Round 6 もてぎJoy耐3時間 決勝レース

2004.03.28

 

3月7日(日)、いよいよ決勝レースだ。寒いが天候は晴れ!この日だけは晴れて欲しかったからよかったよ。午前中は“2004 JAF地方選手権F4 関東シリーズ第1戦“と、”グランド ナショナル スーパーフォーミュラCチャレンジカップシリーズ第1戦“が行われているから、10:00にピットに集合。この日はおらにとって初めての四輪レースであり、二輪、四輪通じて初めての耐久レースでもあるが、それどころかおらは四輪レースを生で観るのもこれが初めてである事に気がついた。おらはF1さえテレビで観たことのない、四輪モーター・スポーツとはおよそ縁のない男であった。

 

10:20〜10:40の間、ドライバー交代の練習を二回行った。降りたドライバーが次のドライバーのシート・ベルトを装着する。トランスポンダーは自分が乗る前に監督に渡しておく。そしてピット・サインの意味を説明してもらった。“P.S”はペナルティーによるピット・ストップ。“DRIVE”はペナルティーによるドライビング・スルーで、止まらずにピット・ロードを通過する。ピット・ロードは40km/h以下で走らなければならない規則。決勝での通常のピット・サインはゼッケン番号とラップ数のみを表示し、“↑”がペース・アップ、“↓”がペース・ダウン。予選まではラップ・タイムを表示してもらっていたが、P-LAPで自分のタイムはわかるからいらない。

 


0770 左からドライバー交代練習を指揮する監督、おら、佐野さん、車中にいるのが並木さん

 


0781 ドライバー3人。左からおら、並木さん、佐野さん。三人の身長はほとんど変わらないのがわかるが、なぜにドライバーズ・シートの位置があんなに違うのか?

 

10:30〜11:00の間、車両のスタート前チェック。燃料が入っていないことをオフィシャルが確認し、燃料ケースのふたに車検合格ステッカーを貼る。そしてパドックにあるガソリン・スタンドまでみんなでクルマを押していき給油してもらう。どのクルマも最大30リッター(過給装置付きエンジンの車両は最大35リッター)の給油が規則。ところがD-jacシビックの給油口は29.37リッターでいっぱいになってしまった。そこでみんなでクルマを揺すったら、給油口からガソリンが見えなくなり、30.00リッターきっかり入った。燃料ケースのふたに再度車検合格ステッカーが貼られ、クルマを車検場まで押していき、重量チェック。そしてパドックの隅に車両を保管。D-jacシビックのブレーキ・パッドは耐久用のものに交換済み。

 


0783 みんなでひたすら押す

 

Joy耐にはスタート後の給油もパドックにあるガソリン・スタンドで行い、給油の際はドライバーが交代しなければならず、かつ給油には10分以上の時間を使わなければならない規則がある。この給油10分ルールは、ガソリン・スタンドが混んでいるときと空いてるときのバランスを調整する為にあるんだろう。そしてパドックのガソリン・スタンドで給油する規則により、参加者は給油装置を用意する必要がないことに加え、タイヤ・ウォーマーや無線機の使用禁止等、Joy耐には参加者の費用負担をできるだけ抑えることを目的とした規則がある。これらの規則によりレース参加の垣根が低くなるわけだから、おらは良い方法だと思う。

 

あとはスタート時間を待つだけだ。D-jacチームのピットの前にいたオフィシャルの人と話したらボランティアだそうで、自分もレースに出てみたいと。おらは恵まれてるかもしれない。でも20代そこそこでモーター・スポーツやってる佐野さんと並木さんはもっと恵まれてる。おらはモーター・スポーツを始めるのが20年遅かった。20年前はテニスに明け暮れていたよ。でも20年前からモーター・スポーツやってたら、F1ドライバーかWRCドライバーになっていないとすると、すっからかんで今はもうモーター・スポーツをやってなかったろう。この歳で新たな趣味ができたってのはやっぱり恵まれてる。

 

この日になって監督から、「フリー走行と決勝レースの走り方は違う。南郷さんの走り方はブレーキングで詰めすぎてタイヤが白煙を上げてるから、決勝レースではタイヤの磨耗を抑える為にブレーキングを詰めすぎないように」と。ゲゲ、急に言われても・・・。おらは決勝でも2ラップくらいはタイム・アタックし、並木さんのファステストである222に並びたかったが、残念ながら諦めた。おらはブレーキング・ポイントを予定より10m手前にすることにして、ガス欠にならず、コース・アウトして走行不能にならずに佐野さんに繋ぐことだけを考えるようにした。それが耐久レースの走り方なんだろう。

 

今回の耐久レースの場合は参加車両のほとんどがシビックということもあって、1回目の給油に相当数のクルマが同じタイミングで来るはずだ。だからチームによっては燃料がまだ十分あるのに早めに給油して3回給油で行くか、混んでも良いから燃料が空近くになるまでぎりぎり我慢して給油し、2回給油で行くかを決める必要がある。監督は昨年のJoy耐7時間のデータや、今回のフリー走行と予選のデータを元に、二日間ずっとパソコンとにらめっこして燃料消費の予測をしていた。監督が予測したシビックの30リッターでの走行可能時間は45分で、給油とドライバーの交代に15分かかるとして2回給油を行い、タイヤは交換せず、第3ドライバーがそのまま走りきるというもの。ここで肝心なのは、何ラップ走ったら燃料がなくなるかを正確に知る事だ。監督の予測に加え、各ドライバーもラップ毎にコース上の同じ位置で燃料計を見て、燃料計の針がどの位置にあればあと何ラップできるかを、フリー走行と予選を通じて知るように指導された。決勝レースでは監督がドライバーのラップ・タイムとラップ数を元に燃料がなくなる頃を予測して、ドライバーにピット・インのサインを二回出す。ドライバーは一回目のピット・インのサインを見たらもう1ラップして、二回目のピット・インのサインを確認するとともにウィンカーでピット・インする合図を出し、そのラップの後に給油する。ただし燃料計の方に優先度があり、ドライバーがまだ燃料があると思えばピット・インのサインが出ても走り続け、ピット・インのサインが出ていなくても燃料がないと思えば給油する。シビックでは2回給油でぎりぎり3時間走れるので、このピット・インのタイミングは重要だ。これがうまくいかないと3回給油になってしまい、いくらドライバー全員が速くてもラップ数は重ねられない。ここで難しいのは、3番手の佐野さんがチェッカー・フラッグを受けるまで燃料を持たせることができるかどうかということだ。もし佐野さんが給油の為にピット・インしてしまうと15分ほどのロスになるどころか、チェッカー・フラッグを受けられない可能性がある。チェッカー・フラッグを受けないと、例え優勝チームの周回数の70%である規定周回数を越えていても、ラップ数は少ないがチェッカー・フラッグを受けたチームの後に順位付けされるのだ。だから佐野さんはレース終了時間までまだ時間があるのに燃料が少なくなったら燃費走行に切り替え、ピット・インせずに最後まで走りきらなければならない。スタートから49分で並木さんにピット・インのサインが出て、1時間8分でおらがスタートし、1時間55分でおらにピット・インのサインが出て、2時間11分から3時間まで佐野さんが走りきる計画となった。

 

12:30〜13:30の間、グリッドまでクルマを押していき、クルマを囲む参加者で賑わった。それにしてもおらのレースはいつも観客がまばらだ。しかし尾田が友達を一人連れて応援に来てくれた。ポール・ポジションのランサーだけは二人のアンブレラ・ガールがいた。かみさんはアンブレラ・ガールになるのを嫌がるから、今度飲み屋の姉ちゃんにでも頼んでもようかしらん。WGPの125ccクラスにフル参戦中の宇井陽一がメルセデスのドライバーとして参加してた!彼も6輪レーサーだったのだ。彼の方がおらより速いかもしれないが、おらの方がカッコいい。近代五種ならぬ近代二種モーター・レースというのをやったらどうだろう。二輪と四輪の総合タイムで順位を決めるって寸法だ。四輪レースの雰囲気は二輪レースとは違う華やかさがあるが、2ストロークのエンジン・オイルが焼ける恐怖の匂いがないのはちょっと寂しい。

 


0807 宇井陽一とメルセデス

 


0808 スタート前のD-jacシビックとD-jacチーム。前列左から村上さん、監督、並木さん、おら、佐野さん。後列左からヘルパーの高橋さん、シュンさん

 

いよいよ13:00から3時間耐久レースが始まる。スタート方式は耐久レースによくあるルマン式(クルマまで駆け足するやつ)でなく、ローリング・スタート。先頭にオフィシャル・カーが配置され、フォーメーション・ラップをした後スタートの合図があり、各車スタート・ラインを通過した時点でレース開始となる。国内A級ライセンスの実技走行でもローリング・スタートだった。これが一番安全なスタート方法なんだろう。

 

スタート前は、ピット・サイン・エリアにはオフィシャル以外入れない。グリッドから全車両が発進し、その後フォーメーション・ラップを2ラップしてスタートとなった。並木さんは決勝レースでも頑張って222〜223の速いペースで安定して走っている。でも後半ばててきたようで、224〜226のペースに落ちた。おらはその間、ピット・ロードを見つめたり、ラップ・タイム・モニターを見たり、タバコをすったりして、早く自分の出番が来ないかとそわそわしていた。かみさんがD-jacチームのピット・サイン・エリアには緑色のテントがあるから目標になると言う。おらは初めてそのことに気がついた。並木さんだけでなく、D-jacチームのみんなが頑張ってるから、レースを壊すわけにはいかないという重圧がだんだんおらにのしかかってきた。

 

並木さんが給油の為に監督の計算より早くピット・ロードに戻ってきた。そしておらが走る直前になって監督が「燃費走行してくれ」と。並木さんのペースが速くて燃料の減りが思ったより早かったようだ。おらは「タイム落ちますがいいですか」と聞き、監督の同意を得た。おらは決勝用のブレーキング・ポイントをさらに10m、昨日の予定より都合20m手前でいくことにした。これでコース・アウトすることはないだろうと思うと気が楽になった。

 

並木さんは20ラップしてファステストは221967。予選のファステストを0042更新。スタート順位15位からこの時点で8位に上がっていた!しかし給油で順位は落ちる。並木さんは燃料補給エリア入口ラインをスタート時刻から52分経過で通過し、燃料補給出口ラインを1時間02分経過で通過。D-jacシビックの前に燃料補給が終わるのを待ってたクルマは2台だけで、10分の給油時間ぴったりを使い、ロス・タイムなし。D-jacシビックが燃料補給する前に、ほとんどのクルマが燃料補給を終えていたようだ。ほぼ30リッターを給油。

 

通常の耐久レースの場合、誰かがコース・アウトして自走できなくなったらそれで終わりだが、Joy耐3時間は自走できなくなっても、オフィシャルに牽引してもらってまた走れるようになればレースを続けられる。とはいえそうなれば順位は相当落ちるから、おらは並木さんがコース・アウトしないことを祈り続けていた。そして今度はおらがコース・アウトすることなく、1時間近くを走りきって佐野さんに繋げなければならない。自分だけが走るスプリント・レースと違って、耐久レースには絶対コース・アウトしてはいけないという緊張感がある。大学時代の体育会テニス部も、個人戦と団体戦では緊張感が全然違ったもんだ。

 

並木さんがD-jacチームのピット前にシビックを横付けし、おらがシビックに乗り込む。ドライバー交代の際はエンジンを停止させなければならない規則。監督の計算した経過時間より5分程早くおらがスタートする。おらがスタートした時点で順位は20位に落ちていた。

 


0815 いざ出陣

 


0820 すばやいドライバー交代が必要だ

 

低いシート位置はもう最初から気にならない。ん!?P-LAPが作動してない!これじゃラップ・タイムがわからないよ!

 

D-jacチームのピット・サイン・エリアのすぐ手前で、同じ黄色い文字でピット・サインを出しているチームがいて、ピット・サインがよく読めない。しかしかみさんの“緑色のテント“の言葉を思い出し、緑色のテントを探し出すことでピット・サインが読めるようになった。

 

3コーナー手前でシフト・ダウンをミスしてニュートラルに入れ、エンジン・ブレーキが効かずに突っ込みそうになった。おらがいかにエン・ブレに頼っているかがわかった。二輪でも最初の頃はそうだったが、これじゃいかんのだろうなー。

 

ダウンヒル・ストレートでは5速にシフト・アップしたが、5速から2速までのシフト・ダウンではミス・シフトしてばかり。4速、3速、2速の順にまともにシフト・ダウンできたのはたったの2回ぐらい。

 

ビクトリー・コーナーでは、2個目の左のインに完全にはクリップできていないが、右コーナー前でおおよそ横Gのかからない状態でヒール・アンド・トーによる2速へのシフト・ダウンができるようになった。これは完成系ではないかもしれないが、4速にシフト・アップしない限りはおおむねこれでよいだろう。20%の出来が60%ぐらいになった。

 

後に知ったおらのラップ・タイムは、レース前半は227〜230のペース。ここまでは燃費走行していた。そこへ11ラップ目に“↑”のピット・サインが出た!おらはここぞとばかりペースを上げようと思ったが、一度緩んだ安全走行の気持ちはなかなか変わるもんじゃない。それにコース・アウトだけはしたくないから、10mだけブレーキング・ポイントを詰めた。その間おらは、224〜226でラップしていたようだ。と思ったら、その5ラップ後に今度は“↓”のピット・サインが出た。スピード上げすぎたか?後で監督に聞いたら、最初から5ラップだけ“↑”サインを出すつもりだったと。おらはまたブレーキング・ポイントを予定の20m手前に戻したが、なぜか最後まで224〜227と“↑”サインが出たときとあまり変わらないタイムでラップしていたようだ。おらはこのまま無理せずにいけば、コース・アウトすることなく走り終えることが出来ると確信しだした。しかし、この決勝レースでおらは全く予想していなかった事態に直面していた!

 

10ラップほどしたところで、おらは肩で息をしていることに気がついた。二輪ならわかるが四輪のドライブで何でだ?ずっとテニスしてないからか?ものすごく息が苦しい。それに暑い。サイド・ウィンドウを開けようとするも、既に全開になってる。燃料計を見るとまだ半分以上残っていて、おらは気が遠くなった。パワ・ステでないステアリングを回すだけで辛い。ヘアピンではとうとうステアリングを持ち変えるようにした。それだけで随分楽だ。早く燃料がなくなってくれと願いながら、それでもおらは最後までペースを落とさず根性で走り続けた。この日放映されていたF1グランプリの鈴木亜久里の解説で、「F1ドライバーのレース中の心拍数は160にも達する」と言っていたらしい。四輪レースもモーター・スポーツなのであった。後で監督に聞いたところでは、この疲労は縦G、横Gが体にかかることによるものだと。

 

何ラップ目だったか、やっと燃料計の針が1/4の位置を指した。あと3ラップだ!ところがおらはその後燃料計を見るのを忘れただけでなく、あと3ラップであることも記憶から遠ざかっていった。

 

IN”のピット・サインが出た!でもおらはひょっとしたらこれは二回目の“IN”のサインで、一回目の“IN”のサインを見逃していたかもしれないと不安になった。しかし燃料計を見る限りまだ2ラップはいけそうだ。もう1ラップした次のホーム・ストレートで、右ウィンカーでピット・インの合図を出しながらピット・サインを見ようと緑色のテントを見つけるも、D-jacチームのピット・サイン・エリアには誰もいない!やっぱりさっきのピット・サインは二回目の“IN”で、みんな燃料補給エリアで待ってるんだ!おらは次にピット・インすることになるが、燃料計の針を見ると1/8を切ってる!ひょっとしたらあと1ラップもたないかもしれない!監督の計算に狂いはなかった。おらは燃費を良くする為に早めにシフト・アップしながら走った。これでガス欠になったら大ひんしゅくだ。おらにとって最も緊張した1ラップとなった。何とかピット・イン・ロードにたどりついたが、オーバー・スピードであやうくピット・ロードからコース・アウトするところだった。次回は一回目のピット・サインで“IN 2”、二回目のピット・サインで“IN 1”とするのがいいだろう。この時点でD-jacチームの順位は20位から何と4位に上がっていた!D-jacシビックの二回目の給油の前に、ほとんどのクルマが二回目の給油を終えたからこんないい順位になっていたんだろう。しかし給油でまた順位は落ちる。

 

燃料補給エリア入口ラインで村上さんと監督が待っていた。一旦停止し、燃料補給エリア入口ライン通過時刻がタイム・レコーダーで印字された用紙をオフィシャルから受け取り、“自走→手押し管理ライン”まで規則により1速20km/h以下で走ってエンジンを止め、先に来ている一台の給油が終わるのを待った。その間に、ドライバーズ・シートの位置を佐野さん用に合わせた。そこからは規則により、みんなに手押ししてもらいガソリン・スタンドの給油場所まで行って給油してもらう。燃料は29.2リッター入ってほとんどガス欠状態だった。僅差で助かったよ。その後“手押し→自走管理ライン”まで手押ししてもらい、そこからエンジンをかけて燃料補給エリア出口ラインまで1速20km/h以下で走り、再びエンジンを止め、燃料補給エリア入口ライン通過時刻から10分経過するまで数分待った。早くシビックから降りたくてその間が随分長く感じられた。でもここで規定の10分間が過ぎるのを待つということは、燃料補給では1秒のロスもなかったということだ。時間が来て、燃料補給エリア入口ライン通過時刻が印字された用紙に出口通過時間をタイム・レコーダーで印字してオフィシャルに渡し、D-jacチームのピット前まで40km/h以下で走った。燃料補給エリア入口ラインをスタート時刻から2時間00分経過で通過し、燃料補給出口ラインを2時間10分経過で通過。

 

ピットで待ち受けているD-jacチームのメンバーを見つけ、ハイ・ビームで確認のサインを出し、クルマをピット前に横付けする。佐野さんにドライバーズ・シートを託し、D-jacシビックにはどこにも異常がないことを伝えた。佐野さんを送り出した瞬間、おらは疲れと緊張感の開放からピットに崩れ落ちた。監督の計算した経過時間ぴったりで佐野さんはスタートした。佐野さんが出走した時点で順位は17位に落ちていた。

 


0848 おらは真っ白な灰に燃えつきた

 

コース・アウトも、スピンすることも、グラベルに突っ込むこともなく、全く危なげなくおらは23ラップ、約55分間を走りきった!おらのファステストは14ラップ目の223848で、初日のフリー走行のファステストを0360上回った。走ってるときはもっといいタイムが出てると思ったが、タイム・アタックしてないからしょうがないか。5台くらいに抜かれて、10台くらい抜いた。この日も抜くときと抜かれるときに、やたら青旗が出てた。監督に「どうでした?」と聞くと「よかったですよ」と。凄い充実感。おらはなすべきことをやり遂げた!

 

おらの全ラップ・タイムを以下に示す。

 

ラップ   タイム   コメント

01      1500350 これは給油とドライバー交代の時間を含む

02       236092 出だしはこんなもの

03       229674 燃費走行開始

04       229540

05       229177

06       229377 機械の様に正確に4ラップ連続29秒台

07       227596 慣れてきたのか27秒台に

08       229129

09       227263 再び27秒台に

10       227433 このあたりで息が荒くなり苦しくなるが、ペースを落とさず頑張った  

11       227622 9ラップ連続27秒台〜29秒台と安定してる

12       225605 “↑”のピット・サインでペース・アップ開始。25秒台に突入

13       224279 24秒台に突入

14       223848 フリー走行のファステストを上回る23秒台に。決勝レースでのおらのファステスト

15       224857

16       226632

17       226801 “↓”のピット・サインで燃費走行に戻す

18       225496

19       226332

20       225817

21       224275 なぜか24秒台にペース・アップ

22       224510 再び24秒台に

23       225309 最後の力を振り絞った。12ラップ連続で27秒を切る

 

大汗かいたTシャツを着替え、ラップ・タイム・モニターに映し出される佐野さんの戦況を見つめた。メカニックの村上さんもなすべきことをやり遂げた。あとは佐野さんに頑張ってもらうだけだ。佐野さんの出だしの6ラップは228〜233とペースが遅かったが、その後は安定して224〜226のペースで走り、徐々に順位を上げ終盤には11位まできた!あと一台抜いて欲しい!そして3時間が経過した!全員でピット・ウォールにかけより、佐野さんの最後のラップを待つ。

 


0850 ラップ・タイム・モニターに映し出される佐野さんのタイムと順位を見つめるD-jacチーム

 

そして佐野さんがホーム・ストレートのコース左端から、D-jacチームのピット・サイン・エリアに向かってクルマを寄せながら、直後にチェッカー・フラッグを受けた!順位はわからないが、完走したので皆大喜び。

 


0853 ピット・サイン・エリアでのゴールの瞬間

 

D-jacチームは11位だった。おらの目標のトップ10には惜しくも入らなかったが、おら満足。佐野さんは22ラップし、ファステストは223013と初日のフリー走行のファステストを0198下回った。佐野さんが「2速と3速のギアはもう使い物にならない状態だった」と。

 

決勝レースを総括すると、優勝チームは68ラップのEK2シビック。2001cc以上のJAF公認・登録以外の車両であるD3クラスだ。D-jacシビックと同じA2クラスのEK9は、10位以内に3位、5位、6位、7位、10位と好順位につけていた。優勝チームの68ラップ x 0.7 = 47ラップが規定周回数で、47ラップ以上していればチェッカー・フラッグを受けていなくても順位認定される。これを満たしたのは25位まで。6台が未完走で1台は決勝で出走せず。3ピットになるからだと思うが、ドライバーが4人いるチームは13位が最高位。ポール・ポジションのランサーは4人ドライバーだから3ピットだったはずだし、それに加えてオーバー・ヒートでもしたようで、57ラップの25位と、順位認定を受けたチームのなかでの最下位だった。そして宇井は速かった。チームの順位こそ23位だが、メルセデスの他の二人のドライバーのファステストが233と234なのに、宇井は221だと。しかもこのメルセデスはATらしい。GPライダー恐るべし。

 

D-jacチームのレースを総括すると、D-jacチームは優勝チームに3ラップ届かない65ラップ。34エントリー中の11位は、エントリー数の上位1/3に入る快挙だ。D-jac-チームより予選順位が良くて決勝順位が悪かったのは6チームで、D-jacチームより予選順位が悪くて決勝順位が良かったのは2チーム。差し引き4つ順位を上げた。並木さんは20ラップしてファステストは221967、おらは23ラップしてファステストは223848、佐野さんは22ラップしてファステストは223013。3人ともコース・アウトすることなく、安定したタイムで65ラップを積み重ねた。予選15位から決勝レース11位と4つ順位を上げたことに、今回のD-jacチームのレースのポイントがあると思う。予選のタイムはドライバー一人の頑張りで出せるが、耐久レースのラップ数はチームの総合力によるものだ。そして決勝レースでの11位は、予選での3人のドライバーの順位である20位、14位、12位のいずれをも上回っている。監督の作戦がずばり当たって、ドライバー全員がそれに答えた。そして村上さんが整備したD-jacシビックは、レーシング・スピードでもてぎフル・コースを3時間走りぬいた。ろくにヒール・アンド・トーもできないおらを参加させてくれた監督、一人でメカニックをやりぬいた村上さん、ヘルパーのお二人、そしてこのレースを真剣に走りぬいた佐野さんと並木さん、この達成感を経験させてくれてありがとう!

 


04mc10142[1] 四輪の寂しいところは、二輪のハング・オフのフォームの様な派手な写真が撮れず、かつ誰が運転してるのかわからないことだ。でもこの写真はライトをつけているからおらだとわかる

 

決勝レースのリザルトを以下に示す。

 

[2004 もてぎチャンピオンカップレース 第1戦]

DATE:2004-03-07

Joy耐 決勝 正式結果表

WEATHER : Fine COURSE : Dry Road Course 4.801379Km

Pos * No.   Cls  1st Driver    2nd Driver    3rd Driver      4th Driver  Type  LAP  Total Delay   Team

 1   44   D3   松坂 唯法   中山 剛     富久田 俊一     EK2  68  3:01'38.909  107.84Km/h  TMなかやまアドバンシビック

               2'15.106 (23)  2'16.589 (22)  2'14.236 (23)                

 2   18   B2   根本 満     中川 隆正   渡辺 明           EG6  68  3:03'23.135  1'44.226     ADVANムーブ EG6

               2'21.226 (11)  2'16.662 (24)  2'16.516 (33)                

 3   32   A2   落合 久敬   坂本 義幸   半田 敏行       EK9  67  3:02'21.955  1Lap        ingウェッズシビック.I

               2'21.589 (24)  2'20.609 (18)  2'20.241 (25)                

 4   77   A2   石森 丈裕   岡本 秀行   相澤 徹          EK4  67  3:02'57.463  1Lap        川嶋ホンダKRラムズシビック

               2'22.370 (16)  2'20.943 (16)  2'18.563 (35)                

 5   72   A2   佐々木 悌己 清松 邦人   加藤木 一博   EK9  67  3:03'02.150  1Lap        三恵技研曙ブレーキTACEK9

               2'21.493 (22)  2'18.994 (21)  2'20.809 (24)                

 6   40   A2   加藤 友晴   古谷 彰教   中山 岳人       EK9  67  3:04'13.686  1Lap        WINMAX★S・B・REK9

               2'30.309 (38)  2'32.654 (9)   2'29.976 (20)                

 7   71   A2   福田 進     徳原 孝     屋代 博美         EK9  66  3:03'14.206  2Laps        BS DソルジャーDF EK9

               2'23.370 (22)  2'23.514 (16)  2'20.505 (28)                

 8    8   A2   小林 守     谷中 茂     小林 秀夫         EF9  66  3:03'51.210  2Laps        コミネ土浦SPMμDLEF9

               2'20.212 (30)  2'21.620 (22)  2'25.863 (14)                

 9   15   A1   中島 聡     田中 由紀夫  菅野 宏明       GA2  66  3:03'51.543  2Laps        エグゼスポーツAZURシティ風

               2'32.166 (33)  2'33.842 (19)  2'33.556 (14)                

10   24   A2   安井 明夫   島田 剛      黒羽子 昭人    EK9  65  3:01'58.276  3Laps        ワコーズRGコメットシビック9

               2'19.887 (27)  2'22.441 (19)  2'25.415 (19)                

11   37   A2   佐野 健太郎 並木 明宏   デューク 南郷   EK9  65  3:03'08.820  3Laps        Djac.Com CIVIC

               2'23.013 (22)  2'21.967 (20)  2'23.848 (23)                

12  301   C1   関根 和弘   大村 和生   蓮沼 一弘       ES9  65  3:03'53.400  3Laps        R&DRacingHybrid

               2'35.342 (23)  2'36.816 (32)  2'38.129 (10)                

13   27   B2   菊地 靖     佐藤 和徳   松野 紀忠  吉田 保裕 NA6CE  64  3:01'59.305  4Laps   チームデードリーム

               2'31.159 (17)  2'29.467 (12)  2'34.595 (13) 2'37.702 (22)            

14   22   A2   田中 雅基   岩渕 正幸   安田 純子       AE101 64  3:02'35.267  4Laps        RSトゥルムスノコ∀レビン

               2'24.559 (32)  2'36.416 (18)  2'42.947 (14)                

15   14   D2   西川 正治   橋本 和彦   武部 光晴       188A1 64  3:04'31.254  4Laps        アラゴスタ・セブ・モモ・プント

               2'34.505 (26)  2'31.138 (16)  2'27.583 (22)                

16   17   A2   根本 諭     青木 健一    岡本 大助       EG6   63  3:03'54.296  5Laps        ピークスBRMタカギシμDL

               2'19.236 (23)  2'18.624 (22)  2'19.998 (18)                

17   81   A1   藤間 隆     市村 圭一   河内 洋文        EP82  62  3:01'40.751  6Laps        匠MOTULポップG EP82

               2'31.378 (22)  2'30.849 (22)  2'31.190 (18)                

18   12   B2   奥口 隆弘   都平 久美子 渡辺 怜          AE111 62  3:02'15.815  6Laps        レビュー WAKOSレビン

               2'26.235 (25)  2'32.191 (15)  2'29.129 (22)                

19   93   C1   森田 義雄   佐藤 隆史   吉津 智美   吉富 章 S2S  62  3:02'26.834  6Laps       SEV.アドバン.プジョー2

               2'37.584 (13)  2'34.572 (16)  2'41.601 (14)  R 2'27.462 (19)            

20   49   B4   垣生 淳二   仲野 大二   岩田 秀次   高堂 憲 GC8  62  3:05'01.908  6Laps       タイブーン インプレッサ

               2'17.938 (16)  2'15.196 (11)  2'19.106 (16)  2'17.528 (19)            

21  102   D2   原 貴彦     浜田 孝一   井上 薫           2002   60  3:02'43.644  8Laps          BMW2002

               2'32.746 (17)  2'36.001 (18)  2'36.185 (25)                

22   25   A2   酒巻 克紹   関 雅幸     川上 卓士       EG6    59  3:01'51.054  9Laps         ワコーズRGコメットシビック6

               2'18.965 (25)  2'21.300 (18)  2'23.080 (16)                

23  500   D3   宇井 陽一   ハリー大東   上田 尚紀      W124   59  3:02'20.530  9Laps         DNA+オンリーメルセデスFS

               2'20.981 (34)  2'33.502 (12)  2'33.264 (13)                

24    6   A2   中村 美之   姫野 哲也   坂本 智一      EF8    57  3:02'01.584  11Laps         六輪舎CR−X

               2'22.223 (19)  2'24.701 (18)  2'25.603 (20)                

25   94   B4   村田 信博   森澤 正良   江本 盛繁  朝倉 貴志 CP9A  57  3:05'38.552  11Laps   アルファーデザインランサー

               2'14.337 (7)   2'19.039 (16)  2'21.117 (15) R 2'11.605 (19)            

  以上 規定周回数完走:

     2   B2    瀬間 信道   田中 祐一   菊地 正則      EK9   46  2:14'39.592  22Laps         TtNEK9Endurance

               2'20.935 (15)  2'22.347 (21)  2'26.357 (10)                

    48   A2    浅野 哲夫   川口 正敬   大谷 安志      EK9   40  1:47'11.476  28Laps         敬親会WITHカサマレーシング

               2'21.875 (16)  2'18.845 (24)          (0)                

     0   A2    高村 雅浩   池内 秀明   高橋 寿生      EG6   39  1:45'42.659  29Laps         コムドライブシビック

               2'27.073 (22)  2'19.134 (17)          (0)                

    63   A2    三沢 伸輔   吉田 雅夫   野村 光一      EG9   17   45'27.532   51Laps         D−GLATTエアーズフェリオ

                       (0)  2'26.166 (15)  2'53.862 (2)                

    92   C1    若林 守男   佐々木 和軌 飯塚 幸雄      S2S   16   42'24.811   52Laps         SEV.アドバン.プジョー1

               2'33.566 (16)          (0)          (0)                

  * 41  A2    前田 勉     柳本 文彦   中村 徹    浅野 幸延 AE111  14  41'48.634  54Laps    AS柳本パッシング・レビン

               2'22.653 (9)   2'24.319 (5)           (0)        (0)            

    60   D2    佐藤 択     森田 大     岩上 直樹  山本 實 N5S16   出走せず                タックインサーモマジック306

                                       

"R"マークの車は、コースレコードを更新しました。従来のレコードタイムは (B4) 2'12.994 (C1) 2'27.594

レース中のベストタイムは No. 94 アルファーデザインランサー 2'11.605 51/57 131.34Km/h

規定周回数 47

PENALTY

* Car No.41 2004 もてぎチャンピオンカップレース 特別規則書・2004もてぎEnjoy3時間耐久レース特別規則第19条 〜10)違反 (反則スタート) により、ペナルティストップ10秒を課した。

 

 

おらはこの三日間で11 + 11 + 12 + 23 = 57ラップを走った。これは3年前に二輪でSUGOを走った二日間での53ラップに匹敵するラップ数だ。それにしても、おらはチーム・メイトと遜色ないタイムで走れてよかったよー。しかもおらがピット・サインを見落としたからだが、おらは3人の中で最も多くラップした。そしてD-jacシビックを壊すことなくレースを終えることができた。一つのことにこれだけ集中した三日間というのはちょっと記憶にない。おらのレーシング・ドライバーとしての、そして6輪レーサーとしての門出であった。超真剣に楽しめたし、モーター・レースは命懸けのスポーツであるだけに達成感はひとしおだ。モーター・スポーツより危険なスポーツはボクシングぐらいだろう。四輪レース出場を決めた大垂水峠バトル・レースの日から、ヴィッツをレンタルして奥多摩周遊道路でヒール・アンド・トーの練習をし、国内B級、国内A級ライセンスを取り、10kgの減量をし、そしてこの三日間と、アマチュア・モーター・レース史上に燦然と輝く7週間の出来事であった。本書は、“ヒール・アンド・トーをやったことがなくても、競技ライセンスがなくても、7週間でJAF公認レースに出場してそこそこやれる”という、いい教材になるだろう。でもJoy耐3時間で走行した全ドライバーのファステストを見ると、おらは91人中47位だった。ブレーキング・ポイントを10m手前にしていたとはいえ、おらはそんなに遅かったのね!そしてD-jacシビックと同じEK9シビックでの全出場者の最速タイムは218845で、おらより5003も速い。おらはもてぎへ来る前は225を切れば真剣に四輪レースをやろうと思ってたが、その目標は達したものの、おらのこの順位には少々がっかりだ。おらが決勝レースで走ってたときは、きっと遅いペースのクルマが多かったんだろう。おらF1ドライバーかWRCドライバーになるのは完全に諦めた。でも二輪よりは素質があると思うから、トップ・アマチュア・レーシング・ドライバーを目指そうかしらん。決めた。おらはもてぎで220を切ることを目標に、Joy耐に出場し続けるぞ。ヒール・アンド・トーはまだまだ未完成だし、ブレーキング・ポイントはもっと詰められるし、S字コーナーの脱出速度はもっと上げられるし、ビクトリー・コーナーはまだ60%の出来だし、真冬の寒い時期でのタイヤのグリップだったから、4秒短縮できないわけはない。それにJoy耐はたくさん走れるからいい練習にもなる。そしてできたら来年の“もてチャン”の“もてぎシビック”にフル参戦する。耐久レースと違って、スプリント・レースは一人のドライバーで全ての費用を負担するから参加費用は高額になるが、自分でマシンを用意することとサポートのことを考えると、D-jacにお世話になるのが経済的だし安心だ。今年Joy耐7時間とレンタルのMTヴィッツでもてぎを走って練習し、来年アマ・レースのチャンピオンを目指してやってみる。そして才能がなかったら、やめるか趣味のレースに徹する。この日カートの決勝レースをやっていたが、何と206とクルマより速くラップしてた。カートをやるのは経済的でいいかもしれない。でも今ひとつ興味が涌かない。おらの歳ではカートから始めて、GTカー、そしてフォーミュラ・カーへとステップ・アップする時間的余裕はないのだ。それにカートあがりの佐野さんが、カートよりクルマの方が楽しいと言ってる。

 

レースが終わってからオフィシャルのところに行って、公認競技出場記録カードにJoy耐3時間完走の押印をしてもらった。これでおらは来年の3月までにあと一回JAF公認レースに決勝進出して完走すれば、国際C級ライセンスにステップアップできる。こうなったら国際C級取るぞ。6月のJoy耐7時間で決めたい。Joy耐7時間で決勝進出できないか、決勝で順位認定されなかったら、監督に泣きついてシビックかインテグラでスプリント・レースに一回出場する。国際C級ライセンスは毎年身体検査を受けなきゃいけないというめんどくさい規則があるが、JAFに問い合わせたところ、国際レースに出場するのでなければ身体検査はいらないとのことだった。国際C級ライセンスを取れば、金と体力と根性さえあれば夢のパリダカに出場できる!(金も体力も根性もない。)

 

その後ピット内の工具やタイヤを車両に運び、D-jacシビックをトラックに乗せ、決勝の正式リザルトをもらい、監督のねぎらいの言葉が。「D-jacチームは今回初めて耐久レースで完走することができた。次の目標は6位入賞」と。220を切るドライバーが3人集まらないと難しいが、おらがその一人になってやる。

 

帰りはかみさんの運転で18:00もてぎ発の21:00自宅着。首都高は意外と空いてた。自宅に戻って体重計に乗ると目盛りは69kgを指していた。自宅を出たときより4kg増えてる。

 

シビックTYPE-Rのような低速トルクのない、およそ街乗りには向かないクルマを市販するなんて、さすが二輪メーカーでもあるホンダだ。同じく二輪メーカーでもあるスズキは、Kei スポーツRという戦闘マシンを市販している。それにしてもプント・アバルトはカッコよかったし、決勝レース15位と健闘していた。MTだけど欲しくなった。自宅に戻ってから昔フィアットのディーラーで貰ったプント・アバルトのカタログを引っ張り出して眺めだした。ビーマー残して観賞用に買おうかしらん。(そんな金はない。)

 

ツインリンクもてぎのウェブ・サイトには、Joy耐3時間の予選や決勝のリザルトが即日アップされてた。しかも決勝は1時間おきの途中経過までアップされてて、D-jacのショップに残った店員さん達はそれを見てたらしい。MCFAJのリザルトが数日後にアップされるのとは大違いだ。さすがJAF公認の準国内格式レース。

 

今回の決勝レースのリザルトを見た江場ちゃんから、何故ファステストが遅いチームの順位が速いチームの順位より上だったり、その逆だったりするのかという質問を受けた。おらは単にコース・アウトや故障の関係だと思い、深く考えていなかったが、リザルトをもう一度良く見直した。16位のチームは3人ともD-jacチームよりファステストが速いのにこの位置にいるのは、コース・アウトしてしまったか、3回給油したかといったところだろう。ファステストが飛びぬけてよく、それ以外のタイムは遅いということはないと思う。しかし6位と9位のチームは3人ともD-jacチームのドライバーよりかなりファステストが遅いのに、何故この位置にいるのか確かに不思議だ。しかも9位のチームは予選順位がなんと最下位の32位なのだ。監督に理由を聞いたら、6位と9位のチームは超燃費走行をして、1回給油でいったようだ。1回の給油に最低10分の時間を使わなくてはならないので、この給油1回分のロス・タイムは大きい。6位のチームは予選のタイムを見る限り、決勝レースでは明らかに意図的に超燃費走行をしてる。9位のチームは予選のタイムも遅いから、普通に走って1回給油だったのかもしれない。でも6位程度が超燃費走行による給油1回作戦の限界だし、意図的にその作戦を使ったとすれば、負け惜しみでなく、結果が全てではないアマチュア・レースで超燃費走行して何がおもしろいの?とおらには思える。レースをやるような連中は、みんな少しでも速く走ることを目的にサーキットに来るはずだ。わざわざサーキットまで来て、高い金払って、本番のレースで超燃費走行するぐらいなら、近くの峠で飛ばしてた方がまし。おらは超燃費走行すれば優勝できるとしても、そんなレースをする気はない。だいたい燃費を競うレースでないかぎり、そんなレースは成立しまい。

 

国内A級ライセンスの取得とレーシング・スーツ等の装備の購入に費やした初期投資が約\200,000、レース参加費用が約\200,000の計約\400,000と少なからぬ金をつぎ込んだが、それに見合う経験ができたと思う。でも今後も四輪レースを続ける為には少しでも金が必要だ。かといって年収がバブルの頃に貰ってた額に戻るとも思えない。でもおらの務めてる会社は来期の業績が持ち直すみたいだから、会社名の入ったシールをD-jacシビックに貼る等して、Joy耐7時間のスポンサーになってくれないか広報室に頼んでみようかしらん。監督にこのことを話したら、昨今の企業はスポンサーになりたがらないが、医者は税金で持っていかれるくらいならと、スポンサーとして費用負担してくれることがあると。スポンサー代をD-jacとおらで折半してもらえるか監督に提案したら、D-jacの広告の為にレースに出ているわけではないし、クルマはドライバーに貸与しているのだから、スポンサー代は全額おらのものにしていいと。監督は話がわかる。会社も話がわかるといいんだが。

 

ホンダのGPライダー玉田誠のピット・サインをテレビで観たら“Makoto“となってた。D-jacのピット・サインもゼッケン番号でなく”D-jac“と表示した方がわかりやすくていい。

 

おらはかみさんに撮ってもらった写真をCD-Rに焼いてD-jacチームのみんなに配り、佐野さんのビデオ・カメラで撮ってもらったドライビングの映像をDVD-Rに焼いてもらった。

 

 

今シーズンのおらのサーキット人生は上々の滑り出しとなった。この際二輪よりは安全な四輪に転向するか?でもやっぱり一回は二輪でもてぎを走ってみたい。それにせっかく取得した筑波の二輪サーキット・ライセンスは一回も使ってないし、5月30日(日)には筑波での本職の二輪レースがある。しかし、おらはこんな素敵な四輪サーキット人生があることを知ってしまったのに、またあの悲惨な二輪サーキット人生に戻るほど愚かな、いや勇気ある男だろうか?ケガしてこれ以上会社を休むわけにはいかないし・・・。どえらい悩む。

 

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