心優しき勇者 レオモン死す!

 脚本:小中千昭 演出:芝田浩樹 作画監督:八島善孝
問題の34話です。ひさびさの小中さん脚本。思わずリピート視聴してしまいました。



■クルモン(=星力発生器?)

『クルモン、は、ずっと、ここに、いた……?』
『クルモンとってもつよいビーム!』
『クルモンなんだかすごいアターック!』

なんだかすごいアタックって…(笑)。
立場的には囚われのヒロインなのですが、あのどこまでが本気か全然わからない態度のせいで、とてもそうは見えません。
これって、なにげにすごいことなのかも。

もしクルモンが薄幸の美少女風だったら、まるっきり違う話になっていたところです。

ただ、八島さんのクルモンはもともとの絵柄もあって表情ゆたかなため、かわいらしく見えます。

そしてこの子はデジモンではないらしいですね。どうりで戦闘力が皆無なわけだ。
……だとすると、なぜデジモンの姿になったのでしょう?



■ギルモン
今回はなぜか、いきなりグラウモンの姿で登場。ケンタが進化させたとは(悪いけど)思えないので、自力でやったという可能性しか残りませんが…
わからん。なんででしょう?



■加藤さんとキュウビモン

『うん…ごめんね、キュウビモン』

歩きつかれたのか加藤さん、キュウビモンに乗っての登場ですが、なんと女の子座り。
この娘、本当に正統派の美少女なんですね。



■ロップモン

『我は神の命にそむいた。しかし、我はもう誰も傷つけたくない…』

仲間になっても神への畏怖はなくしていないようですね。でも、もっと大事なものを手に入れたのですね。
でも朱雀門へ行くのを止めたのは正解です。この段階で行っても誰も勝てないでしょう。
タカトは話せばわかると言っていましたが、

どう考えても話してわかる相手だとは思えませんし。

デジアドと同じだと思っているといたい目を見ますぜタカト君。

いやマジで。



■チャツラモン
マクラモンとは別に、タカトたちを監視していたようですね。グラウモンたちが来るようにしむけたのもこいつかもしれません。
さらに自らは出向かず、刺客としてベルゼブモンをさしむけています。
多分彼の持つ力への渇望を見抜き、利用してタカトたちを倒すことで、より神に取り入るつもりなのでしょう。

そういえば、いつもベルゼブモンの影にかくれるようにして行動しています。そして上前をはねると。
なかなか頭の回る奴ですが、セコいですね〜。

有能な社員をいいポストに引き抜いておいて、自分はその業績をかっさらい、うまい汁を吸う管理職のようです。

自分の力を知っているともいえますけど。



■グラウモンとレオモン

『レオモンは強くて優しいね〜。どうしたらそういうふうになれる?』

いつになく饒舌なグラウモンです。最初はろくにしゃべれなかったのに、すごい進歩だ。
それに、どうやらレオモンのような勇者になりたがっているようですよ。タカトと離れたことで、逆にレオモンの頼もしさがよく理解できたのかもしれません。レオモンは仁・智・勇を兼ね備えていますからね。

ひょっとしてデュークモン進化には、それもかかわっている?



■レオモンと加藤さん

『…私はきっと、樹莉のパートナーになるために生を受けたのだ。そう思っている』

テイマーとしてまだまだ未熟なことを悩む加藤さんに、そんな彼女を元気づけるレオモン。そして、跳躍するときの寄り添い。
本来、まだ庇護が必要な年頃の加藤さんですから、自分よりもはるかに背が高くて強いレオモンは、パートナーであると同時に頼れる守護者であり、父性の象徴でもあったのでしょう。
それを、たいへん強く感じました。
その気持ちが、後半でどれだけ強く反作用したことか。

くそう、やっぱりこの親子好きです。



■ガードロモン

『ま、まずい……』

頑張ってデストラクショングレネードを撃ってはいましたが、まるで戦力になっていません。
なんだかお茶目な一面もかいま見えて、もしやヒロカズ同様ギャグ担当ですか?



■ベルゼブモン、キュウビモン、そしてレオモン
手に入れた力と引き替えにタカトたちを倒そうとするベルゼブモンですが、わざわざ注意して見なくても、キュウビモン相手だとやや矛先がにぶるのがわかります。さらに注意して見てみると、ベルゼブモンを本当の意味で説得しようとしているのは、彼と直接戦うことになるデジモンたちだけ。
テイマーの子たちは泣いたり、手をこまねいていたり、おろおろしたり、怒りまくっているばかりです。

やはりデジモンだからこそ、わかる気持ちがあるのでしょう。
レナモンも、それにレオモンも、かつては敵を倒し続けることしか考えていなかった節がありますからね。



■タカト
最初はベルゼブモンに話しかけていたのに、途中から一転、殺意の波動がだだ漏れになります。デーヴァの使徒に成り下がったばかりか、多少なりとも交流があった自分たちに攻撃をしかけてくる彼が大嫌いになったのでしょう。

…つまり、彼はあまりにも純粋すぎるんですね。子供のなかにあってさえ珍しいほどに。
でも純粋であるということは、諸刃の剣。感情や想いのコントロールを知らないから、いわゆる正負、いずれの方向にも振れやすくなってしまうのでしょう。
だから、自分がしでかした事に気づいたときの動揺は面白いくらい顕著でした。

そして、そんなタカトだからこそあの局面の中でも、踏み外した道から戻ることができるのかもしれません。



ジェン
さて彼はというと、しっかりと小春をかかえ守りつつも、戦局から目をそらさずにいます。
なぜならラピッドモンが動けない段階では、それが彼にできる唯一のことだからです。そういう点から見ても、ジェンが大人であることがわかるような。
そもそも、間違った進化では彼のほうが先輩ですからね。



■レオモン死す

『これが…私の運命だったらしい』
『イヤだあぁあぁぁぁあぁあぁあぁっ!』
『触らないで! 誰もわたしに触らないで!』

というわけで、恐ろしいほどあっさりレオモンが死んでしまいました。あまりに突然でまさに急転直下です。
しかもレオモン、きっちりベルゼブモンにロードされちゃいました。
復活は…なしか?
ありえない話とは思えなくなってきました。なにしろテイマーズですから。
いずれにせよ、加藤さんはしばらく落ち込みっぱなしなんだろうなあ…。

それにしてもレオモンの死にっぷりは

ナイフを振り回す不良を説得しようとして、はずみで刺殺されてしまった妻子持ちの社会人のようです。

いえ、ネタではなくマジで…。
そういえば『セーラー服と機関銃』の主人公の補佐役も、ラストで似たような死に方をしてましたっけ。
あれはケンカを止めようとしてですけど。



■怒り

『もっと強く進化するんだッ! 進化ッ!』

あまりの怒りからか、カードすら使わず瞬時にメガログラウモンへ進化するギルモン。加藤さんがびびるくらい異常です。
当初から思っていたのですが、タカトとギルモンのシンクロぶりは端から見て、怖いくらいでした。
そう、幼い子供が核爆弾を手に入れたかのような危うさを。一時の感情だけで危険なことに手を出しかねない、コントロールが下手な少年の危なさを感じたのです。

そう考えると、タカトがギルモンを暗黒進化させてしまう、という前情報ににオドロキを感じなかったのも、ごく当然のことだったのかもしれません。



■メギドラモン
目がいっちゃってます。怖いです。
たぶんタカトは見た瞬間気づいたんでしょう。

あれは、自分が夢にえがいた姿ではないって。

…カオスデュークモンじゃなかった理由がなんとなくわかりましたよ。



■アーク
まるでタカトの夢が壊れるかのように、こなごなになりました。
小春、加藤さん、そしてタカトと、Dアークもうまく使われてますね。



■総括
とにかく八島さんの作画がすごすぎ。単なるローテーションとはいえ、この回にこの人が来たのは文字通り運命かも。
きっつい物語に動きと表情のはげしい作画が、ぴったりはまっていました。
加藤さんの涙と絶叫、当分忘れられそうにないです。



■次回予告
一時の激情だけで最悪の進化をまねいてしまったタカト君、リトライの回ですね。
おそらくアルティメットDアークを手に入れるのでしょう。後半に新アイテムを手に入れる魔法少女みたいだ。

ギルモンがデータでも戦う道具でもなく、友でありパートナーなのだと再認識するお話になるのでしょうね。
暗黒進化はデジアド01にもありましたが、克服のカギは主に太一個人の成長。
そのへんに違いがあると思います。

そしてついに、

ついにデュークモンの登場です!