オットーさんとアトキンソンさんとミラーさん

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あんまり気にすることの無い、オットーサイクル、アトキンソンサイクル、ミラーサイクルをざっくりさっぱりからっと解説してみましょう。

キーワードは圧縮比と膨張比です。

 

オットーサイクル

4サイクルエンジンを開発したオットーさんに因んでオットーサイクルと呼ぶもの。2T-Gや4A-Gは勿論、SR20やB16なんかもオットーサイクルのエンジン。

オットーサイクルはざくっと簡単に言ってしまえば、圧縮と膨張に要する行程がイコールなエンジン。そりゃクランクシャフトがある以上、上死点と下死点を行ったり来たりするだけですから変わりませんよね。

 

アトキンソンサイクル

だけど、ある人はふと思いました。

爆発(膨張)したらピストンが押し下げられてクランクシャフトにより再び上死点目指しているだけで、実際はもっとストロークできそうなのにさっさと排気行程に進んでエネルギーを無駄にしてるのでは、と。

だったら可変ストロークにして膨張するときだけロングストロークにしようと考えた人がアトキンソンさん。だからアトキンソンサイクルと呼ばれています。

つまり圧縮比<膨張比の高膨張比エンジンを作り出したのです。これならエネルギーを余すことなく無駄にしなさそうなエンジンですね。ちなみにオットーサイクルは圧縮比=膨張比なのは先のとおりです。

しかし可変ストローク機構が思いのほか複雑で難しく、回転数がめまぐるしく変わる自動車用エンジンとしては適さなかったのもあり一般的には広まりませんでした。

でも圧縮比<膨張比という理屈は捨てがたいものでした。

 

ミラーサイクル

そこで、またもやある人はふと思いました。

物理的にストロークを可変させるのでなく、敢えて混合気をあまり圧縮させない方法で高膨張比のエンジンを作ったらどうだろうか。

それならオットーサイクルエンジンにちょっと手を加えるだけで高膨張比エンジンを実現できそうだ、と。

これを考えた人はミラーさん。だからミラーサイクルと呼ばれています。

現代においてのミラーサイクルを実現するに、吸気側カムのプロフィールを広域にしたり可変バルタイ等をうまく使用し、圧縮行程なのに吸気バルブを開け(遅閉)たりして圧縮比を下げ圧縮比<膨張比の高膨張比エンジンを実現させています。

勿論高度な燃料噴射やタイミング等を以ってして実現しています。でないと混合気を吹き返してるだけですからね。

 

ああ、エコですね。結果少ない混合気(燃料)でエンジンを動かすのですから。

が、混合気を沢山吸わない(圧縮比<膨張比)ということは低圧縮比なエンジンとも言える部分があります。つまりこのままではパワーがあんまり無いのです。

それを補うのが過給器等でもあります。

最初にマツダが世にミラーエンジン搭載車を出した際も最初はスーパーチャージャーの仲間を搭載してパワーを補っていましたが、現在ではNAでもミラーサイクルは存在します。

現在のミラーサイクルは可変バルタイ等をうまく使っているだけあって、パワーが必要な時だけオットーサイクルにもなれるミラーサイクルエンジンもあります。こうなると何を以ってしてオットー/ミラーサイクルエンジンなのかの線引きが難しいですね。

 

と、ざっくりと解説してみましたが、どうでしょうか。ざっくり過ぎて誤った表現になってるかもですが、オットーサイクルとは、ミラーサイクルとは、というのは何となく分かっていただけたかと。

この先は奥深い世界が貴方を待っています。先に進むか引き返すかは貴方しだいですよ。


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