日記:平成11年9月


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さかのぼり、9月30日(木)

 中日ドラゴンズの優勝に湧く今日、東海村のウラン濃縮工場で核分裂臨界事故が起こった。
 後の報道に「今回は平素よりも高濃度の濃縮を行なったが、作業者にその経験がほとんどなく、しかも作業手順を十分理解していなかったために起こった人為ミス」との会社側発表があったが、これが本当であれ誤魔化しであれ空恐ろしいものを感じざるを得ない。

 発表が本当であったならば、濃縮工場が人為ミスの介在しやすいシステムで運用されていたことになる。しかも機械を使用すべき工程を手作業で行なっていたというのだから、驚嘆することすら忘れて呆然とするほかない。
 また、もしも発表に嘘があったとすれば、これ以上に大きな問題が隠されていることになる。
 あらかじめ憶測であることを断わっておくが、もしも工場の回転率が原発の需要を下回っており、それを補完するためにあえて危険な濃縮法を意図的に行なっていたのだとしたら……。

 原子力産業は、まだまだ「見えない」システムだ。しかも我々はそれに依存し続けなければ生きていけない。


 東京都世田谷区の現教団本部を追い出されたオウム真理教幹部以下の信者たちは、豊島区のマンションに暫定移転を試みるも、地域住民らの猛反発に遭い引き返さざるを得なくなった。
「帰れ帰れと言いますが、どこへ帰れと言うんですか!」
 普段は屁理屈ばかり並べる彼らの正論を久々に聞いた気がする。

 もともと彼らは社会から何らかの抑圧を受けた結果、寄り集まった集団である。そしてその存在を守ろうとする彼らの言動は、皮肉にも、しかし当然ながら抑圧をより強固なものと変える結果となった。本来破るべき殻を、より強固にすることで生きようとしてしまったのだから。

 オウムに反対する豊島区住民の代表が言う。
「これで終わった訳ではない。引き続き24時間の監視体制を敷き、オウムの侵入を断固阻止する」
 たとえ彼らがその目的を達しても、別のどこかでは同じようなことが繰り返されている。そしてそれは、オウム真理教の有形無形に関わらず、彼らが群れて生活する限りは必ず続く問題だ。

 信者脱会の斡旋とカウンセリング、そして社会復帰の手助けという地道な道のりを経なければ解決を見ることはないだろう。そしてそれは、社会全体がそのように意識しなければ実現できないだろう。
 地域住民だけに負担を強いる訳にはいかない。一番の敵は、教団と住民の対立構造を煽るマスコミかも知れないのだ。


9月29日(水)

 MXTV(東京ローカルTV局)で『遊星からの物体X』を放送していました。
 ……生首から節足が生えてワキャワキャと歩いたりするシーンなどの合間に、東京の風靡な写真を流すのはいかがなものか。


 きっと誤解された方も多いかと反省し、解説する次第ですが、昨日のネタ

カメニンジャの存在を忘れさせた広報担当者には報奨金

というのがフィクションであるのはもちろんのこと、別段カメニンジャのゲーム自体がツマランという意味でもありません。
 これは、かつて一部のときメモを嫌うゲーマーたちが
「ときメモに手を染める前のコナミに戻って欲しい」
と発言していたのを目の当たりにし、
「彼らはきっとコナミがときメモの前に出していたカメニンジャとかX−MENとかバッキーオヘアとかで遊びたいのか」と考えた末、
「彼らはコナミの意に反してカメニンジャ以下略をこよなく愛するゲーマーに違いない」
という結論に達したものです。

 以上は俺からアンチときメモゲーマーへ宛てた単なるイヤミですが、それとは別にコナミがカメニンジャ以下略の存在をあまり思い出したくないのも事実でしょう。
 なにしろ当時のゲーム界は寝ても醒めてもストII、アーケードもコンシューマもストIIという時代でした。メーカー各社はこぞって対戦格闘ゲームを発売するも、その流れに乗りそこなったコナミは、泣く泣くカメニンジャ以下海外版権ものの横スクロール格闘ゲームを乱発していたのでした。

 こんなわけですから、「ときメモ以前に戻れ」という発言は「経営が傾いてしまえ」と言っているのとほぼ同意で、コナミに対してはかなりキツい一言であるといえます。
 こう書くとコナミ弁護にみえますが、いーかげん殿様商売から足を洗って欲しいのが本音です。食いっぱぐれた過去の恐怖にかられて、今度は自分から業界を食い潰すことのないように。


9月28日(火)

 父が還暦を迎えました。電話してみたところ、色々ありつつも元気でやっているようです。
 うーん、その前に孫の姿を見せてあげたかったのですが←コレ禁句ですか?


 先日近所のゲームショップでときメモ2限定版を予約しようとしたら、丁重に断わられまして。
 そしたらその店のページに衝撃の事実が。限定版生産数2万本!? いくらポケステ付きとはいえ、少なくはありませんかえ? ポケステ要らんから『ひびきのウォッチャー』読ませれ。

 この生産数に衝撃を隠せない一部ゲーマー。物議を醸す中「コナミでは社員評価の基準が偏っている説」が浮上。

 以上は当方の勝手な妄想ですが、もしこれをお読みのコナミ社員様が真相をお知らせくださり、その結果御身に厄災が降りかかったとしても当方は一切関知いたしません。

 PS版ときメモの場合は、当初「PCエンジン版があるから別にいいや〜」と思っていたものの突然限定版が欲しくなり、発売日に有給とって秋葉原の店に並んだのですが……今回は同じことをしても買えそうにありませんわなトホホ。
 それより大きな問題として、同じ日に『グランツーリスモ2』と『デスクリムゾン2』が発売されるというのがあります。いつ遊べばいいのよ?


9月27日(月)

 以前この日記にて、"」"(鍵括弧閉じ)手前の"。"(句点)は横書きの場合省略される、と書いたが、実際には縦書きでも省略されることの方が多い。
 が、省略せずに句点を書く例がどこかにあった。一体どこかと探ってみたら、なんと太宰治だった。太宰は異端だったのだろうか? それとも当時からすれば当然の書き方だったのだろうか?
 図書館なり、親父の書庫なりを漁ってみるべぇ。句点省略には何かしらの秘密があるに違いねぇのだ。
#プロレタ居住区にしては図書館が充実しているからな!


さかのぼり、9月26日(日)

 以前BBSで話題にのぼった「ちりめん丼」。調べてみると、正しくは「しらす丼」であった。
 で、そのしらす丼を食してみようと思うのだが……件の店が開いていない。私が店の前を通りかかるとき、大抵はシャッターが閉まっている。よくて準備中。営業中であるその店を見たことはない。
「やはりガンコ親父がやっているのだろうか」とか、「実は老夫婦が趣味でやっている店だったりして」とかいった空想はまわるのだが、なにしろその真実はシャッターの向こう。

 営業時間すら書かれていないその店で、しらす丼を食す日は来るのか。


 さてCD-Rを焼けるようになったはいいが、ハードディスクのバックアップなどはものの数時間で終わってしまい、その機能をもてあましている。
 貧乏学生ゲーマーみたいに違法コピーをする気など起きやしない。犯罪だからというのもあるが、実のところゲームを買う金よりもゲームをする時間の方が惜しいという理由の方が大きい。もちろん時間があったら自分でゲームを買う。
 その反対に、時間のないサラリーマンでもコピーとかする人がいるようで。どうやらゲームで遊ぶよりもCD-Rを焼く方が楽しいらしい。
 いや、皮肉でもなんでもなく、とりあえずできることはやってみたくなるのがオトコというものらしいのだ。では俺はオトコではないのかえ? 確かに母親似だけれど。

 ところで手持ちのCDを編集してCD-Rをつくり個人で楽しむ場合、法的にはどうなるのだろう? メディア料金にJASRACへの金があらかじめ上乗せされているMDとは違ってヤバイのだろうか?


9月25日(土)

 ふらふらと蒲田〜川崎などを自転車で流す。
 この辺の面白いところは、線路よりも東は町工場ばかりなのに、線路沿い……特に蒲田駅周辺には飲み屋が異様に多いこと。飲む方は苦手なんで、工場町を眺める。ふと、こんな表札が目にとまる。

株式会社 気球製作所

 渋いよ! やっぱりこの町は渋いよ!
 ちょっと覗いてみたけど、気球は見えなかった。残念。


 関東には来なかったが、台風18号が日本から去ったおかげでこちらも台風一過の晴天。
 しかし西日本での被害は深刻だったらしい。なにせ悪いときでは風速 50m/s 近くに達したそうで、死傷者や損壊建築物も多かったと報じられている。

 もっと悪いのが台湾で、先日の大地震に追い打ちをかけるように新しい台風が迫っているらしい。
 今年の短い期間のうちにトルコ・ギリシャ・台湾で大地震が発生していることに対し「なぜ?」と理由を求めたい心境になる。それに応えるべく人間は呪術なり科学なりを発達させてきたのだが……厄災を忘れてしまいがちな傾向を見るに、科学は呪術に劣る存在なのではないか、と思う昨今。


さかのぼり、9月23日(祝)〜9月24日(金)

 6月に買った PD / CD-R マルチドライブ。買った当時 CD-R ドライブとして動いてくれなかったんで、これまで単なる CD-ROM ドライブとして使っていた。
 しかしそろそろハードディスクのバックアップ手段も講じておかねばなるまいと思い、PDドライブとして使うことを検討。メディア(生ディスク)を購入して、ドライブに付属のドライバをインストール……ドライブを認識しない。なぜ?
 いろいろ試してみたものの PD ドライブはまともに動かず、かわりになんと CD-R が焼けるようになってしまった。あきらめかけていたのに。もちろん PD だけ動くよりもはるかにマシなのだが。

 どうやら CD-R が焼けるようになったきっかけは、最新のバスマスタIDEドライバによるものらしい。これは先月にリリースされたばかりのもので……そうするとドライブを買った時点では動き得なかったワケね。

 反省:やたらとカタカナの多い文書は読みづらい。


9月22日(水)

 なんつーか倒れましたよ。正しく言うと寝床から動けなかったんですが。
 2週間越しの仕事が終わったせいで気が抜けたんでしょう。葬式も挟んでいたし。一日中寝ておりました。
 皮肉にもそのおかげで、日曜日に暫定アップしたゲルトマのゲームショウレポートをようやく正式掲載。加筆したり、写真貼ったりもしてくれています。写真にカーソルを合わせて、頭の痛くなるコメントを読みましょう。


さかのぼり、9月18日(土)〜9月21日(火)

 なんつーか「つくったらブチ壊せ!」などと叫びながら働いてましたハイ。ところで『ディープ・ブルー』って面白いですかね?

 そんな折、先月買った『ときめきリストウォッチ』を見ると、なんとネジが錆びついてるジャン。
 オレ汗かきだからなーって使用期間1ヶ月弱だぞ。しかも随時汗をふいていたというのに。これはネジ材が悪いのでは?
 さすがCP事業部、いい仕事してやがるぜ。「こうなったらクレームの電話だ!」と思ったが相手も月給取り、平日しか受け付けていない。職場から電話しようかとも思ったが、相手はしっかりナンバーディスプレイを使ってるざます。職場の電話番号を知らせる訳にもいかず、断念。
 結局、電池液漏れの危険におびえながら放置しております。

 ところでコナミ客相の電話っていつのまにかフリーダイアルではなくなっているけど、きっと常軌を逸した量のイタ電がかかったからなのでしょうな。


9月17日(金)

 ゲルトマがゲームショウみやげだと言って『ビーマニポケット』ときメモ版をくれました。ありがと。
 ありがとついでにレポートも書いてくれ。拙ページ用に。


さかのぼり、9月16日(木)

 ときメモ2の情報はなるべく遮断しておこうかと思っていましたが、『ファミ通 Wave』買ってしまいました。
「あっ! 私よりも泣きボクロの女の子がいいのね」
 え!? 詩織、そんなわけないだろ。
「私はかまわないわよ、あなたがどこの女の子を好きになっても」
 違うんだ詩織きいてくれ!

説得:17分

 ……失礼いたしました。
 どちらかというとゲームの内容紹介よりも、プロデューサー氏の「オッス! メタルユーキだ!」という口上を聞きたいがために買ったのかもしれません。
 しかし『ときめき』のカバーバージョンは最初聴いたときはショックでしたが、改めて聴くとけっこういいかも。
「ああっ! やっぱり私よりも陸上部の女の子がいいんだわ」
 ちっ違う誤解だ!
「ウソ。ミニスカートをヒラヒラさせながら走る姿がいいとか思っているんでしょ」
 そ、そんなことはないぞ。だいいち瞳に透過光の入った女など……。
「そうやって論点をずらすところが怪しいのよ」
 うわあっ。

説得:42分
レアチーズケーキとハーブティーつき


 ……話は変わり、同誌に体験版の収録されていた『ロビット・モン・ジャ』は『ジャンピングフラッシュ』シリーズの最新作なのですが、以前のものに比べてウリであるはずの落下感覚が鈍っているように感じます。
 それは時の流れによるものであるかも知れませんが、それに加えて今作は「短いミッションを多数こなす」という形態のため、「死」へのペナルティが極端に減っていることが原因として挙げられます。時間の少ない社会人向けの作りをすると、どうしても緊張感が薄れてしまうのでしょうか。


9月15日(祝)

 強風なれど晴天。洗濯。
 それも午前の話で、夕方は台風の影響でにわか雨。会社へ出かける前に取り込んでおいてよかったが、おかげて部屋は高湿度。


 以上、娯楽性ゼロの話を書いていてもナンなので、プレステツーネタの補足。

 発表されたソフトラインナップについて、実は予想の範疇を超えていたことが2つばかりありました。
 ひとつはソフトタイトルの数ばかりが妙に多かったこと、もうひとつはソフト発売日がまったく発表されていなかったこと。
 これじゃ期待しろって方が無理な話です。きっと発表した側も期待してほしいとは思っていないのでしょう。株主向けのブラフですか? サードパーティがSCE向けに吹いているホラを、SCEがそのまま利用しているようにも見えます。

 将来行なう予定だというゲームや音楽・ビデオ作品の配信にケーブルテレビ網を使うという点に「もうゲームインポで官僚ガチガチの日本なんか相手にしないで、メリケンで新ビジネスを成功させる」という考えを読み取ってしまうのは私だけでしょうか。

 ああ、結局邪推だらけ。


さかのぼり、9月14日(火)

 スーパーで小魚のおつまみが売っていたんで買ってみたんだけど、まずいのなんの。
 水飴などでベタベタに味付けしてあるから、小魚自体のうまみが全然わからん。単体で食ってまずく、酒の肴にはもっと合わない。
 煮干しをそのまま食べた方が味わいがあってよい。本当よ。


9月13日(月)

 かねてからの噂どおり、プレステツーの詳細が発表されました。
 世間では筐体デザインに対して「PCエンジンDUOですか?」とか「地震で断層のできたX68000ですか?」などの意見が寄せられているようですが、要するに「渋谷のコギャルは天地がひっくり返っても買わなそうな筐体」なわけですね。「とりあえずはコアゲーマー向けの商売をして、半年〜一年くらい様子を見てからコジャレた筐体の廉価版をだそうかな〜」というSCEの明確な意思が感じられるような気がいたしますが、皆様は如何お考えか。
 あと、試作基板に比べて消費電力がどれだけ軽減されているか気になりますね。きっとみんな筐体を縦置きするに違いありません。その方が筐体内の対流が良好ですから。
 以上、ハード話をダラダラ書いているのは予想の範疇を超えないソフトラインナップに立腹しているためでありますクタラキー。

※「クタラキー」という掛け声はフィクションであり、実在の久夛良木SCE社長とは一切関係ありませんクタラキー。


 ま、上記ネタはゲーマー日記の義務として書いているようなもんで、個人的には某氏から聞いた映画の話の方が気になります。なんとヴァン・ダムがふたたびスカウターを装着するそうです。イエー!
 しかし非常に残念なことに、今回ドルちゃんは出てこないようです。一作目でトラクター串刺しの刑に処せられたので仕方ないといえば仕方ないのですが、せっかくだから液体金属製ドルちゃんが大挙殺到する映画にしてほしかったものです。

※どのぐらい残念かと言えば、映画自体を観に行く気が失せるぐらい。


9月12日(日)

 金月真美さんのCD『デヴュー』発売記念イベントに行ってまいりました。
 あ、書き忘れていましたがこの『デヴュー』はバンダイミュージックより先月末に発売済みです。もちろん先月中に買いました。
 CDの内容は、アイドルデビューする三人の女の子にまつわる歌とドラマ(なつかしい響きだ)を、金月真美さんが一人三役演じるというものです。ちなみにイラストは美樹本晴彦先生です。解説終わり。

 さてイベントの方ですが……最近真美さんと縁遠いワタクシですので、後ろの方でこそーっとしていようと思ったのですが、しかし入場順は抽選式。最前列だよオイ精神的お味噌である私が最前列でいいのか。
 やがてCDのプロデューサーである古畑氏の前説に続き、真美さん登場。お二人の漫才状態に。その中で真美さんが、

「この花梨ちゃん(黒髪の娘)、リン・ミン○イに似ていますね」
「首都高で運転できるように『首都高バトル』で練習しています」
などの危険窮まる発言を連発、場内を大いに沸かせました。
 その後ジャンケン大会に歌に握手会と、短時間ながら充実したイベントでした。


あきはばらゲームじじょう:
 やたらと『マクロスVF-X2』と『スターイクシオン』の店頭デモが目立ちます。どちらも購入検討していたのですが、結局はあきらめました。
 前者は春のゲームショウで気になっていたのですが、「やはり15〜20fps程度しかも座標ガクガクの動きで板野サーカスを名乗るのはまずかろー、たとえ本人が称していても」という理由で購入断念。DCでつくっていたなら購入したかも。
 後者は「別に俺スターラスターに特別な思い入れないしなーでも面白そうだが」なんて迷っている間に、なんとその10倍遊びたかったソフトを見つけてしまいました。

 それはメガドラ版『スタークルーザー』。中古市場でも品薄で入手をあきらめかけていたのですが、メディアランド(旧ゼット)にふらりと立ち寄ったらありましたよ。箱なしでしたが、こんな機会はめったにないので購入即決。
 しかもおそろしいことに、まだ電池が生きています。9年も前のカートリッジなのに。やったー交換しなくても遊べるぞ。
 予想されるオチ:クリア寸前で電池切れ


9月11日(土)

 残念ながら、『週刊地球TV』は来週で放送終了だそうで。イタバシマサヒロが生で観られる貴重な番組だっただけに残念……と、いかにもな虚言をかましておく。
 終了はいたし方あるまいか。なにしろ看板コーナー『奇妙な果実』もマンネリ化がすすんで、ほとんど映画の宣伝コーナーと化していたり。でも「一週間のニュースをまとめて見る」という番組のスタイルが非常に好きなので、続いてほしかったよ。

 その手前の時間枠で『マトリックス』の特番を放送していた。また観たくなってしまうが、まだ他に観ていない映画も多いからなあ。どうしたものか。
 ところで本編を観ているときには思い当たらなかったのだけれど、例の高速弾丸避けを観ていて『銃夢』を思い出してしまった。こういった時間軸の違いを感じさせる描写がサイバーパンクに増えてきたのは、やはりパソコンのクロック周波数が急激に上がってきたことと無関係ではありますまい。パソコンはおろかゲーム機の外部クロックまでもが100MHzになる時代が、こんなに早く来ていいのだろうか?
 訂正:キアヌ演じるネオが持っていたスコーピオンは、オリジナルの9mm*18ではなく、9mm*17のヴァリアントでした。


 "WORLD PC EXPO"および JAMMAショーへ行くのを断念。ともに強烈な興味を抱かなかったのに加え、寝坊したのが原因。

 とはいえ、寝坊していなければ JAMMAショーへ行ってみたかった。
 訴訟騒ぎがあったにもかかわらず――いや、あったからこそか――各社とも音ゲーを出展しているらしい。しばらく前の釣りゲーラッシュを連想させる。いいかげん食傷の感。
 その中ですこし気になるのが『サンバdeアミーゴ』。初期の音ゲーが演出せずとも必然として持っており、しかし今は忘れかけられているものを、これは意識的に持っている。「気恥ずかしさ」だ。
 音ゲーをゲーセンで遊ぶという習慣が広まる前、誰もが『ビートマニア』の筐体を見て「これ……人前でやるの?」と思ったものだ。やがてビーマニはヒットし、音ゲーで遊ぶという行為はごく当たり前のことと認知されてしまった。
 いかん、それではイカン! 音ゲーは「演奏やダンスに縁のない日本人が、その世界に一歩を踏み出す」というプロセスが重要なのだ。そのためには日本人特有の恥ずかしさを感じさせる仕組みが必要。音ゲー自体が珍しかった時期はよかったが、いつまでも"Cool!"とか言ってる場合じゃないぞコナーミ。

 そんなことを考えながら、蒲田で『ステッピングステージ』を踏む。
 これの筐体からにじみ出る気恥ずかしさも相当なものだ。丸ゴシックのタイトルロゴとか、垢抜けない実写映像とか(この辺は"VJ"や"BMIIDX"の失敗と対照的だ)。あと、ポップに書かれたローマ字はなんだよ! 恥ずかしくないのか!?(誉)
 関係ないけど『ジンギスカン』がインストゥルメンタルなのは残念。ウ! ハ! ウ・ハ・ウ!!


 私の近所からハイネケンが姿を消して久しいのですが、こんどは隣町のマルエツからも姿を消しました。ダイエーグループの経営が傾いているからって、そりゃないのでは?
 泣く泣くさらに足をのばし、多摩川沿いのオリンピックにて1ダース購入。ほとんど酒を飲まない私が1ダース買いだめするんですから、そうとう品薄ですよハイネケン。当ページではハイネケンが山のように売られている地域の情報を募集しています。


9月10日(金)

 筋肉痛によりあまり仕事になりませんでしたスマン。

 さてアパートを開けている間に、池袋に通り魔が出没して死傷者が出たり、食事の遅い子供を親らが撲殺したり、ホームレスが周囲のホームレスを刺殺したりと、世紀末に相応しく嫌な様相を呈した。

 うそだ。世紀末でなくとも、こんな事件は間を置いてまとめてやってくる。人というものは「世紀末だから」という非論理的な理由でも、奇怪な事件に対してある程度の説明を受けると安心できるらしい。
 昼食時にTVが通り魔について報じていたら、某氏が「ニュースはそろって『犯人が職を転々とし、社会から疎外感を受けて犯行におよんだ』と言うので、まるで洗脳されているような気分になる」と言った。
 たしかにそのとおりで、犯人の自供が先に挙げたように(聞き手にとって)合理的な説明文になっているとは考えがたい。
 供述書が取られた時点かその後かは知らないが、誰かが動機について合理的な説明を欲するあまり、つい合理的な文書を書いてしまった可能性はある。

 ところで、このような合理的な説明を功とみるか罪とみるか。もし仮に説明の用途が聞き手に安心を与えるだけならば、それを「優しい嘘」と呼べなくもないのだが……。


9月 7日(火)〜9日(木)

 母方の祖父が他界した。6日深夜のことだった。

 明けて7日の朝、母から第一報を受けた。最初に思ったのは「ついにこの時が来てしまった」ということだった。続いて「向かう前にどうやって仕事を片づけるか」と考え、最後に「のこされた祖母はどうなるだろう」と思いあたったところで身支度を始めた。
 そのときは冷静なつもりだったが、実は故人に思いを馳せていない自分に気付き、それはすなわち動揺であった。

 結局仕事を手際よく片づけることはできず、通夜には間に合わなかった。普段勤勉でもない人間が、こういう時に限って仕事バカだと言われてしまうのだろうか。
 今夜のうちに式場へ行くのをあきらめて実家へ向かうと、ほどなく父と兄が通夜から戻ってきた。挨拶と報告を交わした後、父は「無分別智」について語りだした。心得がない私には話の内容をあまり把握できなかったが、こういう時に考えたい物事の捉え方であるとは理解できた。

 明けて8日、父や兄と式場へ向かう。式場で待っていた母に連れられて祖父の霊前に赴き、線香をたむける。祖父の死相に苦しんだ様子はあまりうかがわれなかったが、かわりにひどく疲れているように思えた。
「これまでおつかれさまでした。安らかに」

 告別式が終わるころになると、中でも特に祖父母の面倒をみてきた伯父の一家が悲しみに暮れていた。共に暮らしていた者を失った悲しみもあるのだろうが、それ以上に、祖父がどれだけ皆の精神的な支えになっていたことだろう。
 それとは対照的に醒めた自分がそこにいるのがわかった。
 火葬場で骨を拾うときには、いよいよ祖父の死に対する実感がわからなくなった。それは砕けた石膏細工のようにも見えた。

 祖父は優しく面倒見のよい人だったから、逆に打算的な生き方をしている私はどこかで縁遠さのようなものを感じていたのかも知れない。
 私はついに祖父を失った悲しみを感じることはなかった。ただ、圧倒的な寂しさといくばくかの疲れが残された。

 式から引き上げた晩を家族で過ごし、その翌日に私はアパートに戻った。誰が言ったのだろう、「葬儀とは、遺された者たちが故人の死を認識するための儀式」という言葉が頭の中を回っている。


9月 6日(月)

 新声社が破産手続き申請ですか。倒産どころではなくて。
※コンパイルのときに話題となったが、倒産ならばまだ会社再建の可能性が残されている。だが……。

 個人的にはコミックゲーメストが『メタルブラック』の漫画を打ち切った時点でノーサンキューな会社なのですが、その終焉はひとつの時代もまた終焉したことを物語っています。それはプレイヤーがゲーム攻略を賞賛の対象としていた時代です。
 今のプレイヤーは、攻略本を買うことがすなわち時間を金で買う打算的行為であることを自覚しており、その目的においては他により適した出版社があることを知っています。

 破産の直接原因は別のところにあるのかも知れませんが。


 TVをつけたらたまたま『新車情報』をやっていて、フォルクスワーゲン・ニュービートルを紹介していました。
 小粋なクルマでいいなと思うのですが、なぜこのクルマの名前はノイエビートルではないのでしょうか。BMW Japanがベーエムヴェー・ヤーパンではなくビーエムダブリュー・ジャパンなのはもっと謎です。

 やはりドイツ人は、日本人が英語星人に洗脳された英語奴隷であることを見抜いているのでしょうか。イェー!
 オベーイ! コンシューム! ウォッチティーヴィー!!


9月 4日(土)

 自転車で川崎へ行くとき普段と違った道を通ったため、多摩川の土手に自転車をひょいと持ちあげるはめに。
 まあそれ自体は良かったが、そのときチェーンの泥よけを曲げてしまった。別に泥よけをぶつけた訳ではないのだが、ペダル軸の覆いと泥よけがこすれるようになり、手で泥よけを曲げ直さなければならなかった。
 ふつう自転車のチェーン泥よけはプレス加工板を組み合わせて丈夫につくるが、愛車の場合は薄っぺらい鉄板を曲げて造ってあるだけだ。購入当時は27インチ自転車の在庫が少なかったのとフレームが丈夫そうなので今の自転車を買ったのだが……設計バランスの大切さを感じるよ。


 兄弟とはいがみあうものだとばかり思っていたよ、『マリオブラザース』のように。彼らはデニス・ホッパーが敵に回ったときだけ協力。
 そんなわけでウォシャウスキー兄弟監督の映画『マトリックス』先行上映。

 兄弟監督が自ら「実写版『攻殻機動隊』」と称したんだか称しないんだか。言ったとして、本音なんだかセールストークなんだか。まあ、それはどうでもいい。
 ひとつ言えるのは、淡白な印象を受ける『攻殻機動隊』に対して『マトリックス』はとてつもなく濃厚だということ。
※画面密度の話はともかく、とにかく画面から受ける印象ね。

 分かりやすい例を挙げると、銃撃シーンをスローモーションで見せるのはよくあることだが、そのぶん画面を占める弾着エフェクトの密度はとてつもなく高くなっている。

 偏った例を挙げるなら、9*18mm弾を使うはずのスコーピオンからなぜか.308ウィンチェスターの薬莢が飛び出してくるとか、1999年にニューヨークHRTの持っているM16がなぜかベトナム戦争当時のモデルであるとか。間違える方が難しい間違いを、あえてやる。
 これをガンマニアの空騒ぎと取るか。それとも『2001年宇宙の旅』小説版に出てきた白紙の電話帳よろしく、ニセ現実の空々しさを表現するためのプロップと取るか。

 裏切り者のエピソードを見て、『スタートレック』のカーク船長とピカード艦長が共演する映画(サブタイトルは忘れた)を思い出した。要するにSF……特にサイバーパンクが好きな人間なら大抵思い浮かべるような話なのだが、『マトリックス』はそれを圧倒的な説得力で描いている。
 「音楽活動したいから」といって『スピード2』を放り出したキアヌ・リーブスが、4ヶ月ものあいだ功夫を積んで撮影に臨んだ『マトリックス』。キアヌをそこまで惹きつけた、こってりした世界。

 電脳世界を舞台にした映画だけあってヱブ上のオフィシャルサイトにも工夫があり、入力したパスワードによって段階がある。パスワード未入力、チラシに書かれたパスワード、パンフレットに書かれたパスワード、そしてスタッフロールの最後に書かれたパスワード。エンディングの途中で席を立つなよ。
 日本語版オフィシャルサイトはこちら。ただし正式上映までは対応していないパスワードもあるようだ。


私信:
 やっぱり俺には、コアなギャルゲプレイヤー向けの文書は書けません。


9月 2日(木)

 『サイフォン・フィルター』終了。
 いやーまさか最後の敵を倒すのに(以下ネタバレ検閲削除)
 このゲームの優れた点は、『トゥームレイダー』のシステムに「アングリング」や「バリケードショット」といった特殊部隊の挙動を組み合わせたことです。
 『メタルギアソリッド』の動きがアクション映画における英雄的戦士(?)を踏襲したものだとすれば、『サイフォン・フィルター』の動きは特殊部隊の隊員を踏襲したものといえるでしょう。動きとしてはより地味になっています。

 アメリカでは軍やFBIなどの連邦捜査機関はおろか、場所によっては市警やシェリフまでもが特殊部隊を持っています。
※警察の特殊部隊はロス市警のそれにならって俗にSWATと呼ばれるが、厳密には組織ごとに呼び名は異なる。例えばニューヨーク市警の特殊部隊はHRTという。
 したがってアメリカにいれば特殊部隊は他の国ほど縁遠い存在ではなく(実際、警察の特殊部隊と市民との交流会が行なわれる都市もある)、その一見地味な動きをゲームに取り込んでも「現実的だ」としてプレイヤーからの理解が得られます。

 逆に、日本では私みたいなスキモノしか買わんのですね。でも面白いよ。


さかのぼり、9月1日(水)

 DC版『ガンダム外伝』終了。
 いやー渋い色のモビルスーツはいいね。特にツインメリットコーティングなんてフザケたものをつけられていないヤツは。
 プレイ時間が短めなので時間がたっぷり余っている方にはおすすめしませんが、何かの片手間にやるのには割といいかも。

 このゲームの特徴として挙げられているのは、コクピット視点にこだわっているということです。さすがに幕間のストーリーデモだけはカメラワークが存在しますが、プレイヤーが操作可能な場面の一切はプレイヤー視点です。まあ、もしも後方支点なんて存在したら、そのもったりした動きが地味すぎてお話にならないのかも知れませんが。『バーチャロン』のように、ウソみたいに素早い動きならば絵になるんでしょうけど。
#『アーマードコア』はやったことがないのだけれど、どうよ?

 リプレイも……多分、やってみたら絵にならなかったから外したんでしょうね。


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