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2012年■吹き寄せられて■P50

作品2012年02

キャンバスに油絵の具

沼に住む珪藻が採取され、中身をきれいに洗い落とされ外側のガラス質の殻だけにされて、スライドグラスに封印されたプレパラートを購買し顕微鏡で観察する。

これだけの数をわずかの汚れだけで作れるのは、まさにプロの技である。
自分は、そのプロの技の上澄みをすくって作品を作っているわけだ。

去年の12月から始めたが、この珪藻の数の多さに負けてしまった。
描いては薄く塗りつぶし、また描き起こすという手法だが、1回描き起こすのに思ったより多くの時間がかかった。

なんとか、形にはなったが深みがでていない。
少なくとも、あと2工程はしなくては駄目だろう。11月から始めるべきだったが、もう取り返しはつかない。


2012春季新作家展に出品