大会9日 第3試合 長崎日大(長崎) 6‐5 明徳義塾(高知) 「好きなときに、好きな場所から、好きなだけ試合を見られる」 売り子の特権です。かなりオーバーですが(笑) でも「好きな場所」といっても、正規の座席には座れません。入場料を払っていないので当たり前なんですけどね。 普段は歩いたまま(売るふりをしながら)見ることが圧倒的に多いです。それでも良い試合は座って見たくなるものです。 この試合のときは、バックネット裏観客席、通称・銀傘の下の最上段に腰掛けて成り行きを見ていました。 正規の座席ではなく通路の一番上ですから大目に見てください(笑) 銀傘の下は日陰で比較的涼しく、疲弊した売り子にとってはオアシスです。 (でも商品がほとんど売れないのがちょっと悲しい…) 試合は1点を争う好ゲームで、同点のまま9回の裏へ。 「なんともいえない重苦しい空気」が球場中に漂ってるのを感じました。 緊迫した試合の最後の1球は、普通に投手を離れたボールに見えました。いや、正確には、ボールが 早くてほとんど見えなかったんですが、そんな気がする1球で、きっと普通にミットに向かっていくはずでした。 しかし僕が見たのは、ボールがバックネット裏に転がった場面。 そして、それを見た3塁走者がダッシュして長崎日大サヨナラ勝ち。 え、え、なにが起こったの? どうしてボールそれたの?って感じで。 3塁走者が生還したとたん、捕手は頭を抱え込んでうずくまって…… あまりに突然のことで、あっけにとられた幕切れでした。 おそらく、捕手の反応がほんの少し遅れただけでしょう。緊張の中にあまりに長く居すぎたせいでしょうか。 一瞬で勝負の決まった、あまりに残酷で忘れられないシーンです。 思えば前年(98年)の夏に明徳が負けたときもサヨナラでした。 相手はあの横浜高校。外出してた僕はその結果を後でニュースで知りました。 1年たった今度はしかし、目の前で… 変われば変わるものだとしみじみ思いました。 |
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