カチワリ氷 1個200円(上)
カキ氷   1個250円(下)

 
 
売り子同士は球場内ですれ違うときに、
自然と相手の売箱の中身をチェックします。
「こいつ、なんぼ売ってんのやろ?」
毎日売り子しにきていれば相手の実力もわかってくるし
負けたくない相手、ライバルを作りたくなります。
成績を競うことでテンションが上がって
小さな喜びがものすごく嬉しく感じられて
「また明日もやったろやないけ!」
そんな気持ちにさせてくれます。

当然、他の商店の売り子たちも全てライバルです。
そのなかで、最大のライバルは「カチワリ氷」でした。
「甲子園名物カチワリ氷、いかがっすかー」の掛け声に
何度悔しい思いをしたことか (T0T)
アルプススタンドで母校の応援をするために
地方から初めて甲子園に来たお客さんには
「甲子園名物」の一言がよく効くんです。


そのほかには、
「兄ちゃんこっちこっち」と呼ばれて階段を駆け上がっていった末に
「ありゃ、カチワリやないんか…」と言われたことも度々。
もぅ疲労倍増(泣) 返す刀の「こっちの氷もいけまっせ」で
買うてくれるのも関西人のいいところなんですが(笑)

いいことづくめのカチワリ氷ですが、唯一のデメリットといえば
売り物であるカチワリ氷そのものがかなり重いこと、かな。

一度休憩しているカチワリ売り子に頼んで持たせてもらいましたが
彼らの売箱には、それはそれはビッチリと氷が詰められてました。
その重いのなんのって…(^^ゞ
カキ氷売り子のように、自分の気分で商品の数を
自己申告できるのかどうかはわかりませんが
たとえ売れて少なくなったとしても、
売箱の中には氷が残っているので
重たいことには変わりないでしょうね。
カキ氷みたいに売れば売るほど箱の中身が減って
空っぽになるなんてことはカチワリ氷には絶対ないんだから。

ちなみに、僕は個人的にはカチワリ大好き人間です♪
飲んで良し、氷のまま食べて良し、
肌に当てて冷やして良し(おでこに当てると最高♪)
これを思いついた人に感謝状送りたいくらいです。