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● ひとことコラム ●

 Hammer's Page が 3年目に突入したことを記念して、ちょっとしたコーナーを作りました。最近プレイしたゲームとか、気になったこととかをちょっとした長さでお知らせするコーナーです。


- コラムの方針 -

 「ひとことコラム」では、(ボードゲームに限らず)ゲームに関する話題で、10行程度の文章を書く予定です。書いた内容はここに過去ログとして残します。最新のコラムは、タイトルの看板をクリックすると別窓で見られるようになっています。

 文章がたまってきたので、過去のコラムはページを分けています。「最近のコラム」の下に過去のコラムへのリンクを作っておきました。


- 最近のコラム -

「ひとことコラム」 2004.4.9 (Fri)
 「ひとことコラム」のゲーム紹介もこれでひとまず終了になります。最終回は、このページの原点でもある「カタン」を紹介します。
 カタン島を開拓して行くゲームです。開拓地から入手するさまざまな材料を駆使して、開拓を進めていきます。他のプレイヤーと交渉し、足りないものを補いながら、規定の勝利点にいちばん早く達成したプレイヤーの勝利となります。
 ゲームの特徴は、協力しつつ競争するというスタイルだと思います。交渉にしても、開拓にしても、どこかで協調路線を張りながら、破壊的ではない競争を制していうという感じですね。これが、旧来のゲームとの違いでもあり、このゲームの持ち味だと思います。
 あとは、奥の深さにもあると思います。最初の数ゲームで雰囲気をつかめば、あとは何回でもプレイしたくなるような、そんな魅力を持ったゲームだと思います。
 プレイ人数は 4人がいいでしょう。プレイ時間は 60分ほどだと思います。ルールは簡単とまでは行かないのですが、そんなに複雑なゲームではありません。アナログボードゲームを本格的に楽しみたいなら、一度は経験した方がいいかと思います。
 ドイツ、ヨーロッパ圏のゲームに触れるきっかけとなったゲームでもあり、このページを作るきっかけとなったゲームでもあるので、個人的には原点のひとつだと思います。

カタン(の開拓者) / Die Siedler von Catan / The Settlers of Catan, Klaus Teuber, Kosmos / Mayfair / トライソフト / カプコン, 1995

 さて、2年間にわたってお送りしてきた「ひとことコラム」ですが、今回で最終回ということになります。トップページの陰に隠れてこっそりとお送りしてきたのですが、いかがでしたでしょうか。
 ゲーム紹介については、プレイレポートや、掲示板でもやってきているし、蓄積もだいぶ使い切ってしまったので、そろそろこのコーナーの役目も終了かということで、ひとまず終了ということになりました。
 ゲームを続けていく限り、どこかしらで紹介はしていきたいと思っていますので、これからもよろしくお願いします。そして、2年間読んでくださったみなさま、ありがとうございました。
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2004.4.3 (Sat)
 ゲーム紹介も、いよいよ大詰めに入りました。来週でひとまず終了になります。今週も思い出のゲーム特集から、「タージマハル」を紹介します。
 インドの各都市にタージマハルを建てて、勢力を蓄えていくゲームです。タージマハルをいろいろな都市に建てたり、特産品を入手したりしつつ得点を稼いでいきます。
 ポイントはなんといっても権利争いでしょう。権利争いは、競りのような感じになっているのですが、競り合えば競り合うほど損をする形になっています。早く降りれば競りに使うカードでいいものが補充できるのですが、一番最後だと、ろくに補充もさせてもらえないのです。
 得点の入手法といい、どこで力を入れたらいいかといいジレンマが満載のゲームに仕上がっています。最後の最後、残った手札も得点のしてカウントされますから、最後だからといって手札を全部使い切るわけにも行かない場合があるのです。
 プレイ人数は 4人がいいかと思います。プレイ時間は 60分くらいです。悩む要素、考える要素が大きい、タイトなゲームなので経験者向きではあるのですが、ジレンマの厳しさを楽しめるゲームなのではと思います。
 思い出の理由は、やはりプレイ回数の多さでしょうか。これも一時期はかなりやっていたものでした。大きくマークされたりすると勝てないというのがよく分かるゲームですね。

タージマハル / Tadsch Mahal / Taj Mahal, Reiner Knizia, Alea / Rio Grande, 2000
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2004.3.27 (Sat)
 今週末はゲームマーケットということで、楽しみにしている方も多いのではないかと思います。今回は思い出のゲームということで、ちょっと前から紹介するものは決めていたのですが、偶然先週の JAGA でプレイすることになった「マンハッタン」を紹介します。
 世界の 6都市にビルを建てて行くゲームです。自分のビルを建てていけば得点につながります。条件が合えば、すでにビルが建っているところに、増築をすることで相手のビルを乗っ取ることもできます。
 このゲームの魅力は、なんといっても分かりやすいルールと、ビルが伸びていくという見た目のよさになります。ビルはプラスチック製でできており「高さ」があります。実際の高さがフロア数になるのです。
 得点計算の方法も、一番高いビルを建てたプレイヤー、所有するビルの数、都市で多数を取ったプレイヤーと、とても分かりやすいです。簡単だけど、考えるところがあり、ゲームをやっていて楽しそうというのが特徴になりますね。
 プレイ人数は 4人がいいかと思います(というより 4人以外でやったことがなかったり)。プレイ時間は 45分くらいでしょうか。そんなに難しいゲームではないので、これから本格的なものを、と考えている方にはちょうどいいのではと思います。
 思い出の理由は、やはりビルを建てるという見た目のよさにありますね。うっかりするとビルを崩してしまうので要注意です。そして、実はバランス系のゲームになってしまうという禁断の遊び方もあったりします。本当にビルをなくしてしまう危険性があるので、自己責任でお楽しみください。

マンハッタン / Manhattan, Andreas Seyfarth, Hans im Gruck / Mayfair, 1994
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「ひとことコラム」 2004.3.20 (Sat)
 さて、今回は思い出の 2人用ゲームを紹介しましょう。クニツィーアの作品から「アンギャルド」です。フェンシングをテーマにした、とても単純なルールのゲームですね。
 カードを使って移動したり、攻撃をしたりしながら、ポイントを取っていきます。攻撃をかわすことができなかったり、ボード脇に追いつめられて移動できなくさせればポイントになります。手札の状況によっては、追いつめられたところから一気に逆転ということもありえます。
 このゲームのポイントは、なんといっても簡単なルールとスピーディーな展開でしょう。カードも 25枚しかありませんし、ルールもとても単純なので 1ラウンドは数分で終わります。それでいて、駆け引きとか軽いカウンティングとかの考える要素もちゃんとあります。
 このゲームは、けっこう初期に所有ゲームにしたことと、プレイ回数の多さが思い出に残るきっかけになっていると思います。シンプルなゲームだけど飽きが来ない、そういう味わいのあるゲームだと思います。
 プレイ人数は 2人専用で、プレイ時間は 20分あれば 1セットが終わるでしょう。ルールも簡単で手軽に楽しめるゲームだと思うので、ちょっとした合間などにプレイするのにはいいのではと思います。このゲームラベンスバーガーから再販されたとのことですね。

アンギャルド / En Garde, Reiner Knizia, Abacus, 1993
(New Version) Duell, Reiner Knizia, Ravensburger, 2004
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2004.3.13 (Sat)
 ゲーム紹介もラストスパートに入りました。前回からお送りしている思い出のゲーム特集の 2回目は、今では絶版になってしまった「シュテルネン・ヒンメル」です。「12星座ゲーム」とも呼ばれていますね。
 12星座をかたどったボード上に星を配置していき、勢力の多数を争うという、配置/決算系のゲームになります。配置する星は、基本的に公開情報ですが、特定の場所については、非公開で置くことができます。
 星の中には勢力の数値が書いてあるものの他に、隣接する星の勢力を 2倍にするものや、隣接する星を消してしまうブラックホールが入っていて、非公開のところに置くときには駆け引きの要素が出てくるわけです。
 1ターン 1アクションのゲームで、他人の行動以外にランダムな要素はあまりないゲームなのですが、それほど重い感じのなくさくさくとプレイすることができます。きれいなコンポーネントに反して、利害関係のドロドロとしたゲームにはなります。
 思い出になったわけは、いわゆるドイツゲームを始めた初期のころにプレイしたからというのはあります。単純で、考えるところがあって、60分もあれば楽に終わるという要素を押さえたゲームで、かなりの回数をプレイしたと思われます。
 プレイ人数は 4〜5人がいいでしょう。プレイ時間は 45分ほどです。そんなに難しいゲームではないので、多少この手のゲームをプレイしたことのある方なら、すぐに楽しめるのではと思います。この文章を書いている時点で絶版なのが非常に惜しいゲームではあります。

シュテルネン・ヒンメル / Sternenhimmel, Tom Schoeps, Goldsieber, 1997
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2004.3.6 (Sat)
 「ひとことコラム」を始める前にお知らせをひとつ。2周年の 2002年4月9日から始めた「ひとことコラム」ですが、4周年になる2004年4月9日で一区切りにしようと思います。一通りのゲームを紹介したというのと、最近プレイしたゲームはレポートやラウンジなどでもやっていますからね。
 103回目から、最終回の 108回目までは、思い出深いゲームを紹介していこうと思います。今回は「エクスペディション」を紹介します。
 世界各地を探検して、決められた目的地を通過していくゲームです。3つの探検隊を移動させるわけですが、1ターンに 1つの探検隊を 1マスしか動かせないので、思ったよりも歩みは遅いのです。しかも、全プレイヤーで 3津しか探検隊がないので、思惑どおりというわけにはいかないのです。
 見た目は探検ゲームなのですが、実際にやってみるとかなりアブストラクト色の強い本格派のゲームになっています。ルール自体が単純なのですが、かなりシビアなプレイングもできたりするわけです。
 このゲームが思い出のゲームになったわけですが、やはり「チケットを渡さない」プレイでしょうか。当時はおそれられていたものです。
 プレイ人数は 4〜6人くらいですが、5人以上がいいかと思います。プレイ時間はたっぷりめの 90分ですね。見た目に反して経験者向けのゲームですが、じっくり考えるのが好きなプレイヤーにはお勧めできると思います。

エクスペディション / Expedition, Wolfgang Kramer, Queen, 1996
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2004.2.28 (Sat)
 今週から、1か月ほどはゲーム会に出られないと思うので、過去にやったゲームから紹介していこうと思います。ここ 2回ストリートものが続いたので、ちょっと前にやったゲームから「べーカーストリート」を紹介しましょう。Ravensburger の2人用ゲーム fun for 2 のシリーズですが、他の2人用ゲームにはない楽しさを持っています。
 べーカーストリートで起きた事件の証拠をいち早く集めたほうが勝ちというゲームです。証拠は何か所かの現場にあるわけですが、勢力で多数を取っている方が証拠を獲得することができます。この勢力は手札からカードを出すことで増やすことができます。
 このゲームのポイントは、証拠を獲得するタイミングでしょう。ここはブラフの要素が多分に含まれます。ターン終了時に数値をせり上げる形で宣言します。この数字が、相手の手札の勢力の合計よりも大きいと思ったら、告発をし、この告発の勝者が証拠を獲得する場所を選ぶことができるのです。
 文章で説明すると分かりにくいかもしれませんが、記憶力と勢力争いの典型的な 2人ゲームのパターンに、ブラフの要素がうまくとけ込んでいると思います。この感覚は、一度やってみないとなかなかつかめないでしょう。
 プレイ時間は 20分ほどで、プレイ人数は 2人限定です。2人でゲームする機会の多い方で、これまでやってきたものにあきてきたとお思いの方は一度プレイしてみるといいでしょう。多人数ゲームではあっても、2人ゲームではなかなか見られない、駆け引きが見られることでしょう。

べーカーストリート / Bakerstreet, Marcel-Andre Casasola Merkle, Ravensburger, 2003
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2004.2.21 (Sat)
 さて、今回のコラムは最近やったゲームに戻しましょう。こないだの「とんかつオフ」のあとでプレイした、「メモストリート」を紹介します。
 神経衰弱の要領で、タイルをめくって役を作っていくゲームです。ダイスゲームの「ヤッツィー」に近い感じですね。タイルをめくるチャンスは1ターンに1回だけで、必ずどれかの役を埋めなければなりません。役が全く完成しなかった場合も、どこかを0点でつぶす必要があるのです。
 役に使われなかったタイルは、裏返しにしてそのまま残るので他のプレイヤーに拾われる可能性もあります。自分の役を作るよりもブロックが必要になってくることもあるのかもしれません。
 神経衰弱とは言っても、だいたいのタイルは取られてしまうので記憶力よりも、引きの強さとどれを取るかの判断にかかってくることが大きいと思います。そんなに難しいゲームではないので、手軽にさくさくと楽しめるでしょう。
 プレイ人数は 2〜4人、プレイ時間は 20分ほどです。軽くプレイする感じとしてはいいのではと思います。実は、このゲームはクニツィーアの作品だったりします。この作者独特のカツカツな感じはあまりしないので、そちらの方では期待しない方がいいかもしれません。

メモ・ストリート / Memo Street, Reiner Knizia, Ravensburger, 2003
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2004.2.14 (Sat)
 とうとう、この「ひとことコラム」も 100回をむかえました。100回目のネタはどうしようかと思ったのですが、ここ数年いちばん回数をやっているゲームということで、2回目になるのですが「いただきストリート」を紹介します。
 ボード上を回って給料をもらったり、株を買って増資したり、他の人から買い物料をもらったりしながら、お金を稼いでいく経済ゲームです。
 このゲームで特徴的なのは、アナログゲームでは面倒なお金のやりとりがないことです。このあたりが、デジタルならではの利点ではないかと思います。ストリートによっていろいろなプレイの仕方ができますから、簡単に飽きるようなものではないでしょう。
 このゲームの面白さは、なんといっても対人戦にあると思います。ゲームを知っている人が 4人集まれば、コンピューター戦では味わえないような、いろいろなことが味わえるのです。ゲーム自体は長くやっていますが、プレイスタイルの違いとかが、思ったよりも出てくるゲームですね。
 派手な買い物料合戦あり、地道な稼ぎあいもあり、壮絶な足の引っ張り合いもありと、同じゲームは二度と見られません。これだけ長くやっていてもあきないゲームというのも珍しいです。
 プレイ人数は、ぜひとも人間 4人を集めてください。プレイ時間は 90分から長期戦で 180分くらいでしょうか。初心者向けのゲームではないのですが、慣れてくれば奥の深いゲームだと感じるでしょう。興味があるという方は、オフ会に出てみるのもいいでしょう。

いただきストリート3 (PS2), エニックス, 2002
いただきストリート ゴージャスキング (PS), エニックス, 1998
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「ひとことコラム」 2004.2.7 (Sat)
 先週は諸事情により、コラムをお休みしました。ネタができあがっていてコラムが間に合わないというのも珍しいです。さて、今週で 99回目のコラムになります。お題は、日本語版はやや入手難かもしれませんが「ロコ!」で行きましょう。
 ゲームの箱に書いてあるとおり、やることは「カードを出す。チップを取る。」だけの非常にシンプルなゲームです。カードには色分けされた数字が書いており、この数字によってチップの価値を決めることになります。
 ゲームが終了したときに出ていたカードで価値が決まるので、カードを出す順番が問題になります。とは言ってもなかなかうまくはいかないのが、このゲームなのです。
 ルールは単純、短時間で終わるけど、ものすごいジレンマがあるというのがこのゲームですね。プレイ人数はボックスには 2〜4人ですが、5人でもできます。プレイ時間は 10分程度ですね。ゲーム自体は難しくありませんが、シビアな感じのゲームなので、やや経験者向けかもしれません。
 このゲームは、1994年に「フリンケピンケ」として出てから、リメイクが繰り返されています。特殊な効果のあるカードが追加された「トール」以外は、ゲームとしてはほぼ同じです。カードのサイズ、パッケージの雰囲気が違うので、見比べてみるのも面白いでしょう。

LOCO! / ロコ!, Reiner Knizia, Fantasy Flight Games, 2003
(Original Version) フリンケピンケ / Flinke Pinke, Amigo, 1994
Quandary, Milton Bradley, 1996
トール / Thor, Heidelberger Spielverlag, 2002
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2004.1.24 (Sat)
 ここのところ、寒い時期が続きますね。こういうときには部屋でじっくりとゲームというのもいいでしょう。発売から 1か月ほどたちますが、冬の風物詩ということで「桃太郎電鉄12」の紹介をしましょう。
 紹介といっても、このサイトをごらんの方なら説明はほぼ不要かと思います。目的地を目指して日本各地を駆け回り、物件を買って収益を上げていくゲームです。最終的にいちばん資産を稼いだプレイヤーの勝利となります。
 このゲームの特徴は、なんと言っても日本を舞台としたボードと物件の地域色でしょうか。いろいろな意味で参考になるゲームなのではないのでしょうか。今回は、関西、中国、四国を舞台にした西日本編も収録されています。
 シリーズものなので今作で気になったことですが、基本的に「桃鉄11」の流れを踏襲しつつ、カードバランスが調整されており、総資産マイナスからの逆転がしやすくなっています。今作も、いい物件を増資して収益率をのばすという方向に向いていると思います。
 カード売り場のラインナップは、ひさしぶりにプレイヤーに優しい感じがします。その分、防御の要となるブロックカードが高価な上に、1枚しかもてないという制限つきになりました。ものによっては使用してもサイコロを振れたりと、カードがさらに使いやすく調整されているみたいです。
 PS版からのゲーム中ミニゲームですが、今回は「する/しない」が選べるようになりました。これは、時間短縮に大きく影響するのではと思います。細かい気遣いを毎回見せてくれるのがこのシリーズのいいところだと思うのです。
 プレイ時間は 4人、10年で 3〜4時間ほど、3年の公式戦では 90分程度でしょうか。コンシューマーボードゲームの名作のひとつで、時間はかかるものの、幅広く楽しめるゲームだと思います。

桃太郎電鉄12 (PS2/GC), ハドソン, 2003
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2004.1.17 (Sat)
 先週末は、いたストオフに行ってきました。その名の通り、いたストが中心のオフ会なのですが、空いている時間などで、いたスト以外のボードゲームをいろいろとプレイする機会があるのです。先週プレイしたゲームの中から「たほいや」を紹介しようと思います。
 170000語も収録されているといわれている、広辞苑をつかったゲームです。かなり昔ですが TV の深夜番組で放送されていた時期があるので、懐かしいと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
 親は、広辞苑に載っている、誰も分からないだろうことばを出題します。たとえば「おおのか」という感じです。このことばについて、子は広辞苑に載ってそうな意味を 1つでっち上げます。例えば「蚊の一種」とか「広い土地を持つ農家」とかそんな感じです。
 全員の意味が出そろったら、広辞苑の本当の意味を混ぜて公表します。子は、どれが本当に広辞苑に載っているかを当てるのです。ちなみに正解は「度がすぎて大きいさま。大型。」だそうです。
 親のプレイヤーは、子が不正解だとチップをもらえます。子は親の正解を当てたり、他のプレイヤーをだましたりするとチップがもらえるのです。こうしてことばの数だけゲームは続いていくのです。
 プレイ人数は 5人くらいがちょうどいいかと思います。プレイ時間は 1時間程度です。辞書を使うゲームなので、最初は取っつきにくいかと思いますが、なかなか奥の深いものがあります。広辞苑ってこんな使い方もできるという新鮮な感覚が得られるかもしれません。

たほいや, (Concept by ボードウォークコミュニティ), (岩波書店), 年代不明
ディクショナリー / Dictionary, (Generic game)
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「ひとことコラム」 2004.1.10 (Sat)
 さて、そろそろ正月気分も抜けることだと思います。今月からまた忙しくなりそうなのですが、コラムくらいはちゃんと更新していこうと思っています。今回は、年末にプレイしたゲームから、ひさしぶりに 2人ゲームの紹介にしましょう。「ハウラック」です。
 2人専用の綱引きのゲームです。相手よりも強いメンバーをそろえて、樽を自分の方に引き込んでいきます。自分のサイドに運びきれば、ポイントになります。
 このゲームの特徴は、なんといっても最初の山札の作り方でしょう。最初に 20枚ずつの山札があるのですが、このカードを 2枚ずつ見ていき、1枚を自分のものに、もう1枚を相手のものにします。これによって、ある程度山札を作ることができるのです。
 この山札作りには、アクションの要素があるのです。早く山札を分けたプレイヤーが、有利な状態でスタートすることができるのです。このため、微妙な 2枚のカードが来たときの瞬時の判断が要求されるでしょう。この慌ただしさが面白いですね。
 綱引きの方は、ターン制で 1枚ずつカードを出していくという非常にまったりとしたゲームです。特殊効果のあるカードをうまく使うことになってくるかと思います。
 テーマといい、山札作りと綱引きの落差といい、なかなかクレイジーなゲームになっているのですが、このくらいの落差が面白さを醸し出していると思います。
 プレイ人数は 2人で、20分くらいで終わるかと思います。メリハリのあるゲームなので、メンバーが微妙に集まらないときの気分転換にやっても面白いかと思います。

ハウラック / How Ruck! / Heave Ho!, Richard Borg, Kosmos / Rio Grande, 2002
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2004.1.3 (Sat)
 あけましておめでとうございます。今年もよろしくおねがいします。さて、2004年もゲーム紹介は続きます。今回は新作から「コヨーテ」を紹介しましょう。
 インディアンポーカーの要領で、自分以外のカードを見て、カードに書かれているインディアンの数を予想していくゲームです。直前のプレイヤーの予想が疑わしいと思ったら「コヨーテ」といって判定に入ります。判定で負けたプレイヤーにコヨーテマークがつき、3つついてしまうと脱落になってしまいます。
 インディアンの数は、普通は 1〜5 と予想しやすいのですが、中には 10 や 20 といった大きい数字やマイナスなどといった変なカードも混ざっています。自分のカードがわからないので、予期しない予想が飛び出してくることもありえます。また、これは大丈夫だろうという予想が見当違いなのかもしれません。
 このゲームは、そんなに重いゲームでもなく、わいわいと楽しむのがいいでしょう。プレイ人数は 4〜6人くらい、時間は 20分程度だと思います。プレイヤーだけではなく、すべての情報を知ることができるギャラリーも楽しめるゲームですね。

コヨーテ / Coyote, Spartaco Albertarelli, Kidult, 2003
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「ひとことコラム」 2003.12.27 (Sat)
 さて、2003年の「ひとことコラム」もこれで最後です。今回は新作から行きましょう。イタリアのメーカーからのゲーム「王位継承」です。
 自分の支持する市民をできるだけ高い地位にして得点を稼ぐというゲームです。ラウンド開始時に支持する人物が書いてあるカードが配られます。カードに書かれている 6人の人物をできるだけ高い地位にしていきます。
 自分のターンでできることは、1人の地位を 1つあげるだけです。ある人物が頂点となる王様の地位につくときに、投票が起こります。
 王様の地位には高い得点が与えられますが、王様になるためには、満場一致で「賛成」されなければならないのです。誰か一人でも反対票があれば、その時点で追放されてしまうのです。ただし、1人が入れられる反対票も制限があるのです。
 テーマ自体は軽い感じがしないですし、一瞬で終わることから、けっこう長引くことまで展開はいろいろとありますが、全体的に見るとルールもとても簡単で、軽いゲームです。わいわいと楽しみたいとか、軽く読みあうゲームを楽しみたいというときにぴったりです。

王位継承 / Viva il Re! / King Me!, Stefano Luperto, da Vinci / Mayfair Games, 2003
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「ひとことコラム」 2003.12.20 (Sat)
 本当は「桃鉄」をやりたかったのですが、今週はあまり時間がとれなかったのでまだここで紹介できません。リメイクものが続きますが、どんどん行きましょう。今週は「イントリーゲ」を紹介します。
 自分ところの役人を、他のプレイヤーの国に派遣して収入を得ていき、お金を稼ぐことが目的です。とはいっても、同じ役職の役人は 2人もいらないので、ポストの取り合いが起こります。自分の国に誰を採用するかは、プレイヤーの意志と、心付けと、交渉次第というわけです。
 本当に交渉がメインのゲームです。かなり自由な交渉ができるわけですし、裏切って別のポストに入れたりとかということも可能です。ただ、裏切った結果、あとの交渉で不利なことになっても関知できないのですが。
 お金を集める方法は、国からの収入と、他のプレイヤーからの心付けだけなので、目立ちすぎてもいけませんし、かといって羽振りが悪くてもそれはそれで、収入を失うことになるかもしれません。
 このゲームは、かなり辛口な交渉ゲームで、おとなのゲームといえるでしょう。昔のバージョンが対象年齢 16歳以上というのもうなずけるかと思います(今のバージョンは 12歳以上ですが)。本当に、心の底から、ドロドロとした交渉を楽しみたいというときにおすすめです。
 人数は 4〜5人がいいでしょう。プレイ時間は 45分ほどだと思います。ルール自体は簡単なのですが、その先に広がる交渉の世界は本当に深いものがあります。いろいろな点で、初心者向けのゲームとはいえません。あまりにひどい交渉をして、友人関係を破壊しないように気をつけましょう。

イントリーゲ / Intrige, Stefan Dorra, Amigo, 2003
(Original) イントリーゲ / Intrige, Stefan Dorra, FX Schmid, 1994
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「ひとことコラム」 2003.12.13 (Sat)
 さて、今週あたりから年末の新作紹介と行きましょうか。今回は、リメイクの作品から「珍獣動物園」を紹介しましょう。
 せり上げ型の競りで、珍しい動物を手に入れて得点を稼ぐカードゲームです。各プレイヤーには同じ額のカードが渡され、それを使って競りをおこなっていきます。
 基本的に、普通のオークションと同じなのですが、一度値段を付けるのに使用したカードは、パスするまでは手札に戻すことはできません。カードの出し方も重要になってくる場合があるのです。一度パスしたら、競りから抜ける形式なので、安いお金カードを使いすぎると大変なことになります。
 動物の中には、マイナスの効果を持つものも入っています。これは一番最初にパスした人がお金を払わずに手に入れて、他のプレイヤーは競りに使ったお金を支払うことになります。マイナスの効果はどれもそれなりに大きいので、いいスパイスになっています。
 ゲーム終了時にいちばん所持金が少ないプレイヤーは、その時点で負けになります。得点を獲得する方法は競りなのに、全額使い切ったら負けてしまうというあたりも、このゲームのポイントになりますね。さすがはクニツィーアの作品です。
 プレイ人数は 3〜5人、時間は 20分くらいだと思います。ルール自体はそんなに難しくないのですが、競りのテクニックはある程度の熟練を要すると思います。手軽でテクニカルな競りゲームなので、その手のゲームが好きな方にはおすすめできるかと思います。
 このゲーム、もともとは贅沢品を集める「ハイ・ソサエティー」というタイトルで発売されており、そちらのバージョンのリメイクもあります。動物がテーマというのは、いかにもドイツ向けらしいアレンジだと思いました。

珍獣動物園 / Einfach Tierisch!, Reiner Knizia, Amigo, 2003
ハイ・ソサエティー / High Society, Reiner Knizia, Uberplay, 2003
(Original) ハイ・ソサエティー / High Society, Reiner Knizia, Ravensburger, 1995
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003.12.6 (Sat)
 今年も残すところあと 1か月を切りました。10月のエッセンの新作も一般で発売され始めましたね。プレイでき次第ここでもレポートしたいと思います。さて、今週は旧作になりますが「ラ・チッタ」を紹介しましょう。
 タイトル通り、都市の発展をテーマにしたゲームです。文化、教育、健康の 3つの発展させながら、人口を増やしていくゲームです。
 プレイヤーは、カード 1枚を選んで、かかれている行動を取ります。建設をしたり、特別なカードを取ったりしつつ、発展させていくわけです。都市を発展させていくと、他の都市と接近してしまいますが、他の都市と隣接できないので、スペースは限られているのです。
 限られたスペースの中で、いかに効率よく都市を発展させていくかがポイントになります。収入を得るためには、採石場を建てる必要がありますし、施設を建てないと人口が流失してしまいます。また、十分な食料がないと、住民を養っていくことができなくなってしまうのです。
 最終的に、限られたスペース、隣接する都市の状態を考えながら、食糧を確保できる程度に人口を稼ぐのが目的になります。最終ラウンドで、食料が足りないと大きなペナルティーを受けてしまいます。計画性が要求される、本格的な都市発展のゲームです。戦略性がかなり高く上級者向けのゲームといえるでしょう。
 プレイ人数は 4人がいいかと思います。プレイ時間は 120分ほどです。見えている情報も多く、考えるところも多い本格的なゲームです。そういった意味で上級者向けだと思います。ルール自体はすっきりとしているので、プレイに集中することができますね。

ラ・チッタ / La Citta, Gerd Fenchel, Kosmos, 2000
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003.11.29 (Sat)
 先週末は、国産自作ゲームの祭典「ゲームパーティー2003」に参加してきました。レポートはまだできていないのですが、本当に参加者として参加したかったくらい、贅沢なイベントだったと思います。
 新作も少しずつ増えてはいますが、未プレイのものが多いのでプレイしたらということで。今回は、英語版も発売されて入手できる機会も多くなった「ハンズアップ」の紹介です。
 このゲームは、両手を使うアクションゲームです。ルールはとても簡単で、カードにかかれている通りに手を出すだけです。いちばん出すのが送れてしまったプレイヤーは、お題のカードを引き取り、それが失点になります。
 これだけでも、外目に見ているとけっこう妙な感じがするのですが、ゲームとしてのスパイスがひとつ入っています。書いてあるカードの中には、どうやっても不可能な形が入っているのです。
 例えば、「腕を交差させずに、手の甲を上にして、親指が外側になるように両手を出す」といった具合になります(実際に試してみてください)。できないときは、決められたアクションをとることになります。
 とにかく、楽しげなアクションゲームです。絵を見て一斉にポーズをとるというのは、日常生活ではまずやらないでしょうから。
 プレイ人数は、5〜7人くらいがいいでしょうか。プレイ時間は 15分ほどだと思います。とても簡単なゲームなので、文字通り準備運動や、ゲームとゲームの合間などにプレイしてみるといい気分転換になるのではないかと思います。

ハンズアップ / Hands Up / First Hand , Jacques Zeimet, Schmidt / R & R Games, 2002
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003.11.22 (Sat)
 今回は、ちょっと前にプレイしたまま紹介し忘れていたものを。「利益・廃液」です。9/23 の火曜会の時にやりましたから、2か月前になりますね。
 工場を経営して、ポイントを稼いでいくゲームです。工場を操業させるためには人員と、資材が必要になります。人員がいればそれだけ人件費もかかりますし、製品を生産すれば廃棄物が出ます。
 プレイヤーは、カードのセットを選んで、そこにかかれている行動をします。行動は、資材の購入や生産など工場を運営したり、経営を合理化したりしていくわけです。
 タイトルにもあるように、廃棄物の処理が重要になってきます。生産すると廃棄物が出るのですが、あまりにも廃棄物をためすぎると、定期的に入る査察でペナルティーをうけます。廃棄物は正当な方法で処分することも、そうでない方法で押しつけたり、査察をかわしたりすることもできます。
 工場を成長させるのにも、少ない人数で操業させることや、少ない資材で生産すること、廃棄物の量を減らすこと、製品の利益を上げることというように、いろいろな方向性があります。自分の経営方針にあった方法をとってみてはいかがでしょうか。
 プレイ人数は 4人、プレイ時間は 60分くらいです。正当派の工場経営ゲームなのですが、プレイ時間は 60分とジャンルの割には短めだと思います。テーマ自体は昔からあるようなものなのですが、コンパクトにそれでいて押さえるところはしっかりと押さえてあると思います。マネージメント系のゲームが好きな方はぜひどうぞ。

利益・廃液 / Muell + Money / Industrial Waste, Juergen Strohm, Hans im Grueck, 2001
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003.11.15 (Sat)
 今月は、ゲーム会に出かける機会自体は多いのですが、いたストがほとんどなのでこちらのストックがだんだんなくなってきています。今回は旧作ですが名作の競りゲーム「メディチ」を紹介します。
 メディチ家の商人になって、5つの品物を競りで購入し得点を稼ぐゲームです。各ラウンドで、購入できる品物は 5つしかありません。同じ品物をたくさん集めたり、よい品物を集めたりすると、それだけラウンド終了時に入る得点が大きくなります。
 このゲームの特徴は、なんといっても一発勝負の競りでしょう。普通のオークションだと、何度でも値段を付けることができるのですが、このゲームでは、時計回りに各プレイヤーが 1回ずつしか値段を付けることができないのです。
 最初の最初は、全員の状態が同じなので品物の価値もそんなには変わらないのですが、ゲームが進むにつれてだんだん欲しいものとそうでないものが、分かれてくるようになるのです。もてる品物の数の制限などもうまく使いながら、欲しいものをいかにうまく手に入れるかがポイントになってきます。
 このゲームでは、得点を使って競りをおこなうため、競りのチャンスが 1回しかないことも相まって、かなりシビアな値付けが要求されます。ほとんどの情報がプレイヤーに公開されている状態なので、しっかりと状況を見極めることが可能なのです。
 プレイ人数は 5〜6人がいいと思います。個人的には 5人がおすすめです。プレイ時間は 60〜75分くらいでしょうか。ルール自体はそんなに難しくないのですが、かなりシビアな競りが要求される上級者向けのゲームです。
 競りを題材としたゲームは数多くありますが、ここまでタイトなものは珍しいです。競りゲーム、経済ゲームが好きな方は一度プレイしてみることをおすすめします。
 ちなみに、ドイツ語版は絶版のため入手困難ですが、英語版が比較的よく出回っているみたいです。ルールに多少の変更点がありますが、好みに合わせて好きなルールを選択すればと思います。

メディチ / Medici, Reiner Knizia, Amigo, 1995
(現在入手できる英語版) Medici, Reiner Knizia, Rio Grande Games, 1998
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003.11.8 (Sat)
 秋もだいぶ深まってきました。朝夕の温度差が激しい季節なので風に気をつける必要がありますね。かくいう私も、今週頭は風邪気味でしたが。というわけで、今回のテーマは「ウィルス一味」です。
 薬を使ってウィルスに感染しないようにしていくゲームです。ウィルスに感染しすぎると集中治療室送りになり大量失点になってしまいます。すでに感染してしまっても注射をすれば、ウィルスの被害を押さえることができます。ところがこの注射も打ちすぎると集中治療室送りになってしまうのです。
 ウィルスや注射は薬を支払って他のプレイヤーに押しつけるか、あえて自分で受け取って被害を被るかを選ぶことになります。なるべくならダメージを受けたくないところですが、最終的に持っている薬で得点が決まるので、無駄に薬を使うのも得策ではありません。
 このゲームの面白いところは、一定量ウィルスに感染したらプレイすることができるリスクカードです。リスクカードの中には、いい効果のものも悪い効果のものもあるわけですが、プレイした本人以外には内容が分からないまま押しつけあうのです。
 リスクカードの中には、カードの所有者を「先生」と敬わないとペナルティーになる、「ドクター先生」というカードが入っています。このカードが出ると、よりいっそう怪しい雰囲気になり盛り上がります。
 ある意味、競りのゲームなのですが、ウィルスに感染しないようにという独特の雰囲気と、リスクカードなどでパーティーゲームに近い感じに仕上がっています。わいわい楽しみたい方にはおすすめです。
 プレイ人数は、4〜6人がいいと思います。プレイ時間は 30分ほどです。リスクカードの日本語訳は必須なのですが、そんなに重くなく、独特な雰囲気が楽しめるのではないかと思います。

ウィルス一味 / Wirus & Co., Frank Start / Joerg Spiegelhalter, Zoch, 2002
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「ひとことコラム」 2003.11.1 (Sat)
 Essen の見本市も終了し、年末年始からじょじょに新作が日本に入ってくることと思います。こちらの方は、ここ最近でやったゲームを中心に紹介していこうと思います。今回は、今年のドイツゲーム大賞を取った「アルハンブラ」です。
 このゲームは、お金を使って建物を購入し、特定の建物を多く集めたり、城壁を長く作ったりして得点を稼いでいくゲームです。各ターンでできることは、建物を建てる、お金を補充する、すでに建てた建物を改築するの 3つのうちどれかをすることができます。
 このゲームのポイントは、なんといってもお金です。お金はカードになっており 1〜9 までの金額があるのですが、補充するときに合計 5までなら何枚でも補充できるのです。お金には 4つの種類があり、対応する種類のお金を使わないと建物は買えません。
 このゲームの場合、おつりは出ません。しかも、ちょうどの金額で建物を建てることができれば、もう一度ターンをおこなうことができます。いかにターンを大事にすることができるかは、お金の使い方にかかってくるのです。
 ゲームの内容としては、リソースを管理する計画性を要求されるゲームで、ボードゲームとしてはオーソドックスな内容になっています。それだけに、基本的な力が要求されるゲームで、シンプルなルールなのが個人的には好みです。このゲームは黙々とプレイしがちになります。どうしてでしょう?
 人数は 4人くらいがちょうどいいかと思います。多すぎると計画のたてようがなくなりそうです。プレイ時間は 60分くらいです。ルール自体も難しくありませんし、これからいろいろとやっていこうという方にはちょうどいいテーマなのではと思います。

アルハンブラ / Alhambra, Dirk Henn, Queen, 2003
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「ひとことコラム」 2003.10.25 (Sat)
 前回までの特集も終わり、今回からは普通通りのゲーム紹介になります。今月はゲーム会にいろいろと参加できたのでネタもだいぶためることができました。国産の新作はできるだけ速報で紹介したい、ということもあって今回は 10/23に発売されたばかりの「ポップンミュージック カードゲーム」を紹介します。
 「ポップンミュージック」というと、私も好きなリズムアクションゲームなのですが、このゲームではゲームに登場するたくさんのキャラクターをカードイラストにした、原作とは全く別のカードゲームになっています。
 ボタンカードには 5色のボタンに対応する色と数字が書いてあり、これを使ってポップ君カードを取っていくのが目的になります(原作は、ポップ君に対応する色のボタンをタイミングよく押すゲームですからね)。
 お題となるポップ君カード色と枚数の条件を満たしながら、ボタンカードを出す必要があります。また、前のプレイヤーよりも合計数が大きい組み合わせしか出すことができません。カードが出せなければ、手札が増えてしまいます。
 最終的に誰かの手札がなくなった時点でゲームが終了し、とったポップ君カードの得点で競うことになります。ただし、手札をなくしたプレイヤーにはボーナスがあり、これが勝負を分けることもよくあります。
 カードのイラストと雰囲気から、軽いゲームだろうと思われがちですが、考える要素も用意されており、ただカードを出せば勝てるというものでもありません。見た目とは裏腹に、しっかりとした作りになっていると思います。
 プレイ人数は 4〜5人がいいと思います(2人用のルールはやったことがないのですが)。プレイ時間は 15分くらいでしょう。何も考えずにできるというほど簡単ではありませんが、ゲームに興味のある方なら十分に楽しめるくらいの難度だと思います。
 定価も 1000円と安いですし、時間もかからず、盛り上がる要素もちゃんとあるゲームなので、他のゲームとの合間にプレイしたり、まったりとプレイしたりという使い方ができると思います。私の好きなタイプのゲームですね。

ポップンミュージック カードゲーム, 遊宝洞, コナミ, 2003
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「ひとことコラム」 2003.10.18 (Sat)
 今回は「ヨーロピアンゲームコレクション」特集の最終回になります。前回うっかり上書き保存をしたため後回しになってしまった「カルタヘナ」です。
 海賊たちの脱走劇を描いたゲームで、自分の海賊全員をいち早く脱出させたプレイヤーの勝利となります。脱出するためには、戦略と自分や他のプレイヤーの海賊をうまく利用することが重要になってきます。
 脱出船を目指して前進していくのですが、前に進むためにはカードが必要になります。前方にある、カードに書いてあるマークと同じマスに進むのですが、他の海賊がいるとさらに先に進むことができます。このあたりが、他の海賊をうまく利用すると言うことになります。
 移動するのに必要なカードはどこかで補充する必要があります。カードの補充は自分のコマを交代させることでおこないます。タイミングによって補充できる枚数や交代するマス数なども異なってくるので、盤面をよく見る必要があるでしょう。
 パズル的、アブストラクト的な要素の強いゲームなので、次のプレイヤーにうっかりおいしいところを持って行かれないように気をつけるのがいちばんだと思います。ちょっと考えるゲームがやりたいと言うときにはおすすめだと思います。
 プレイ時間は 30分ほど、人数は PS 2 版では 4人専用ですが、4〜5人がちょうどいいでしょう。ルール自体はそんなに難しくなく、ほどほどに考える要素のあるゲームがやりたいときにはいいのではと思います。
 手札と補充されるカードが公開か非公開かによって、4つのバージョンがありますが、私としては煮詰まりにくい全非公開の「ジャマイカバージョン」が好みです。PS 2 版は、TV を通してやるという特性上カードだけ公開の「ケイマンバージョン」になっています。こちらも、そんなに重くはならないですね。

カルタヘナ / Cartagena, Leo Colovini, Winning Moves, 2000
ヨーロピアンゲームコレクション (PS2), D3パブリッシャー, 2003
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「ひとことコラム」 2003.10.11 (Sat)
 今回の「ひとことコラム」は「ヨーロピアンゲームコレクション」の特集の3回目ということで、「原始スープ」の紹介になります。Doris & Frank の代表的な作品になりますね。
 ゲームの目的は、自分の所有するアメーバを進化させて、よりたくさんのアメーバを生き残らせて得点を稼ぐことになります。アメーバを生き残らせるためには、エサが必要になります。エサがとれないとやがてアメーバは死んでしまうのです。
 アメーバを生き残らせたり、増やしたりするのに、進化や繁殖をすることができます。これには毎ターン入手できるポイントが必要になり、計画的にポイントを使っていくことが重要になってきます。
 このゲームのポイントはなんといっても、進化でしょう。移動をしやすくしたり、アメーバを死ににくくしたり、ほかのアメーバを攻撃したりと進化の方向性は様々です。進化させればさせるほど、有利になりますし、得点を稼ぐこともできるのですが、あまりも進化させすぎると痛い目に遭うかもしれません。
 かわいらしいイラストとは対照的に、しっかりとした戦略が求められる経験者向けのゲームになっています。ボリュームもあるゲームなのでしっかりと楽しみたいという方におすすめです。
 プレイ人数は PS 2 版では 4人固定ですが、4人でやるのがいいでしょう。プレイ時間は 60〜90分くらいです。PS 2 版では手間のかかるエサの配置をすべて自動でやってくれます。一度プレイしたことのある方には、この手軽さには驚くと思います。
 実は「原始スープ」を最終回の予定にしていたのですが、ちょっとしたアクシデントがあったため先になりました。「カルタヘナ」の紹介は来週にしますね。

原始スープ / Ursuppe, Doris Mattaeus / Flank Nestel, Doris & Frank, 1997
ヨーロピアンゲームコレクション (PS2), D3パブリッシャー, 2003
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「ひとことコラム」 2003.10. 4 (Sat)
 今回も「ヨーロピアンゲームコレクション」から紹介しましょう。2人用のアブストラクトゲーム「ガイスターです。ボードゲームの方は実際には 1回しかプレイしたことがないのですが。
 プレイヤーは、よいおばけと悪いおばけが 4つずつ、合計 8つのおばけを持っています。ゲームの目的は、相手のよいおばけをすべてとるか、悪いおばけをすべてとってもらうか、よいおばけを出口から脱出させるかの 3つです。
 プレイヤーのできることは、上下左右に 1マスおばけを動かすことだけです。相手のおばけと重なれば、そのおばけをとることができます。ルールは本当に単純ですね。
 将棋や、チェスなどに近いテイストなのですが、相手のおばけがよいおばけか悪いおばけかが分からないので、読みとか、カンといった要素も入ってきます。ただ、元がしっかりとしたアブストラクトで、コマの減り方によってリスクなども変わってくるので、思ったよりも重いのかもしれません。
 プレイ時間もあまりかからないゲームですから、2人しかいなくて他のゲームを待っている間にちょっとプレイするという楽しみ方がいいと思います。一回のゲームはそうでもないのですが、何回もプレイするのにはちょっと重いような気がするのです。
 ゲームの特性上、画面が 1つしかない PS 2版でも「よいおばけ」か「悪いおばけ」かを隠すことが必要になるのですが、PS 2 版の 2人対戦はというとコントローラーの振動機能で確認することができるようになっているのです。PS 2 版の付録の「ガイスター」もあるので、この機会にアナログで対人戦もいいですね。

ガイスター / Geister, Alex Pandolph, Venice Connection, 1981
ヨーロピアンゲームコレクション (PS2), D3パブリッシャー, 2003
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「ひとことコラム」 2003. 9.27 (Sat)
 10日くらい前になってしまいましたが、PS 2 で「ヨーロピアンゲームコレクション」が発売されました。このページでも紹介しているヨーロッパ初のボードゲームが 5つ収録されているソフトです。今回からしばらくの間、発売を記念して、収録ゲームの紹介をしたいと思います。
 まず最初は、「ミッドナイトパーティ」といいたいところですが、すでに 52回目で紹介済みなので「フロカティサーカス」を紹介しようと思います。収録作品の中で唯一のカードゲームで、簡単ながらもジレンマが楽しめるライナ・クニツィーアの作品です。
 プレイヤーはカードをめくっていき、やめたいと思ったところでやめて 1枚カードを取ることができます。ただし、カードは 10色あるのですが、すでにめくられたカードと同じ色のカードをめくってしまうと、その時点でターン終了になります。
 最終的な得点は「各色のいちばん大きな数字」になるので、大きな数字のカードを取ることは大事なのですが、そのほかにも同じ数字 3枚でトリオを作ることができます。トリオは一律 10点なので、得点にならないカードを再利用するチャンスになります。
 カードの中には、他のプレイヤーから 1枚カードをもらうものや、同じ色のカードが出るまで無条件でカードをめくれるものも入っています。このあたりのカードがゲームに変化を与えていることになりますね。カードがすべてめくられるか、誰かが10色集めた時点でゲーム終了になります。
 プレイ人数は 3〜5人ですが、PS 2 版では 4人固定、プレイ時間は 15分ほどです。そんなに難しいゲームではないので、手軽に楽しめるのではと思います。PS 2 版のみ収録のアレンジバージョンも、より派手な展開になっていて、もうひとつのゲームとして十分楽しめると思います。
 「ノミ」と「サーカス」をテーマにしたゲームは、いろいろと出ているので買い間違いのないようご注意ください。

フロカティサーカス / Zirkus Flocati, Reiner Knizia, Amigo, 1998
ヨーロピアンゲームコレクション (PS2), D3パブリッシャー, 2003
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「ひとことコラム」 2003. 9.20 (Sat)
 「ひとことコラム」も、ついに 80回をむかえました。紹介したゲーム数も 80に上ったということで、とりあえず 100回に向けてゲーム紹介を進めていきたいですね。今回は、先週書くつもりだった「ねこネコ」&「セブン・サファリ」の紹介をしようと思います。
 各プレイヤーには 7枚ずつ手札が配られ、残ったカードは長方形になるように、裏向きにして場に置かれます。手札の動物が 1種類ずつになるように、場のカードと交換していくのが目的になります。
 交換したいカードを選んで、場のカードを引き、元の位置にカードを戻すのですが、縦と横の列に同じ動物は 1種類しか存在できません。これによって、「置きたいけど置けない」カードが出てきたりします。また、カードの中にはマイナス点にしかならない「ネコ」もしくは「ハイエナ」もあります。
 どうしてもカード置けない場合は、パスということになり手札が増えてしまいます。手札が増えてしまうと減点の危険性が高まります。最終的に、動物の種類ごとにいちばん数字の高いカードがプラス点、それ以外のカードはマイナス点として計算し、得点を競います。
 8歳以上向けと易しい部類のゲームに入りますし、場のカードの「引き」にかかる部分は多分にしてあるのですが、手軽にパズル的な要素を楽しみたいというときにはいいのではと思います。バリアントで、動物の判定の時に斜めもチェックするルールで、2人でやるとかなりシビアなゲームに早変わりします。
 プレイ人数は 2〜5人ですが、少人数でやるとよりシビアになると思います。プレイ時間は20分ほどです。ルールも簡単で、目的も分かりやすいゲームなので、まったりとプレイするのにはいいと思います。

ねこネコ / Alles fuer die Katz / Zoo Party, David Parlett, Amigo, 2001
7 Safari, David Parlett, Gamewright, 2003 (English Version)
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「ひとことコラム」 2003. 9.13 (Sat)
 今回のひとことコラムは、ひさしぶりに書きたいゲームが複数出てきました。その中から、日本語版が発売になったばかりのワードゲーム「アップル トゥ アップル」を紹介しようと思います。
 史上最強のパーティーワードゲームと銘打っているこのゲームは、本当にシンプルなゲームです。「忘れられない」とか「おだやかな」とかというものの性質を表すことばに対して、マッチするようなカードを出していきます。親のプレイヤーがいちばんマッチすることばを選び、それを出したプレイヤーが得点を獲得します。
 ものを表すカードは「アメリカ」「京都」といった地名から「ビートルズ」といった有名人、「21世紀」「第2次世界大戦」といった時代など本当にさまざまです。この多様さがものすごい組み合わせを生む場合もあります。
 プレイ時間は 20分程度、4人から10人くらいまで楽しめます。ことばに難しめのものや、ちょっと大人っぽいものが入っているので 12歳以上推奨ですが、ルール自体はとても簡単で、わいわいと楽しむのにはいいでしょう。どちらかといえば、なじみのあるプレイヤーとやった方が会話が弾むかもしれません。
 このゲームは日本語版なのですが、もとは Out of the Box から出ているアメリカのゲームなのです。2カ国語対応ということで、英語の表記も併記されています。英語から日本語を見ると、けっこう「こなれた」感じの翻訳になっていて、表現の参考になります。実は、英語の勉強にもなるかもしれません。
 (100円ショップ → One Coin Shop, 合コン → Party あたりは個人的にけっこううまい訳だと思いますね。)

アップル トゥ アップル, (デザイナー情報なし), ビバリー, 2003
Apples to Apples, (デザイナー情報なし), Out of the Box, 2001
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「ひとことコラム」 2003. 9. 6 (Sat)
 先週は「いたストオフ」でした。その名の通り、いただきストリートがメインのゲーム会なのですが、アナログゲームも少々プレイされます。今回も新作をプレイしたのですが、これは日本語版が発売されたときにでも。今回は、ひさしぶりに本格派の「チグリス・ユーフラテス」を紹介します。
 世界史の古代史のところで出てくる、チグリス・ユーフラテス川沿線の文明の発展と戦争を描いたゲームです。国力を示す、宗教、経済、農業、政治について、指導者を配置したり、タイルを配置したり、戦争をしたりしながらバランスよく発展させていくゲームです。
 1ターンにできる行動は、タイルか指導者を 2回置くだけです。つながっているタイルと指導者が領土を作り、指導者に対応するタイルを置き、領土を拡張させることで、国力を得ることができます。2つの領土がつながって、同じタイプの指導者が 2人いる場合は戦争が起こります。
 この戦争の処理が、このゲームのキーポイントになります。戦争は、領土のタイルの数と手持ちのタイルで決まってくるのですが、勝った場合は相手のタイル数に応じて、国力が大量にアップします。負けた方の領土からは、タイルが取り除かれるので、これによって続く戦争にも影響を与えます。
 バランスよく発展させる必要があるので、足りないタイルを手に入れたい。大量にタイルを手に入れるためには戦争がいちばん。でも、戦争をやるのには地盤を固める必要があるとジレンマ満載のゲームです。デリケートな戦略と思いっきりのよい決断が重要になってくることでしょう。
 プレイ時間は 75分ほど、人数は 4人でやるのがいいと思います。ジレンマと、戦略に満ちたゲームで、かなり上級者向けのゲームだと思います。本格的なゲームで楽しみたいという方には、ぜひともプレイしていただきたいゲームだと思います。

チグリス・ユーフラテス / Euphrat & Tigris, Reiner Knizia, Hans im Grueck, 1997
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「ひとことコラム」 2003. 8.30 (Sat)
 先週は JAGA からカタン大会と、ひさしぶりにボードゲーム三昧な週末でした。ここで紹介できるようなゲームがあまりプレイできなかったのですが、ちょうど今週になって移植作をひとつ入手できたのでそちらを紹介しようと思います。「バサリ」です。
 中近東の市場を回って宝石を集めていくゲームです。プレイヤーはサイコロを振って自分のコマを進めていき、コマのいる場所によって手に入る宝石などが違ってきます。誰かが 1周した時点でラウンドが終了し、3ラウンドで得点を競います。
 プレイヤーの行動は、全員が秘密裏に決めて同時にオープンします。「得点をもらう」「宝石をもらう」「コマを追加で進める」の 3種類があり、どの行動でも最終的な得点につながるようになっています。ただし、それぞれのアクションは 1人ずつしか行えません。
 1人だけがそのアクションを希望した場合は問題なしですが、2人の時は宝石の交渉で、3人以上になると無条件でキャンセルになってしまいます。これによって、交渉力や読みあい、盤面を見るといったボードゲームの基本的なことが試されるようになっています。
 適度な運の要素と、交渉、読みあいなど、基本的な要素がしっかりと詰まったゲームに仕上がっています。今回紹介した、英語版の移植は原作とルールも変わりありません。
 プレイ人数は 4人がおすすめで、プレイ時間は 30分ほどでしょうか。要素がいろいろとあるので、ゲームに慣れていないと難しいかもしれません。これから本格的なゲームにステップアップしたいという方にはおすすめできるゲームだと思います。

バサリ / Basari, Reinhard Staupe, Out of the Box, 2003
(Original) FX Schmid, 1998
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「ひとことコラム」 2003. 8.23 (Sat)
 お盆明けということですが、ようやく暑い日がやってきました。ここ 1か月ぐらいはゲーム会にもでていなかったので、ネタがあまりない状態なのですが、旧作を中心に紹介していきましょう。今回は、クニツィーアのアクションカードゲームから「イッツマイン」です。
 タイトルそのままに It's mine! といって、カードを取るゲームです。親のプレイヤーはカードを1枚ずつめくっていき、他のプレイヤーは欲しくなった時点でボードを叩いてカードを主張します。一番最初にボードを叩いたプレイヤーが、めくられたカードをすべて取って、次の親になります。
 カードの中には、2枚で得点になるもの、一番多く集めると得点になるもの、マイナス点のものなど種類はさまざまです。とれる回数も限られていますし、取ったカードを見ることはできません。瞬時の判断力が勝負になってくると思います。
 どれを取ってどれを取らないという判断も重要なのですが、親のプレイヤーによっては容赦なくカードがめくられていったりするのです、わいわいと楽しんでカードの権利を主張していくのがいいのではないのでしょうか。
 プレイ人数は 3〜4人がいいでしょう。プレイ時間は25分ほどで、ゲーム自体はそんなに難しくありません。考えるというよりも、直感とかが大事なパーティーゲームです。これも、物欲が刺激されるゲームかもしれませんね。

It's Mine! / Her Damit / イッツマイン, Reiner Knizia, Winning Moves, 1998
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「ひとことコラム」 2003. 8.16 (Sat)
 今回は、お盆休み中ということもあって紹介のネタがぱったりと尽きてしまいましたが、ゲームはちょこちょこと購入していました。ちょっと昔のゲームなのですが、休み前に購入したゲームから「ローゼンケーニッヒ」を紹介しようと思います。
 薔薇戦争をモチーフにしたアブストラクト系の陣取りゲームです。ランカスター側とヨーク側に分かれて領土を広げていく 2人用のゲームです。
 ルールはとても単純です、各プレイヤーには 5枚ずつカードが配られ、カードに書かれているとおりに王様のマーカーを動かして、移動後の地点に自分のマーカーを置くか、カードを 1枚補充するかを選びます。マーカーを上下左右に隣接させることで、領土が広がっていきます。
 ゲーム中に 4回まで、他のプレイヤーの領土に移動して、その領土を奪うことができます。計画的に領土を着ることができるわけですが、下手をするといらないのに領土を切らされてしまうということにもなりかねません。
 ゲームとしては、アブストラクトの色が濃いのですが手札の数に制限もあり、カードを補充するかどうかということもあるので、作戦を立てる上ではいくらか楽になっています。じっくりと楽しむのにはいいのではないかと思います。
 2人専用のゲームで、プレイ時間は 30分程度です。じっくりとプレイするゲームではあるのですが、そんなに難しいゲームではありません。アブストラクト系のゲームが好きな方にはおすすめできるゲームだと思います。

Rosenkoenig / ローゼンケーニッヒ, Dirk Henn, Kosmos, 1999
(Original: Texas, Dirk Henn, db-Spiele, 1997)
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「ひとことコラム」 2003. 8. 9 (Sat)
 今回は、ひさしぶりにコンシューマーボードゲームの紹介をしたいと思います。先月末に PS 2 と GC で同時発売された「モノポリー めざせっ!! 大富豪人生!!」です。本編の「モノポリー」はそこそこに、この作品のウリでもあるアレンジバージョンの方の紹介をしようと思います。
 「モノポリー」は本来、交渉と派手なレンタル料の撃ち合いのゲームになるのですが、交渉はなかなか難しいもので、この要素をミニゲームに置き換えてアレンジしてみようというのが、アレンジバージョンのコンセプトだと思います。さらに、抵当とか、家の軒数といったこまかいものもすべて取っ払ってあります。
 本家モノポリーとは似て非なるアレンジになっていますが、ミニゲームカードの使い方は戦略的なポイントになり得ます。あとは、現金の残し方に気をつけながら、思う存分レンタル料の撃ち合いを楽しめると思います。進行がかなり早いのが特徴ですね。
 「モノポリー」の本質は交渉にあると思うのですが、それ以外のリスク管理だとかそういう部分を手軽に知ることができるゲームだと思います。多少大味で、運の要素も絡んできますが、その分はテンポのよさでカバーしているのではないのでしょうか。
 1人プレイ時は、プレイ時間は 15〜60分くらいです。「モノポリーを知る」というよりも、「モノポリーテイストのあるコンシューマーボードゲーム」だと思ってプレイして頂くと、楽しめるのではないかと思います。

モノポリー めざせっ!! 大富豪人生!! (PS2 / GC), TOMY, 2003
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「ひとことコラム」 2003. 8. 2 (Sat)
 さて、8月に入りました。先週末にちょっと買い物をして所有ゲームが増えたので、その中からお手軽なものを 1つ紹介します。流行を作り出すカードゲーム「トレンディ」です。
 各プレイヤーには、手札としてデザイナーカードが配られます。自分のターンになったら手札からデザイナーカードを 1枚出して、カードを 1枚引きます。同じデザイナーがカードに書かれているだけの枚数だけ場に出た時点で、そのデザイナーがブレイクしたことになります。
 デザイナーがブレイクした時点で、そのデザイナーのカードを場に出していたら得点になります。ブレイクしなかったデザイナーのカードは時代遅れなので、得点にならず捨て札になってしまいます。流行とは恐ろしいものですね。
 一気にカードが 2枚出たことになる「スーパーモデル」や、そのデザイナーを時代遅れにしてしまう「アウト」カードがありますが、それ以外の特別なカードはない、きわめてシンプルなゲームです。他のプレイヤーの様子を見つつ流行に乗るか、新しい流れをつくるかというのがうまくテーマと合致していると思います。
 人数は、4〜5人くらいがいいでしょう。プレイ時間は 15分ほどでしょうか。簡単な部類のゲームで、場の流れを見るという基本的なことが身に付くと思います。軽い準備運動や、ゲームとゲームの間に挟むのにはちょうどいい感じのゲームだと思います。

トレンディ / Trendy, Reiner Knizia, Spiel Spass, 2001
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「ひとことコラム」 2003. 7.26 (Sat)
 先週末は、第3回アナログゲームオフを開催しました。参加してくださったみなさま、ありがとうございました。アナログゲームでは、実績重視でゲームを選んだのですが、ここでまだ紹介していなかったものを出そうと思います。Adlung の名作ゲームから「ケープからカイロまで」です。
 ケープからカイロに線路を引いていくカードゲームです。どこに線路を引くかを入札で決めていきます。通りやすい地形から、そうでないものまでありますが、通りにくい地形でもそれなりにメリットがあったりするのです。
 線路を引く際は、山札からカードを引いて、どのくらいコストがかかるかが決まります。お金を使って無理矢理線路を引くこともできるのですが、乱発できるほどの資金の余裕はないゲームなのです。出遅れていても、地形の取り方によっては一気に逆転することもできます。
 競りと計画性のゲームなのですが、ほどよく運の要素も入っており、ゲーム自体がそんなに重くなることはありません。流れに乗っていくというのも大事なのかもしれません。
 プレイ人数は 4人がいいでしょう。プレイ時間は 30分ほどとお手軽な部類に入ります。入札のゲームなので、本当に初めての方にはおすすめしませんが、それほど難しいゲームではありません。短時間で、ちょっとしたものというときにはいいでしょう。

ケープからカイロまで / Vom Kap bis Kairo, Guenter Burkhardt, Adlung, 2001
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003. 7.19 (Sat)
 こないだは JAGA に行ってきたのですが、オリジナルゲームが中心ということで、こちらの紹介ではプレイしたゲームから、関係するものを紹介したいと思います。発売当初から局地的に盛り上がっている「バトルライン」です。
 2人対戦のカードゲームで、3枚のカードからなる群の編成を作り、戦線を整えていきます。カードの組み合わせによってポーカーのような役があり、役の強弱でフラッグを取り合います。フラッグは 9本並んでおり、隣接する 3本のフラッグを取るか、過半数の 5本のフラッグを取ったプレイヤーの勝利となります。
 このゲームのポイントは、なんといっても戦線を整えるときの適度なシビアさでしょう。強い役をつくるのには、それなりの札を引く必要があるのですが、全部を強い役を狙うわけにもいきません。ただ、あきらめるとその場所を相手にも利用されてしまうのです。
 特殊カードもスパイスになっています。使い方によっては一気に有利になったりするので、カードの引くタイミングや使い方が重要になってきます。
 ルールもそんなに難しくないゲームなのですが、なにせジレンマの多いゲームです。サウナに入ったときのようなそんな感覚を味わうことができるでしょう。クニツィーアらしいゲームで、ファンが多いのもうなずけます。
 プレイ人数は 2人専用。プレイ時間は 15分ほどです。ゲーム自体はそんなに難しくないのですが、シビアな部分があるので経験者向けだと思います。2人ゲームの深い世界を楽しみたいという方にはおすすめです。

バトルライン / Battle Line, Reiner Knizia, GMT, 2000
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003. 7.12 (Sat)
 「ひとことコラム」も 70回目になりました。今回は、かなり前から情報が入っていて、ぜひともプレイしたいと思っていた「旅立ち」を紹介します。タイトルからはわかりにくいかもしれませんが「カタン」ファミリーの作品です。
 「人類の進化」がテーマになっていて、アフリカからヨーロッパ、アジアへ、さらにはオセアニアや、アメリカまで足を伸ばしていきます。基本的なルールは「カタン」と同じですが、街道をつくる代わりに探検家を探検させ、開拓地をたてる代わりに定住することになります。
 スタート地点となるアフリカは、ゲームが進んでいくとどんどん砂漠化していきます。砂漠になるといっさい材料が入手できなくなるので、外へと向かうわけなのです。探検をしたり、定住したりすることで得点を稼いでいき、10点を目指すのが目的になります。
 ゲームとしては、「カタン」をベースにした別のゲームと考えたほうがいいかもしれませんが、「カタン」ファミリーの中でもなかなか完成度は高いと思います。アフリカの砂漠化とか、探検の様子とか、雰囲気があっていいですね。
 プレイ人数は 4人がいいでしょう。時間は「カタン」よりかかって、75分くらいだと思います。そこそこ重いゲームで経験者向けですが、「カタン」ファンならプレイして損はないと思います。

旅立ち / Abenturer Menshheit / The Settlers of the Stone Age, Kraus Teuber, Kosmos / Mayfair, 2002
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003. 7. 5 (Sat)
 7月に入りました。今月は、ゲーム会が盛りだくさんということで紹介するゲームも増えてくると思います。今回は、先月の JAGA でプレイしたゲームからクニツィーアの本格派「アメン・ラー」を紹介します。
 古代エジプトを舞台にした、経済ゲームです。最終的に勝利点をより多く取るのが目的ですが、勝利点を獲得するためにはお金が必要になるのです。
 まずはじめは、土地を買うことからスタートします。土地によって特徴があり、うまく押さえていくことが勝利へつながります。面白いのはところてん式のビッドで、高い値段を付けられてしまったら、他の場所に押し出されてしまうというルールです。これによって、よりシビアなビッドが要求されます。
 土地を買ったら、ターンの行動をするわけですが、どの行動も 1ターンにまとめてやると費用がかかってしまいます。資金との兼ね合いや、他のプレイヤーの動向などを見る力が必要になってくるでしょう。
 これを前半 3ラウンド、後半 3ラウンドとおこなっていきます。前半戦と後半戦の終わりには決算があり、勝利点の計算がおこなわれます。前半戦と後半戦の間は、100年経過するということでピラミッド以外のすべてのコマがボード上から取り除かれます。これが、ゲームを面白くしていると思いますね。
 ピラミッドを建てることがいちばんの目的になりますが、そのほかの得点の入り方も結構重要になってきます。いかに、付加価値をつけていくかですね。最終的に所持金の多いプレイヤーにも得点が入るあたりが、クニツィーアらしいといえるでしょう。
 人数は 4〜5人がいいと思います。プレイ時間は 90分ほどです。プレイしてみると、そんなに重いゲームだという印象はないのですが、経験者向けの本格的なゲームであることには間違いありません。マネージメント系の本格的なゲームを楽しみたい方におすすめです。

アメン・ラー / Amun-Re, Reiner Knizia, Hans im Grueck, 2003
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003. 6.28 (Sat)
 先週は JAGA に行ってきました。新作もいろいろとプレイできたのですが、その中でようやくプレイできた「コロレット」を紹介します。各所でも評判のいいゲームですね。
 同じ色のカードを集めていくゲームです。人数と同じだけの「列」にカードをつけていき、取りたいと思った時点で列のカードを引き取ります。自分のターンでできることは、「列にカードを1枚つける」か「列のカードを引き取る」かのどちらかです。
 ルールもとても簡単で、特殊な効果のあるカードもわずか 2種類しかないのですが、その割に考えるところがしっかりとしているゲームです。変な「抱き合わせ」とかもできたりして、見た目よりも意地悪なことができるゲームかもしれませんね。
 ルールのわかりやすさとプレイ時間の短さから、この手のゲームをこれから始めたいという人にはちょうどいいゲームだと思いますし、ゲーム会などの準備運動としてもいいかもしれません。
 プレイ人数は 4〜5人がいいと思います。プレイ時間は 15分ほどです。初めてのゲームとしてはちょっと難しいかもしれませんが、これからボードゲームをやっていこうと思う方にはちょうどいい難しさだと思います。もちろん、ヘビーゲーマーでも十分楽しめる「濃さ」も併せ持っています。

コロレット / Coloretto, Michael Schacht, Abacus, 2003
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003. 6.21 (Sat)
 しばらく新作が続いたので、今週はちょっと昔の作品を。カードゲームの「マンマミーア」を紹介します。
 材料をどんどん山札に積んでいき、自分のレシピに書いてある材料を使ってピザを作っていくゲームです。自分のターンになったら、同じ種類の材料なら好きな枚数だけ山札に積むことができます。積まれた山札の材料で、レシピに書いてあるピザが完成すると思ったら、レシピのカードを山札に積みます。
 基本的に、これをカードがなくなるまで繰り返していくだけの単純なゲームです。ただし、当然のことながら一度積んだ山札を見ることができません。どの材料がどれだけあるかは覚えておく必要があるのです。
 カードがなくなった時点で、山札をひっくり返してピザが完成したかどうかを判定します。ピザを完成させるために、足りない材料を手札で補うこともできるので思わぬ番狂わせが起こったりします。曖昧に記憶していても、意外となんとかなるのかもしれません。
 これを3ラウンド繰り返して、一番多くピザを作ったプレイヤーの勝利となります。このゲームの場合、説明を見るよりもやってみた方がはやいゲームですね。1ラウンドやれば、ゲームの流れはつかめると思います。記憶力のゲームというよりも、記憶の曖昧さを楽しむゲームですね。
 プレイヤーは 4〜5人がいいでしょう。プレイ時間は 30分ほどです。ある程度、記憶力を使うゲームなので、好き嫌いは分かれるかもしれませんが、ゲーム自体はそんなに難しくはないでしょう。わいわいと楽しんで欲しいゲームだと思います。

マンマミーア / Mamma Mia!, Uwe Rosenberg, Abacus, 1998
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「ひとことコラム」 2003. 6.14 (Sat)
 今回も、比較的新しい作品を紹介しましょう。プレイしたのは 4月末の拡張火曜会なのですが、発売されたばかりのゲームということで「ニューイングランド」を紹介します。先週に引き続き Alan R. Moon と Aaron Beissblum の作品です。
 ニューイングランドを開拓するボードゲームです。まっさらな土地を開拓し、農場や牧場、住居を作っていきます。プレイヤーは、最初に「お金をいくら使って開拓するか」を決めます。この開拓コストの高い順から、開拓を進めていくことになるわけです。
 1ターンに開拓できるのは 2つまでと限られています。しかも、作ることができるものはターンごとに全員共通のため、はやく行動すればそれだけ有利になります。ただし、はやく行動するためにはそれだけお金が必要になってくるのです。
 このゲーム、ターンの終了時に収入があるのですが、収入はそれほど多くはありません。いかに費用を節約して、開拓を進めるかが重要になってきます。このあたりのジレンマがこのゲームのポイントになってきます。
 土地を開拓して、発展させると得点が入るのですが、決められた形に開拓する必要があるので、パズル的な要素もちょっとだけあります。また、開拓をサポートする清教徒、船、倉庫も、重要になってきます。いろいろと考える要素があり、本格的なゲームに仕上がっています。
 プレイヤーは 4人がいいでしょう。プレイ時間は 60分ほどです。本格的なゲームなので、他のゲームになれてからの方がいいと思います。いかにも「ドイツのゲーム」らしいゲームで、忘れかけていたものを思い起こさせるような、そんな感じがしました。

ニューイングランド / New England, Alan R. Moon / Aaron Beissblum, Goldsieber, 2003
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「ひとことコラム」 2003. 6. 7 (Sat)
 先週末に新作が入荷されていたので、さっそく紹介していこうと思います。ここ 1か月くらいでプレイしたゲームが多かったのですが、個人的にいい作品がそろっていましたね。今回は軽めのカードゲームということで、「キングルイ」を。
 王様の晩餐会に招待されたという設定で、料理を取っていきます。料理は数多く取った方がいいのですが、王様よりも多く取ってはいけません。もし、取りすぎてしまった場合はその料理は没収されてしまいます。
 ルールは簡単で、各ラウンドの開始時に料理カードを人数の 2倍の数だけめくっていき、最初のプレイヤーから1種類の料理を取っていきます。同じ料理は必ずまとめて取らなければいけません。誰も取らなかった料理が、王様の元に支給されます。
 やることは単純なのですが、あまり多く料理を取りすぎるのもいけないので、同じ料理がまとめて出てしまったときのジレンマを楽しむことができます。
 また、料理カードの中には、王様のペットのドラゴン、エメラルドくんが混じっています。料理カードを取る代わりにエメラルドくんを使うと、王様の料理を 2つ食べてくれます。これによって、カードの数の調整が起こるようになるのです。
 プレイ人数は 4〜5人がいいでしょう、プレイ時間は 15分程度です。料理のイラストはこってりとしたものが多いのですが、ゲーム自体は非常にあっさりとまとまっています。ゲームとゲームの合間の「箸休め」としてプレイしてみるのもいいのではと思います。

キングルイ / King Lui, Alan R. Moon / Aaron Beissblum, Abacus, 2003
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「ひとことコラム」 2003. 5.31 (Sat)
 先週末はいたストオフに参加してきました。いろいろとあって、優勝トロフィーを持ち帰ってきました。一緒にプレイしてくださった皆様、ありがとうございました。
 さて、いたストオフ内ではアナログゲーム係ということで、今回もオフでプレイしたゲームを紹介しようと思います。国産カードゲーム「伝説のかけら」です。
 ゲームの目的は 2つあり、どちらかひとつを満たせば「あがり」になります。ひとつは手札をなくすこと。もうひとつは手札で 20ポイント以上をためることです。このため、自分のターンではカードを場に出すか、カードを 1枚引くかのどちらかをおこなうことができます。
 誰かが目的を達成した時点で得点計算になります。カードをなくした場合は、場に出したカードが得点、手札のポイントが失点になりますが、20ポイントをためた場合は、カードをなくしたときと得点、失点が逆になります。
 プレイヤーを直接指定して効果を発揮するカードもあり、テクニカルなこともできます。カードの中には効果の大きなものもいくつか入っているので、一発逆転も夢ではありません。カードの効果の妙を楽しむゲームですね。
 作者は MAGIC のプレイヤーとしても有名なこともあって、それらしい要素もいくつかあります。ゲームとしてはそんなに難しくなく、時間のかかるゲームの合間にやるのにちょうどいいと思います。
 プレイ人数は 3〜5人くらいがいいと思います。プレイ時間は得点を付けてやっても 30分程度でしょう。ゲーム自体はそんなに難しくないのですが、カードの効果に慣れが必要なので、多少他のゲームに慣れてからプレイするといいと思います。

伝説のかけら サーガ, 中村 聡, 遊宝洞, 2003
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「ひとことコラム」 2003. 5.24 (Sat)
 先週は JAGA に行ってきました。新作もいろいろとプレイできたのですが、新しすぎてまだこちらでは紹介できません。一般に買えるようになった時点で、紹介したいと思います。今回は、JAGA でプレイしたゲームから温故知新ということで「一号線で行こう」を紹介します。
 路面電車の路線を引き、自分の路線をいち早く走破するのが目的になります。ただし、ゲーム開始時に各プレイヤーに秘密裏に渡された、始点と終点、それに通過駅を必ず通る必要があります。
 序盤から中盤は、他のプレイヤーにばれないように路線を引くことになります。序盤の駅の配置は早い者勝ちなので、うまく配置するのがポイントです。他のプレイヤーの役に立ったり、とんでもなく邪魔になったりすることもあるのですが。
 プレイが進んでくると、路線を完成させるために思い切った行動に出る必要があるでしょう。他人の邪魔をするよりも、自分の路線を完成させた方が有利ですから、そのあたりの頃合いが大事ですね。自分からどんどん路線を引くと、他のプレイヤーを思わず助けることもあるでしょう。
 それなりに考える序盤中盤とはうってかわって、終盤は完成した路線を走ることになります。移動はサイコロでおこなうのですが、次の停車駅まで一気に進める目も入っているので一発逆転のチャンスもあります。逆転のチャンスを増やすためにも、路線はなるべく余計なところを通らないようにしたいですね。
 このゲームは、そこそこ考える要素があって、最後は運も絡んでくる、バラエティーに富んだ作りになっています。ゲームを楽しみたいという方にはいいと思います。プレイ人数は、4〜5人くらいがいいでしょう。プレイ時間は 45分程度です。そこそこの難しさなので、ある程度他のゲームに慣れたらプレイするのもいいでしょう。

一号線で行こう / Linie 1, Stephan Dorra, Goldsieber, 1995
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「ひとことコラム」 2003. 5.17 (Sat)
 連休でプレイしたゲームもこれで一段落ということで、今回は Amigo の子供向けカードゲーム、「メルリン」を紹介しようと思います。子供向けといって侮っていると痛い目に遭うゲームにです。
 体型、杖の色、帽子の色、服の色、靴の色の 5つの要素の違う「メルリン君」の中から、お題として出されているものと、すべての要素が違うものをいち早く探すというゲームです。いちばん早く 6枚獲得したプレイヤーが勝者となります。
 体型や、服の色といった比較的違いが分かりやすいものはいいのですが、靴と杖は色の塗られている部分がやや小さいので、あわてて探しているとお手つきをしてしまうことがあります。要素が 5つもあるので大丈夫だと思っていても抜けが出てしまうものです。
 子供向けゲームということで、子供の方が強いかもしれないゲームですね。注意力や、洞察力などを試されるゲームだと思います。「セット」などの図形ゲームが好きな人にはお勧めできるゲームかと思います。これも、わいわいとプレイするのがいいゲームですね。
 プレイ人数は 4〜5人くらいがいいと思いますが、比較的幅広くできそうですね。プレイ時間は 10分程度でしょうか、テンポのよさと正解判定のしやすさがいいところだと思います。

メルリン / Merlin, Reinhard Staupe, Amigo, 2003 (original: Staupe Spiele, 1998)
(実は、個人ブランドで出していたゲームを Amigo に移植したのですね。)
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「ひとことコラム」 2003. 5.10 (Sat)
 今週も、比較的ホットなゲームを紹介していこうと思います。4月末の JAGA でプレイした「陰の騎士」です。このゲームは「ナイトオブザレインボー」のリメイクになっているので、リメイク前の作品をプレイしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
 宮廷の公爵となり、権力や富を獲得してルイ14世に気に入られるようにするのが目的のカードゲームです。自分のターンでカードを獲得していき、持っている能力を使って他のプレイヤーを攻撃したり、自分のカードを増やしたりしていきます。
 ゲームの特徴としては、権力争いをテーマにしているということもあって、他のプレイヤーを指定して直接的な攻撃もできるのがポイントです。権力が少ないのに、他の能力が強いというプレイヤーは「消されて」しまうこともあります。
 リメイクされた「陰の騎士」では、特殊な能力を持つカードを競りで手に入れることができます。いったん入手するとゲーム中ずっと有効なため強力なのですが、競りによって大きな犠牲を払う必要もあるかもしれません。このあたりの駆け引きが、ポイントになってくるでしょう。
 テーマがテーマだけに、ダーティーなゲームといった感じです。持っているカードはすべてオープンなので、パワーバランスを取りながらのプレイングが必要になるでしょう。プレイヤーがバランスを取っていくというスタンスは、アメリカのゲームに近いものがあります。
 プレイ人数は 4〜5人くらいがいいと思います。プレイ時間は 45分ほどでしょうか。ルール自体はそんなに難しくないものの、直接攻撃可能なパワーバランスのゲームなので経験者向けのゲームであるといえるでしょう。大きな力を手に入れた時の恐ろしさが体験できるゲームなのかもしれませんね。

(今回から、タイトル、作者、メーカーといったゲームの情報も入れることにしました。)

陰の騎士 / Im Shcatten des Sonnenkoenigs, Alan R. Moon & Aaron Weissblum, Amigo, 2003
ナイトオブザレインボー / Knight of the Rainbow, Aaron Weisblum & Alan R. Moon, F.X. Schmid/USA, 1999
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「ひとことコラム」 2003. 5. 2 (Fri)
 今週は、ひさしぶりにまとまってゲームをする時間がとれました。今回は、最近プレイしたゲームの紹介になります。拡張火曜会で初めてプレイした「ムガル」です。
 鉄道会社株を売り買いして、得点を稼ぐゲームです。株を得る権利と株を売る権利は競りで手に入れます。競りの方法が独特で、ポットに 1枚チップを上乗せするか、競りから降りてポットのチップをすべてもらうかのどちらかしかできないのです。一風変わった、チキンレースのような競りですね。
 鉄道会社の株はゲームが進むにつれ次々と公開され、場に公開されている株が多ければ多いほどより高く売れて、高得点になります。タイミングよく株を売ることが大量得点を得るポイントになります。ゲーム終了時には大恐慌が起こり、持っている株には何の価値もなくなってしまいます。
 独特の競りと、株の売買の権利の関係で、どのタイミングで降りてお金をもらうかとか、どこまでがんばって権利を手に入れるかなどの駆け引きが重要になってきます。そういった意味で、普通の競りゲームとは違う雰囲気があるのです。
 プレイ時間は 30分ほど、4〜5人でプレイするのがいいでしょう。競りのゲームなので、多少のゲーム経験はあった方がいいと思いますが、思ったよりも重いゲームではないので 30分くらいのちょっとしたゲームをというときにお勧めです。これは、人気があるのもうなづけるゲームだと思いました。
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「ひとことコラム」 2003. 4.26 (Sat)
 早いところでは、今日から連休という方もいらっしゃると思います。人が集まる機会も多い時期なので、多人数でも楽しめるようなゲームということで、今回は「クク」を紹介しようと思います。
 多人数向けのカードゲームで、隣のプレイヤーとカードを交換しながら、一番弱いカードを避けるのが目的になります。全員に 1枚ずつカードを配って、交換したいと思ったら「チェンジ」、そのままでいいと思うなら「ノーチェンジ」というだけのものすごく簡単なルールです。
 カードの中には、いくつか特殊な効果があって、交換すると相手を負けにさせることができるものや、一気にラウンドを終了させるカードなど、盛り上げる効果のものがあります。
 このゲームは、チップを使ってプレイします。失格になったプレイヤーが抜けていって、一番最後に残ったプレイヤーがチップを総取りします。単純なルールと、豪快なチップのやりとりがあるので盛り上がるゲームですね。失格条件などをいろいろと変えるバリアントルールを入れると、また面白いことになります。
 プレイ人数は 5〜10人くらいでしょうか。プレイ時間は人数とチップ枚数に依存しますが、30分ほどでしょうか。ルールも単純で、戦略性もそんなに高いゲームではないのですが、やはりチップがかかるゲームだと盛り上がりが違います。多人数でわいわいと、というときにお勧めです。
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「ひとことコラム」 2003. 4.19 (Sat)
 ゲーム会との合間の時期で、ゲームは増えるもののなかなか消化しきれていません。この「ひとことコラム」ではプレイ実績のあるゲームを紹介したいので、新作はもうしばらくお待ちください。といったところで、今回は「ティカル」を紹介します。
 マヤの遺跡を発掘するボードゲームです。探検隊をうまく移動させて、遺跡の発掘を進めていきます。遺跡の発掘や探検隊の移動にはアクションポイントを使います。ターン内に制限されたアクションポイントでいかに効率よく発掘を進めていくかが大切になります。
 発掘した遺跡も、探検隊を配置しておかないと他のプレイヤーに横取りされてしまいます。その遺跡に探検隊を一番多く置いているプレイヤーのみが、遺跡からの得点を得ることができるのです。このため、探検隊の配置も重要になってきます。
 少ないアクションポイントをうまく使うための手段もいくつかあります。移動の拠点になるキャンプの設営と、発掘した遺跡の権利の主張、普通の隊員の 3倍の効果がある隊長です。これらを生かすことでアクションポイントを節約することができます。
 タイルの配置から、探検隊の移動、遺跡の発掘など考える要素は多いのですが、戦略性が要求されるだけに、達成感のあるゲームということにもなります。一時期だいぶプレイしたゲームでもあるので、個人的に思いで部外ゲームでもあります。
 プレイ人数は 4人、プレイ時間は 90分かかります。戦略性の高いゲームでプレイ時間もある程度かかってしまうので、上級者向けのゲームだといえるでしょう。本格的なゲームを楽しみたいという方にお勧めです。このゲームは 1999年のドイツゲーム大賞と、ドイツゲーム賞のダブル受賞をしています。
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「ひとことコラム」 2003. 4.12 (Sat)
 ついにコラム開始から 1年がたちました。最初のうちは 6日に 1回という変則的なコラムでしたが、更新時と連動するようにして、今も続いております。ゲームの紹介や気づいたことなどを毎週書いていこうというコンセプトで文章を書いています。
 今回は、アナログボードゲームならでは、これぞドイツのゲームというものを紹介しようと思います。「ザップゼラップ」です。魔法使いのレースというテーマで、魔法の壺を使っていち早く自分のコマをゴールさせるというゲームです。
 サイコロを使うゲームなのですが、コマの動く数はサイコロだけでは決まりません。「魔法の壺」という鉛製の小さなおもりの入ったカプセルで、移動数が決まります。壺の中には 1個〜13個のおもりが入っており、片手で壺を振って、おもりの数を予想し、これだというものを素早く取ります。
 サイコロ2個の出目以下ならば、中に入っているおもりの数だけ進むことができます。個数がオーバーしていると全く進めないのです。他のコマに追いつくと、追いつかれたコマは振り出しに戻ってしまいます。このため、どの壺を取るかはかなり重要なのです。
 1個、2個くらいは振ってみると明らかに違う音がするので分かるのですが、それ以上はなかなか判断がつきません。なので、うっかり個数の多い壺を取ってしまい笑いを誘うこともあります。壺を振るアクションも伴うので、周りの注目も浴びるゲームですね。
 プレイ人数は 4人、プレイ時間は 30分ほどでしょうか。アクションを伴うゲームで、ギャラリーの注目を集めるゲームなので好き嫌いは分かれそうな気がしますが、とても簡単なゲームなので初心者にもお勧めできます。みんなでわいわいとといった感じにぴったりだと思いますね。
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003. 4. 5 (Sat)
 前回の 4/1 限定企画、英語版コラムはいかがでしたか。一応ゲーム紹介サイトなので、英語ページを作るつもりはないのですが、こういうのもありかと思ったもので。コラム開始から今週で 1年、56回目のコラムはゲームマーケットでプレイしたものから「マジカルアスリート」を紹介します。
 ファンタジー世界での徒競走がテーマで、基本的にはサイコロを振ってコマを進め、早くゴールにたどり着くのが目的のすごろくですが、すごろくでは終わらないような要素を持っています。それが、さまざまな特殊能力を持つ選手です。
 「サイコロを振る代わりに 5マス進むことができる」とか「サイコロを振る代わりに、他のプレイヤーとコマを入れ替える」といった、普通のすごろくではあり得ないような能力もあります。能力と能力の組み合わせで、多彩な展開が見られます。
 選手は、ゲーム開始時にドラフトで雇います。とんでもない能力を持つ選手は当然高めで雇われるわけで、プレイヤーがバランスを取るという発想はうまいと思いました。一度レースが始まれば、あとはテンポよく展開していく、気持ちのいいゲームです。
 プレイ人数は 4〜5人、プレイ時間は 30分くらいだと思います。ドラフトはあるのですがゲーム自体はとてもシンプルなので、ボードゲームに興味があれば、はじめての方にもおすすめできるゲームだと思います。
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「ひとことコラム」 2003. 3.29 (Sat)
 Hammer's Page の 2周年 2002年4月9日からスタートした、この「ひとことコラム」も、そろそろ開始から 1年になりますね。55回目のコラムは、基本に戻って「ハゲタカのえじき」を紹介しようと思います。
 このゲームは、各プレイヤーが数字カードを1枚ずつ裏向きにして出し、同時にオープンして一番強いカードを出したプレイヤーが得点を獲得するという、かなりシンプルなルールのゲームです。得点といってもプラスとマイナスがあり、マイナス得点は一番弱いカードを出した人が取ることになります。
 このゲームのポイントは、なんといってもバッティングでしょう。同じ数字のカードが2枚以上出た場合は、その数字を出したプレイヤーは得点カードを取ることができないのです。極端な場合は、最弱のカードで高い得点がとれたりということもあるのです。
 全員の持っている数字カードは全く同じですから、性格を読みあうことが勝負を分けるでしょう。そういった意味では、他のゲームをプレイする前にどんなプレイヤーなのかをつかんだりするのにもいいかもしれません。もちろん、普段一緒にゲームをしている人とやるのも面白いです。
 プレイ時間は 1ゲーム 5分以内、プレイ人数は 4〜5人の方がバッティングの可能性が上がってより盛り上がると思います。ルールはとても簡単なので、ゲームになれていない方でも楽しめるのではないかと思います。これからボードゲームを始めたいという方にもおすすめです。
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「ひとことコラム」 2003. 3.22 (Sat)
 こないだ、ひさしぶりにアナログゲームができたので、プレイしたゲームの中から紹介しようと思います。比較的新しい作品ということで「タイムイズマネー」です。原題は Time is Money (時は金なり) ということで、前回に引き続きことわざシリーズになりますね。
 このゲームも、その名の通り時間内にいかに多くお金を稼ぐことができるかを競うゲームです。サイコロを振って、1つしか出ていない目に対応する札を取っていくという、きわめて単純明快、即物的なゲームですね。
 ラウンドごとに制限時間があり、プレイヤーは時間が来たと思った時点で「ストップ」をかけます。実際の時間と制限時間を比べて、足りなくても、オーバーしていてもペナルティーがあります。ただ、制限時間ぴったりだとボーナスがもらえます。
 やっていることは本当に単純なのですが、時間を頭の中でカウントしつつ、サイコロの目に注意しながら、ひたすら札を拾っていく様子は、周りで見ていても面白いものがあります。いろいろと話しかけてあげると、より混乱して楽しいことが起こるかもしれません。
 プレイ時間は 15分程度、人数は 2〜5人くらいがいいでしょう。とても単純なゲームなので、アナログゲームに慣れていない方でも十分に楽しむことができると思います。みんなで、わいわいと楽しみたいときにぴったりの、よくできたパーティーゲームだと思います。
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「ひとことコラム」 2003. 3.15 (Sat)
 ここのところは忙しくて、なかなかじっくりとネタを考えている時間がとれないのですが、運良く昔のゲームの再販とか、英語版で買ったゲームが日本語版説明書つきで売られるようになってネタをつないでいます。前回は偶然タイムリーな再販になったのですが、53回目のコラムは英語版から日本語化された「余計な料理人」です。
 英語版タイトルは Too Many Cooks で、英語のことわざ Too many cooks spoil the broth. (料理人が多すぎるとスープがまずくなる → 船頭多くして船山に上る) から来ています。最近はアメリカのメーカーからも数多く出している、クニツィーアの作品です。
 その名のとおり、スープを作っていくのですが鍋は全員で 1つしかありません。ルールにしたがって材料を入れていきポイントを加算します。ポイントを10点以上した時点でスープが完成し、完成させたプレイヤーがそのスープを引き取ることになります。
 スープには 4種類の食材が入り、手札が配られたらどの材料のスープを作るか(もしくは、何も作らないか)を選びます。作るスープによって得点になる材料と、マイナス点になる材料があり、自分の思い通りのスープがなかなかできないのがポイントになっています。まさにタイトル通りですね。
 ルールを読むとマストフォローのトリックテイキングみたいなのですが、実際にはカウントアップ系のゲームに近いかもしれません。そのあたりの要素をごった煮にしたような感じですね。
 プレイ時間は 45分程度、人数は 4〜5人がいいと思います。ゲームはそこまで難しくはないのですが、ルールが独特なので多少ゲーム経験があった方がいいと思います。ことわざの通りの、教訓めいたものも感じることができるでしょう。
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「ひとことコラム」 2003. 3. 8 (Sat)
 ここのところ、重いゲームの紹介が続いたので 52回目のコラムは簡単なゲームを。「ミッドナイトパーティ / ヒューゴ」です。タイトルは違いますが、どちらも内容は同じです。
 深夜のパーティーの最中に突如おばけが現れました。おばけに捕まらないように部屋に逃げ込むのが目的になります。サイコロを振ってコマを動かし、自分のコマを部屋に入れるのが目的になります。
 サイコロにはおばけの書いてある目があり、この目を振ってしまうとコマを動かすことができずに、おばけが移動します。自分のコマを逃げ込みやすいようにしたり、他人のコマをより早くおばけに捕まるように移動させるのですが、思い通りに行くとは限らないのです。
 この説明でも分かるように、ルールもとても簡単で、サイコロを振ることによるスリルを楽しむのが中心ですね。コマの動かし方でほんのちょっと考えるところがありますが、戦略性はほとんど要求されません。
 人数は 3〜5人くらいがいいと思います。多すぎるとあっという間に捕まってしまいますね。プレイ時間は 20分程度です。とても簡単なゲームで、家族で楽しむのにはいいゲームなのではと思います。たまには、童心に返ってサイコロを振ってみるのもいいのではないのでしょうか。
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「ひとことコラム」 2003. 3. 1 (Sat)
 51回目のコラムになります。先週は「いたストオフ」に行ってきました。その名の通り「いただきストリート」のオフなのですが、ゲームの合間などにアナログボードゲームをプレイする機会もあるのです。今回は、かなり数多くプレイできたのですが、その中から「決算日」を紹介します。
 公共事業を入札で受注して、お金を稼ぐゲームです。仕事をするためには、人や機材などのリソースが必要になりますが、決算日がやってくると持っているリソースに対してお金を払わなければなりません。手札を持ちすぎても、持たなすぎても不利になるのです。
 また、仕事の受注は入札でおこない、一番安い額を出したプレイヤーがその報酬をもらって仕事をします。仕事をするときに、リソースを使用し手札の枚数が一時的に減ることになります。これによって、他の仕事は受けにくくなりますが、決算日が来たときのコストを抑えることもできるのです。
 他のプレイヤーができないような仕事は、ライバルがいないので高値でも引き受けることができます。しかし、そのために手札を温存しておくとリスクがあるわけです。手札をどれだけ持つかが、ゲームの流れを決めることになります。うまくコントロールすることが大切になるでしょう。
 プレイ人数は、4人がいいでしょう。プレイ時間は 20分ほどです。リソース管理と入札のゲームということで、ゲーム慣れの必要なゲームだと思います。カードゲームの中でも難度の高めのゲームなので、厳しめのゲームがプレイしたいという方にはお勧めだと思います。
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「ひとことコラム」 2003. 2.22 (Sat)
 ついに「ひとことコラム」も50回を迎えることになりました。今後も紹介するネタがある限り、続けていきたいと思うので、よろしくお願いします。さて、今回のコラムはタイムリーにクラシックな作品がプレイできたので、そちらを紹介しましょう。「モノポリー」のお話です。
 このサイトを見ている方でご存じの方は多いと思いますが、交渉などを駆使し土地を集めて、家を建設し、レンタル料を徴収して、他のプレイヤー全員を破産させるゲームです。1920年代のアメリカで生まれたゲームですから、かなり古い部類のゲームに入ります。
 このゲームの人気は、他のプレイヤーからお金をもらうということと、運と戦略のバランスにあるような気がします。他のプレイヤーから収入があるのはやはり気持ちがいいですし、そんなに慣れていなくても流れの妙でそのまま勝つということもままあるわけです。
 あとは、なんといっても交渉でしょう。交渉のやり方ひとつで大逆転がねらえたり、大ピンチになったりということが起こります。比較的に自由度の高い交渉なので難しいのですが、他のゲームでも生かす機会はあると思います。
 昔のゲームということもあって、ルールもゲームバランスも荒削りな部分がありますが、ボードゲームをやっている方なら、一度くらいは経験してみてもいいのではないのでしょうか。たしなみとして、モノポリーがプレイできるといろいろと違ってくると思うので。
 プレイ人数は 4人、6人も許容範囲ですが、5人がベストです。プレイ時間は 120分を見積もっておきましょう。ルールなど覚えることは多いので、ある程度のゲーム経験が要求されるでしょう。好き嫌いが分かれるところかもしれませんが、一度はプレイしてみてはいかがでしょうか。
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「ひとことコラム」 2003. 2.15 (Sat)
 アナログゲームの本「ボードゲーム天国」が発売されてしばらくたちますが、だいぶ流通量も多くなってきた感じです。アナログゲームにはどんなゲームがあるの? とか、他の人にゲームをお勧めしたいという方にはもってこいの本だと思います。
 話がそれましたが、最近のコラムはこの「ボードゲーム天国」をぱらぱらと見てネタを選んでいます。49回目のコラムは、クニツィーアの 2人ゲーム「ロストシティ」を紹介します。だいぶ昔に紹介したことがあるゲームなのですが、コラムではまだ紹介していなかったので。
 プレイヤーは探検隊となって、砂漠から雪原、海中といったさまざまな秘境を冒険していきます。秘境に対応するカードを出していって、冒険を進めていきます。カードには色と数字が書いてあり、色は冒険の舞台で、大きい数字ほど奥地に入り込んだということになります。出した数字の合計が冒険の価値になるわけです。
 ただし、後戻りはできません。カードを出す順番が重要になるのです。また、冒険には費用がかかります。一度出発してしまったら、ある程度の価値を出さないと損をしてしまうのです。
 冒険に出発する前にスポンサーについてもらうことで、冒険の価値を 2倍、3倍とあげることができますが、もしも十分な結果が得られなかった場合は、その損害も増えてしまいます。ハイリスクハイリターンなカードです。
 ルールは単純ですが考える要素は意外と多く、よくできたゲームだと思います。だんだん息が詰まって出発せざるを得なくなったり、見切り発車をしたら全然冒険ができなかったりということもあります。プレイヤーの性格も結構出てくるところですね。
 プレイ人数は 2人専用で、1ラウンド 5分程度で終了します。ルールはそんなに難しくはありませんが、ある程度の経験があったほうがより楽しめると思います。煩雑な要素をできる限り取り除いた 2人ゲームの傑作だと思うので、ぜひプレイされてみてはいかがでしょうか。
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「ひとことコラム」 2003. 2. 8 (Sat)
 ここのところコラムで重めのゲームが続いたので、今回は手軽なゲームを紹介しましょう。48回目のコラムは「キャントストップ」です。Sid Sachson の名作ダイスゲームですね。
 サイコロを 4つ振って、出た目のうち 2つずつを組み合わせ、合計数に対応するコースにコマを置いていきます。1ターンに使えるコマは 3つまでで、コマを置いた場所の目が出た場合は、そのままコマを進めることができます。ターンは、ストップするかコマが全く動かせなくなるまで続きます。
 コマをどんどん進めていき、ゴールに到着させるのが目的になります。出やすい 7 はそれだけコースが長く、出にくい 2 や 12 はコースが短く設定されています。どの数字を選ぶかは出目次第ですが、一度ストップさせると、そこから続けることができるようになります。
 最終的に、3つのコマをゴールさせたプレイヤーの勝利になります。一度ゴールしたコースは、ゲーム中は使えなくなるので、終盤になるとかなりコマを進めにくくなるのです。4人までプレイできますが、2〜12 までの 11のコースのうち最大で 8つもつぶれることになるのです。
 このゲームの魅力はタイトル通り「やめられない」ということでしょう。欲望に忠実に進むもよし、堅実にストップをかけるもよしと性格の出るゲームですね。
 ルールも単純なので、ゲームに慣れていない方でも楽しめると思います。プレイ人数は 3〜4人がいいと思います。プレイ時間は 20分程度ですね。簡単で、盛り上がれるゲームはさすがといったところでしょうか。
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「ひとことコラム」 2003. 2. 1 (Sat)
 今回の「ひとことコラム」は、こないだの遠征でプレイされた「エルグランデ」を紹介します。とはいっても私は「フィレンツェの匠」の方をやっていたのでプレイできなかったのですが。
 スペインの勢力争いをテーマにした本格派のボードゲームです。各ターンごとに 1枚ずつカードを選び、カードの指示に従って、騎士を配置していきます。基本的に 3ターンごとに行われる決算で、領土ごとに騎士を多くおいているプレイヤーに得点が入ります。この得点を稼ぐのが目的になります。
 領土以外にも塔(城)に騎士を派遣することができます。塔は決算の対象となるだけではなく、決算時に秘密裏に決めた 1つの領土に騎士を派遣することができるのです。記憶力と読みあいも必要になるわけです。ターン数は 9ターンしかないのですが、ボリュームたっぷりのゲームです。
 プレイ人数は 5人がいいと思います。プレイ時間は 90分ですが、メンバーに大きく依存しそうな感じです。運の要素がほとんどないゲームで、戦略や読みといった総合力が要求されるゲームです。ここで紹介したゲームの中ではかなり難しい部類のゲームで、上級者向けのゲームといえるでしょう。
 なお、このゲームはエキスパンションもいくつかでております。その中でも「王と参謀」は、全員の持ちカードが決まっており、さらに高い戦略を要求されます。こちらの方を入れてプレイするのもおすすめです。
[From Hammer]

「ひとことコラム」 2003. 1.25 (Sat)
 なるべく現在入手できるゲームを紹介していこうと思っている「ひとことコラム」ですが、だんだんネタがなくなってきています。そんな 46回目のコラムは、最近プレイしていないのですが、JAGA でちょっと話題になった「ビンチ」を紹介します。
 ヨーロッパの民族の栄枯盛衰をテーマにしたゲームです。プレイヤーは、2種類の文明を持つ民族を操り、自分の領土を確保することで得点を稼ぐゲームです。文明が起こって、発展し、衰退していくという流れがゲームシステムから自然に表現されています。
 このゲームの特徴は、多彩な文明でしょう。他の国に攻め込むのに長けたものから、土地を豊かにして得点を稼ぐようなもの、文明の発展や衰退を有利にするようなものまで様々です。組み合わせの妙というものも楽しめますし、人気のない文明にボーナス点をつけるというのもゲームとして面白い要素です。
 ルール自体は難しくはありませんが、戦略性があり、プレイ時間はある程度かかってしまいます。シミュレーションゲーム的な要素が強いので、そちらの方のゲームが好きな方にもおすすめできるゲームです。本格的なシミュレーションゲームが、単純なルールで 2時間足らずでできるのは大きいと思います。
 プレイ人数は、4〜5人くらいがいいかと思います。プレイ時間は 120分と見積もっておきましょう。ある程度戦略性を要求され、時間もかかるゲームなので上級者向けのゲームといえるでしょう。このゲームの場合は、結果よりも過程を楽しむゲームなのかもしれませんね。
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「ひとことコラム」 2003. 1.18 (Sat)
 コラムを始めてから、もう 9か月がたちましたね。45回目のコラムは、今年入荷したばかりのゲームから「バーゲンセール」を紹介します。これだけタイトル通りのゲームもめずらしいですね。
 ゲームの内容は本当にタイトル通り、サイズ、柄、色、袖の長さの違うシャツの書いたカードの山からお目当てのシャツを探して、買い物かごに入れるというゲームです。バーゲンセールということで、乱雑に散らばっているカードの山から片手で 1枚ずつ探していくわけです。
 バーゲンセールなので、値段にも気をつけなければなりません。なかには、思いっきり高いシャツも混ざっているのです。乱雑な山の中から、一心不乱にシャツを探す様子は、本当にバーゲンセールを彷彿とさせます。速さと正確さが要求されるパニック系のゲームですね。
 プレイ人数は 4〜5人がおすすめで、時間は 1ラウンド 5分ほどです。ゲームとしては難しくないのですが、意外と注意力の必要なゲームです。みんなでわいわいと楽しむのにはちょうどいいゲームですね。準備運動などにもってこいだと思います。
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「ひとことコラム」 2003. 1.11 (Sat)
 前回の更新直後の 1/5 に HDD が壊れたので復旧作業に追われていました。今週はお送りできるかどうかかなり怪しかったのですが、なんとかネタを提供することができました。44回目のコラムは、先月の JAGA で久しぶりにプレイした「ガルゴン」を紹介します。
 6種類の幻獣を戦わせて、得点を稼いでいくカードゲームです。各プレイヤーには手札が配られますが、カードの裏にも色が付いており種類がわかるようになっています。親のプレイヤーがお題を出し、同じ組み合わせのカードを出していくことになります。
 同じ種類の幻獣どうしが戦うことになります。種類ごとに数字が書いてあり、一番数字の大きいものが勝利します。しかし、数字の小さいものほど得点が高く設定されており、どの種類を出すかの駆け引きが重要になります。また、カードの補充は 1ラウンドをあきらめるか、負けるかしないとできません。
 最終的に、山札のなくなったターンでゲームが終了し、得点計算を行います。このときに、幻獣の種類ごとに一番多く勝利していたプレイヤーにボーナス点が入ります。そのため、強いカードでも使い道はあるのです。駆け引きやカードの補充の仕方など、独特のテクニックが必要なゲームです。
 プレイ人数は 3〜5人でプレイできますが、人数でゲーム姓が変わってくるので人によって好みが分かれそうです。私は 5人がおすすめで、4人でも OK だと思います。プレイ時間は 45分ほど、テクニックが必要なためある程度ゲーム慣れしていた方がいいと思います。
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「ひとことコラム」 2003. 1. 4 (Sat)
 今年最初の「ひとことコラム」です。ネタが続く限り、まったりとゲーム紹介をしていきますので、よろしくおねがいします。43回目のコラムは、年末の旅行でプレイした「トランスアメリカ」を紹介します。
 このゲームは、アメリカの都市を結ぶ鉄道を引くゲームで、各プレイヤーには鉄道を結ぶ 5つの都市が秘密裏に決められます。そのあとで、出発点を決め、ラウンドが始まります。
 自分のターンになったら、鉄道をのばしていきます。鉄道は自分の出発点からのばします。1ターンに 2本までしか引くことができません。他のプレイヤーが引いた路線とつながれば、その路線も使うことができます。
 アメリカは広いものです。自分ひとりの力で全部の都市を結ぶのは、まず不可能でしょう。最終的には、全員の路線がつながるので、いかに対戦相手の路線を利用するかがポイントになります。
 プレイ人数は 2〜6人で、どの人数でやっても違った楽しさがあると思います。プレイ時間は 45分ほどです。多少の経験は必要ですが、ルール自体は難しくないでしょう。ちょっと考えるゲームが好きな方にはいいと思います。ちなみに、このゲームは 2002年のドイツゲーム大賞ノミネート作品です。
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「ひとことコラム」 2002.12.28 (Sat)
 今年最後 42回目のコラムは、12月に入ってからのゲームでゲームボーイアドバンスの「チョコボランド」を紹介します。年末年始は何かと移動する機会が多かったりするので、携帯ゲーム機のゲームなどはどうかと思ったもので。
 ゲームの内容ですが、サイコロを振ってコマを移動させて、魔石を使ってマスを確保し、そこに止まったプレイヤーから収入を得て、マップ上を周回しながら目標まで CP(お金に相当) を集めるゲームです。コンシューマーのボードゲームに多いタイプですね。
 昔「チョコボコレクション」で発売されていた「ダイス DE チョコボ」のリメイク版になります。当時は、単体では売られなかったのと、タイトルからして「キャラクターもの」だと思ったので手を出さなかったのですが、プレイしてみて印象が変わったゲームでした。
 キャラクターにダマされがちですが、正統派のゲームです。けっこうボードゲームとしての戦略性が要求されます。そのため、始めての人にはちょっと分かりにくいかもしれませんね。キャラクターは FF 4 〜 5 あたりをプレイしていた方にはなじみやすいかと思います。
 ゲーム雑誌で画面を見たときにはちょっと見づらいかと思ったのですが、実際の画面で見てみるとかなり見やすいです。操作性もおおむね良好で、欲をいえば移動のやり直しがほしいかなというくらいです。
 1台でも通信ケーブルでも対戦可能で 4人まで対応します。プレイ時間はマップに依存しますが、1人だと 60〜90分です。対人戦だともっとかかると思います。ゲームとしての難度は高めで、始めての人がやるのにはきついかもしれません。
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「ひとことコラム」 2002.12.21 (Sat)
 41回目のコラムは、先週に引き続き気軽に楽しめる国産ゲームを紹介しようと思います。今回のテーマは「ノイ」です。
 数字カードを出していって、出した数字をどんどん足していき 101を越えた時点で負けになるという簡単なゲームです。トランプや、他のカードゲームで似たようなルールのゲームはあるので、あっと思う方もいらっしゃると思います。
 確かに、ルールは単純なのですが、このゲームを盛り上げているのは特殊カードです。自分の順番をパスしたり、まわり順を逆にしたりというカードの他に、場の数字を 101 にしてしまうカードが入っています。また、次のプレイヤーを指定するという強力なカードもあります。
 このカードの構成がけっこううまくできていて、カードの種類を必要最小限にとどめつつ、ゲームを大きく盛り上げていると思います。それぞれのカードに強みと弱みがあるのがポイントです。
 人数は 3〜7人で楽しめます。プレイ時間は 10〜20分程度、かなり簡単なゲームなので、みんなでわいわい楽しむのにはいいと思います。この手のゲームは盛り上がるものですからね。
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「ひとことコラム」 2002.12.14 (Sat)
 ついにコラムも 40回目になりました。最近はゲーム会の谷間や新作待ちという時期でネタがあまりないので、今回と次回は、最近プレイしたゲームではなく、気軽にわいわいと楽しめる国産ゲームを紹介しようと思います。ちょうど年末ですからね。今回は「ピラミッドカードゲーム」です。
 基本的には大富豪なのですが、「弱いカードは束になれ」というキャッチフレーズにもあるとおり、弱いカードほど枚数が多くなっています。最も強い「1」のカードは 1枚しかありませんが、10番目に強い「10」のカードなら 10枚あります。勝つためにはより数字の小さいカードを同じ枚数出す必要があるのです。
 順位が下位のプレイヤーには上位のプレイヤーに「一番強いカード」を何枚かを同数の入らないカードと交換するわけですが、この交換が必ずしも上位のプレイヤーだけに有利に働くとは限らないのです。大逆転ばかりでも、上位が安泰してばかりでもないのが、このゲームのいいところです。
 ルールもかなり簡単で、ゲームになれていない方でも楽しめると思います。人数は 4〜6人、プレイ時間は 1ラウンド 5分弱ですが、延々と続けられるゲームだと思います。何かと人が集まる機会の多い、この時期にはピッタリのゲームだと思います。
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「ひとことコラム」 2002.12.7 (Sat)
 39回目のコラムは、思いっきり新鮮なネタで行きましょう。コンシューマーゲームから「桃太郎電鉄11」です。私の場合、初代「桃鉄」を発売日に購入して以来、思い入れのあるシリーズですね。ゲームの説明は、もはや不要だと思いますので、今作の変更点などを中心に、速報でお送りします。
 とは言っても、ゲームの作りや目的などには変化がありません。バランス調整も前作の「桃鉄 X」のときのような大きな変化はありません。新カードは最小限で、新しい駅は東北、四国を中心に増えています。
 基本的な作りは「桃鉄 X」に近いですが、今回の目玉であるブラックボンビーは、ゲーム的にもけっこういい感じにまとまっていると思います。前作の九州編のような、おまけ的な要素は減っているものの、その分本編に力が入っていると思います。
 ここではひとこと程度なので、詳しい話はいずれページで取り上げることになると思います。本格的に「桃鉄」をやりたいと思う方は、押さえておいて損はないと思います。前作を買っていない方や、GC を持っている方にもお勧めです。
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「ひとことコラム」 2002.11.30 (Sat)
 先週末は JAGA に出かけてきたのですが、比較的入手困難なゲームばかりをプレイしたので、ひとことコラムではちょっと取り上げにくいですね。というわけで、38回目のコラムは、発売したばかり「カルカソンヌ2」です。
 2000年のドイツゲーム大賞を獲得した「カルカソンヌ」の続編ということで、前作のタイルを引いてコマを配置するという流れはそっくりそのまま残っています。ただ、得点計算のルールが分かりやすく、バランスも良くなりました。
 前作よりも、得点できる要素が少なくなったのにも影響して、コマの数も少なめになっています。計画性が必要なのはいうまでもありません。大量得点の機会が少なくなったので、地道に点を稼いでいくことが重要になっていると思います。
 前作をプレイした人にはすぐにルールが覚えられると思いますし、始めての方でもそこまで難しくはありません。続編としての出来はかなりいいと思います。プレイ時間は 60分程度、人数は 3〜4人がいいと思います。ちょっとステップアップしたい方から、上級者まで幅広く楽しめるゲームだと思います。
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「ひとことコラム」 2002.11.23 (Sat)
 8月中旬から 15回に渡って最近プレイしたゲームを紹介してきましたが、ここのところはゲーム会がないのでネタが切れてきました。37回目のコラムはアナログゲームオフでプレイして紹介していなかった「砂漠を越えて」を。
 このゲームは、砂漠にキャラバンのラクダを配置して、水場を確保したり土地を囲んだりしてポイントを稼ぐゲームです。1ターンにはわずか 2個しかラクダを置くことができない上に、配置のルールもあるので計画的な行動が重要になってきます。
 目先の利益に走って水場やオアシスをとるか、時間はかかるものの、大きなポイントが狙える土地を囲むかがという選択も必要になります。ひとつのキャラバンから取れる点数は限られますが、キャラバンの種類(ラクダの色)ごとに一番多く配置したプレイヤーにボーナスがあるので、中途半端にするわけにもいかないのです。
 私は囲碁の経験はないのでよく分からないのですが、このゲームは囲碁に近いといわれています。アブストラクト(抽象)ゲームの要素は強いですが、多人数が関わってくるので完全に計算できるということはありません。大局観が大事になるゲームなのではないのでしょうか。
 プレイ人数は 4〜5人がいいでしょう。プレイ時間は長考しなければ 45分程度で終わります。まあ、60分を見積もっておくといいと思います。計画性が要求されるゲームなので、それなりのゲーム経験が必要な、本格的なゲームだと思います。
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「ひとことコラム」 2002.11.16 (Sat)
 36回目のコラムはひさしぶりに国産ゲーム「アルゴ」を紹介しましょう。このゲームは発売元が学研、算数オリンピック協会が制作に関わっている、正真正銘の教育ゲームです。
 プレイヤーに数字の書いてあるカードが配られ、他のプレイヤーの数字を推測して当てるというのがこのゲームの目的になります。初めのうちは、何も情報がないので勘が頼りになりますが、プレイが進んでいくとだんだん使われたカードがヒントになり、だんだん予想できるようになります。
 カードには数字が書かれているのですが、重複する数字がなく大小関係を守るように並べるので、あいだの数字を予測したり、場に出ているカードから何が残っているかがだんだん分かるようになるです。推論する力や記憶力などが問われるようになるわけです。
 プレイ時間は 1ラウンド 10分程度とかなり手軽で、ルールもとても分かりやすいです。プレイ人数は 2〜4人でできます。ゲームとしてもうまく仕上がっているので「面白くてためになる」と思います。
 実は、このゲーム「4年の学習」の付録に付いているのを目撃しました。小学校 4年生からプレイするのにもいい難易度だと思いますね。多少頭を使うゲームなのですが、慎重にプレイしていればそこまで考えることはありません。あくまでもゲームなので、気楽にプレイしてみてはいかがでしょうか。
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「ひとことコラム」 2002.11. 9 (Sat)
 ゲーム会ラッシュも終わり、年末にかけては、しばらく落ち着きそうですね。35回目のコラムは、「いたストオフ」でプレイしたゲームから「ピーナッツ」を紹介します。
 このゲームは簡単にいうと、より高い土地に止まることが目的になります。ラウンドごとにサイコロを振ってコマを移動させ、一番高い土地に止まったプレイヤーが、そのラウンドの勝者となり、他のプレイヤーからお金をもらい、新たな土地を買うことができます。
 気に入らない土地に止まったら、その土地の価格だけお金を支払うことで、再移動をすることができます。微妙な値段の土地にいる場合の選択が難しいです。最終的に、誰かが破産するか、規定数だけ土地を買ったプレイヤーが出た時点でゲームが終了します。
 サイコロを振るゲームなので、運の要素はあるのですが、土地の買い方や移動の仕方など考える要素はちゃんとあります。交渉や競りなどのない経済ゲームですが、その分取っつきやすく仕上がっていると思います。プレイ人数は 4〜6人がいいでしょう。プレイ時間は 45分ほどです。
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「ひとことコラム」 2002.11. 2 (Sat)
 ここのところ 2週間に 1回くらいのペースでゲーム会があるので、いろいろとプレイできています。34回目のコラムは、こないだ西湘ボードゲームサークルでプレイした「スチーブンソンロケット」を紹介します。前回の「ドラゴンズランド」に続いて、ライナ・クニツィーアの作品です。
 イギリスを舞台に鉄道を引いていき、鉄道会社の株を獲得し、お金を稼いでいくゲームです。普通の経済ゲームではお金を投資して稼ぐのですが、このゲームはお金を使う要素はありません。ターンの行動で配当金のもとになる、株や産物などを獲得していくのです。
 お金の稼ぎ方はひととおりではありません。鉄道が走っていって特定の条件になると、産物、鉄道会社の株、駅舎で決算が行われます。どれか 1つに偏っていたのではなかなか勝てるものではありません。このあたりのバランスが、けっこう微妙なゲームです。
 この手のゲームに多い、株式合併もあります。合併のルール自体は簡単なのですが、駅舎と株数が大きく変動するので、なかなか決断するのが難しいというところがあります。
 プレイ人数は 4人がお勧めで、プレイ時間は 75分ほどです。考える要素のけっこう多いゲームなので経験者向けになります。株数の争いなど、ボードの状況を見る力がかなり要求されるゲームです。本格的な経済ゲームに触れてみたいという方にはお勧めです。
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「ひとことコラム」 2002.10.26 (Sat)
 33回目のひとことコラムは、アナログゲームオフでプレイしたものから「ドラゴンズランド」を紹介しましょう。ライナ・クニツィーアの作品で、ドラゴンの火山から、ドラゴンの卵を助ける見返りに、3色の宝石を手に入れて得点を稼ぐゲームです。
 まず、用具で目につくのはダイスの塔でしょう。説明書の巻末に詳しい説明がありますが、サイコロで不正をしないようにだそうです。場所をとりますし、振ったときに多少うるさいのですが、雰囲気がありますし、テーブルからサイコロがこぼれたり、宝石やコマをなぎ倒したりしないので、これはこれで味があります。
 ゲームの内容ですが、3色のコマをサイコロで動かしていき、火山に止まったところで卵などを手に入れるアクションがあります。サイコロでいい目を振れば有利なのですが、アクション数の制限も微妙で、もう 1ターンほしいということがよくあります。このあたりのバランスがちょうどいいですね。
 最終的に、集めた宝石と卵について得点があるのですが、コマに指輪をつけていないとその色の宝石が無効になってしまいます。卵と 3色の宝石のセットでボーナスがあるので、大きなペナルティーになります。そこそこ手軽なゲームの割にジレンマが多い、作者らしさが出ているゲームだと思います。
 プレイ人数は 3〜4人がおすすめで、プレイ時間は 45分くらいです。ルール自体はそんなに難しくありませんが、ジレンマを楽しむゲームなので、多少ゲーム経験があったほうがより楽しめると思います。ステップアップにちょうどいいゲームかもしれませんね。
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「ひとことコラム」 2002.10.19 (Sat)
 先週の更新直後に、アナログゲームオフをやってきました。始めてのオフの企画ということで、いろいろとありましたが、とにかく楽しめましたね。32回目のコラムは、オフでプレイしたゲームから初プレイの「アンダーカバー2」です。
 1986年のドイツゲーム大賞を取った、「アンダーカバー」に追加バリアントをつけたもので、「6ニムト!」などの名作を手がけた、ウォルフガング・クラマーの作品です。運と読みあい、戦略といった要素がうまくかみ合った、いかにもドイツゲームといったかんじです。
 簡単に説明すると、ゲーム開始時に各プレイヤーに自分のスパイは誰かということが知らされます。他のプレイヤーにばれないように、なるべく高得点になるようにスパイを動かしていくのが目的です。あまりにもあからさまに得点を取りに行こうとすると、すぐにばれて邪魔をされてしまいます。
 バリアントの中には、中盤戦が終了した時点で誰がどのコマを動かしているかを予想するというものがありました。これが加わると、さらに推理の要素が加わりゲームとしても面白くなると思います。お勧めのバリアントですね。
 人数は 4〜6人、プレイ時間は 45分くらいでしょうか。ルールもそんなに難しくなく、ちょっとゲームの経験があればスムーズに入れると思います。そんなに重くなくて、これぞドイツのゲームというのを味わいたい方にはちょうどいいと思います。
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「ひとことコラム」 2002.10.12 (Sat)
 31回目のコラムは、ちょっとおもむきを変えて脳力系のゲームを紹介しましょう。こないだ発売されたばかりの「スペラカード」です。このゲームは A から Z までのアルファベットの書かれたカードをすべて使って、いくつかの英単語を作るゲームです。
 英語を作るゲームといえばタイルを置く「スクラブル」が有名ですが、こちらは本当にカードの組み合わせで単語を作っていきます。マージャンの原理で、1枚カードを引いて不要なカードを捨てるというのを繰り返すだけです。必然的に使いにくい Q や Z などは捨てられていくわけです。
 このゲームの場合はある程度の芸術性を求められているのかもしれませんね。普通に単語を組み合わせて上がるのも達成感がありますが access とか knight といった使いにくいアルファベットをふんだんに使った長い単語を作るのもきれいですね。
 人数は 3〜4人、プレイ時間は 1ラウンド 5〜10分程度です。ルール自体は簡単ですが、英単語の語彙がある程度はないとつらいゲームです。辞書の参照はルール上可能ですが、単語は自力で出すのがテンポアップのためにもいいでしょう。英語に強くなるかどうかは分かりませんが、発想の柔軟性は問われると思います。
[From Hammer]


- 過去のコラム -

 過去のコラムへのリンクはこちらです。10回ごとにページを区切ってあります。

1〜10回目
01. カタン
02. 指輪物語
03. いただきストリート
04. クレイマニア
05. ババンク
06. 操り人形
07. カルカソンヌ
08. プエルトリコ
09. 王と枢機卿
10. ボーナンザ

11〜20回目
11. ピット
12. キングダム
13. マジェラン
14. にわとりの餌場
15. ウサギとハリネズミ
16. ロイヤルターフ
17. ブラフ
18. ギャンブラー
19. エルフェンランド
20. フィレンツェの匠

21〜30回目
21. 6ニムト!
22. ワードバスケット
23. ブクブク
24. シップレックト
25. マメじゃないよ
26. 赤箱ニムト
27. スペースビーンズ
28. ブロックス
29. グラディエーター
30. カルドセプトセカンド
  エキスパンション


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