TからZの作曲家

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チャイコフスキー交響曲 第1番 

ヴォーン・ウイリアムス グリーンスリーヴスによる幻想曲

吉松 隆  交響曲第2番 「地球にて」

吉松 隆  サキソフォン協奏曲「サイバーバード」

A.L.ウェッバー レクイエム

ツェラー オペレッタ「小鳥売り」


 チャイコフスキー 交響曲 第1番 ト長調 「冬の日の幻想」   

                      ティルソントーマス 指揮 ボストン交響楽団 

 チャイコフスキーのシンフォニーというともう後期3大の天下って感じですが、前期の3つのシンフォニーも後期のような深いかんじは薄いにしてもなかなか魅力的です。きかずにいるのはもったいない。個人的に好きなのが第1です。チャイコフスキー自身もけっこう気にいっていたよーですね。
 第1楽章はロシア民謡風の旋律が印象的で情熱的なアレグロ。力強い主題で始まります。第2楽章はこもりうたっちゅーのかしらん。しみじみしみるゆっくり楽章。オーボエのうたがなつかしげ。この楽章、最後の方がちょっと白鳥の湖をおもわせるです。(どこの人間やねんな。)3楽章はスケルツォ。弦による細かい動きで始まります。中間部のうっつくしーワルツがもういかにもチャイコらしい。いかにもチャイコらしい。2かい言うほどチャイコらしい。美しくもまたどっかしら憂いを含まずにはいられないってあたりがですね。終楽章は民謡主題による速い楽章。とはいっても4番のフィナーレとはちがって、バレエ風ってぇのかねぇ。ちょっとバラライカアンサンブルみたいな感じがするんでさぁ。第2主題は民謡からとったのでしょうが、思わずくちずさみそーな感じです。1から3番のシンフォニーはどっか洗練されない素朴さがあってまたよいですね。

 なかなかおすすめ盤に出会えませんでしたが、ティルソントーマス盤が美しくも力強いいい演奏でした。むかしお勧め盤としてうかがってはいたのですが、このたび聴く機会があり、なかなかに気に入りました。外国盤が廉価盤(DG)になったようなので機会があったら聴いてみてほしい1枚です。スヴェトラーノフの新しい録音も、意外にききやすい、いい演奏でした。


ヴォーン・ウイリアムズ 「グリーンスリーヴスによる幻想曲」

 まあいまさらこんな曲をといわれてもですが、まあスキだからいいぢゃん?
 いわずとしれた「グリーンスリーヴス」の主題による幻想曲で。そのまんまですが。もとの「グリーンスリーヴス」は、なんだか♯やら♭やらナチュラル(これはパソコンで出ないのかなぁ?)がついてたりついてなかったりでイロイロですが、きれいな曲ですよねー。(誰に同意を求めているのか不明。)曲はグリーンスリーヴスのテーマを両側にはさんでまんなかにちょっとサビシイ風景画のような部分をもった作品。なんてこともないのですけども、とても美しい。

 雪のふる日に部屋ん中をあったかくしてさらにあったかい紅茶でものみつつちょっとカナシイ気分にひたってみたりしちゃってみたりする(??)のがなかなか良いのであったヘンなヒトというなら言ってくれい!!同じようなキブンにひたれる曲にはバーバーの「弦楽のためのアダージョ」とかがあったりする。雪片の落下速度と曲の速度感が合う...。とかなんとか言っちゃったりする。
 いまんとこ「これ」ってゆー演奏がないねぇ。マリナー盤とかもってるけどマリナーに対して偏見をもっているので「イイ」と言いきることができない。ヘンなヒトというなら言ってくれい!! 


吉松 隆 交響曲 第2番 「地球にて」     藤岡 幸夫 指揮 BBC交響楽団   

  まあいろいろ話題の吉松隆氏の交響曲第2番。なんか現代ふうの曲がきいてみたいのう。とおもって買ったのですが...すげい曲です。吉松氏の作品をそうたくさん聴いているわけではないのですが、聴いた中では、強烈な印象をうけました。(特に第1楽章。)しびれるのう。第1楽章の最初のテーマが次第に響きをましていくあたり、さぶいぼもの。テンポがはやくなるとこもめちゃかっこいいし。(安直な表現。)1楽章がいちばん長いけれども充実しているとおもいます。飽きさせられない。ここにあるのはまぎれもない「音楽」であると思います。
 第2楽章は吉松氏得意の美しい楽章。透明なひびき。後半の古風な(くわしくはわかんないのですが)旋法による美しいメロディがとても印象的。
 第3楽章は速い楽章。ワタシはアマチュアの吹奏楽団でタイコをたたいていますが、この楽章のマリンバはやりたくないなー。夢見てうなされそう...で、そのマリンバのひたすらきざむリズムの上に、なんかシンプルなメロディがのっかってひたすらもりあがっていく。ラヴェルのボレロみたく(ちゃっとちがうが。)で、最後、圧倒的に盛り上がって終わる...いろいろおっしゃる方もあるよーですが、けっきょくこれはオンガクなのですね。ワタシはそいつのちからに振りまわされて血がサワいでしまうわけです。いい曲ですよ。ききながら書いていますが、この、3楽章のドカドカ太鼓ならやってみたいなぁ。さぞかし血が沸いてしまうことでありませう。

 ...こないだみた写真ではヒゲをはやしていらした。あやしかった。(失礼)


  吉松 隆 サキソフォン協奏曲「サイバーバード」  藤岡 幸夫 指揮 BBC交響楽団 Solo 須川 展也 

  そんなつもりもなかったのだけども、ちょっとほかのページでふれられているのを見てしまったので、ワタシの感想をかいとこうと思いまして。
 前にも須川氏のソロででていましたが、第1楽章なんかはこちらの演奏の方がエッジがたっていると言うか、シャープなできばえでかっこいいです。第2楽章も美しい。第3楽章はまえの録音の方がしたしみやすかったかも...
 吉松氏の作品ではよく「鳥」が鳴きます。ワタシのひとり解釈かもしれんけど、第3楽章の最後の方に、サキソフォンの特殊奏法か単なるハイトーンかはわからんのですけども、たッかい音で上昇していくところがあります。あそこがなんだか、なにか滅びゆく鳥の飛び去りながら歌う声に聞こえてかなしいのです。そういう意図があるのかどうかはわからないのですが。

 カップリングの交響曲第3番は、まだつかみきれないとこがある...書けたらまた書くつもりですが。
 吉松氏、こないだひげをはやしていらしった。あやしかった。(そんなに2度も書かなくっても...。) 

 さて、先日新宿のタワーレコード(ここはイマイチ入りにくい(-_-;)に、シャンドスから出たカムイチカプが発売されて大量に並んでいた。「ここだけみるとGLAY並み。」って思った。吉松隆(敬称略。)おそるべし!


 アンドリュー・ロイド・ウェッバー 「レクイエム」 マゼール指揮 イギリス室内管弦楽団 ほか   

 A.W.ウェッバーというと、キャッツとか、オペラ座の怪人などなど、ミュージカルで有名な作曲家ですが、レクイエムってことでちょっと毛色がちがう。
 曲はボーイソプラノのソロで始まり、「Dies Irae」や「Hosanna」(綴りちがってたらすまねぇ!)でもりあがりますが、全体には神秘的な部分が多く、ちょっとミュージカル風なフンイキを期待するとかたすかしを食うことでございましょう。まあ、Hosannaあたりではシンセドラムまで入ってノリノリですが。ただ、さすがにメロディメーカーぶりを発揮しており、「アーニュス・デイ」の美しさなんかちょっと泣けるぜ!!また、同じテーマが繰り返し出てくることが多いので、そのへんも親しみやすいかと思いますね。いちじきかなり売れたらしいのですが、その後他の演奏者による新録音が出ないところをみると、忘れられつつあるのかしらん。もったいないです。しかしこの曲、なに風っていうのかしらん?? 曲の最後の大音響の不協和音と消えるようなボーイソプラノはなにか象徴的。


ツェラー オペレッタ 「小鳥売り」 ビーブル指揮 メルビシュ祝祭管弦楽団 ほか   

 数年前に、抜粋して吹奏楽に編曲したものを聴きました。鈴木英史さんという方の編曲だったと思います。とても楽しい編曲でした。いいねえ。と思って、CDショップをうろつきながら、普段行かないオペレッタのコーナーなどに立ち寄り、探してみましたが、みつかりませんでした。しばらくして、ネット上でボスコフスキー指揮のCDをみつけて購入しました。で、抜粋盤でしたが、きいてみると、とても親しみやすい旋律がたくさん出てくる楽しい曲でした。陽気な曲、美しい曲がたくさんです。しんみり系の部分はほとんどないですね。そういうワケで、ふだんオペラやオペレッタを聴かない私も、この曲は気に入りました。

 で、このあと、例によってちょっと(といっても種類自体少ない)CDを買い集めてみました。で、今、いちばんいいな、と思っているのはこのCDです。OHEMSというレーベルから出ています。都内のCDショップなら割と簡単にしかもかなり安く手に入ると思います(たしか数百円で買った)。ボスコフスキー盤はちょっと歌手が下品すぎるような気もするのです。ボスコフスキー盤は2枚組の全曲盤もあります。また、モラルト指揮ウイーン交響楽団、あのワルターの「大地の歌」でテナーを歌っていたパツァーク参加している、なんてCDもあります。これはモノラル。


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