デジタルゲート オープン

 脚本:前川淳 演出:梅澤淳稔 作画監督:清山滋崇
★あらすじ
 どうにか無事に現実世界へ戻ってきた大輔たち一行。

 異質な空間の存在を完全に認識した京と伊織ですが、はやる気持ちをかかえたままその日は解散となりました。
 新たな選ばれし子供たちの心はデジタルワールドへの驚きと期待に膨らみ、太一たち先代もひさびさに顔を合わせあって、
 パートナーの故郷のためにできる限りのことをする決意を固めます。

 果たして翌日、ついに京と伊織もデジタルワールドへと踏み込むのですが、デジモンカイザーが手ぐすねを引いて待ち構えていました。
 スナイモン、ドリモゲモン、モジャモンらのとつぜんの強襲。あっという間に大輔が囚われてしまいます。

 いきなりの大ピンチに一時パニックへ陥った京と伊織でしたが、逃げた先のピラミッドで新たなデジメンタルを発見。
 他ならぬ彼女たちの手により、ホークモンとアルマジモンが覚醒を果たしました。
 空や光子郎の激励もあって、ふたりは仲間を救うため、ついに戦う決意を固めることになります。
 かくして第2、第3のアーマー進化が顕現するのでした。

 一方、囚われた大輔とブイモンはデジモンカイザーと初の対面を果たしていました。
 カイザーはブイモンにあの黒い輪を填めようとしますが、間一髪で京たちの助けが入り、取り上げられていたデジヴァイスも奪還。
 再度おそってきたスナイモンらも、もはや敵ではありません。戦いはあっというまに子供たちの勝利で幕を閉じます。
 しかしカイザーはまんまと姿をくらまし、なおも余裕の笑みを浮かべるのでした。

 ともあれ、またも心強い仲間を迎え入れた大輔たち。冒険とデジモンカイザーとの対決は、まだ始まったばかりです。
 
 
 
★全体印象
 2話です。タイトルコールは夏樹リオさん(京)。馴染み深い宣言が聞こえますが、本編ではまだ言いません。
 背景に見えるのは愛情と知識の紋章。その手前の京、伊織、ホークモン、アルマジモンの影絵は設定画を流用したものかな?

 今回からしばらくは、大輔たち新メンバーと太一たち旧メンバーの交流がメイン。いわゆる第一段階というやつです。
 この時期は冒険に出るメンバーが固定しておらず、あらすじを書くのにもけっこう考えさせられたりしてしまいますね。
 なにしろ人数が多いので、それだけで文字数取ってしまうことがままあるんです。

 お話運びそのものは1話以上の強引さで、続編というのを考えに入れてもそうとうな力技といえる導入になってるんですが、
 大きなイベントを起こす前に旧子供たちを出しきっておかねばならない以上、やむを得ぬ側面はあるのかもしれません。
 加えて、第2クールの早いうちにふたつ目のアーマー進化もお披露目せねばならないという縛りがありましたから。
 むしろ、02は他のどのシリーズよりも制約が多かったと思うんです。がんじがらめだったのかもしれない。しかも自縄自縛。
 
 とはいえこの2話、べつの角度から言えば非常にテンポが早くて目が離せない回でもあります。
 とりわけ終盤の3対3は短さにもかかわらず、各アーマー体の得意分野を存分に見せる流れに仕上がっていて非常に印象的。
 あのへんは「ゲッターロボ」2話を思い起こさせるものがありますね。
 
 そういえば、2回めにしていきなりデジヴァイス封じに出てくる敵方というのもめずらしいパターンです。
 でも、カイザー自身がデジヴァイスの持ち主なのだし、01の勢いに乗り最初からクライマックスの心地で導入してるからこそ、
 これほど早い段階で捻じこめたのでしょう。べつに不自然ではないですし。
 もっとも、2度と同じような作戦は取られませんでしたが……そこは言いっこなしってことで。
 
 脚本は前回にひきつづき、前川氏。絵も安定株の清山作監なので、上に挙げた展開の早さもあり満足度のたかい一篇です。
 キャラの舌が口のなかで山型になってるのはなんだか気になりますが。
 
 
 
★アバンタイトル
 セイバーズの頃になるとOP前に始まり、時間を取って視聴者を本編に引っ張り込む役割を果たしていたパートですが、
 02のころはまだキッズアニメじゃ珍しかったように記憶しています(おジャ魔女はもう導入していた気がするけど)。

 内容のほうも前回のあらすじをざっと紹介するだけで時間も短く、正確には本編とすら呼べないものです。
 にもかかわらず記憶に残っているのは、故・有澤氏の音楽によるところが大きいんじゃないでしょうか。

 明朗でかつ勇ましい旋律は穏やかな01のアバンテーマと好対照をなしており、すぐ憶えることができました。
 02というお話を象徴するテーマのひとつといっても過言ではありますまい。
 (ついでに言うとセラムンまでをも思い出させる曲だったりします。同じ人なんだから当たり前ですが)

 
 
★各キャラ&みどころ
 
・大輔
 2話でいきなり捕まって仲間に助けられた主人公、と書くと何かせつねー気分になってきますが……

 でもあらためて見てみると、こんなに少なかったっけと思うほどセリフがありません。これも美化というものか。
 というか、いまの彼はほかの新メンバー同様に半人前というところです。単純に技量でという意味ではなく。
 つまり、当初の彼らは前作キャラを絡ませるためにああいう設定になった、とさえ言えてしまうんですね。
 ぶっちゃけ、旧メンバーあってこその存在なんです。少なくとも前半まではそうでしょう。

 でも落ちるブイモンに思わず手を伸ばしたり、啖呵を切るパートナーの姿にハッキリとした何かを感じ取ったり、
 心に残るポイントはすでにいくつも出てきています。これからも注意深く見ていって、後半にどう繋がっていくか
 あらためて見届けることにしましょう。
 
 
・ブイモン→フレイドラモン
 進化する前にとっつかまってしまいましたが、京たちにスポットを当てるためにはやむを得ないところでしょうか。
 そのぶん、後半の見せ場は短いながらポイントを押さえたものになっています。
 普段の可愛らしさと、進化した後に見せる不敵な物言いのギャップが出てくるのもこの回から。
 それを野田さんの声でやるのがいいのです。

 今回披露した技はナックルファイア。燃える拳から複数の火炎弾を発射する見たまんまの技で、
 ファイアロケットに比べると派手さには欠けますが、イービルリングを破壊するだけならこれで充分な場合もあります。 
 速射性があるためか、敵の数が多いときはこちらをメインにしていたような記憶が。

 全体的にみて、彼らが進化するアーマー体は並の成熟期よりも高いパワーを持ち、技の数も多い傾向がありますね。
 息切れの局面がそれほど無いのは01と違って本拠地があり、休息と食糧補給をできるという点が大きく関わっているはず。
 冒険の質が違えば見かたも変わってくるわけですが、そのことについてはいずれまた。
 
 
・京
 興味本位からいきなり地獄の洗礼を受けるという、なかなかにハードなデジタルワールド・デビューを飾りました。
 そこから奮起して大輔を助けに行くまでを伊織と同時にやっているので、だいぶ駆け足な展開となっていますが
 「大丈夫」と言ってくれる経験者が傍にいることはやはり大きいですね。

 とはいえ、本人はああ見えて土壇場で踏みとどまれるところがありますから、あれで丁度いいのかもしれません。
 ホークモンとのやり取りから、立ち直りの早さと腹を据えたときの漢っぷりがかいま見えます。

 彼女たち新規組の冒険は上述のように帰る場所があり、厳密に危険といえるのは敵からの攻撃だけでした。
 それだけ生命の危機を迎える局面が少なかったといえるわけだし、長い目でみる必要があったと今なら思えます。
 漂流していたわけではなく、現実の延長として冒険に参加していたのですから。
 
 
・ホークモン→ホルスモン
 こちらも声でひっくり返ったパターン。よもやあんなヒーロー声だとは思いませんでした。
 パートナーが京なんだしピヨモンほどでなくても、類するような女性声優がくるとばかり予想していたのです。
 それがまさか……ねえ。やられましたよ。なんだか02の初期は声で驚いてばっかりでした。

 ですがこれによって、ホークモンと京はまさに独自のパートナーシップを確立することができました。
 一話の感想にも書きましたが、なんせ性別のイメージが唯一明確に分かれてる組み合わせですからねえ。
 これ、実はセイバーズまで通してみても彼らぐらいしかいないんです。きわめて貴重な存在といえるでしょう。

 愛情のデジメンタルからのアーマー進化でホルスモンになりますが、シュリモンともども他メンバー以上に多芸ですね。
 今回だけですでに二種類の必殺技を披露していますし、非常に優秀な個体です。
 性格も冷静沈着でかなりのエリート肌だと思うんですが、あんまり強調されないのは京さんが相方だからでしょうか。

 その京はホルスモン時、どうやら耳の部分?を掴んで体を固定しているようですね。
 つまりアーマー体は人を乗せられるように進化している、ということになります。興味深い事実ではありませんか。
 サブマリモンなどはその最たるものでしょう。操縦桿らしきものまでありますし。
 もっとも、人を乗せられるデジモンは今じゃそう珍しくありません。02中でも、カイザーがメカノリモンに乗ってます。

 ところでこの回または初期話だけホルスモンの進化バンクに一部、SE音がありません。…編集ミス?
 
 
・伊織
 どうやら夜の一定の時刻になると、毎日素振りの練習をしてるみたいですね。
 彼のことだから、律儀に雨の日も風の日も続けているにちがいありません。やや硬質な誠実さが持ち味ですから。

 まだ知識の人というイメージも強く残っていましたが、スタッフ側でしっくり来なかったのかどうなのか
 のちのお話では影をひそめるようになっていきます。または、光子郎とちがう形で描くようになったのかもしれません。
 それが後半のタケルがらみだと思うんですが、いずれ時がきたら語るとしましょう。

 ただひょっとしたら、最初のデジメンタルに関しては京と伊織、どっちがどっちを取っても良かった可能性があります。
 愛情も知識も、京と伊織に関しては両方が持っているように見えなくもありませんでしたし。
 もちろんパートナーは変わらないでしょうが、デジメンタルによって進化先が変わることはありえたかもしれません。
 なぜかふたつ同時に置いてあった事実も、この件についてはそれで説明がつくような気がします。

 ということは、伊織がプテラノモンで大輔たちを助けに来る……という流れもありえたことになりますね。
 ただそれだと京側はフライビーモンになるのでなんかバランスが悪くなってしまいますが。

 あれ、でも待てよ。ドラマCDではとりあえずモノさえあれば誰がどれを使っても発現したような………
 ま、まあ、あれはギャグだし見なかったことにします。
 
 
・アルマジモン→ディグモン
 誰かと思ったらなんと伊織と同じ声。これも厳密には声優で驚いたケースと言えましょう。

 とどのつまり、浦和さん本人以上にアルマジモンを演じられる人が誰もいなかったことになります。
 デュエット曲がものすごい一人芝居になるんですが、違和感なく演じきるのだから半端な力量じゃありません。
 デジアドのパートナーデジモンは、子供たちの心の分身。この二人はそれを地でいってるようですね。
 性格的には光子郎組と丈組のあわせ技ですけど。

 知識のデジメンタルで進化するディグモンは、地底が活動範疇。実はこっそり飛べたりもするんですが、
 重量からあんまり長い時間は無理なのかもしれません。特性上、脱出や隠密行動にはこの上なく向いているはずですが
 その機会自体がたいして無かったので、意外と地味なままアンキロモンへ交代することになりました。

 しかしこのディグモン、主人公格のアーマー体で唯一他のシリーズへの出演を果たした存在だったりします。
 該当エピソードはセイバーズの5話。ドリモゲモンからの進化なのはおそらく偶然じゃないでしょう。
 俊敏な動きと恐るべきパワーで、ジオグレイモンからダウンを奪った数少ない相手として印象を残しました。
 むろん結局は倒されるんですが、良いリスペクトといえる部類でしょう。

 なお、胴体の補助腕は自分より小さな対象を抱えるときに重宝するようです。今回はブイモンを拾ってました。
 このあたりの利点がもっとも活かされたのは、やはり5話でしょうね。いずれ存分に語りましょう。

 
・タケル
 今回の見せ場はいち早くスナイモンを発見、体当たりで空を庇うシーンでしょう。
 背丈と体重が伸びた02の彼でなければ、絶対にできなかった芸当です。なにげに感慨深い場面じゃないでしょうか。
 三年の月日は大きい。

 それ以外は特に目立ってませんね。パートナーが進化できないし……待て次回。
 
 
・ヒカリ
 こっちはタケル以上に特筆するところがありません。
 もともと戦闘で華々しい活躍をするタイプでもないんですが。
 
 
・太一
 今回もデジタルワールドに行こうとしてましたが、藤山先生の登場でお流れ。
 あおりを食う形でアグモンも出てきてません。どこ行ったんだろう。

 ああいう局面での咄嗟の機転は、太一ならではかもしれません。他の主人公だったらワタワタしてしまいそう。
 
 
・空
 結果論ですが、京のアドバイザーとしての同行です。

 自分の経験を活かし義務や使命を語るのではなく、パートナーとの出逢いを信じてほしいと諭していました。
 京のほうも、デジモンとの冒険がいまの豊かな雰囲気の空を育てたのだと気づき、自分も彼女のようになれるかもしれない……
 そんなふうに感じたのかもしれませんね。結果、京さんは3児をかかえる肝っ玉母さんになるわけですがそれは後の話。
 
 
・光子郎
 こちらは伊織のアドバイザーとして動いていました。
 彼にとってゲンナイさんがそうであったように、伊織にとっては光子郎が知識面での先輩になるのでしょう。
 京の影に隠れてあまりに接点が目立たないですが。

 ただ光子郎がゲンナイに知識を求めてみずから探しに行ったりしたのと違い、伊織には最初から教えてくれる人がいます。
 どちらがより正しいかはわかりません。なぜなら、状況しだいで変わってくることだからです。
 02の場合、彼ら先輩が背中を押してやらねばならなかったのもやむ無しってところでしょう。早期育成ってやつです。

 ところで彼の言葉によると、局地的デジタルゲートが二日連続で開いたことは今まで無かったそうです。
 つまり今まではちょくちょく開いてたってことで、それについてもやはり「2年半の休暇」に記述されてますね。
 まあ、実際に一度全員で行ったことがあるって、27話だったかでも言ってましたが。
 
 
・ヤマト、丈、ミミ
 今回は顔出しのみ。ヤマトだけ、バンド仲間(顔なし)とのやり取りがあったりします。

 ミミに至ってはイメージ画像しか出てきませんが、メールの文面は読めます。意外にちゃんとした文章。
 ヒカリが言ってたってことは、彼女と直接のやりとりをしてたのはヒカリだったのでしょうか。
 ヒカリにとってはすぐ上のお姉ちゃんにあたるので、わりと気軽に話ができるのかもしれません。接点少ないけど。


・デジモンたち
 テイルモンが相変わらずの姐さんです。前哨戦ではスナイモンにただ一人攻撃を当てていました。
 そこまではよかったんですがやっぱり効果無し。ホーリーリング一個でどんだけ弱体化すりゃいいんですか。
 カレー粉の入ってないカレーじゃあるまいし。

 あとはピヨモンがなにげにさらなる成長を遂げていました。空を逆に鼓舞したりもするし。相方にいよいよ似てきたなあ。
 そういえば02の光子郎組には細かい出番が多かったかわり、単独でスポットの当たった回がなかった気がします。
 
 
・デジモンカイザー
 初期はこの2話みたいに、相手がより精神的ダメージを受けるようなやり方を好んで取ってましたね。
 本来の彼は自分の痛みにも、他人の痛みにも敏感で傷つきやすい性格だったというのに。
 明晰(?)な頭脳のかわりに、そういった感覚が鈍くなっていたのでしょうか。

 とはいえシリアスにお茶目をかます愛嬌もあり、悪役として優秀だったのはたしか。
 「人的」には他のどの悪役より大規模な被害をもたらしたのではないでしょうか? 黒ウォは聖石狙いだったのだし、
 あれだって深刻な事態を呼び起こしたことに変わりは無いですが。

 そして、それだけに後半が見どころというわけです。
 尺を取りすぎたとはあまり思いません。やったことの重大さを思えば、あれでいいんだと考えます。
 もともと、理由があったからってどれだけ酷いことをしても許される類の悪役はまったくもって気に食わない性質なので、
 どうしてもやるならせめて贖罪意識は持っていてほしいものです。この賢ちゃんのように。
 
 そんなわけですから、Vテイマーのネオあたりはいちばん気に入らないパターンなんですよね。
 デジモンカイザー以上の暴虐やらかしといてデーモン閣下に責任全部押し付けるなんて、あんまりです。
 黒幕がちゃんとデーモンだったこと自体はまあ、嬉しかったんですが…
 
 
・ワームモン
 で、賢ちゃんのパートナーがこのキモカワイイ系。
 いきなり奇行に走り出した相方に、それでも懸命に仕える姿がいじらしいというか不気味というか、なんともいえません。
 海外放映版では声を男性がやっていてしかも野太い声だったので、仲間うちではすっかり「気弱なマッチョ」
 としての見解で落ち着きつつあります。いいやつなんだけど見ていると生暖かい笑みが湧いてくる、そんな感じ。

 いやあ、02メンバーってこうして見ると、既存の方々との棲み分けが絶妙ですわ。
 鳥系やら虫系やら種族はかぶっていても、トータルイメージではなにひとつ一致しません。
 
 
・スナイモン、ドリモゲモン、モジャモン
 三大メカザウルス……ではなくて、走狗デジモン。
 前半は奇襲から京の悲鳴までを一気に見せる役割を果たし、後半はそれぞれの能力を活かしてフレイドラモン、ホルスモン、
 そしてディグモンの特性をわかりやすく説明する役目をになっていました。3種3体という数からくる豪華さや
 速い見せ方などで、非常に心に残る連中です。

 ゲッターロボ2話を思い出したと上に書きましたが、登場するザイ、ズー、バドがまさに彼らと同じ立場でした。

 めまぐるしく変わる場面にあわせて姿を変え、その本領を思うさま発揮するゲッターロボの言わば引き立て役だったのです。
 引き立てる誰かがいないと主人公が輝けないので、彼らメカザウルスの任務はたいへん重要といえるでしょう。
 これら3種はスパロボにもちょくちょく出てくるので、馴染みのある方もおられると思います。

 最後に02へ話を戻して、後半のバトルでいちばん好きな場面を書いときましょう。
 なんといっても、6体が自然にみっつの舞台に分かれ、先端を開くシーンがこたえられません。

 「しっかり捕まっていてください、とうっ!」→「逃がさんがや!」→「アイシクルロッド!!」→「氷には炎だ…!」

 ここらへんですね。燃えます。
 
 
 
★名(迷)セリフ

「ずるーい! みんなだけぇー!」(京)

 別に意図したものじゃないんでしょうが、末っ子でなにかと流用人生な彼女の境遇をちょっと思い出しました。
 いっつも自分はあとまわし、というのが彼女の数少ない不満だったのでしょう。
 
 
「アーマー進化だってッ!?」(ヤマト)

 内容はたいしたことないんですけど殿堂入り。いや、なんかリアクションがツボに来たので。
 ヤマト驚きすぎ。
 
 
「なんかすっかり変わってるのねぇ、今度の選ばれし子供たちは。時代なのかしら」(空)
「そんなぁ、お年よりみたいに言わないでください」(ヒカリ)

 自他ともにおばさんくさいと言われがちな空ですが、こういう言動もありました。
 ヒカリ、せめて満面の笑顔はよすんだ。
 
 
「オレと同じ子供じゃねえか!」(大輔)
「あっはっはっ! キミと同じだって? 冗談じゃない。 僕とキミとじゃ大違いだよ」(デジモンカイザー)

 おたがい最悪の出会いでしたねえ、いま思えば。
 さらに言うと、「同じ」と認識する大輔がなかなか鋭い。
 
 
「えへへへ… 捕まっちゃった……」(ブイモン)

 うん、可愛らしい。
 
 
「とうっ!」(ホークモン)

 これが第一声。無駄にかっこいい声で思いっきりズッコケました。
 
 
「でも、いつか…デジモンと出会えてほんとによかったって、いっしょに冒険できてよかったなって思える日が、
 きっと来るから…だから、頑張って!」(空)

 地味に好きなセリフです。空らしい。
 
 
「空さんの手……あたたかい……」(京)

 中の人の発音が気に入ったのもあって、殿堂入り。
 
 
「わからないことがあったら、何でも聞いてください。僕たちは仲間です。いつでも力になります。
 いっしょに考えましょう!」(光子郎)

 帰る家があり、数多い仲間がいる。そこが02の子供たちの弱点でもあり、最大の強みでもあります。
 そして光子郎の立場に立って考えると、目の前にかつての自分と似たような状況を味わっている者がいたら、
 やっぱり手をさしのべたくなるでしょう。それが自然な感情です。

 もちろん、それでつい甘やかしすぎて自分じゃなんにもできない人間ができてしまう例も世の中にはありますが。
 
 
「さあ、京さん、伊織くん。デジメンタルアァーップと叫んでください!」(ホークモン)

 初見から噴きました。いきなりクライマックスだなあホークモン。
 ところで伊織には君づけなんですね。
 
 
「オレはずっと待ってた……大輔のことを、ずっと待ってたんだ!
 だから…大輔に会ったばっかで、おまえなんかの手下になってたまるかよ!」(ブイモン)
「ブイモン……」(大輔)

 なーんかブイモンが語るとこう、むずむずします。声がいちいち琴線に触れるというか……
 いずれにせよ、大輔がはじめて相方としてブイモンを意識した場面こそがこのシーンだと言っていいでしょう。

 それにつけても可愛いな。
 
 
「賢ちゃんには、指一本触れさせない!」(ワームモン)
 
 こっからネコパンカウンター→吹っ飛び激突→「しまったぁ!」がナイス過ぎます。和む。
 
 
「氷には炎だ…!」(フレイドラモン)

 ざくろ姐さんの低音でこういう不敵を抜かすのがブイモン進化態の持ち味です。イカす。
 
 
「いいわ。とことんつきあってあげる」(京)

 これも漢前なセリフですね。
 気づいたら兄貴に「お前は漢の中の漢だ!」と認定されて全力で反論する姿が見えました。

 
★予告
 すぐ後で増援が来るとはいえ、3話でボコられる主役デジモンが見られるのは02だけ。
 不思議と味方の弱さより敵の強さのほうが心に残っていますが。デジモンカイザーって初期はほんとに強かったんだなあ。
 闇の力に脳でもやられたのか、だんだん劣化していきましたが。