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トルクバンド(シフトワーク)編
トルクバンドとは・・・?
簡単に言ってしまえば、エンジンが元気良く回ってくれる回転域のことです。別名、パワーバンドとも言いますね。
エンジンには、得意な回転域、不得意な回転域があります。
普通の運転では3000回転を超えるようなことは意外とないかもしれません。AT車だと特にそうでしょう。
ファミリーカーなどのエンジンは、通常、3000回転付近を目処に沢山のトルクが発生されるように作られています。理由としては上記の理由がそれに当たります。
で、得意とする回転域をトルクバンドと呼んでいます。得意な所なんですから、そこでの加速力は抜群です。ですから自分の車のトルクバンドを把握しておくことが大事です。
大抵は、車のカタログにエンジン特性のグラフ(詳しいグラフではないが・・)があるので、それをみれば、自分のエンジンのトルクバンドがどこなのかが分かります。
例をあげるなら、カローラセダンなどに積んでいる5A−FEは典型的な、トルクバンドが回転域の低いところにあるエンジンです。
レビン・トレノなどに積まれている4A−Gは、中高回転にトルクバンドがあるエンジンで、シビックなどのB16Aは高回転域にトルクバンドがあるエンジンです。
おとなしく乗るような車には、低い回転域にトルクバンドがありますが、元気良く走る車には、高めの回転域にトルクバンドがあります。
そのトルクバンドンをどうやって判断するか?
非常に安易的な方法ですが、まず、もっともトルクが出ている回転域があります。大抵はグラフを見ると山なりになってると思います。頂点を基準としその両端がガクっと落ちていないところまでが、トルクバンドになります。
最近はフラットなトルク曲線を描くエンジンがあります。これは、「どこでもこいや!」といっているエンジンですね。こう言うエンジンは扱い易いですよ。
トルクがあると言うことは、アクセルをそれほど踏まなくても、車が加速してくれることを意味します。ですから通常使うであろう回転域に、沢山のトルクを発生させれば、ちょっとのアクセルでも車は加速してくれるのでドライバーはラクできます。
もしトルクがなければ、更にアクセルを踏むとか、シフトダウンしなければならず、ドライバーにとっては負担となります。
AT車に乗ってると、もうちょっと加速が欲しいな・・・と思ってアクセルを入れたら、キックダウンしたとかありませんか?
これは、アクセル開度から車が、もっと加速したいんだなと判断します。そこでその踏み加減からドライバーが望む加速力を得るには、このまま加速させるか、シフトダウンして加速させるかを判断をし、より最適と判断したほうに車は指示を出します。
ですからシフトダウンしたときは、そのままじゃトルクがなく、加速しにくいのでシフトダウンして、トルクバンド内に入るようにシフトしてくれます。ATが頭が悪いと、こうならず、ただシフトダウンしてもやっぱり加速しないなんてことがあったりしますが、人間の気持ちと車の判断がかみ合ってないだけかもしれないですね。
ここら辺は、一概に決め付けられないので、これ以上の説明はナシにしましょう。
これで、トルクバンドが分かりました?
ようするにトルクバンドを使わないと、早く走れないということですね。鈍重な加速では、小気味良い走りを味わえるものじゃないですからね。
はい、ここからトルクバンドをどう生かすかです。シフトワークですね。
ここは話しを単純化するためにMTをモデルにしていきましょう。
よく、サーキットとかで、レッドゾーン寸前まで、回してシフトアップ!よくある光景です。
でも、本当にそれでいいんですか?
エンジンによっては、それをやることで、トルクバンドから外れるエンジンがあります。
せっかく回しても、外れたんじゃ加速も良くないです。
そのエンジンは実は4A−Gじゃないかと思うのです。
2速8000回転でシフトアップすると、3速6000ぐらいになります。もちろんここでも十分なトルクはでておりトルクバンドです。
でも、もうちょっと低い回転域に、MAXトルクが発生しています。たいだい5500回転がそうです。
なにかもったいないような気がします。
6000回転時のトルクは16KG/Mありますが、その後は15K台に落ちてしまいます。
でも7500で3速にアップすれば、MAXトルク発生の5500になり、ドンピシャだと思います。
4500からでも十分なトルクがあるので、もっと低い回転でアップしてもいいような気がしますが、それだとMAX馬力から離れていますの、これもよくありません。
ですから約7500回転でのアップの方が、一番効率がいい使い方だと思います。(たぶん・・・)
B16Aは、MAXトルクもMAX馬力も7000回転台で、でてますので、高回転があんなにすばらしいのです。
ですから3速アップ直後の加速力は4A−Gの方がいいとは思ってるんですか・・・
え?シフトワークの話しをしてない?
もうしたようなものですよ。
そうです、これらを総合的に踏まえてシフトするのが、本当のシフトワークなんです。
パワーチェックをすると、トルクバンドがよく分かりますよ。
わたしが、排気系を変えるたびに、パワーチェックするのは、このためにしているからなんです。
みなさんも、真のシフトワークを見つけましょう!(私は見つけられたのかな?)