HOME研究ノートつぶやき


おことわり

平家琵琶は、あまりにも伝承者が少ないために、
習っている人、そのまわりの人、研究者が
根本的なことを誤解していることがあります。

私の先祖は代々、平家詞曲を伝承し、多くの記録を残しました。
私の師匠は親戚です。
先祖の記録や師匠の言葉の中に、
私は数多くの確信を得ています。
自分でも不思議なのですが、
私のDNAが、行間の理解を助けているのです。

ここには、そこから生まれた気持ちを綴ります。

琵琶師

楽琵琶や平家琵琶を代々製作している琵琶師、という人は
現代には(私が知る限りでは)いません。
おそらく幕末か明治時代に途絶えたのでしょう。
今は、薩摩琵琶や筑前琵琶の琵琶師が、
古い楽琵琶などの修理を通じて、復元製作しています。

私の愛器も、復元していただいた平家琵琶です。
私は、愛器の材料や寸法、それから琵琶師のことを信頼しています。
けれど、先祖の残した調弦に関する口伝とは、
どうしても合致しないことがあるのです。

たぶん、江戸時代の琵琶師にも口伝があったのでしょう。
どれだけ精密に復元しても
失われた口伝は、もう、よみがえることはないのです。

現代は、演奏を容易く録音・録画することができます。
でもきっと、平家琵琶の「語り」をどれだけ丁寧に録音しても
それを聴いただけの人が「口伝」を得ることは、ありません。

Copyright:madoka 初版:2004年7月10日



研究ノート 無断リンクを禁じます。内容の転載・引用を希望の方は 必ずご一報下さい。