AE111
95年5月に誕生したAE111は、レビン/トレノとしては7代目、FF車としては3代目となるモデルであり、悲しくもレビン/トレノの最終型だ。このAE111では、先代AE101を教訓とし、徹底した軽量化(−70Kg)、4A−Gエンジン性能向上とシャーシなどのさらなる熟成化をなしとげた。特に軽量化はCMにも「マイナス70Kgの挑戦」とも謳われた程でもある。
サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット、リヤがデュアルリンク式ストラットと従来通りだが、ブッシュゴム、アーム類などの改良によりさらに熟成がなされている。スーパーストラットサスペンション仕様のMT車には、アクセルにリニアに反応する日本初のヘリカルLSDが採用されている。
AE92、AE101と引き継がれたスーパーチャージャー搭載の4A-GZEは廃止された。AE111に搭載される4A-GEエンジンは、吸排気ポートの拡大、ピストン頂点形状などの最適化を行った結果、最高出力はAE101の4A−Gに対して5馬力アップとなる165psを発揮するに至っているが、トルクは変わらずである。マフラーにはバルブの開閉によってその特性を変化させる、2ウェイエキゾーストコントロールシステムを採用。これは、常用回転域ではバルブが閉じらることで低音の消音をし、高回転域では排ガスの圧力でバルブが開くようにし高音の消音と流路の変更拡大により排気効率を上げ、高出力を可能にしている。
4A-GEエンジンを搭載するのは、いままではGT系だったが、レビン/トレノともBZ-G/BZ-Vと呼称を改め2グレードのみとなった。BZ-Gはスーパーストラット仕様も選べたが、BZ-Vは最初からスーパーストラットのみであり、装備も若干省略された、より走りに振ったグレードである。
AE111デビューから1年が経過した96年5月のマイナーチェンジに、安全装備の充実化が計られた。内容はレビン/トレノは全車にABS、運転席SRSエアバックが標準されたことだった。
97年5月のマイナーチェンジで6速MTが採用された。採用グレードは日本では、スープラ、GTO、NSX等のについでの登場である。6速は従来の5速よりもハイギヤードで、高速巡航時の低回転化による省燃費低振動化に貢献し、5速まではよりにクロスレシオのギヤ比になっており、4A−Gの「おいしい所」を存分に楽しめる設計になっている。が、このマイナーチェンジから「GOAボディ」になり衝突時の安全性を高めたが重量が増えてしまい、せっかくの6速化の恩恵も減少してしまったのである。
LEVIN BZ-G | TRUENO BZ-G |
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LEVIN BZ-R | TRUENO BZ-R |
<概要>
(レビン・BZ−Gの内容です。)全長:4285mm
全幅:1695mm
全高:1305mm
ホイールベース:2465mm
トレッド(前/後):1460mm/1440mm
車両重量:1020kg
エンジン型式:4A−GE
エンジンタイプ:直列4気筒DOHC5バルブ
総排気量:1587cc
ボア×ストローク:81.0mm×77.0mm
圧縮比:11.0
燃料供給装置:EFI
最高出力:165ps/7800rpm(ネット)
最大トルク:16.5kg−m/5600rpm(ネット)
ブレーキ(前/後):ベンチレーテッドディスク/ディスク
サスペンション(前/後):ストラット/ストラット
タイヤ&ホイール:185/60HR14&5.5J×14
価格:164万円(95年5月)