シグマ展開

◇ 異分子がいなければ、組織が衰退

 組織が活力を持ち、問題解決機能を高めるには、「異分子の存在」が極め て重要です。
 だから異分子が居ないオール与党的な組織では、何をしてもOK、何もし なくてもOKという状態に
陥り易く、活力がそがれ、衰退していきます。

◇ 組織のリスク回避や発展に必要な異分子の存在

      ・社会に有益な貢献をする組織
      ・社員・職員が食っていくだけの「親方日の丸」的な組織
      ・犯罪的手段をも用いて組織利益を優先する組織
      ・社会的使命を失い衰退した組織         等
  組織も全くいろいろです。

 オール与党的な沈滞した組織は、活力が失われるだけに止まらず、チェック機能が低下して様々な
不祥事を引き起こしかねない体質にもおちいりやすいので、組織に異分の存在は必要です。 
 組織のトップに従順な者や下心を持ってすり寄ってきた者だけが登用されて重要業務が任され、
他方異分子がアウトサイダーにされてことごとく重要業務から排除する組織が、その後不祥事に
見舞われて組織の存続をも危ぶまれた、あるいは存続しえない結末に至ったケースは、これまで
にも枚挙にいとまがありません。

◇ 異分子にもいろいろ


 異分子もいろいろです。一口にどんな者が異分子かと言えるものではありません。
 しかし、組織に必要な異分子と必要でない異分子がいます。この場合の組織とは、社会を豊かにし、
人々の幸せをもたらす社会的に有益な組織のことです。犯罪組織や不道徳によって成り立っている
組織等は論外です。

 明治維新の志士達は、登場した当初は少数の反体制派で、‘時代の異分子’で、取り締まりの対象
(罪人扱い)でした。
 しかし彼らは欧米列強の植民地になることから日本を救い、日本の近代的発展に貢献した
‘新時代の主役’になりました。
 私たちの周りにも‘時代を先読みして、私心なく新しい時代のために貢献しようと頑張る異分子’が
います。
 そのような人たちは、脇役に甘んじ、登用の道からもはずれ、いつ報われるかも気にせずひたすら
頑張っている、そのような姿を見せてくれています。これが‘組織に必要な異分子’です。

 私たちの周りには‘組織に必要でない異分子’もいます。しかも組織の中には、必ずいるものです。
 ひんしゅくをかったり、組織をぎくしゃくさせたり、組織運営を誤らせたりしています。

◇ ‘組織に必要な異分子’を選び、『難局突破』を託す

 組織にとって不幸なケースは、下心を持ち、審判の見えないところで反則を繰り返し、下の者の前で
威張り、我儘を通し、権限を持った人にすり寄り、リーダーの判断や組織運営を狂わせる事態です。
 そのような者は、‘組織に必要のない異分子’です。
 しかし、そのような‘必要のない異分子’がリーダーに登用され、組織がそのような異分子に支配されて、
不祥事を起こすケースが多々あります。
 企業の不祥事が絶えないのもそのせいです。
 これは、まさしく‘組織に必要でない異分子’が主要ポストや主要業務に付いて、仕事の采配を振るう
企業体質の中から生まれています。

 私たちは、組織に‘必要な異分子’と‘必要でない異分子’を見分け、‘必要な異分子’を選び、
‘必要でない異分子’を選ばないことによって、私たちの課題である『難局突破』を組織に‘必要な異分子’
の活躍に賭け、その人に協力することを始め
なければならないのでしょうか。

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組織に必要な異分子、必要でない異分子