サヨナラ、賢ちゃん……
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脚本:前川淳 演出:吉沢孝男 作画監督:竹田欣弘 |
★あらすじ
黄金の輝きをはなつ奇跡の進化・マグナモン。光を受け、ポロモンたちまでもがみるみる回復していきます。
そこへキメラモンが現れ、すさまじい戦いがはじまりました。もはや合成魔獣にデジモンカイザーの命令はとどきません。
やがて動力を失った空中要塞は、大地にその巨躯を沈めていきました。脱出する子供たちとカイザー。
戦いはキメラモンが優勢でした。マグナモンを、そしてパートナーのデジモンカイザー……賢を救うため、ワームモンは命を懸けます。
その願いと力を受けたマグナモンのエクストリーム・ジハードが、ついに暴圧の超魔生物を消滅させました。子供たちの勝利です。
同時に奇跡のデジメンタルも消滅し、そのあとには見たこともない紋章が残されていました。
自分の敗北が信じられない賢。彼は、デジタルワールドを単なるゲームだとしか認識していませんでした。
デジモンたちが現実世界にも存在しうる生き物だと知ったとき、デジモンカイザーの姿は砕け散り、くだんの紋章が賢の手に収まります。
それは優しさの紋章。本来の賢が持つ優しさを象徴するもの。後悔する賢の腕の中でワームモンは力尽き、消滅していきました。
失意のままに去っていく賢に、子供たちはかける言葉を持ちませんでした。ただひとり、大輔を除いて。
選ばれし子供たちの最初の使命は、こうして果たされました。
しかし一乗寺賢にとっては、これからが本当の使命といえるのかもしれません……
★全体印象
21話です。タイトルコールは当然、高橋直純さん(ワームモン)。
0Pを思い起こさせる振り向きの影絵に加え、左目に涙がキラリと輝いています。死と涙を予感させますね。
さて、いよいよデジモンカイザー=一乗寺賢との最終決戦。18話からつらなる決戦篇のトリを飾るエピソードです。
偶然なのか狙ったものか、作画も演出も非常にちからが入っていて脚本の盛り上がりを支えていますね。
前作の21話がああだったので、今年も印象に残る回にすべくスタッフが頑張ったのかもしれません。
敵であるキメラモンは前回、前々回を遥かに凌ぐパワーに溢れた姿を見せてくれますが、残念ながら前半で打ち止め。
マグナモンによって意外にあっさり倒されてしまい、後半において賢とワームモンの別離がじっくりと描写されています。
このときの賢ちゃんはまさに憑き物が落ちたような顔で、まるっきり別人というか新キャラのよう。
じっさい、本来の性格にもどった彼は前半とほとんど別人といってもいいくらい違うので、いっそわかりやすいですね。
そなえもつ良い特性が文字通り、抜け落ちていたのかもしれません。
そんな賢ちゃんを信じつづけ、身をささげてまで救おうとしたワームモンの姿は大きな見どころ。
戦慄すらさせられる献身ぶりは涙を誘うとともに、毎度毎度ふしぎな気持ちにさせられます。なぜ彼らは、こんなにも信じられるんでしょう。
なぜパートナーのためになら、息を吸うように命を懸けられるのでしょう。パートナーだから? 魂の分身だから?
言葉で説明できるような答えはないのかもしれません。ですが、彼らの献身がいつも私の心を打ち、興味をひくのは確かなのです。
作画監督は竹田欣弘氏。14話よりもまたさらにリミッターを緩めており、ヒカリの美少女度やテイルモンの足が伸びたりしています。
しかしこれでもまだ空気とキャラ表を読んでくれているということは、セイバーズを見た皆さんならおわかりでしょう。
今回は原画に直井正博氏もいるので、アクションが非常に充実しています。
そういえば、脚本は前川氏だったんですね。泣かせのうまい人だということは後年よーくわかったんですが、
その持ち味はここでも遺憾なく発揮されていたみたいです。
★各キャラ&みどころ
・大輔
デジモンカイザーを「一乗寺賢」と呼び捉える姿勢があらためて強調されています。
8話ではじめて話をしたときの憧れは見られませんが、これはやはり侵略者としての悪行で相殺されてしまったのでしょう。
しかし別の見かたをすれば、だからこそ余計なフィルターを取っ払って接することができたともいえます。
憧れは時として、反感よりも壁を作ってしまいがちですから。
しかし、それでも彼の心の底に賢への敬意が残っていたのは確かです。
証拠に、賢がふたたび現れて伊織を助けたときには真っ先に認めるような発言をしているではありませんか。
だからタケルとは違う意味で、より以上に賢のことを止めたいと願っていたのだと思います。
思い返してみれば、優しさの紋章──賢の心のよき特性を言ってみれば受け皿として活用できるのは大輔だけなんですね。
そうして初めて、ワームモンもその力を行使し、また自らが力となることもできたのでしょう。
そもそも、選ばれし子供が他の誰かの紋章を使えるということ自体奇跡のようなものです。
奇跡と言えば、思い出されるのは元祖ジョグレス体のオメガモンです。あのとき、ジョグレスという概念が生まれたわけですが、
今回はそれがデジメンタルの上で起こったようなものなのではないでしょうか。よき心の特性どうしの合という。
・マグナモン→チビモン
そんな合から現れたマグナモンは、単体でキメラモンと渡り合えるパワーを持っていました。
ワームモンの力を受けた後は、ただの一撃で合成魔獣を葬り去るに至っています。究極体レベルの攻撃力があると言っていいでしょう。
現時点での子供たちがキメラモンを倒すためには奇跡でも起こらないと無理だったわけですが、その奇跡が起きたのです。
持ち技をふたつ披露していて、そのうちプラズマシュートは肩アーマーに内蔵されたミサイルを発射するもの。
この肩アーマーにはブースターも装備されていて、技を使う直前に空中で姿勢制御するカットが見られます。さすが鋼属性、メカっぽいですね。
後年セイバーズに登場した別個体もスレイプモンへの攻撃に使っていて、見た目もそのままでした。大半は当たりませんでしたけど……
もうひとつはアーマーの輝きをそのまま武器に変えたかのような必殺技、エクストリーム・ジハード。
体全体からビームを発射するさまはまるでイカルス星人のようですが、映画ではウルトラマンのようにも見えるポーズを取っています。
これがパワーアップ後になると全方向になるうえ、比較にならぬほど強力になるので邪悪なものでは近寄ることすらできないでしょう。
もちろん、言わばかりそめの進化である奇跡のデジメンタルの力を長く維持できるはずもなく、すぐチビモンに戻っちゃいましたが。
なお厳密に言えば「マグナムパンチ」「マグナムキック」なる技も見せています。ただし、公式の資料には掲載されていません。
演出のノリと、作画スタッフが頑張って格闘戦を描いてくれたおかげで生まれたものでしょう。
手持ち武器を特にもたず、体型も人間により近いので確かに徒手空拳でのバトルが絵になる姿なんですけど。
ところでこのマグナモン、ご存知のとおりのちにアーマー体でありながらロイヤルナイツとして抜擢される個体でもあるのですが、
肩書きはロイヤルナイツ随一の防御力。でも私が見た限り、防御力よりも圧倒的攻撃力と格闘能力しか強調されていません。
セイバーズでも、圧倒的防御力を見せたのはあきらかにクレニアムモンの方なので、設定に描写が伴っていませんでした。
ただし02時点ではロイヤルナイツの設定が存在せず、セイバーズでは出番が極端に短いため、描く場面がなかっただけという説もあります。
・京&ポロモン→ホークモン→ホルスモン
成りゆき上完全に脇。まあ、仕方ありません。
奇跡のデジメンタルの光で回復したところをみると、マグナモンの放つ輝きはヒカリが放出したものに似た特性を持っていることになりますね。
そんなものを人間がはなつとは考えにくいので、やはりあれは光の紋章の力なのかもしれません。
・伊織&ウパモン→アルマジモン→ディグモン
彼らも脇に回ってるんですが、ディグモンがここでコッソリと飛行能力をアピールしています。
なかば退化したかのような羽根の短さと重量がありそうなデザインからみて、そう長くは飛べないのかもしれませんが、
それでも空中要塞から脱出してある程度遠くに離れるくらいの芸当はやってのけられるようですね。
となると、アーマー進化時点で陸上にしか適応してないのは本当に大輔たちだけだったのか…
つまり大輔組はマグナモンになってようやく、ちょっとの間だけ飛行能力を得たわけです。
その後進化したエクスブイモンがなにげに飛行できるので、そこでやっと安定した空戦力を手に入れたことになりますね。
・タケル&パタモン→ペガスモン
あんだけアバレてみせたタケルも結局たいした出番がないんですが、賢に対してたまにトーンの違う突き放した口調をとるのが印象的でした。
と同時に、みずからの苦い経験を思い出して浮かべた複雑な表情もまた心に残っています。
・ヒカリ&テイルモン→ネフェルティモン
出番のわりにやたら目に焼き付いてる人たち。
上で書いた通り、ヒカリの美少女度が格段に上がっているんですね。気付くと画面の端で女の子っぽいポーズを取っていたりしますし、
他の作画さんではまず描かないであろう、上げた前髪のほつれが書き加えられたカットもあったりします。
決して大きくキャラ表から外れているわけじゃないんですが、全体的な雰囲気がやはり際立って肉感的なんですね。
テイルモンもなにやら脚が伸びていて、無闇にスラリとしていました。竹田氏原画のポスターでは意味もなくセクシーポーズを取ってるし、
氏の作画にもとめるエロスはどうやら人だろうとケモノだろうと平等に、広範にわたるようですね。
なんだかんだで竹田回がまわってきたときは個人的に楽しみにしていたものです。賛否両論はあるにしても。
・太一、ヤマト、光子郎
主にジュンが原因でたいへんな苦境に置かれた方々。
たらい回しのあげく光子郎がワリを食うことになったと見せかけてやっぱりヤマトが大変なことになりました。
あの後何があったのか語られることはありませんでしたし、結局一発ネタに等しい扱いでしたけど。
それにしても、ヤマトって本当にジュンが苦手なんですね。
・ヤマトパパ
ジュンが来たために車が定員オーバーとなったので、息子だけバスで帰らせるという(ヤマトにとっての)暴挙に出ました。
ある意味、今回の「悪だくみ」に引っ張り出された意趣返しの形となっています。態度のぞんざいさが父親っぽいというかなんというか。
ともあれ、お疲れさまでした。
・ジュン
どうやって嗅ぎつけたのか、ヤマトたちのいるキャンプ地にまで押しかけてきました。
大輔だけは弟らしく言いたい事をぶっつけてましたが、今回ばかりはシャレにならんので誰もツッコミを入れられない状況。
こうして見ると結局彼女の行動にはたいした意味がなく、現実世界側を軽く引っかき回す役割を実行していただけのようですね。
そしてどのような方針だったのかわかりませんが、以後は目に見えて出番が減っていくこととなります。
結局、「大輔の姉」という以上の存在意義をもらえなかった感じですね。最初からそういう予定だったのでしょうか?
・デジモンカイザー=一乗寺賢
今回でデジモンカイザーとしての出番は終わり。23話以降は「一乗寺賢」としての出番が待っています。
あそこまでいくと、もはや別キャラといってもいいくらいでしょう。洗脳から解けたような感じ。
さて、デジタルワールドのことは良くできたゲームという認識しか持っていなかったということが示されました。
彼はこれに気付いて愕然としていましたが、現実世界では子犬を蹴っ飛ばすぐらい平気でやっているため、やや違和感があります。
それに、そうだとすると彼は単なるゲームをクリアするためだけに引き篭もったということになってしまうので、
現実認識の致命的欠如を問題にしなければならなくなるでしょう。遊び続けて死んでしまう廃人プレイヤーみたいです。
というかまあ、そう見えるよう狙っての展開なのでしょうが。
そしてこの認識の甘さ、痛みをおそらくは無意識に麻痺させていた心のありようこそ、彼を仲間として引き込むための力技。
ここまで悪行を重ねてしまった以上、あれぐらいやらなければ足りなさ過ぎるでしょう。
協力体制を取りはじめた後でさえなかなか認めてもらえなかったのも、個人的にはアリだと思っています。再三書いていることですね。
ところで「脱カイザー後は別キャラ」という印象をいきなり決定づけたのが今回のビジュアル。
後半の呆けたような表情と、やや乱れたツヤツヤの黒髪は作画もあってえらく耽美で、以後の路線を暗示するかのようでした。
・ワームモン
いったんの退場。賢のために戦い、賢のために殉じるデジモン人生でした。
思えばこのとき、傲慢で酷薄なデジモンカイザーもまた死んだのかもしれません。
本編で描かれているとおり、マグナモンは本来なら賢のものである紋章を媒介として奇跡のデジメンタルとなし、進化した姿。
賢が心を向けてくれないと進化できないワームモンの、いわば代弁者とさえ言える存在です。
あの奇跡は、もともとワームモンの想いが起こしたものだったと考えることもできますね。
ただし、キメラモンを倒すためにはそれでも足りませんでした。彼が自分で後悔していたとおり、いささか遅過ぎたのです。
だから、その小さな体に秘められるすべてを捧げてプラスアルファと成さなければならなかったのではないでしょうか。
死因はキメラモンに殴られたからなんぞではなくて、そっちなのではないかと考えています。
ずっと側にいて孤独を紛らわせてくれていたパートナーの死は、賢に大きな衝撃を与えました。
その痛みが、苦しみが、闇の王という怪物から一乗寺賢という人間への脱皮をうながしていくことになります。
・キメラモン
意外にさっぱりとしたお亡くなり具合ですが、最後の最後でボスらしいド迫力を見せてくれました。
ヒートバイパーをぼっかんぼっかん撃ってるだけの砲台だった前回とは比較にもならん出来映えの動きです。
影もばりばり入っているし、子供が見たら軽くトラウマ起こしそうなくらい怖いですよ。
というか、遮蔽物がなくなった後はヒートバイパーを全然使ってません。普通逆だよな……(^^;)
あのまま放置されていたらどうなっていたでしょう。
やはりミレニアモンか、それに準ずるものに進化していたのでしょうか。カイザーの意図とはまったく関わりなしに。
心を持たない、ただ邪悪なだけの恐るべき存在といえます。早めに退治できてよかったというべきでしょう。
あまりの怪物ぶりゆえか、曲がりなりにも02組の子供たちがみずからの意志で葬ったデジモン第一号だというのに、見事スルーされてます。
ひょっとしたら大輔はこの時点で、デジモンのなかにも倒さなければどうしようもない存在があると悟っていたのかもしれませんね。
43話でスカルサタモンを倒した時もそれほど動揺してませんでしたし、いざとなったら受け入れる覚悟はあったのでしょう。
彼のことだから意識してたわけじゃないかもしれませんが。
★名(迷)セリフ
「こんなことはもう……今日で終わりだー!」(大輔)
大輔らしいシンプルな宣言です。目の前の理不尽をたたき直すために、彼はここにいる。
残念ながら終わりとはいかなかったのですが、状況としてはこのキメラモン篇のほうが悲惨だった気がしますね。
「…間違い? ばかな、僕のすることに間違いなんかない…ぼくはいつでも完璧なんだ!」(デジモンカイザー)
セリフがいよいよ頭脳系小悪党じみてきましたが、裏の意味を読み取るとやるせない気持ちになります。
彼が言ってる『僕』って、ほんとうに「一乗寺賢」を意味しているのでしょうか…?
ところで、直後のワームモンが美少女ポーズです。
「デジモンにはね、生命があるんだ! 生きてるんだ! ぼくたちのかけがえのない、大切なパートナーなんだよ!」(タケル)
実のところ、01じゃことさらに言葉としては語られなかった類です。
そして02組は最初からこういう視点に立っていたからこそ、葛藤したのだと思いますよ。
偽善的だとかわざわざ言う必要などないとか、そういう意見もあるでしょうしその通りだと思う面もありますが、
第一印象が「利用されているだけの無辜の民」でしかないものに剣を向けるのは、やはり抵抗があって当然と思います。
極端な話、民間人を攻撃するような心情なんですから。ダークタワーデジモンは言わば、便衣隊ってやつでしょう。例外はあれ。
「ボクは、これからもずっと賢ちゃんを信じるよ……本当の賢ちゃんは、デジモンカイザーじゃない…!
本当の賢ちゃんは……! やさしい賢ちゃんなんだーっ!!」(ワームモン)
全ては賢のために。恐ろしいまでに純粋で、見かたによっては愚かとさえ言える彼の立ち位置をよく表しています。
狂気とすら呼べるかもしれぬ強い想いが電波のように空間を伝わって、大輔に届いたのかもしれません。
大輔ってああ見えて、ヒカリの次ぐらいに電波を受け取りやすいですから。鈍感力もあるので大半をスルーしてそうですけど。
「誰かにとって都合のいい存在」というのはよく出てくるし、よく言われますけど、ワームモンまでいくと芸風だなあと思うこの頃です。
「ワームモン……おまえ、こんなに…軽かったのか……」(賢)
「サヨナラ…賢、ちゃん……」(ワームモン)
今までさんざん痛めつけてきた者たちはデジタルデータなどではなく、生命と知性を持った現実の存在だった……
その上で感じたワームモンの、本当のパートナーの小ささや軽さはどのように賢の心を打ったのでしょう。
デジモンカイザーの姿に身をやつして後、彼がワームモンを抱き上げてやったことなどあったでしょうか。あるはずがないのです。
それでもなお自分を信じ、自分を止めようと命を懸けたワームモン。その存在の大きさも、脆さも、この時ようやく思い出したのでしょう。
小さな友はそれを確認して安心したかのように、消滅していきました。こうしてワームモンもまた、狂気から解き放たれたのかもしれません。
直後のタケルの搾り出すようなセリフと、大輔の言葉にならぬ声も印象的です。
「う、うう…! こんなはずじゃなかった…! 僕はこんな気持ちを思い出すために、ここに来たんじゃない…!」(賢)
すなわち、現実逃避。痛みを感じ過ぎる幼い心は鉄の傲慢を纏い、苦しまずにすむ世界を見つけ、遊びはじめたのです。
しかし、生きていくうえで痛みは避けて通れないもの。痛みのない世界など、存在しないのです。ただ麻痺させていただけ。
現実から逃げていたと思ったら、それもまた現実だったということですね。もはや、どこにも逃げ場はない。
一乗寺賢の心は、ここで一度進退きわまることになります。
「……おまえ、うちに帰れ。
お前のことを心配して、待ってる人がいるんだ! 帰れよーっ!!」(大輔)
そんな賢をひとりの人間として、ずっと追い続けていた少年がここに一人。
闇の王を僭称しても、不釣り合いな力を振り回しても、結局ただの子供でしかないデジモンカイザー。
憧れのあとにやってきたのは、そんな認識だったのだと思います。
そしていつか賢が立ち直り、どんな形であれふたたび現れることをどこかで期待していたのかもしれません。
経緯がどうあれ一度は認めた相手ですから、気持ちの片隅で信じたかったのではないかと思います。
だからこそ賢があらわれたときには、凄く嬉しかったことでしょう。
なんだかんだで、ジョグレスへの必然がいちばん類推できるコンビってことですな。
「信じらんねぇ……」(ヤマト)
シリアスをギャグで緩和するのはお約束。
それにしても振り幅でかすぎねえかって思う一幕で、とりわけ印象に残ったのがこのヤマトの嘆きです。
あなた、どんだけジュンのこと苦手なんですか。
ところで大輔がちゃっかりヒカリの隣を確保しています。前回といい今回といい、美味しいですね。
★次回予告
作画も演出のノリも脚本もなにもかもおカルいお話なのが予告だけでイヤというほど伝わってきます。
よりにもよってこの回で主役の通常進化というのは、さすがに巡り合わせが悪いとしかいいようがありません。