キャブレターの話(プラグカブリから脱出)
キャブレターはインジェクションと違ってパーツ(ニードルなど)で効果を変えられますから、素人が手を出しやすい上限でもあります。いろんな意味で。
キャブとはなんぞや?を知ってると自動的に空燃比の概念を知ることになりますし、エンジンがどうやって動くのかを知る手掛かりにもなります。
要するに基本なんですよね。
インジェクション全盛な現在ではキャブのこと知らなくても問題はないでしょう。
ですがレビトレはキャブ搭載車も存在しますから、知っておくと脱出できるトラブルも存在しえます。
それは何かというと、滅多に無いですがプラグがカブってしまったときです。
いくらクランキングしても掛からない。そんなとき試して欲しいのがクランキング最中に徐々にアクセルを少し開けることです。
燃料が濃すぎてかぶった時は、クランキングさせながらアクセルを少し入れることで通常より空気を多く入れ込み燃焼室内に入り込んだガソリンを気化させてカブリ解消を計ります。
こうすることでいずれ初爆が発生し安定した回転が得られるようになります。ただし掛かった直後は煙がすごく、生ガス臭もします。
これらの動作はキャブの構造(混合気の生成過程)を知ってないと分からない動作です。
徐々にアクセルを入れるという部分が特にそうです。徐々にということは急な加速を必要としない事から燃料はそれほど供給させないという意味でもあります。ここでアクセルをパタパタさせて加速ポンプを作動させてしまうと、入れたくない燃料を入れてしまい余計に悪化します。
もしかぶってしまった時は試してみてください。どうにもならなかった場合はプラグはずして拭いてあげるとかですかね。
カブる原因はいろいろありますが、炎天下でキャブから燃料がオーバーフローしてしまった等がありますね。そんな時でも上記の方法を知ってるとバッテリーが上がる前に対処可能ですよ。
あと意図的にプラグをかぶらせる方法もあります。
エンジン停止中にアクセルを全開全閉を繰り返すことで加速ポンプを都度ごと作動させて、プラグを被らせる事が出来ます。加速ポンプはエンジンが掛かっていようがいまいが関係なく作動します。
ただし、電子制御が介入するような高機能なキャブはできないかもしれませんね。
昔、会社の三菱ミラでそんなことやってカブリからの復帰の練習してましたよ。
余談ですが、キャブ車はチョークというものがあります。大別すると人間が直接チョーク操作する手動チョーク、車が全部やってくれるオートチョークがあります。
空気の通り道を絞める事から「チョーク」と言うようになりました。要は寒い日は気化しずらいので濃い目の混合気を作りたいんですよね。
まさかと思いますが、プラグがカブったからといってチョークを作動させる輩も少なからずいました。「エンジンが掛からない→そうだチョークだ」、と。それは逆効果でよね。
皆さんは間違わないように。
ちなみにチョーク作動したままだと、カブル原因になったりアイドリングが高くなったりします。オートチョークが壊れるとそういう事も起きますよ。
手動式チョークも会社のTODAYでやらかしたことあります。少なくとも手動式チョークは走り出す前にやるもので、回転が安定したらチョークを戻すのです。これが本来の「暖気」なんですよ。
半チョークとか懐かしいですね。