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2012年■塩の島■F20

作品2012年05

キャンバスに油絵の具

「蟻の悪夢」の右部分は存在感が希薄だったので「塩の島」として描き進めた。
題名は素材を表す。プレパラートに垂らした塩水が結晶したものを顕微鏡で見た形をそのまま描いたものである。
色彩はほとんどモノクロームであったが、結晶以外を赤く濁った海に見立てた。

独りよがりでは人様に通じない。しかし、このような得体の知れないものは簡単に受けいれてもらえるとも思えない。ジレンマであるがどう解決すればよいのか。

見慣れない形とはいえ実際に存在するものである。立体感と質感が感じられれば、それを頼りに人はいろいろ想像してくれるのではないかと思い何とか出来ないかと努めた結果がこれである。