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2016年■残滓(MWS珪藻プレパラートKMR-01より)■P50

作品2016年03

キャンバスに油絵の具

残滓と名付けた。廃墟でもよかったかもしれない。
破壊された跡を現しているわけだ。
無残な気分が漂っているのが感じられるか、感じられないかが成否の分かれ目だろう。
それにはエネルギッシュに細かく細かくと描き込んでいくのはちと拙いかなと思えたので、じっくり見て筆の動きはすくなくした。そのかわり何度も乾かしては塗り重ねる薄い絵の具の層が明暗と深みを生み出し、荒いタッチも離れて見るとリアルさを示してくる。
それが絵の力となって見る人になにかを感じさせる。

そうなっていると良いのだが。はかない願望だ。