あんしん配達通信マガジン(月刊)


★R&I格上げ情報

R&Iは、5月10日付けで、東京海上日動フィナンシャル生命(旧 スカンディア生命)の保険金支払能力格付を下記の通り引き上げました。

●AA[新] ← A+[旧](2段階のアップ)

「AA」:保険金支払能力は極めて高く、優れた要素がある





★骨董の目利きと生命保険プランの選択は同じ?

骨董の偽物を掴まされないポイントは、ただ1つだそうです(聞きかじりなので、本当かどうかは?)。
骨董品を選ぶ際、当然、骨董商は、その骨董品が本物だという理由を99も上げて、購入意欲を刺激するわけです(あとは、「本物なのにこんなに安い」ということをアピールするでしょうが)。
が、それは本物の可能性を示唆しているだけで、本物であるということを証明している訳ではない、ともいえるのです。
でも、購入したいと考えている人にとっては、本物であるという理由が99もあれば、本物に違いなと考えるのも人情というものです。
ところが、その発想が逆らしいのです。
本物の理由を、実は99も見つけなくても良いらしいのです。
偽物であるという理由を、たった1つ見つければ、その骨董は、どれほど本物であるという理由があっても、その骨董は本物ではないということになるからです。
つまり、「本物が安く買える」という欲を刺激され、値段以下の価値しかない偽物を掴まされる訳です。

翻って、生命保険の選択についても、ある意味、骨董の目利きと同じなのではないかと思ったのです。
私は、「金融商品にうまい話はない」と考えていますが、皆さんは「安くて良い保険」(=うまい話)を一生懸命に探した挙げ句、払った保険料なりにも役に立たない保険だったということに、老後になってから気が付く、という傾向があるように感じます(だからこそ、年をとってから、病気をしていても加入できるという商品が開発される訳で、それを「うまい話」と勘違いして、また皆さん加入したくなるのですが)。
とくに、TV−CMやDM、新聞広告、パンフレットなどを見ると、まるで「安くて(安く見える)良い(よく見える)保険」のオンパレードです。
でも、たとえ「安くて良い保険」である理由が99もパンフレットに記載されていたとしても(極端な話ですが)、骨董の目利きの話から考えてみると、その理由で保険プランを選んではいけないと言うことになります。
そうです、たった1つの偽物の理由を見つけなければいけないのです。
で、そのたった1つの偽物の理由って何なのでしょうか。
私が考えるに、それは、自分にとって絶対に譲れ(妥協でき)ない条件だと思います。

例えば、
・保険料の払込は、働いているうち(最悪でも65歳まで)にすべて払込が終わる(保険料がアップしない)
 → 定職がなくなってか保険料を払う、それは無理と考えるべき。
・保険料の払込が終わっても、払ったなりの保障が残る(老後の保障の確保)
 → そうなっていないと、本当に生命保険が役に立つ老後の保障が十分確保できない。
 → そうなっていないと、結果的に、大きな掛け捨ての保険料が発生してしまう。
などの条件を、私は拘って(妥協しないで)生命保険プランを選択した方が良いと考えています。
その他の条件については、下記を参照ください。

http://www4.plala.or.jp/anshin/murinonai_plan.html

したがって、その偽物の条件に1つでも生命保険プランが該当する場合、そのプランは自分にとっての選択すべきプランではない、ということになるのではないでしょうか。
ただし、これはあくまで「自分にとって絶対に譲れ(妥協でき)ない条件」ですから、上記の条件に必ず拘らなければいけないと言うことではありません。
で、この「自分にとって絶対に譲れ(妥協でき)ない条件」が自分で分からないから、生命保険プランの選択が難しいとも言えるのですが、自分でしっかりと真剣に考えてください。
その際のポイントですが、自分が定年になった後の気持ちをあれこれとシミュレーションすること、これが肝心です。
でないと、現在の年齢で考えて、今が楽なように、今が一番良くなるようにしか考えませんから。





★日本格付研究所 格付情報

日本格付研究所(JCR)は、5月14日付けで、大和生命保険株式会社(2002年4月に旧大和生命生命相互会社と旧あざみ生命保険株式会社が合併)の保険金支払能力を下記の通り撤回のうえ、新規に格付を行いました。

●B+[新] ← BB[旧](2段階のダウン)

「B」:債務履行の確実性に乏しく、懸念される要素がある





★「やっぱり保険は掛け捨て」というCMが気になったら

「やっぱり保険は掛け捨て」というCMやら、最近出版の生保本「生命保険はこうして選びなさい」(ダイヤモンド社)を読んでも、「老後のためなら、保険より貯蓄が有利」なんて書いてあったり、終身保険は高くて役に立たない、そんなフレーズが頻繁に目に付くような気がします。
でも、生命保険が金融商品である限り、「安くて良いものはない」=「保険にうまい話はない」という原則は決して崩れることはありません。
今回、その原則について、生保本「生命保険はこうして選びなさい」(ダイヤモンド社)に記述のあった「終身保険の貯蓄としてのお役立ち度」という内容について、私なりに検証をしてみましたので、ご活用ください。
結論としては、「やっぱり保険にうまい話はない」ということになるのですが。

http://www4.plala.or.jp/anshin/shushin_chochiku_oyakudachi.htm

ちなみに、掛け捨てだからシンプルなのではありません。

シンプルというのは、

・働いているうちに保険料をすべて払い込み終わり(途中でのアップなし)
・本当に保険が役に立つようになる老後に、払ったなり(保険料総額に見合った)の保障が残り
・保障は、死んだら(長生きしたら)と入院したら、という給付に絞ることが原則だと、私は考えています。

とすると、掛け捨ては決してシンプルなのではなく、リスクの低い期間のみ、それに見合う安い保険料で保障がある、というだけになりかねません。
皆さんが心配する老後に対しての保険料を負担しないからこそ、保険料が安いと考えた方が間違いないと思います(ただし、保険料を払えな払うほど良いことがある、そんなことを言っているのではありませんので、ご注意ください)。


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