナー:100m

・タイムを見ないで走る

・最適と考えているラインだけでなく、それよりイン側のラインも試す

・ホーム・ストレートでの最高速度を確認する

・転倒しない

 

でも、おらが一番心配だったのは、過去2回連続して転倒してるから、恐くてまともに攻められないんじゃないかってことだった。前回にしたって思ったようには寝かせられなかったもの。それに今まで何とも思わなかったサントリー・コーナーだが、前回の転倒が尾を引いてるかもしれない。

 

当日ならまだしも、サーキットに行く前日からやたら嫌な予感がした。当日になってそれは恐怖感から来るものとわかった。サーキットに行く前から恐がるなんて、おらのライダーとしての資質はこんなものか…。

 

08:30発で10:00FISCO着。TTのタコ・メーター表示のレッド・ゾーンは14,000-16,000だが、道中15,000rpmでレブ・リミットになることを今更ながら初めて知った。ちなみに15T-42Tでの15,000rpmでの速度は、

1速: 110Km/h

2速: 160Km/h

3速: 200Km/h

 

FISCOに近づくにつれ恐怖感が増す。おらほんとにこのままサーキット続けられるのか自信なくなってきた。しばらくは、絶対転倒しないように恐怖感をなくすことに専念しないと、おらのサーキット人生は今にも終わってしまいそうだ。今まで楽しくやってきたし、今日は久々に走れるから嬉しいはずなのに。

 

恐怖感からか、道中こんなことを思って走ってた。転倒時に一番よく傷めるのは手の指だ。WGPライダーもよく指をやるらしい。体はつなぎに入ってる多くのパッドが体を守ってくれるが、それにくらべて高速道路を普通に走ってるだけでもグローブの中の指の防御は、関節や骨が弱いだけにとても手薄に感じられる。重くても、動きにくくてもいいから、指の部分にステーの付いた、堅牢なグローブってないかなー。右手、左手とも人さし指と中指さえちゃんと動けば残りの指の動きは気にならないはずだ。

 

須走IC出口近くの富士五湖周遊道路の紅葉が見事だった。それ見たとたん恐怖は消え去り、今日死んでも悔いはないなんて思ったおら。前置き長くなったが、おらはついにサーキットに戻ってきた。I have returned!

 

さすがに平日、かつ1時間しか走れないからか、台数は20台程度と少ない。内自走は5台くらい。

 

今回からちゃんとタイヤの空気圧を計ることにした。タイヤ・メーカーでは公道用空気圧をマシン側での推奨値とし、サーキット用にはタイヤ・メーカー独自の推奨値を公表してるのが一般的だが、ダンロップはそれを公表してない。ダンロップに問い合わせたところ、「D208GPのサーキット用推奨空気圧は特にないが、前後とも2.2Kgにしている人が多い」とのことだった。

 

走り始めたら、ブレーキングや寝かせながらスロットル開けていくときの恐怖感は別として、走ること自体に恐怖感はない。前回のサントリー・コーナーでの転倒も忘れてた。しかし予想だにしていなかった早さで転倒はやってきた。走り始めの0ラップ目。久しぶりだから調子に乗ってしまったのか、まだタイヤを暖めきってないのに、おらはシケインのMCコーナーとダンロップ・コーナーを切り返す寸前で、ジムカーナもどきにフロント・ブレーキを使ってみた。ダンロップ・コーナーでブレーキングした瞬間、おらはTTと共にコース内側の芝に寝そべってた。フロントが滑って左側に転倒したようだ。キル・スイッチでエンジンを止め、車体起こしてみるとTTは大丈夫そう。右手親指と左胸が痛む。後で知ったが、時計周りのコースでは左コーナーが少ないから、ちょっとくらいウォーム・アップしてもタイヤの左側は暖まりにくく、走り始めの左コーナーは危ないのだ。

 

一旦パドック・インし、車体に異常がないことを確認して、すぐコース・イン。すると2ラップ目にシフト・ペダルがやたらと下に遠くなってきた。点検の為、再度パドック・インすることにしたが、パドック・イン直前にはシフト・チェンジしたくてもシフト・ペダルがない!パドックで車体を見たら、バック・ステップのシフト・ペダル用ロッドの片方が外れて、ペダルがぶら下がってた。

 

再びコース・イン。今日は1時間しかないのに忙しいや。ところが2ラップ走ったところで今度はクラッチがきれなくなってきた!途中から全くシフト・チェンジできなくなりまたもやパドック・イン。コースに出る前にクラッチ・レバーの遊びを調整した際、ロックナットを締め忘れてたのか、クラッチがスカスカになってた。今度はちゃんとロックナットを締めたつもりだったがコース・インして走り出したら、ロックナットが勢いよくクルクル回り出した!もうめんどうだから走りながらロックナット戻して強く締めたが、サーキット走行での車体にかかる負担の大きさを実感した。と同時に増し締めの大切さを痛感した次第。ライテクだけでなくメカの勉強もしなきゃ、サーキットはやってけなさそうだ。

 

最高速度アップをめざしたホーム・ストレートは、フロント・スプロケットを14Tから15Tにしたことで、何と5速で250Km/h弱と10Km/h程アップしたにはしたが、4速のレブ・リミットまで馬鹿みたいに時間がかかり、5速ではレブ・リミットまでいかず、結局6速が使えないという、予想だにしない大失敗に終わった。最終コーナーの立ちあがりスピードを上げれば、5速での最高速度はまだ伸びるかもしれないが、6速に入れられないんじゃ意味がない。それに、ほんの一瞬最高速度を上げてもこれでは加速が悪すぎて、返ってホーム・ストレートの通過に要する時間は長くなってるだろう。感覚的にはわからなかったが、フロントを1丁増やしたことによって、各ギアでの加速は相当悪くなってると考えられる。おらコーナリング時のパーシャルの回転数しか頭になかったが、本田氏の言ってた、「加速が悪くなる」、「どこでシフト・アップしてるか」の意味が今になってよく分かった。

 

7ラップしてファステスト214はお粗末すぎる。こりゃ、おらが初めてTTでサーキット走ったときと同タイムだ。なんか信じられん。自分では結構寝かせてるつもりなのに、まだリア・スライドを恐がって、寝かせてないんだろうか。確かに膝は擦らなかったし、寝かせながらのパワー・オンは相当控えめにして、完全に車体が立つまでフル加速しなかった。それに205出したときの走りと今回の走りはかけ離れてる。あのときは最終コーナーでがんがんに加速しながら毎ラップ同じようなラインを通ってたのに、今回の最終コーナーはいったいどのラインを走っていいのかわからず、メチャクチャだった。でも、むしろ205出したときはストレートの加速とブレーキングは結構甘くして、そんなに頑張ったってことはなかったんだが。やはりフロント・スプロケットを1丁増やしたことが、タイムに大きく影響してるとしか思えん。特に2速と3速の間があいたことで3速で走るところが激減した。それにシフト・アップの場所が今までの場所と全く違ってしまった。スプロケットの選び方がようわからんくなってきた。タイムさえ安定してれば、最高速云々でなく、ベスト・タイムの出るスプロケットのセッティングを選べばいいんだろうが、おらのタイムの不安定さといったらないからなー。

 

たった一つの収穫は、正解かどうかわからんが、ヘアピンのクリッピング・ポイントを手前にし、出口で膨らませることにより、MCコーナーまでのストレートをほぼ直線にでき、ヘアピン出てからいつもより早くスロットルを全開にできるというラインを見つけたことだ。

 

ブレーキングは相変わらずおそぎゃーて、ヘアピン手前の80m以外は全部おらの設定ポイントより随分手前でブレーキング開始した。余裕で減速できてるのにおらは恐がりの小心者だ。これで3回連続の転倒。でも毎回のように転倒するおらではあるが、実はまだ同じ場所では2度転倒してない。おらのサーキットでの転倒率は、ビーマーでの走行1回とSRV250での走行1回をそれぞれ統計に含めると、今のところ5/8で、0.625。逆に言うと無転倒率は0.375。イチローのメジャー1年目の打率0.350には勝ってる。

 

でも修理ぜずに自走で帰れる状態で走り終えたってのは、何か久々で感動だなー。たったの7ラップで大破しなかったことに感動してるおら。レヴェル低すぎ。でもおらホントはかなり落ち込んでる。いくらタイムを意識しない様に走りたくても、せめて200を切るペースで走りながら、テクニックを追求したい。

 

当日いつもの整形外科に行ってレントゲンを撮ったら、右親指、左胸ともに骨の異常はなし。でも前にやった左手小指がずっと痛かったので、ついでにレントゲン撮ってもらったら、ほぼ治っているが第一関節に骨折の痕があるそうだ。FISCOの看護婦さんも言ってたけど、軽い骨折の場合は、事故直後の写真では分からないことが多いらしい。今回は翌日に、左腕、左腹、右肩まで痛くなったが、肝心なのは親指が痛くて字が書けないってこと。親指ってのは大事だな。グローブの痕を見ると右手の平の下部から手をついてる。親指が曲がる方向の逆に力がかかったんだろう。おらは二輪でやったんじゃないが16年前左の親指を同じように傷めたことがあって、それは未だに曲がる方向の逆に力がかかると痛くて、今回もあのときと同じような痛みだから治らないかも。利き手だからまずいなー。FISCOに行く途中のおらの心配が的中してしまった。転倒すると受け身しようとして、無意識に手を開くのが人間の習性だから、今後も指は危ないなー。野球でランナーに出たときは、スライディング時に指を守る為、バッティング・グローブを握ったりするが、二輪ではそれはできん。おら野球やってたときランナーに出ると必ずそれをやってたが、スライディングして指でなく足首折った経験がある。

 

江場ちゃんに今回のもろもろについて話したら原因がすぐ分かった。江場ちゃんはメカに詳しいだけじゃなく、ライディングにも詳しかった。やっぱりおらより速いかも?全日本のメカニックやってる連中なら、おらより速いってことは十分考えられる。

 

「シケインではブレーキングしない」

こりゃ意外だが、もうブレーキングして転倒したくないからその回答は助かる。

 

「バック・ステップはノーマルより位置が高いから膝は擦りにくくなる」

こんな当たり前のことに、おらは全然気づかなかった。

 

「バック・ステップのシフト・ペダル用のロッドが外れることはよくあり、これでリタイアする選手は多い」

 

「スプロケットを最高速に合わせるなら、6速がレブ・リミット(15,000rpm)まで行くようにするのでなく、パワー・ピーク(12,750rpm)まで行くように合わせる」

 

「ウォブルはホイール・バランスの問題かもしれない」

レース・タイヤのD208GPにして以来、ホーム・ストレートのウォブルに悩まされてるが、原因が転倒によるホイール・バランスにあるかもしれないのだ。

 

おらは早速リアのスプロケットを42Tから44Tに替え、15T - 44Tとした。これはノーマルの14T-42Tより若干ロングなだけ。試行錯誤していくしかあるまい。

 

 

10月27(土)、スナップリングの帰りに、一度やってみたかったバーンナウトを試した。SRV250と違って前輪はちゃんとロックできるが後輪がなかなか回ってくれない。繰り返してたら、そのうち全く動力が後輪に伝わらなくなった!クラッチ・レバーの遊びがなくなってて、クラッチ・レバーを完全に放しても動力が伝わらない。こりゃどっか壊したぞ!車載工具で何とかクラッチ・レバーの遊びを取り戻して走れるようになったが、回転数上げるとクラッチが滑る。やっべー。こりゃクラッチ板ダメにした!バーンナウトはクラッチを一気に離さないとダメみたいだ。二輪壊したことなんて、20年前にCB400Nのピストン焼いたことぐらいだったおらが、サーキットやり始めてから「これでもかっ!」ちゅうくらい壊してばっかりだ。

 

翌日スナップリングで1号機のクラッチ板を2号機のものと交換してもらった。クラッチ板は初めて見たが、おらが想像してたクラッチ板と現物とは全然違った。おら、クラッチ板はざらざらな円柱状の太い板が2枚で挟みうちしてるもんだと思ってたが、10枚くらいの薄い金属板が重なったものだった。降り続いてた雨が小降りになったところでスナップリングを出て、帰り道に1速でフル加速を試したらまたクラッチ板が滑った!と思ったら滑ったのはリア・タイヤだった。その夜、店長が1号機を自宅まで運んでくれた。その後、エンジン部品を置くための、部屋のスペース確保の件でかみさんと大喧嘩した。

 

2002モデルのYZF-R1がフル・モデル・チェンジした。インジェクション化され、しかもチューニング・フォークのエンブレムつきだ!こりゃオーバー40だけを目指すなら買いかもしれんが、どうも174Kg/152PSを使う気にはなれん。

 

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