そもそも、終身保険って?

なぜ終身保険は役に立つか



マネー雑誌や保険の本を見ても、デメリットしかないかのような扱いをされている“終身保険”ですが、実は「長生きのリスク」に対応する「死ななくても役に立つ死亡保障」です。
  • 死んでも、死ななくても保険料の元が取れる(本当の意味で“掛け捨てにならない”
  • 早死する(60歳前に死亡する)確率よりも、長生きする(60歳以降も生存している)確率の方が、皆さんが思っている以上に大きい(競馬の馬券で言えば、終身保険は「単勝」、掛け捨ての死亡保険は「連単」といったところでしょうか)
  • 長生きしたときには、お葬式代としてだけでなく、老後の生活費の確保として役に立つ
  • 一つの保険で、死亡保障(保険料払込完了前)から老後の生活費(保険料払込完了後)へ、解約という形で“バトンタッチ”できる
  • 配当付(利差配当付)や積立利率変動型の終身保険なら、インフレによる「死亡保険金や解約返戻金の価値の目減り」をある程度防げる(逆に言えば、無配当の終身保険は、インフレによって「死亡保険金や解約返戻金の価値の目減り」が生じるリスクがある)

でも、それなら複数の保険を組み合わせ(掛け捨ての死亡保障+個人年金)、“早死にのリスク”と“長生きのリスク”に備えても同じではないかと思われるのではないでしょうか。
ところが、この組み合わせは、一見するとお互いの商品のデメリットを補っているように見えますが、実際は、お互いの商品のメリットを損なうように作用し合ってしまいます。

なぜなら、掛け捨ての死亡保障は「早死にしないと損」(つまり、長生きしたら保険料は全額が掛け捨て)で、個人年金は「長生きしないと損」(早死にしても死亡保障ではなく、払い込んだ保険料分程度の返戻金しかない)だからです。
保険料の総額(掛け捨ての死亡保障+個人年金)で見た場合も、早死にした場合は確かに「受け取る死亡保険金額>保険料の総額」になりますが、遙かに確率の高い長生きした場合では「受け取る年金額の合計<保険料の総額」となり、長生きしたときには必ず元が取れないプランとなってしまいます。
つまり、早死ににも長生きにも備えているようでいて、早死にするしかないプランになっているわけです。
であれば、そのプランは早死にしたときにしか役に立たないわけですから、個人年金の組み合わせ自体が蛇足でしかないことになります(もっとも、掛け捨てになる保険料の割合は、個人年金を組み合わせた方が小さくはなりますが)。

あるいは、老後の生活費だけがあればいい(死亡保障は不要)という方もいるでしょう。
であっても、老後の生活費の確保のみで比較した場合でも、終身保険の商品選択を間違わなければ、
個人年金よりも返戻率の良い終身保険があることから、「老後の生活費の確保=個人年金」と単純には言えない、ということになります。

また、老後になる前の死亡保障のみが必要という方もいるでしょう。
それならば、掛け捨ての死亡保障の方が、保険料負担の面から有効です。
ただし、老後の生活費や年金の不足分をどう確保するのか、きちんと他の方法で準備する必要があることに変わりありません。
とすれば、本来、掛け捨ての死亡保障のみで十分といえる方は、すでに老後の生活費や年金の不足分を準備できたか、その目処が立った方と言えるのかもしれません。

それでは、なぜ生保のセールは元より、FP、経済評論家(もどき?)まで「掛け捨ての死亡保障」を勧めるのでしょうか。
保険会社からすれば、一見割安に見えて、経費率の高い「掛け捨ての死亡保障」は、売りやすく儲かる商品といえるでしょう。
あるいは、人間の不安にはキリがありませんから、例えば困らないレベルの死亡保障額が3000万円の方でも、割安に見える掛け捨ての死亡保障ならば、いらない保障額を買わされても、余り懐が痛まない気になるでしょう。

FP等からすると、やはり一見割安に見えることから、手厚い保障を手軽に確保できるように見せかけることができるうえ、浮いた保険料を「投資」(投資信託や変額個人年金、変額終身保険、外貨預金)に回してもらえる機会が増えるからではないでしょうか。
「投資」商品をお勧めした方が、FP等に入る手数料が多いのなら、何もわざわざ保険料にしてもらわなくても良いわけですから。

最後に。
終身保険は、きちんと選択すれば、死んでも死ななくても、非常に役に立つ保険です。
一般的な「お葬式代の確保」としてでなく、本当の意味で「生きているうちに使える」生命保険なのです。
こんな「うまい話」が本当にあるのか、と思われるのではないでしょうか。
でも、終身保険は「うまい話」ではありません。
ただ、皆さんがこの「当たり前の話」を聞くチャンスがなかっただけなのです。
生命保険で儲けようとは思わない、生命保険で元を取ろうとは思わない、そうお考えの方にこそ、まず終身保険の活用をお考えいただければと思います。
少なくとも、生命保険に対するお考えが多少なりとも変わるのではにでしょうか。
もっとも、どんな終身保険でも良いわけではありませんので、選択には十分ご注意ください。








定期保険

赤:死亡保障額、青:保険料累計額、緑:解約返戻金額


定期保険(10年更新)

赤:死亡保障額、青:保険料累計額








終身保険(5年ごと利差配当付)

赤:死亡保障額、青:保険料累計額、緑:解約返戻金額


終身保険(5年ごと利差配当付低解約返戻金型)

赤:死亡保障額、青:保険料累計額、緑:解約返戻金額

※上記の保険料は、平成19年3月までのもです(生命表改定後のものではありません)

 



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