MOTO Impression
「Heart Beat」
1981.2.25 発売 (ESCB1321)
語り/板さん
多分にもれず、人は・・特に男という生き物は
何かしらの意気を持って生きているものだ。
元春の長きに渡るキャリアの中でも、この
「Heart Beat」は、男気大爆発の逸品だろう。
いつまでも手垢にまみれぬ言葉、そして今も尚
心に響きつづけるソウル、サウンド、彼のパフォーマンスの
原点がここにあるッ!(号泣)
前作「Back To The Street」で見せた疾走感を
包括するような大人の匂いを感じるが、
「スウィート 16」と「サークル」で顕著に見られるコインの
裏表関係は、この時点で既に確立されているのでは
ないだろうか。
彼が敬愛してやまない先人達へのオマージュを
よりタイトに洗練し、次作「Someday」への予感を既に
匂わせているトコロが憎らしい。あの80年代を生きた
当時の若者(笑)にとって、「Someday」は避けては
通れないアルバムだったと思うんじゃが、そこに至る
プロセスとして、前二作の関係は(不本意なセールス
結果も含めて)絶対無視は出来ないっす。
(気持ちが入り過ぎて口語文体にチェンジ^^;)
アルバム毎に作風を変えながら一皮剥けていく
スタイルの実践第一号「Heart Beat」
未だに皮の剥けない童顔部長のナニとは違い(爆)
この点に置いても元春の潔さと男気を強く感じてしまう。
そんなアルバム「Heart Beat」は、多感で純粋だったワシに
一つの啓示を伝えることになった、あの一説から始まる・・・
「つまらない大人にはなりたくない!」
ジャンピング・ドリル・ア・ホール・パイルドライバー(プロレス技)
をリバースで喰らったような衝撃だった。
当時中学生じゃったワシは、実家の酒屋(飲み屋と兼業)の
配達で知り合ったクラブのお姉さま(28歳・彼氏は塀の中・・^^;)と
ただならぬ関係を持ち、ただれた生活を送っていたんじゃが、
自己嫌悪と欲望感を持て余す毎日の中、何かを求めていたんじゃ。
(今も変わってないなあ・・は・・ハハハ・・)
そして、その言葉を聞いたとき、
「イカン!ワシはつまらない大人になろうとしているっ?」と思い、
お姉さまと別れる決心をつけたんじゃワイ・・。
(別れるまでに一年を要したが・・・^^;
・・だってェ〜気持ち良かったんだもーん!)
そう、ワシはこの曲のおかげで真人間になれたんじゃのう(笑)
そして「ナイトライフ」・・これってアルバムジャケットのイメージで
聴いてたんじゃが、どうかのう?
「バルセロナの夜」は美しすぎて、当時のドロ沼地獄の中にあった
ワシには入り込めなんだが、軌道を修正した(笑)高校生活の
頃には五指に入れるほどのお気に入りになった。
「イッツ・オールライト 」
「グッド・バイブレーション 」
「君をさがしている(朝が来るまで) 」
「悲しきレイディオ 」
全部好きなんだけど、今回は割愛しとくばい^^
そして、元春バラッドのローテーション柱、
「彼女」
この歌を聴くたびに、ワシの魂は時間を飛び越えて
あのアンニュイで背徳感だらけの世界へ帰っていくんじゃ。
そして、彼女の結末について思いを寄せてしまうのじゃわい。
彼女のその後の人生は一体どうなったのだろう?
最後に表題作
「ハートビート(小さなカサノバと街のナイチンゲールのバラッド) 」
この曲は本当に特別な、ワシにとってのスペシャルじゃのう・・。
サブタイトルからして既にはまっているし(笑)
って、おいおい!ワシの一品は大きなカサノバなんじゃい!(涙)
ナイチンじゃなくて、アリチンなのっ!(笑)
とにかく、この曲を聴いて思い出すのは真冬のコタツなんだよねー
その頃のワシは彼女の部屋のコタツで朝を迎える日が殆どだったんじゃわい・・。
エンジンキーじゃなくって、コタツの入/切スイッチに手を伸ばすんだよ!(笑)
そして微かに聞こえてくる吐息を耳にしながらミカン食ってたなあ・・(笑)
ノドが乾くんだよ、コタツで寝るとさあ・・(笑)
で、朝方になると、ジャージを着て自宅まで走って帰り、両親には
ジョギングしてきたと平気でウソを付いていた・・汚れた子供だったね
いや、実際(笑)・・・ああ、いろんな記憶が蘇ってきたなあ・・だけど、
これ以上はレビューとは無関係になるから(既に無関係じゃが・・^^;)
遠慮しておこう(笑)