管理人部屋
哀車暦
EP71時代
EP71といえば、「かっとびターボ」でしょう。みなさんもそう思いで?ちっ、ちっ、ちっ、実は違うんですよ。EP71でも何とキャブ仕様2E−LUエンジン搭載のソレイユ(無印)のフロア4速MT! 漢の重ステ、ポチポチ選局なAMラジオワンスピーカー、リヤトレイなしのバリバリな営業車向きな車を、免許取得のお祝いに整備工場の社長さんからもらいました。
初のガソリン補給時には「レギュラー満タン」というのを「レギュラーをハイオクで」なんて言い出しそうになってあせっていましたよ。で鍵を渡して(フューエルオープナーなんでしゃれたものはありません)、給油開始。んごーーんと給油されていくにつれてガソリンの匂いが気に入りました。
いやはやマイカーです。若葉ですがマイカーです。機関良好なこの車、運転するのも忘れて放置状態でした。いやぁ運転怖かったんですよ。教習者はディーゼル車なマークUだったもんで、クラッチ操作が乱雑でも平気だったんですが、コイツはそうもいかない・・・・
見かねたオヤジが荒川の河川敷で猛特訓です。このときこれをマスターしたんです。オヤジの教えそのものなんですよ。
キャブ仕様とは聞こえがいいですが、ソレックスとかがついていたわけでもなく、ふっつーのキャブです。電子制御なんて豪華なものはついていません。すべてメカニカル制御ですよ。いや、わかりやすいんですけどね。エンジンルームスカスカで地面が余裕で見えますし。
73ps/6000rpm、10.3kgm/4000rpmという(確か)、軽のエンジンに+αしたようなエンジン、4K−Uといい勝負なエンジン。さすがに颯爽と走るわけじゃなかったですが頑張っているエンジンだなと思いました。グレードが上のSiは2E−ELUエンジンで「E」が付くとおりEFI(インジェクター)があるので82ps/6000rpm、10.5kgm/4800rpmというスポーツ向けのエンジンでした。
「はろほろ(自称E系エンジンのアイドリング音)」言いながらアイドリングするニクイやつです。
が、このエンジンは進角装置がバキューム進角といって、エンジンの発生する負圧を利用して進角するのですが、どうやらダイヤフラムが機能していないらしい・・・。おかげでしょっちゅうカリカリノッキングでした。デスビを弄って遅角させて、ノッキングしない位置まで持っていくと、かなり遅い車になり、うしろからクラクション鳴らされるような車になったので、元に戻しました。
さらには「オイル下がり」まで起こすようになり、朝一発目の始動で白煙が「もあ〜」、信号待ち後のスタートで「もあ〜」といった公害車でした。煙幕ってのはこういうのを言うんだなと思いましたよ。
そのおかげで3000kmでオイル交換・・というより補充しないとダメな車になりました。これで3年は乗っていましたね。燃焼室みたくないですね。こんなの・・・・。でもプラグ穴から見ましたが、それはもう・・・・
そんなんでもメンテはしていました。キャブクリーナー吹いたり、プラグ変えたりとか。デスビキャップを掃除しようと思ってポイントの石を掃除していたんですが、「ぽろ」とかいって欠けたときはあせりましたね。今の車はこんなことしなくていいんですけどね。当時はフルトラデスビじゃなくポイント式のデスビだったもので。
「うわぁギャップ過大すぎるよ〜、どうしよう〜」とか思いましたが、組んでみたらあっさり始動し普段と変わらないので何もなかったことに・・・・・
こんだけ奇怪な車に興味を持たない訳がありませんでした。
この車に乗っているときは専門学校に通学で使っていたのですが、県内でも有数の自動車整備学校、しかも新築。図書室には今まで売られた各社の各整備書などがズラっと並んでおり、分からないことはないぐらいのすごさでした。もちろん2Eエンジンの整備書を見たりしていました。一般には知り得にくい諸元が載っているので重宝しました。
でも私は自動車整備科ではなく情報技術科だったんですけどねぇ・・・・・まぁいいか。感のいい人ならどこの専門学校だかわかるんじゃないでしょうか。
この車ではいろんな事をしました。ダブクラやヒール&トゥの練習などなど・・・・
タコメーターなんてなかったのですべて体感でした。そこでバッテリー電圧計兼簡易タコメーターをつけました。500prm刻みなんですけどね・・・・
それでどこまで回るのか試したら7000rpmは超えていました。というかレブリミッターなんてないのでエンジンが壊れる前に辞めましたが・・・
エンジンの音が7000rpmあたりで変に変わり始めてきたんで・・・・・あともう500はいけたのかなぁ・・・・・でもそれって・・・
その後しばらくは通勤に使ったりしましたが、そのうちフラっとトヨタオート(現ネッツ)に入ってはEP82のカタログをもらう傍らAE101トレノのカタログをもらっていました。このときは車はEP82しかない!(しかもGiかS)状態でしたので、もののついででした。そのうちレビンを買う事になるとも知らずに・・・・・
すっかりEP82ラヴ状態だったのですが、時は1995年5月。親の用事で浦和まで行ったのですが、暇つぶしにカローラ新埼玉にいって発売されたばっかりのAE111レビンのカタログをもらいにいきました。
暇だったのかカタログをもらいにいっただけなのに、コーヒーまで用意してくれて、いろんな説明をしてくれました。カタログみたらAE111ラヴ状態に・・・・
しかもスーパーストラットにぞっこんLOVEでしたね。なんて合理的な機構なんだと感心しましたよ。いやホント。おまけに市販車初のヘリカルLSD付き・・・1気筒当たり5バルブのエンジン・・・(2Eは3バルブ。そういや一般的な4気筒16バルブな車を所有したこと無いな・・・)、かなりそそるものがありました。
しかし資金がないのはどうしようもないのでやっぱEP82かなぁとか思っていました。
AE111時代
EP82いいなーとかAE111いいなーとか思っている間に時は流れて同年10月。「カローラのすべて」とか買っちゃったりしてすっかり準備は万端。まだこの頃はネットというのがぜんぜん一般的ではなく、情報収集といえば本ぐらいしかなかった時代です。いまは検索すればなんでも出てくるからラクですね。
とある日、母校である専門学校の文化祭に行きました。各社から新車を展示にしにきてもらうほどの影響力をもっている学校では毎年ミニモーターショーものです。レビンもちゃんと展示されていました。もちろん若者が多いのでそういったたぐいのFDだのなんだのと置いてありました。
奥の部屋には商談相談室なるものまで併設されるまで至っている。自動車整備科出展の焼きそば屋の鉄板は、整備実習室にひかれていた鉄板を使って焼きそばを焼いているなどという噂(ちゃんとした鉄板使ってます!)があったりとか・・・
近年では4輪アライメントテスター導入とか、シャシダイとかあったかも。なんせレース科もできる始末だし。おそるべし。
話をレビンに戻さなくては・・・・
もちろん展示してあったレビンを空けまくりさわりまくり乗りまくりです。ただ試乗はできません。
よーし、こうなったらディーラーへGO!とばかりにそのまま友達まで拉致してトヨタのお店へ。
行き当たりばったりで試乗車あるかなーと思ったら、運良くありました。BZ−Gのノーマルストラット(MT)ですね。セールスマンと友達引き連れ計4人で試乗に出発。一つ断わりを入れてから当然リミッターに当たるまで回す・・・・・すんごく、いいわこれ。かるーくふけ上がるエンジン。でもAE92の4A−Gのほうが面白みがあったなぁ。洗練されれば荒さは消えるのでしょうがないです。
ちゃっかり見積もりまでもらうが、お金ないから買えても1年後だよとセールスの人に言っておく。と、言って置いたのに翌日ぐらいには自宅に訪れるわけで・・・・お金がないのはしょうもないので進展はなし、と。
しかーし、そんなことを親戚のおばさんに言ってみたら「貸してあげるよ〜」と、一言。
無利子なので速攻、先のセールスマンに電話して「資金が出来ましたので、買います」と、一言。
商談に入るわけですが、セールスマンはスーパーストラットをなかなか売ってくれません。いや本当に。
「俺はスーパーストラットにぞっこんLOVEなんだよっ」と説き伏せてBZ−GのSSサス仕様という方向へと無事進むのであった。
今でもこのことはそのセールスマンとの間で語り草になってます。
ボディーカラーは黒がいいなぁとか思っていたのですが、「汚れが目立たない色って何です?」と聞いたら「シルバーですね」との事。
その場でスパっと色決定。初期のシルバーはシルバーパールメタリック(1A7)といってメタリック入っている上にパールまで入っている豪華な色。しかし板金にだすと2,3万高くなるという罠。
あとはオプション類ですね。純正エアロフル装備、と。ムーンルーフもつけて、純正アルミ、ABS(当時はオプション)・・・と夢は膨らみますが、現実に帰ってムーンルーフは削除・・・だって8万するんだもん。ABSは従来より低価格になってました。オートエアコンも手動でやっても大差ないのでマニュアルで。まめに調整してるし。
オプションでいろいろつけたのは出るであろう後期型に合わせて、それの先取り仕様をと考えていました。SRSは最初から要らなかったです。ステア変えられないので・・・
で、最後の大詰めの値引き交渉です。セールスマンとの戦いを本土決戦でケリをつけるべく自宅に呼びました。ええ平日で仕事だったもので。
私の値引き交渉はいたって簡単「???万なら買います」作戦。
値引き無しの価格は諸々で240万ぐらいはいったでしょうか。それを「210万なら買います」と言い放つ。
考え込むセールスマン。すると「所長に相談しますのでお電話をお借りします」との事。ええ、バンバン相談してやってください。
結果はOK!約30万引きです。で下取りはどうしたかというともちろんEP71。白煙だしちゃったり凹んでいるあのEP71です。しかも最低グレード。友情価格1万の下取り価格を出してくれました。というか値引きに入ってるんですけどね。
そうして実印を作製し正式契約へと・・・納期は約1ヶ月。メーカーオプションを多用したので在庫ではないからです。ええSSサス自体がメーカーオプションなような感じですからいたし方ありません。
指折り数えて納車日を待ち、最後の日にはEP71にお清めの酒を四隅にちょいちょいと・・・・・・ぬぉ、清めたところが異様に綺麗だ・・・さすがだ・・
まずは親戚のおばさんの家までいってお金を受け取る。うっは大金だ。これをもってディーラーへいそいそと出かけました。
最後の運転のEP71・・・・・とあんまり感慨深いものはありませんでした。あっさりしてますね私。
そしていよいよレビンの登場です。車庫からでてくるAE111を見て「かっちょいー」と思いましたね、さすがに。
おいおいおいおいスーパーストラットだよ・・・・横Gセンサー付きABSだよ・・・純正フルエアロだよ・・・・・もうたまんなかったですね。
会計も済ましレビンの元へいって外装チェック!よし問題ナッシング!
さっそくビニール剥がしだエーイと言わんばかりに剥ぎ取る剥ぎ取る。そんなゴミをセールスマンに押し付けて早速の走り出す・・・・
マニアックな3000km慣らしをするので最初は3000rpm制限でゆっくり進みます・・・・
オーディオはオートバックスでつけるのでちょっとの辛抱ですね。それも又良しって事で。
自宅についたらまず車庫入れ確認です。段差があって結構厳しかったですが、ちゃんと入ることが分かったら今度は給油に向かいました。
今度からはハイオク、憧れのハイオクです。EP71にもハイオクいれたらノッキングがどれだけ減るだろうと思って入れてみて、「おおーずいぶん減ったなぁ」という思い出しかありません。
近所のスタンドに乗りつけて「ハイオク満タンで」と言い放ち、鍵も渡しました。ですが「この車はオープナーついてますよ旦那、しっかりしてくだせい。」と店員に諭されました。いやー変な汗かきましたよ。早く逃げ出したい気持ちで一杯でしたよ、もう・・・
そして近所のオートバックスにいきオーディオを取り付けて1日目は終了です。
二日目に異変が起きました。新車の匂いが強烈なので頭痛がしてきたのです。もう吐き気に近いほどですよもう。消臭材を買ってきて車にぶち込んだことは今でも記憶に新しいです。
やがて後期型のスペックが発表されたのを見るとなんと6速マニュアルじゃないですか。ずるいです。
この時期の私は2ch的に表現するならとらかといえば「スペック厨」でした。(注釈 厨=厨房=中坊=ガキ 良い言い方すればスペック「のみ」至上主義)
正直ショックでしたねー。スペックで負けるとなると。そのころになってくるとEK9(シビックR)も登場して非常にやきもきした思いです。
シビックRがでてくると6速のことはどっかへいってしまいました。
EK9の弱点は・・・・とビデオとか見ながらレビンと比較してみてアソコは負ける、ココは勝ってるとかいろいろ見つけていました。自分だけですけどね。EK9になって大型ブレーキ採用とあると・・・・AE101時代からSSサスは15インチサイズのブレーキですが・・・とかなんとかと、レビンの長所短所、シビックの長所短所を自分なりに研究していましたよ。まぁ研究というと大げさですが、そんなことを考えていましたよ。
ていうかあんな車を同じ土俵にもってこられても負けるに決まってるって。せめてEK4のSiRだよ。いい勝負してたし。
・・・・・・・ここらで、ふと思いました。
実力が近いプロ同士のバトルをみて車の優劣を決めるのは、アマチュアである私が下すことではないなと思い始めるようになりました。
実力が近い者同士でなら車の優劣が勝負を決めるでしょう。しかしアマチュアは車の優劣よりも腕の優劣が勝敗を決めるといっても過言ではありません。
まぁ、ほんのちょこっとですが、サーキット走行もしてそう実感しました。
ベスモとかだったらレビンが勝てるはずのない車をラップタイムではレビンが抜いている・・・・・それは紛れもない事実。
シャアばりに言うなら「モビルスーツ(車)の性能の差が戦力の決定的差ではないことを・・・・・教えてやるっ!」てなもんです。
やっぱり負けたときは、ランバ・ラルばりに「貴様が勝ったのではない!そのモビルスーツ(車)の性能のおかげで勝ったのだ!」に化けるのは言うまでもないですが・・・・えへ。
そうなってくると車へのこだわりが変わってきました。微々たるパワーの差なんてどうってことない。ムキ出しエアクリ買ってパワーを上げるなら、その分のお金でサーキット走行会行ったほうが、はるかに有益だと思っています。(いや本当に純正ってばよく出来たものですよ、車を知れば知るほど感心しますね)
他人との勝負というか自分との勝負・・・プロの走りはこんなもんじゃない・・・うまい人はもっと早く走らせることができる・・・そう思ってサーキットの周回を重ねていく管理人でありました。腕がいいなら同パーツでも早く走れるわけですし、そう考えると長く走っていけそうです。
しかし結果はついてこずにヘタレタイムです。日光サーキットでは47秒86。で、言い訳を一つ、いや二つ・・・・・「足も車高調じゃないし、タイヤもGP DNAだしぃ〜」
実際自分なりにタイヤをうまく使えたと思える回数がめっちゃ少ない・・・というかうまく使えたのがマグレ同然ですからね。
車の性能に頼って走っているヤツと言われたくないので、精進あるのみです。
嗚呼ヘタレよ永遠なれ。
まぁ、これは私個人の考えでしてね、十人十色ですから好きなように好きなことをするのが一番ですね。
私はこのAE111をいたく気に入っています。新車で買って7年が過ぎ、10万キロを超えましたが、買い替えとかそんなことは考えたこともありません。一回ぐらいはエンジンOHしてさらに乗ってみたい車だと思っています。
おっと、そろそろいいかげんブッシュ交換しないとな・・・・・
最後にLin氏がグラフ化してくれたシャシダイの結果を晒します。
最後に計ったのはスパイラル+レガリスRですが、今は純正マニにレガリス、そして純正交換エアクリにインチャンも外してます。きっとこっちのほうがトラストマフラーの時みたいに綺麗なラインが描けていると思います。まだ計っていないので計りたいですね。
その表ですと、回転数の拾い出し上、最大馬力トルクが記載されていませんが、7640rpm/160.3ps 5420rpm/16.9kgmだったので、当たりなのかなーとか思っています。とくに苦労はしなかったですよ。
ちなみにスパイラル+N1はグラフを作ったLin氏に「金払ってデチューン」と言わしめたものであります。