トップ
REITの増資
  
今回の3銘柄の増資に共通している点は、増資による希薄化対策を施していることですが、その手法は「資産売却益を使うパターン」と「追加取得物件の予定収益を使うパターン」に分かれています。
JREITにとって増資は成長のための必須手段ですが、本来の希薄化対策は一定の期間を経て解消するのがオーソドックスな手法ですが、第一回目の増資ということで、日本ビルファンド投資法人と同じく、資産売却を組み合わせたのがグローバル・ワン不動産投資法人と日本レジデンシャル投資法人です。
資産売却益を利用する方法は、希薄化対策後の配当金に注目が集まるかもしれませんが、投資家にとって重要な点は、銘柄のポートフォリオの改善です。
日本ビルファンド投資法人の例を見ても、明らかにポートフォリオの質が改善されましたし、グローバル・ワン不動産投資法人もその方向の中での資産売却だと考えられます。
日本レジデンシャルの売却2物件を見ても、収益性は悪くはありませんが、規模と立地から見て長期保有よりは入替えがベターな物件です。
ユナイテッド・アーバン投資法人の追加取得は、銘柄全体の収益パフォーマンスの向上に寄与させることを主目的としており、最近の物件取得競争に巻き込まれない用途と地域を選択したようです。
JREITも14銘柄までに拡大すると、それぞれ色々な手法を使いますので、一律の見方だけでは難しくなります。
取得物件等についても相対比較で考える必要が生じていますので、ますます客観的データや分析が必要になってきています。
<< 戻る