人間界消滅! イグドラシルの決断

 脚本:稲荷明比古 演出:中尾幸彦 作画監督:上野ケン
★あらすじ
 デジタルワールドと人間界。ふたつの世界を隔てる次元の壁が、とうとう崩壊してしまった。
 その余波によってふりそそぐ雷撃から、必死に人々を守ろうとするセイバーズ。が、根本的な解決にはほど遠いものだった。
 ひとつの次元にふたつの世界は存在できない…このままでは、両方の世界が消滅してしまう。打つ手は無いのか。

 そのとき、バンチョーレオモンがおのれの力すべてを開放し、礎となって世界の衝突を食い止めた!
 彼の命が尽きる前に、なんとしてでもデジタルワールドの神・イグドラシルに会わねばならない。
 激戦の疲れを癒す間もなく、われらがセイバーズは一路、空に開きしデジタルワールドをめざすのだった。

 だが、当のイグドラシルがくだしていた決断、そしてその姿は……。
 
 
 
★全体印象
 39話です。
 第一クールからつらなる異変と陰謀、その元凶を討ったところで一休み。今回は総集編ですね。

 といっても次回にはまた舞台が変わるので、話が進んでないどころかけっこう展開しているんですけど。
 今回ばかりは行ってくるぜと挨拶をするヒマがないかもしれないので、40話本編がはじまったらもう向こうにいるか、
 飛んでいってるところから始まる可能性がありますよ。あ、でもその前に卵焼きイベントがあるか。
 まあ、これまでの総ざらいにはもってこいのお話なんじゃないかと思います。

 しかし、ああして見ると災厄のほとんどが倉田の所業なんだよなあとあらためて呆れてしまうところ。

 10年かけてようやく枠組を確立し、これからという局面で後ろから撃たれたようなもんです。壊すのは一瞬なんですよね。
 むろん、倉田の野望と企みに気づけず、ここまで事態を悪化させてしまったDATSにも責任が無いとはいえません。
 さらに、彼のような本当の怪物を作ってしまったのも元はと言えば、大門博士の知的好奇心と助手との軋轢だったかもしれず。

 だからといってお前ら皆殺しって言われても迷惑この上ない話ですが…。
 それじゃいくら大義があっても、手段の時点で倉田と同類になってしまうではありませんか。まあ、場合が場合なのだけど…。
 というわけで、第4クールはこれまでの後始末。異世界交流という、テーマの一つへ解答を出す流れになっていくのでしょうね。

 それにつけても空にあらわれる異世界と休む間なしの最終舞台出立、そしていきなりの超強敵という流れは
 じつにデジアド01です。こちらのほうがより具体的な危機感を煽っていますけれど。
 至るまでの展開もまったく違うので、多分こういうのを正しい意味でのオマージュというんでしょう。

 作監は上野ケン氏。ただし総集編なので、新規の作画はそれほど多くないはず。
 計算だとつぎの担当は46話あたりになりそうなので、良い回に当たってくれるといいなあ。
 対オメガモン戦だったりしたら飛び上がって喜ぶかも。
 
 
 
★各キャラ&みどころ
 今回はちょっと短め。
 
・大
 バンチョーレオモンの侠気にあてられて燃え上がっています。
 自分たちを究極体、さらにはバーストモードへ間接的に導き、打倒倉田の大きな助けとなってくれた彼には恩義と、
 なにより大きな漢、番長としての器を感じていたでしょうから、負けてられないってところでしょう。

 ただし最後の試練が待っているのは確実。10年ぶりに再会するであろう父と、どのような会話をかわすのでしょうか?
 にしても次回で早くも顔あわせとは、あいかわらず無駄に引っ張るつもりなど皆無のようですね。
 
 
・シャイングレイモン

 いつのまにかノーマル状態になってました。
 戦いが終われば自然と元に戻るんでしょーか? 最大出力というだけなのかな。進化とはやはりちょっと違うようです。
 というか、あれだけのパワーを発揮した後なのにタフだなあ。前シリーズの常識はいまさらながら通用しないですね。
 
 
・その他のセイバーズの皆さん
 総集編&新展開へのつなぎ回なので基本的に右往左往してばっかりです。
地道に救助活動もしているので、この功績が後によい結果をもたらすかもしれませんね。
 またまた01@39話とダブる展開ですが、旅客機には次シリーズの主役級なんてさすがに乗ってないと思います。

 時間的にそんなに経ってるとも思えないので、激闘の疲れが次にひびいてきそうな気もしますね。
 
 
・バンチョーレオモン
 落ちてくるデジタルワールドを支えるために、根性のデジソウルを発揮。なんと世界そのものを受け止めてしまいました。
 どこまで番長なんだ、この漢は…凄すぎる。「陰陽大戦記」のヤクモも思い出させてくれます。

 ただ、これで当面の死亡フラグは回避したのかもしれません。
 ああいう状態に陥った場合、そのまま死ぬ羽目に陥るケースはほとんどありません。出番はなくなってしまいますが、
 最終話あたりに復活する可能性がたかいのです。つまり彼は一時退場のカードを切ることによって、死から逃れたといえるでしょう。
 もちろん、クライマックスを盛り上げるために間際で力尽きる可能性も残っているから油断はできませんけれど。

 いずれにしても、生き残ればシリーズのお約束、レオモン一族の死に癖をはじめて打破した存在として名を刻むはずです。
 これは新シリーズだからできること。ぜひとも成し遂げてほしいですね。
 (なお例外もあり、フロンティアの輝一はレオモン系に身をやつしていたものの生還してます。
 この場合、問題はあくまでもレオモン系ではなく輝一の安否だったので、イレギュラーなケースといえましょう)
 
 それにしても本来「チャージする」もののはずのデジソウルを自前で出せるとは…本当にシュバルツ、すなわち影なのか?
 
 
・イグドラシル=?
 ハテナマークも白々しいバレバレの佇い。最初に見たときの印象は

 「ゲーッ! 隠す気かけらもねー!」

 でした。つぎの印象はというと、

 「ゲゲエーッ! 異能者がワイズマンになっちまってるー!」

 でした。

 冗談はさておき、気になるのはその発言内容。
 類推なら今までの状況から容易なものの、次元間の壁が脆くなった原因が倉田一派の所業だとハッキリ言及されたのは
 実は今回が初めて。つまり、イグドラシルはそこまで知っていながら対策を打たず、放置していたことになります。
 なんらかの意図があって静観していたんでなければ、単なる職務怠慢ですが……たぶん理由があるんでしょう。

 で、現在は大門博士の肉体を憑依にして意志を伝えているように見えます。
 博士が望んで受け入れたことなのか、それともイグドラシルが一方的にやったことなのか。ここで解釈が違ってきます。
 そもそも、そうすることによるイグドラシル側のメリットはどこにあるのでしょう。さすがに、まだ謎だらけですね。

 冷徹なまでに合理的な判断力は、ゼヴォの頃からのお約束。これは予想通りでしょう。
 
 
・クレニアムモン
 お召しにより参上しました。今作のロイヤルナイツ第一号です。
 イグドラシルが直々に指名するあたり、よほど信頼されているのでしょう。OPでの扱いのよさから考えても、
 オメガモンにも並ぶほどの実力と忠義で立ちはだかってくる可能性が大です。

 重厚な外見にくらべると声も言動もスマートで、裏をかかれました。しかも怖い顔なのに結構いいやつです。
 一部の悪行に目を向け、全体を滅すべきと断じてよいものかどうかと疑問を呈していましたし。

 もちろん、主への忠節から押し殺してしまうのでおんなじことなんですが……ね。
 でも、それなりの矜持を持っているヤツが相手というのはやっぱり燃えるし、また哀しくもあるわけで。
 これから盛り上げてくれることを大いに期待させてくれるデビューと言っていいと思いますよ。
 なにしろロイヤルナイツ最後発ですもの。若い彼には頑張ってもらわないと。

 そんなクレニアムモンの声は神谷浩史さん。おお、フロンティアの輝二ではないですか。
 事故で入院なさっていたと聞きましたが、もうすっかり全快したようですね。何より何より(^.^)
 
 
 
★名(迷)セリフ

「バンチョーレオモンは、命を張ってデジタルワールドを支えてるんだぞ!
 オレたちもそのくらいの根性見せなくて、どうすんだよ!!」(大)

 今回の中から選ぶんなら、やっぱりこれかなあ。保志氏の気合の入った檄が、次回への道筋を作ります。
 バンチョーレオモンの凄まじい底力を前に、むしろ武者震いさえしているような。

 ところで、ロゼモンはいつまで淑乃をお姫様だっこしているつもりなんでしょうか。
 
 
 
★次回予告
 き、来たあああー!
 クレニアム、デュナス、マグナに加えてデュークモンまで! あああ、勝てる気がしません。
 じっさい、大以外はボコられてる描写しかないし…まともにやり合えるのは現在、バーストモードくらいでしょうよ。
 逆にこれだけ強敵が多いなら、全員のバースト化にも期待が持てるってものです。

 ただ、デュークモンの描写だけ他と違うような気がしますね。ゼヴォと同じく、味方についてくれるのでしょうか?
 いまだ行方不明の隊長も気になるし、姿さえ見えないアルフォース、アルファ、オメガ、ロードナイトの動向も気になるところ。
 うーん、来週が待ちきれない(>_<)

 ところで、予告BGMが地味に更新されてましたね。
 これで前期OPは名実ともに役割を終えたことになりますか。