SSサスの良い所、悪い所
SSサスの良い所
思いつくまま箇条書きで・・・・
1.ノーマルでも侮れない旋回性。
2.AE111のMT車ならもれなくヘリカルLSDがセット。AE101はGT-ZのみビスカスLSDがセット。
3.鍛造パーツを用いているので、剛性がMS(マクファーソンストラット)の比ではない。
4.各結合部にボールジョイントを多用してるのでダイレクト感がMSよりUP。
5.はじめっから15インチ。
6.パワステは重いけど、慣れると良い塩梅。
7.2ポッドキャリパー+15インチサイズローターなので安定した制動力が期待できる。
1は、本当にそうですよ。へたっていてもそれなりに走れちゃいます。
7はシビック等より先駆けて大型ローターを採用していたと思います(AE101で)。でも素直さではシングルポッドのキャリパーの方がいいかも。
SSサスの悪い所
1.フロントが重くなる。
2.社外のショック・バネが虐めかと思うほど少ない。
3.15インチ以下は履けないので、雪道対策に懐を悩ませる。
4.足回りを自分で交換するのも、ショップでやってもらうにしても時間と資金を悩ませる。
5.小回りが効かない。3ナンバー並み以上の取り回し。
6.高速な切り替えし時に挙動が妙。
7.車高が下げられない。
1は、どうしようもないですね。LSD分も重量増えてますしね。重量と引き換えにMSとノーマルで比較すればSSに軍配があがります。
2も、本当にどうしようもないです。
3も、構造上どうしようもないですね。195/55-15対応のチェーンって案外売ってなかったりもします。
4は、愛があれば克服できます。
5は、ちょっと気をつければ大丈夫!
6は、ちょっと説明が難しいですが、運転中に素早く右から左、左から右と切り返すと分かりますが(ゆっくり走ってると分からないかと思います)、一瞬手ごたえが無くなると言うかなんというか奇妙な瞬間があります(ベストモータリングでガンさんが言っていた現象の事ですね)。まぁ、それは出そうと思って出るようなものだと思うので、あんまり気にしなくていいかと思います。サーキットのS字ぐらいだと出てこないと思いますし、私は分かりませんでした。RがかなりきついS字とかなら分かりませんけど。
そうなるとジムカーナには不向きなのかもしれないですね。
7・・・ですが、スポーツ走行をしていくにつれ、車高を下げるのは最早必定。しかし、その車高を下げるなとは?
どうしてか?
ちょっと下の写真を見てみましょう。
実はここが隠された本編だったりもします。
ノーマルの現状を知る
これはノーマルの足回りを外した所です。タイラップは無視してください。写真の使いまわしなんで・・・
シャフトが銀色に輝いているところはそこまでストロークした証拠です。
黒くなっているところは、そこまでストローク出来ずに汚れが残っていること所です。
という事は、フルストロークしきってない?
そうじゃありません。
あそこはバンプラバーが潰れ切ってこれ以上ストロークのしようが無い箇所なのです。
ようは既にノーマルでフルストローク(底付き)しちゃってるという事です。
写真で見ると案外ストロークありそうですが、実際に組み付けて接地させるともっとストロークが少ないことを実感できます。
試しに、シャフトにタイラップ巻いて走れば、どうなってるかよく分かりますよ。いずれ千切れますから。
さて、どうする?
ストロークを最優先するのであれば、ノーマル車高にハイレートのバネの組み合わせでしょうか。
バネレートを上げて、ロール量を減らす事で少ないストロークを確保しようって意味ですね。
ちなみにショックの減衰力を上げても、その場的なロール量は減らすことが出来ちゃうかもしれないですが、減衰調整はそういう意味で使うものじゃないので注意しましょう。重心位置が同じとして見れば、ロール量を減らすのはバネの仕事で、バネの動きをコントロール(抑制)するのがショックの仕事です。
車高調の場合は、ショックのシャフトにタイラップを巻いて、ノーマル車高に設定して一通り走ってタイラップがどの位置まで上がったかを確認する必要があると思います。
それを知ってから車高を下げ始めても遅くは無いかと思いますよ。でもセットを買うと予め車高が下がった状態で来るものあるので、そういう時は様子見ながらって事になるかと思います。
車高調で車高を下げたSSサスでは走行を重ねていくに従って車高を上げる傾向があるみたいです。知り合いのも見ていてそうでしたしね。
フロントが8kのバネでノーマル車高と変わらないぐらいになって良い感じという事でしたので、おそらくは1〜2cm程度のダウンだったのではないかと思います。タイムとどう絡むのかは不明ですが、少なくとも操縦性は良くなった模様です。
当然ながらストロークが少ないということは底付きする機会も多いということ。底付きしたときの操縦性はバンプラバーの特性が現れると思いますが、まちがってもストロークを優先しようとするあまりストロークUP+α大作戦みたいな事はしてはなりません。
どうしてもバンプラバーを切りたいなら少しずつ様子を見ながらやっていきましょう。もちろん自己責任で。
とは言っても、どうやっても底付きはしちゃう気がしますね、何となくですが。
ですが底付きしている時間は減らすことが期待できますので、やはり有効と思われます。ショートストローク加工したショックがあればいいですが、ビルのショックをエナペタルで加工してもらうか倒立式ショックのアラゴスタに掛けるか・・・
まぁ、一言で言っちゃうと車高下げすぎない方が幸せって事ですね。やっても2cm程度で。
それと、ピロアッパーでキャンバー調整してもMSに比べると変化が少ないようですね。キャンバーコントロールアームが効いてしまってるからだと思います。セリカでは社外のキャンバーコントロールアームが売っていたかと思います。
SSサスの総括(LTL版)
偶にサーキットを走り、セッティングとか細かいこと言わずに手軽に本格的スポーツ走行を!って人にはSSサス(これ私です)。もっと本格的に走りまくる人にはMSがオススメかと思います。パーツも多いですしね。
トコトンやるまでは、SSサスは15インチでブレーキの容量もあり、AE111だとLSDまで付いているので、お手軽で速いです。
ですがトコトンやるとなって、はじめてSSサスの部の悪さが露呈するのではと思いますよ。
街乗りだけだったら、SSサスでもMSでも大差はないですがノーマルならMSのほうが乗り心地がいいです。が、足回り変えちゃったら、どっちも乗り心地悪くなるので、気に入った方を選びましょう。
MSと同様なライトチューンだったら上記の良い所があるので、SSサスのアドバンテージはあるかと思います。
もっと本格的にサーキットを走ろうと思い、SSサスに特別な思い入れがなければMSにした方が良いのかもしれません。