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ふすま同窓会の「ふすま」の由来

 ふすま同窓会のふすまは、山形高等学校の校章にモチーフしたチョウカイフスマに由来します。
 三輪田輪三初代校長は、開校した山形高等学校の校章を制定するにあたり、出羽の名峰・鳥海山固有の高山植物チョウカイフスマに着目し、そのデザインを当時、講師を兼ねていた県立工業試験場の藤 茂木場長(山形工業学校長も兼務)に一任しました。三輪田校長はじめ教授会は、示された数案のなかから4枚の葉に抱かれた蕾の図案を校章に選定しました。開いた花でなく、未来の発展を象徴する蕾を採用したことに教授陣の意気込みが感じられます。この単純ながら優雅な図柄は、当時の高等学校の校章の傑作と評価されたそうです。
 チョウカイフスマは、校章に採用されたばかりでなく、昭和5年(1930年)、創立10周年記念式典が挙行されたのに呼応し、山形高等学校同窓会が結成され、名称を「フスマ会」としました。
 チョウカイフスマは、昭和24年、学制改革により山形高等学校が閉校し、校章としての役割も終わりましたが、昭和28年、山形高等学校同窓会と山形大学文理学部同窓会を統合した「ふすま同窓会」が誕生し、そのシンボルマークとしてもよみがえりました。
 チョウカイフスマは、本州以西では鳥海山の山頂付近の礫地にのみ群生するナデシコ科の多年草で、5弁(まれに6弁)の白い花を付けます。北海道雌阿寒岳に自生するメアカンフスマの別名とされています。
 鳥海山(2,236m)は、東北地方では福島県南会津の燧ヶ岳(2,356m)に次ぐ高峰です。多くの火山は、隆起した山地の上に乗っていますが、鳥海山は、日本海に面し、庄内平野を限ってすっきりと優雅に立ち上がっています(写真は庄内平野北部より)。活火山で、チョウカイフスマやチョウカイアザミなど固有種に恵まれています。