点火プラグの点検・交換
まず、カバー、プラグコードを取り去ります。この時、どのプラグコードがどのプラグにささっていたかを覚えて置いて下さい。順番がちがうとエンジンが掛からなくなったり、不調になります。
プラグは大抵の場合、専用工具のプラグレンチを使い作業を行うことになります。これはプラグ自身が長いからです。プラグレンチの他にラチェットのプラグ用ディープソケットもあります。ラチェットの方が力も入りやすいので作業性も向上します。プラグは他車種と同一サイズではないのがありますので注意して下さい。EP71スターレットは21mmサイズのプラグですが、AE111レビン・トレノの4A−Gは16mmサイズのプラグです。
プラグをはずしますが、点検する際は一本だけではなく全部はずして点検します。これは各気筒ごとの状態をチェックするためです。
次はプラグの点検・清掃ですが、プラグは電極間のギャップ調整を行います。ギャップ調整は専用工具のギャプスケールを使い測定し、調整します。調整の仕方は、マイナス電極側を引いたり押したりして調整します。大抵は、1mmのギャップを設定していることが多いようです。
清掃はブラシなどを用いてカーボンを落とします。プラチナプラグは洗浄効果も高いので清掃することはあまりないです。
次にプラグの摩耗具合をチェックします。お互いの電極が角がなくなって丸くなっていたら交換します。火花は角から角へと飛びますので、丸くなっていると良い火花は飛ばせません。
次に焼け具合の確認ですが、磁器質の部分で焼け具合を判断します。
黒くススが付いている場合は不完全燃焼を起こしており、くすぶりが起こっています。プラグがかぶっている(燃料過多)とこうななります。また燃焼温度が低いことを示しております。この場合はプラグの燃価を焼け型方向に振ります。
きれいに真っ白、ぶつぶつが付いている、てかてかしている場合は、燃焼温度が高すぎる場合です。チューンして燃焼効率があがると燃焼温度が上がりますので、それに応じてプラグの燃価を冷え型方向に振ります。また燃料が希薄になってもこのようになります。
薄く茶色(きつね色)の場合はエンジンの要求するプラグとの燃価が適切であることを示しています。但し、インジェクションの場合は、ごく薄いきつね色となることが多いです。これは、理想空燃比近辺で燃焼させるようにしているからです。
焼け具合に応じてプラグの番手(熱価)を変えますが、トラブルで焼け具合が変わっている場合は番手は変えないで、トラブルそのものを直します。また、燃調をとるには不適切なプラグでいくらセッティングをとっても意味がありませんので注意が必要です。
といいたいのですが、これは主にキャブでの話でインジェクションではやけ気味になります。アクセルOFFで燃料がカットされるから仕方ないのです。ですので、インジェクションなのに黒かったりした場合は、これはもうプラグが運転に見合ってないかトラブルですね。
プラグの取り付けですが、プラグの締め具合でプラグの焼け具合が変わりますので注意が必要です。シビアな眼で見るならトルクレンチで管理した方が良いでしょう。
プラグを締め付けるときはきちんとネジ山に合っているかを確認しながら締めましょう。ネジ山を潰すと最悪エンジンヘッド取り替えになります。プラグコードを元の位置に戻し、カバー等を元に戻りたら作業は完了です。