決戦!命ある限り デジタルワールドを取り戻せ

 脚本:大和屋暁 演出:今村隆寛 作画監督:八島善孝
 なんだか仮面ライダー龍騎みたいなタイトルの37話です。2002年最後をかざるお話。


●全体印象

 最大のみどころはやはりケルビモンの退場と、入れ替わる形での真のラスボス・ルーチェモン登場でしょう。
 幾度となく言い伝えられてきた恐怖の支配者が、とうとう表舞台に出てきました。親衛隊ロイヤルナイツともども、その威圧感は絶大。
 やはり、こういうのはわくわくしますね。

 また一本のお話としてみても、盛りだくさんの内容でした。
 強烈に気を吐きつづけるアツい大和屋脚本にひさびさの今村演出が冴えわたり、躍動感ならまかせろの八島作画が荒れに荒れています。これらが三位一体となり、3クール目最大の節目を飾ってくれました。やっぱりトータルバランスだなあ……。
 諸々の問題をとりあえず脇に押しやってしまえるくらい、力のある回に仕上がっていたと思います。
 戦えないなりに、純平たちの使い方も考えられてたし(こういうところも大和屋節?)

 そういえばこの回、01は42話『沈黙の海底ホエーモン』と同じメンバーなんですね。時期も同じ年末だったりします。

 ところで、後半で一瞬安らぎのシーンが入りますが、あれはなかなか意味深な場面ですね。
 23話からこっち、拓也も輝二もゆっくり話すまもなく戦ってばっかりでした。これほどバトル主体のシリーズは他にありません。
 あれはそんな拓也たちが、ほんとうはごく普通の子供なのだと思い出させてくれる、大和屋さんなりの優しさなのかもしれませんね。
 バトル優先のお話に対する、隠れた揶揄ともとれますが。

 なんか大和屋さんヨイショになってきたぞ…(;´_`)



●各キャラ

拓也
 28話を思い出させるアツい男になっていました。つーかここまで来ると超闘士ウルトラマン。
 ケルビモンへの突進シーンはまさにメフィラス大魔王篇です(またわかりにくい例えを………)。

輝二
 どう見ても装甲が弱そうなのに援護防御をかって出るあたり、あいかわらずムチャな男かもです。
 拓也に背負われての帰還は絵ヅラで絆を見せてくれるありがたいシーンですが、これだと彼が主役みたいにも見えますね(^_^;)

輝一
 言葉でのコミュニケーション不全がイヤというほど描かれているので、これはこれで良さそうな気がしてきました。
 そのへんは4クール目に改善されていくんでしょうか。
 

 一日デートというとなぜかラーナモンを思い出すんですが。
 あの膝まくらは拓也の願望?

友樹
 爆弾発言をぶちかましていました。直後のふたりの反応に注目。

純平
 なんつーか、大和屋さんの純平はいいな、やっぱり…。
 こういう面を今までにもっとこう…いや、もう言いますまい。

パタモン
 ケルビモンの消滅を目ではなく感覚で気づいているあたり、元・三大天使の面目躍如ですね。
 ところでキミ、料理なんてできるの?

ボコモン&ネーモン
 やっと気づきましたが、今回といい31話といい、大和屋さんのときは押さえのきいた使われ方をしてたんですね。
 マジメに解説者してました。

ケルビモン
 ルーチェモンとオファニモンのせいもあって、どうにもパッとしないボスでした。
 それでも、『黄金のデジメンタル』を思わせる消滅シーンには、けっこうぐっと来ましたね。合掌。

ルーチェモン
 ついに出てきました。ここまで予定調和なラスボスはシリーズ初じゃないでしょうか?
 声は西原久美子さん。アイリス・シャトーブリアンです。予想以上に稚い声。それだけに冷徹さも際だつというものです。
 彼やロイヤルナイツを見ていると、燃えや萌えでストーリーの出来を棚上げしたくなる気持ちも少し理解できますね(^_^;)
 ハッキリいって美味しすぎ。

ロイヤルナイツ
 ルーチェモンの忠実な下僕一号と二号。あるいはカプセル怪獣ナンバー1と2。
 ルーチェが持っていたのは彼らそのものか、それとも彼らを目覚めさせるカギなのか。どっちにしろ、来たる復活のための走狗として、データを隠し持ったまま封印されていた感じですね。



●今回の名(迷)セリフ


『いいも悪いもないだろ。
 ケルビモンと互角に戦えるのは、カイゼルグレイモンとマグナガルルモンしか、いないんだからさ』
『ただし! 負けたら承知しないからな』
『闘いが終わったら、みんなでぱーっとやろうぜ!』(純平)

 彼は今回、ほんとうにいい役をもらえたと思います。
 たとえ戦えなくても、こういう言葉をかけるだけで誰かの力になることって、ありますものね。


『じゃあボクは、ほっぺにチューしてあげる!』(友樹)

 …あのなあ(苦笑)。


『…そうだな。ちょっとがんばりすぎたかもな』(拓也)

 いい夢見させてもらったぜ。けどな、そいつは夢だ。ただの夢なんだよ…
 そんなスクライドフレーズが頭をよぎったり、よぎらなかったり。


『…またね、ケルビモン…』(パタモン)

 このシーンはあっさり目でした。もう少し引っぱってもよかったかも。


『ケルビモン…あわれなやつ。
 まあいい。おまえが集めたデータのおかげで、復活のときが近づいた……
 ロイヤルナイツ……おまえたちに期待しているよ』(ルーチェモン)

 出た…超弩級鬼畜お子様。
 童女のような声と冷徹なセリフのギャップがたまりませんな。
 こういうカリスマ系悪役ははまると大変な立て役者になるので、活躍を期待したいです。



●予告
 さて、いよいよ最終章といったところでしょうか。
 アルダモンとベオウルフモンの同時攻撃を一体で苦もなくはねのけるデュナスモンと、それとほぼ同等のちからを持つであろうロードナイトモンの襲来に、いきなりのピンチが予想されます。なんか、どんどんパワーのインフレが起こっているような…。

 気になるのはラストカット。進化が解けているにもかかわらず、泉と友樹にデジコードが出ています。
 まさか捕まるんじゃないでしょうね…。